月の聖霊さまに間違えられた僕の話

いんげん

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おまけ1

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皆さん、こんばんは。



性の探求者、マーロウでございます。

今日は、私の事を語らせて頂きます。



あれは半年くらい前の事です。

何かの病気か、生まれつきか・・・私は今まで、そのシンボルを立たせ、その特別な汁を吹いたことがございませんでした。

そのせいか人一倍、性的探究心が発達してしまいました。



あらゆる性具、薬、生き物、書物を研究し続けていました。



しかし、そのどんな物も私を喜びの先へは連れて行かなかった。

その奇跡の出会いがあるまでは・・・。





ご主人様とこころ様に出会い、生きる素晴らしさに出会った私は、そのままトレノスへ移住しました。





ただ、運命はいつだって意地悪なものです。





こころ様は眠りに落ちたまま、目を覚まさないのです。

ご主人様の落胆は激しく、見ていられませんでした。





ここは、私が何とかしなければ、それは奴隷の純粋な、主人を思う気持ちだったのです。







私は、こころさまの寝室にやってきました。

こころ様の寝室の前は、常にセドリックが警備をしています。



入室が許されているのは、ご主人様と陛下、主治医、そして、その誰かに用を言いつけられた私。

私は、外せない用事の為に来られないお二人に頼まれて、こころさまの無事を確認しに行きました。



お二人のこころ様への心配は深く、日に何度も呼吸を確認しないと気が済まないのです。



「ご苦労様。」

セドリックに一言声をかけて、こころ様の寝室へ入った。

よし、問題なく入ることができた。



眠るこころ様の顔を見る。

相変わらず艶やかな絹糸のような黒髪。

小さい顔にバランスよく収まる顔のパーツ。

その瞳は今は閉じられて居るけれど、開かれたときはその美しさに息をのむほどだ。



「こんばんは、こころ様。ご機嫌はいかがですか?」

こころさまからは何も答えは返ってこない。

分かっているが、皆話しかけずには居られない。

「貴方が、全然目を覚ましてくれないから・・・私も色々考えたのです。」

掛け布をめくり、その手に触れた。

「貴方は生きていらっしゃる。なら・・・起こして差し上げた方が良いと思うのです。」





私は持ってきた物を取り出して、こころ様の洋服をめくり上げた。

静かに眠っている、こころ様の性器。



それを持ち、そこにたっぷりと瓶の中身を塗り込んだ。

ポロロの粘液から作り出した、最高傑作の媚薬だ。

こころ様の華奢なペニスには多すぎたので、玉や後ろの穴の入り口付近にもたっぷりと塗った。

そして、その中に体温で少しずつ膨らみ、そしてやがて溶ける木の樹脂を固めてつくった特別な棒を入れた。

これは良く売れた、高額にしたのにもかかわらず。



それは、腹部の方にカーブする形と、まっすぐに伸びる形をしている。

カーブする方は膨らむと前立腺を刺激し、えも言わぬ快感を引き起こす。

膨らんだうえに溶ける。

それは常に形を変えて、中を刺激するという事だ。

時間にして1時間くらいだろうか。

多くの貴族の男たちを悶絶させた商品だ。



しかも溶けて無くなるので証拠を残さない。

商売としては、使ったらまた買わなければならないというのも素晴らしい点だ。

媚薬の効果もその位のものを選んだ。



私は、こころ様の服と掛け布を直した。



「こころ様。どうか皆の為に起きてくださいね。」



よし、こころ様の仕込みは完璧だ。

後は、ご主人様の仕込みをしなければ。





私はご主人様と陛下の執務室に向かった。

「っ!陛下! ご主人様はどちらへ!?」

誤算だ!ご主人様が消えている。

「どうした、マーロウ。ガイウスなら兵舎の方で用事ができて暫く帰ってこないぞ。朝までかかるかもな?」

「・・・・そうですか。」

これは、困った。

計画を変更しなければならない。

しかたないが陛下に、こころ様の事を託すしか無い。



しかし、陛下はご主人様よりも気軽に何かを口にしたりしない。

用意するはずだったお茶は飲んでいただけないだろう。



どうやってこの媚薬を飲ませたものか。



「何か用だったか?」

そうだ、陛下はこころ様の為ならガードが甘い!!

「ビザンの商人から買った気付け薬があるのですが、こころ様にどうかと思いまして・・・・まずはご主人様に試してもらおうかと。」

紙に包んだ丸薬を取り出した。

黒い小さな粒が4つ。

1つで一晩精液を吹き出し続けるという強者だ。

「そうか、ただ、アイツは毒にも薬にも耐性がありすぎる。私が試そう。」

ほら来た。

貴方、支配者ですよね。

甘過ぎませんか?



まぁ・・・今の陛下にとっては、こころ様が目を覚ますこと以上に大切なことなど無いのだろう。





たとえ殺すことになったとしても、試さずにいられなかった聖霊の力・・・。



ご主人様ができなかった事を躊躇いなくやった男。



美しく、強く、優秀な支配者。

神に、聖霊に選ばれた特別な人間。









陛下が一つ手に取り、丸薬を飲み込んだ。



「そういえば、陛下。 こころ様、すこし普段より体温が高かった気がするのですが・・・。」

「席を外す。」



陛下が立ち上がり、部屋を後にした。



よし、あとは覗きに行くだけだ。

きっと私の企みは直に陛下にばれるけれど、構わない。



私は性に命をかける、聖なる奴隷なのですから!!

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