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第6章 いざ東京
2、車中にて
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望月アグリと申します。
いよいよ私が東京に行かなくてはならなくなりました。
駅まで磯部さんが送ってくれました。
切符も買ってくれて、行き方も丁寧に教えてくれました。
「アグリお嬢様、くれぐれもお気をつけて。」
気をつけるも何も。。。
沈んだ心はどうしたらいいのでしょう。
そんな乗り気ではない私は上野行きの電車に乗りました。
「お隣いいかしら?」
綺麗なご婦人が声をかけて来ました。
「はい。どうぞ。」
座りやすいようにちょっと詰めました。
「あなた、女学生?」
「いえ、子持ちの人妻です。」
「あら、お若いご婦人なのね。」
「そう見えますか?」
「そうよ。だって、16くらいでしょ?」
「え、わかるんですか?」
「うん、私ね、接客業してるから。」
「何のお仕事ですか?」
「百貨店で働いてるの。」
「すごいですね。職業婦人ですね。」
「運良く東京の百貨店に就職できてね。今日は里帰りしてたの。」
「でも、職業婦人とはいえ、とても若く見えます。」
「あら、嬉しいわ。私は今年21歳。」
「すごいですね。」
「お化粧のおかげよ。お化粧とったらそばかすおばけ。」
2人で笑った。
「それで、人妻子持ちさんが、どうして東京に?」
「主人が大学に入ったんです。でも、連れて帰ってこいって父に。」
「あらあ。それは大変ね。」
「何だか自信がありません。」
「ご主人、なんてお名前?」
「望月ヨウスケです。」
「あら、帝国大に入った、望月さん!」
「え!ご存知ですか?」
「望月組は大きいし、ご長男が帝国大に入ったって、それは一代ニュースだったわよ。」
「そうですか。。。」
「あまり、乗り気じゃないのね。」
「はい。。。子供と離れるし、連れて帰れる自信はないし。」
「それならね、あなたの夢を探しに行くと思えばいいわ。」
「夢?」
「東京は夢で溢れているの。何でも夢が転がってる。今の生活を最優先にする必要なんてないのよ。」
「でも、母親ですし。」
「あなたが子供だったら、素敵な母親の方がよくない?」
「それは。。」
この出会いは私の中で大きなものになりました。
夢探し。して見ようとちょっと思うきっかけになりました。
と言うことで、今日はこの辺りで失礼します。お粗末さまでした。
いよいよ私が東京に行かなくてはならなくなりました。
駅まで磯部さんが送ってくれました。
切符も買ってくれて、行き方も丁寧に教えてくれました。
「アグリお嬢様、くれぐれもお気をつけて。」
気をつけるも何も。。。
沈んだ心はどうしたらいいのでしょう。
そんな乗り気ではない私は上野行きの電車に乗りました。
「お隣いいかしら?」
綺麗なご婦人が声をかけて来ました。
「はい。どうぞ。」
座りやすいようにちょっと詰めました。
「あなた、女学生?」
「いえ、子持ちの人妻です。」
「あら、お若いご婦人なのね。」
「そう見えますか?」
「そうよ。だって、16くらいでしょ?」
「え、わかるんですか?」
「うん、私ね、接客業してるから。」
「何のお仕事ですか?」
「百貨店で働いてるの。」
「すごいですね。職業婦人ですね。」
「運良く東京の百貨店に就職できてね。今日は里帰りしてたの。」
「でも、職業婦人とはいえ、とても若く見えます。」
「あら、嬉しいわ。私は今年21歳。」
「すごいですね。」
「お化粧のおかげよ。お化粧とったらそばかすおばけ。」
2人で笑った。
「それで、人妻子持ちさんが、どうして東京に?」
「主人が大学に入ったんです。でも、連れて帰ってこいって父に。」
「あらあ。それは大変ね。」
「何だか自信がありません。」
「ご主人、なんてお名前?」
「望月ヨウスケです。」
「あら、帝国大に入った、望月さん!」
「え!ご存知ですか?」
「望月組は大きいし、ご長男が帝国大に入ったって、それは一代ニュースだったわよ。」
「そうですか。。。」
「あまり、乗り気じゃないのね。」
「はい。。。子供と離れるし、連れて帰れる自信はないし。」
「それならね、あなたの夢を探しに行くと思えばいいわ。」
「夢?」
「東京は夢で溢れているの。何でも夢が転がってる。今の生活を最優先にする必要なんてないのよ。」
「でも、母親ですし。」
「あなたが子供だったら、素敵な母親の方がよくない?」
「それは。。」
この出会いは私の中で大きなものになりました。
夢探し。して見ようとちょっと思うきっかけになりました。
と言うことで、今日はこの辺りで失礼します。お粗末さまでした。
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