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第3章 新しい女性関係を構築する

4、三者面談

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大杉緑とは俺のことである。不貞な輩とも思っているのだろう。俺のことを知りたいと思うひとも少なからずいるようだから、話すことにした。


さて、俺は桃と気軽な時に会って、桃の家で週末を過ごしたりして、自由恋愛を謳歌していた。
バカな俺である。
すっかり、サチのことをほったらかしにしてしまったのである。

サチは俺に言えばいいものも、親父に言った。

「なあ、緑、サチさんから苦情が来たぞ。」
「え?」
「さっきな、事務所に来て、最近デエトがご無沙汰だって話だ。」
「ああ、ちょっと忙しくて。」
「忙しい案件なんてないだろ。」
「あ、仕事じゃなくて、男と遊んだり。」
「サチさん、婚約指輪してたぞ。あちらのご両親と席を設けなくていいのか?」

ああ、詰んでいる。席を設ける?それって、もう結婚に走り出すのか?

「父さん、また今度話すよ。」

さて、俺は早速サチの職場に電話をかけ、デエトの申し込みをした。
「ねえ、緑さん。私なんでも知ってるのよ。」
「え?どういうこと?」
「あなたが浮気してるってこと。」
「浮気?」
「しらばっくれてもダメよ。私の家の使用人が調べたんだから。」

「うーん。まあちょっと遊んだだけさ。」
「私、その方に会いたいわ。浅草でしょ?」
「ダメだよ。」
「いいえ、私会わないと許さない。」

ということで、サチと俺で桃の家に行くことになった。
もちろん、ももは知らない。

リーン。
「はーい」
「俺だ。」
ガチャ。
ドアを開けた時の、桃の表情はこわばっていた。

「あの、そちらは。」
「俺の婚約者で。」
「ああ、こんにちわ。私は友人の」
「あ、知ってるからいいわ。浮気相手の桃さんでしょ。」
「どうぞ、お入りになって。」

桃の家に上がると、テーブルを囲んで三者面談の状態になった。
「ねえ、あなた、婚約者がいると知って不貞をはたらいたの?」
「はい。」
「それって、賠償問題よ。」
「わかってます。」
ああ、女の喧嘩が始まってしまった。

しばらく、お互いを罵倒していた。
「ねえ、緑さん、どちらを選ぶの?」
ももが言い出した。
『え?」
「どうなのよ!」
サチもいう。
「俺は、俺は、どちらとも付き合いたい!」

場がしんとした。

しばらく皆黙っていた。

そうしたら、2人が笑い出した。

「いいわよ。」「私もいいわよ。」

ということで、婚約者公認の自由恋愛が始まったのである。

では本日はこのくらいにして、さらばである。
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