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第十一章 櫻の冬休み
8、日記という手紙
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櫻は机に向かっていた。
日記を書くためだ。でも、これは大切な日記である。辻に向けての想いを綴る手紙と同じである。
また行先のわからない旅行に出ているので、これを辻に渡すことはできない。しかし、離れていると伝えたいことが溜まってきた。
「1月3日
先生、冬休みのご旅行いかがですか?私は年末年始、望月家でのお正月を過ごしています。こんなに穏やかな気持ちで正月を迎えるのは初めてのことです。
明けましておめでとうございますが、後になってしまいましたね。
それくらい、いろいろな出来事があって、たくさん話したいのです。
まず、あぐり先生と素敵なお正月を過ごすことができました。
私のことを姉だと思っていいとおっしゃってくれました。
その流れですが、佐藤支店長もいらっしゃいました。
早く、養女に迎えたいとおっしゃっていただきました。
どうして、こんなに私は恵まれているのでしょう。
それは全て、辻先生に会えたから。出会えたからです。
あなたが私を一生徒として扱ったら、私は卒業を待たずして、今回の正月に嫁に行かされていたかもしれません。
しかし、私のことを遠くの空の下でも守ってくれる辻先生がいるから、私は安心して生活をすることができています。
先生と離れていると、早く話したいな、会いたいなと思いますが、日々の出来事が他たくさんあって、いつの間にか先生と会えているというのが、実感です。
今、どこを旅しているんでしょうか。
私、旅行はしたことがありません。小さな時に、湯治場の手伝いに出されたことはあります。
その時、時間外に温泉に入っていいよと言われて、星が綺麗で、涙が出たことがあります。
星になりたいな、このまま温泉の中の幸せのまま星になって、みんなを見守りたいなと思いました。
でも、星にならなくてよかったです。
先生と一緒に生きていく未来を夢見られるようになって、本当に幸せです。
私、いろんな夢の中に今います。いろんな書籍や雑誌を読むと世の中にはいろんな人がいて、千差万別なんだと思うのです。単なる編集者じゃなくて、江藤櫻という職業が最終的な私の夢です。
あ、辻先生と結婚できたら、苗字が変わりますね。恥ずかしいです。
そんな私も、夢に向かって、頑張りたいです。
そして、先生と生活できる未来に向かって、進んでいきます。
ベストパートナーとして私を大切にしてくださいね。
櫻。」
書いてから、少し恥ずかしくなった。
しかし、今はこれが櫻の本当である。
ちょっと、アグリからアドバイスがあった活動家のことは触れずにおいた。
その通りで、このノートは後日辻の目に触れることになったからである。
いいアドバイスをもらったと後日の櫻はアグリに感謝することになるのはまだもう少しの未来である。
日記を書くためだ。でも、これは大切な日記である。辻に向けての想いを綴る手紙と同じである。
また行先のわからない旅行に出ているので、これを辻に渡すことはできない。しかし、離れていると伝えたいことが溜まってきた。
「1月3日
先生、冬休みのご旅行いかがですか?私は年末年始、望月家でのお正月を過ごしています。こんなに穏やかな気持ちで正月を迎えるのは初めてのことです。
明けましておめでとうございますが、後になってしまいましたね。
それくらい、いろいろな出来事があって、たくさん話したいのです。
まず、あぐり先生と素敵なお正月を過ごすことができました。
私のことを姉だと思っていいとおっしゃってくれました。
その流れですが、佐藤支店長もいらっしゃいました。
早く、養女に迎えたいとおっしゃっていただきました。
どうして、こんなに私は恵まれているのでしょう。
それは全て、辻先生に会えたから。出会えたからです。
あなたが私を一生徒として扱ったら、私は卒業を待たずして、今回の正月に嫁に行かされていたかもしれません。
しかし、私のことを遠くの空の下でも守ってくれる辻先生がいるから、私は安心して生活をすることができています。
先生と離れていると、早く話したいな、会いたいなと思いますが、日々の出来事が他たくさんあって、いつの間にか先生と会えているというのが、実感です。
今、どこを旅しているんでしょうか。
私、旅行はしたことがありません。小さな時に、湯治場の手伝いに出されたことはあります。
その時、時間外に温泉に入っていいよと言われて、星が綺麗で、涙が出たことがあります。
星になりたいな、このまま温泉の中の幸せのまま星になって、みんなを見守りたいなと思いました。
でも、星にならなくてよかったです。
先生と一緒に生きていく未来を夢見られるようになって、本当に幸せです。
私、いろんな夢の中に今います。いろんな書籍や雑誌を読むと世の中にはいろんな人がいて、千差万別なんだと思うのです。単なる編集者じゃなくて、江藤櫻という職業が最終的な私の夢です。
あ、辻先生と結婚できたら、苗字が変わりますね。恥ずかしいです。
そんな私も、夢に向かって、頑張りたいです。
そして、先生と生活できる未来に向かって、進んでいきます。
ベストパートナーとして私を大切にしてくださいね。
櫻。」
書いてから、少し恥ずかしくなった。
しかし、今はこれが櫻の本当である。
ちょっと、アグリからアドバイスがあった活動家のことは触れずにおいた。
その通りで、このノートは後日辻の目に触れることになったからである。
いいアドバイスをもらったと後日の櫻はアグリに感謝することになるのはまだもう少しの未来である。
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