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第十章 冬休み 旅行に出る
6、大阪へ向かう
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犬山から名古屋に戻ってきた2人はまだ数日休みがあるので旅行を続けることにした。
「ねえ、どこか行きたいところある?」
「うーん。お伊勢参りとか正月だから混んでそうだな。」
2人は観光地は正月と冬休みが合わさってるので混んでるとふんだ。
そもそも、混み合っているところに行くのは2人のかんがえには合わない。
「ねえ、辻くん、大阪に行ってみないか?」
「大阪?」
「ぼくさ、東京以外の都会を久しぶりに見たいんだ。」
「温泉は探せばあるかもしれないが、いいのか?」
「うん、関西の人の人懐っこさも好きだしね。」
ということで、2人は大阪へ目指すことにした。
少し時間がかかるので、到着するのは夕方になりそうだった。
「あー、京都も近くにあったね。」
「今から行先変えてもいいよ。望月の行くところに行くよ。」
「ううん。やっぱり初志貫徹。大阪にするよ」
「しかし、なんでこんなに大阪にこだわってるんだ?」
「実はね。」
「うん。
「え?愛人が妊娠して大阪に住んでる?」
「ああ、僕の子供かはわからないけど、その時期に交渉があったのは事実で。」
「そんな込み入った状態で会いにいいっていいのか?」
「うん。彼女はいい女だったから。」
「しかし、それはアグリ君に知られたらまずいね。」
「まあ、手紙も男の名前でやりとりしてるからね。」
「君はその辺り、上手くやってたんじゃないのか?」
「うん。そうだよ。でも、できたって手紙が来たんだ。」
辻は自分がプレイボーイだったころ、子供はできなかった。
気をつけていたが、それは運というものだろう。
「望月、なんと言っていいか。」
「いいんだよ。身から出たサビだしね。でも、彼女が苦しんでいたら、会いに行ってあげたい。」
「もし会うことで、もっと苦しくしてしまうことはないのか?」
「それも含めて、だね。辻くん、だからちょっとの時間明日の大阪観光、1人でまわってくれないか。」
「ああ、いいけど、僕はすぐに会えるところで待ってるよ。」
「どうして?」
「だって、親とかが出てきたら、逃れられなくなるだろ。だから、遅かったら僕は望月の様子を見に行く。だから喫茶店とかで話をして欲しいんだ。」
「うん、ありがとう。」
望月の顔を見ると、ちょっと影を落としていた。
「君なら、大丈夫さ。あまり気にしない方がいい。」
「ありがとう。辻くんがいると頼りになるね。」
自由恋愛は時に影を落とす。それがこういうことだ。
辻は櫻に対して、きちんとしなくてはと改めて思ったのだった。
「ねえ、どこか行きたいところある?」
「うーん。お伊勢参りとか正月だから混んでそうだな。」
2人は観光地は正月と冬休みが合わさってるので混んでるとふんだ。
そもそも、混み合っているところに行くのは2人のかんがえには合わない。
「ねえ、辻くん、大阪に行ってみないか?」
「大阪?」
「ぼくさ、東京以外の都会を久しぶりに見たいんだ。」
「温泉は探せばあるかもしれないが、いいのか?」
「うん、関西の人の人懐っこさも好きだしね。」
ということで、2人は大阪へ目指すことにした。
少し時間がかかるので、到着するのは夕方になりそうだった。
「あー、京都も近くにあったね。」
「今から行先変えてもいいよ。望月の行くところに行くよ。」
「ううん。やっぱり初志貫徹。大阪にするよ」
「しかし、なんでこんなに大阪にこだわってるんだ?」
「実はね。」
「うん。
「え?愛人が妊娠して大阪に住んでる?」
「ああ、僕の子供かはわからないけど、その時期に交渉があったのは事実で。」
「そんな込み入った状態で会いにいいっていいのか?」
「うん。彼女はいい女だったから。」
「しかし、それはアグリ君に知られたらまずいね。」
「まあ、手紙も男の名前でやりとりしてるからね。」
「君はその辺り、上手くやってたんじゃないのか?」
「うん。そうだよ。でも、できたって手紙が来たんだ。」
辻は自分がプレイボーイだったころ、子供はできなかった。
気をつけていたが、それは運というものだろう。
「望月、なんと言っていいか。」
「いいんだよ。身から出たサビだしね。でも、彼女が苦しんでいたら、会いに行ってあげたい。」
「もし会うことで、もっと苦しくしてしまうことはないのか?」
「それも含めて、だね。辻くん、だからちょっとの時間明日の大阪観光、1人でまわってくれないか。」
「ああ、いいけど、僕はすぐに会えるところで待ってるよ。」
「どうして?」
「だって、親とかが出てきたら、逃れられなくなるだろ。だから、遅かったら僕は望月の様子を見に行く。だから喫茶店とかで話をして欲しいんだ。」
「うん、ありがとう。」
望月の顔を見ると、ちょっと影を落としていた。
「君なら、大丈夫さ。あまり気にしない方がいい。」
「ありがとう。辻くんがいると頼りになるね。」
自由恋愛は時に影を落とす。それがこういうことだ。
辻は櫻に対して、きちんとしなくてはと改めて思ったのだった。
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