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episode.36
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俺たちは否応がなく、ジープの車に乗り込んだ。
ジープは外見とは裏腹に内装は全く違った。外見から見たら、俺たち8人が乗れる人数を超えている。それなのにドアを開けてみれば、外から見た内装とは全く違う。俺たち8人を余裕で入る空間がある。
一体どれだけの人数を入れられるのか?後ろを覗き込んでも、目で見るには遠い奥まで座席と窓が続いている。
もう訳の分からない状況には慣れたつもりだったが、まさかこんなものまであるとは想像外で、訳の分からない世界は何処まで行っても理解不能なんだなと今回学ばされたい。
驚きを隠せない俺たちは運転席と助手席の真後ろに座り込む。
1列目、空席・美男子。
2列目、千葉・遠山・戸倉。
3列目、仁・守山・天音。
4列目、夏奈華・俺・グリム。と言った座席で座っている。
美男子は俺たちが座席に座り、シートベルトを締めたのを確認すると「発進しますね」と伝え、ジープを運転し始める。
運転席と助手席以外の窓は黒張りだ。
運転席と助手席の窓も、かなり黒に近いがサイドミラーが見えないのが難点らしく、黒張りよりは外の景色は見やすいようだ。
俺のいる位置は4列目の真ん中。その位置からは運転席と助手席の窓は、薄っすらとしか確認出来ない。
外の様子を窺いたくても、一切見えない。俺は4列目の席から前方を見つめ、美男子が運転し向かおうとする先を確認する。
手錠や身動きを拘束させる類のものを装着されなかったのが、幸運だった。
俺は前屈みで、3列目のシートに両手を置き、前方を眺めていると500メートル先か?一直線の道路から突如、真下へ繋がる別の道路が現れる。真っ直ぐ進む為の道路は真上に上昇し、美男子は鼻歌を歌いながら何も問題なさそうに真下へ繋がる道路に突入した。
真下へジープが降り、斜め急斜面を下降する。少しばかりジェットコースターの気分を味っていると平坦な道に出る。
そこは、高さも横幅も異常に広い道路――トンネル――だ。信号機と言った交通規制は何もない。
天井には薄明るいオレンジ系統の明かりが設置され、全体を照らしてる。左右の下部に機関銃が一直線にズラーッと配置されてる。それが切れてる箇所は、今のところ視界には見えない。
俺のいる左右の窓。ジープの黒張りの窓に赤いマーカーの点が光る。
なんだ?好奇心に忠実に右窓に光る赤マーカーを確認する。
天音が疑問形で言う。
「狙われてる?」
狙われてる?
天音が向いてる方向は、前。
再び、俺は前を向く。
前の窓から見れる天井を一点に眺め、明かりで気付けなかったものを見つけてしまう。
天井の左右の上部に下部同様で、一直線にズラーッとアサルトライフルが180°自動で動きながら動いているものがないか?赤外線のレーダーを通して、確認の動作していた。
「やばいな」
俺は声を上げ、俺と同じく気付いた全員が声を上げた。
ただ真っ直ぐ一直線に伸びた道路。
そんな道を美男子は鼻歌を歌いつつ、ギアを最大にフルスロットルさせて、最大速度でジープを走らせる。
景色が一瞬で変わる。
ジープが速すぎて、少し酔いそうになる。だけど、不死身の特性ですぐに緩和される。
[スキル:酔い耐性 習得]
速度が最大に上がって、曲がり角でもあったら一大事だぞ。そう思い、ヒヤヒヤさせられるが曲がり角は1つもない。今現時点で、一直線のままだ。
ここは……普通じゃない。特別な地下トンネル?道路なのか?
俺は真下に降りた際に地下道路?と頭を過ぎったが、知ってる地下道路とは100%違う。こんな一直線しかない地下道路なんて、俺は知らない!
ジープは外見とは裏腹に内装は全く違った。外見から見たら、俺たち8人が乗れる人数を超えている。それなのにドアを開けてみれば、外から見た内装とは全く違う。俺たち8人を余裕で入る空間がある。
一体どれだけの人数を入れられるのか?後ろを覗き込んでも、目で見るには遠い奥まで座席と窓が続いている。
もう訳の分からない状況には慣れたつもりだったが、まさかこんなものまであるとは想像外で、訳の分からない世界は何処まで行っても理解不能なんだなと今回学ばされたい。
驚きを隠せない俺たちは運転席と助手席の真後ろに座り込む。
1列目、空席・美男子。
2列目、千葉・遠山・戸倉。
3列目、仁・守山・天音。
4列目、夏奈華・俺・グリム。と言った座席で座っている。
美男子は俺たちが座席に座り、シートベルトを締めたのを確認すると「発進しますね」と伝え、ジープを運転し始める。
運転席と助手席以外の窓は黒張りだ。
運転席と助手席の窓も、かなり黒に近いがサイドミラーが見えないのが難点らしく、黒張りよりは外の景色は見やすいようだ。
俺のいる位置は4列目の真ん中。その位置からは運転席と助手席の窓は、薄っすらとしか確認出来ない。
外の様子を窺いたくても、一切見えない。俺は4列目の席から前方を見つめ、美男子が運転し向かおうとする先を確認する。
手錠や身動きを拘束させる類のものを装着されなかったのが、幸運だった。
俺は前屈みで、3列目のシートに両手を置き、前方を眺めていると500メートル先か?一直線の道路から突如、真下へ繋がる別の道路が現れる。真っ直ぐ進む為の道路は真上に上昇し、美男子は鼻歌を歌いながら何も問題なさそうに真下へ繋がる道路に突入した。
真下へジープが降り、斜め急斜面を下降する。少しばかりジェットコースターの気分を味っていると平坦な道に出る。
そこは、高さも横幅も異常に広い道路――トンネル――だ。信号機と言った交通規制は何もない。
天井には薄明るいオレンジ系統の明かりが設置され、全体を照らしてる。左右の下部に機関銃が一直線にズラーッと配置されてる。それが切れてる箇所は、今のところ視界には見えない。
俺のいる左右の窓。ジープの黒張りの窓に赤いマーカーの点が光る。
なんだ?好奇心に忠実に右窓に光る赤マーカーを確認する。
天音が疑問形で言う。
「狙われてる?」
狙われてる?
天音が向いてる方向は、前。
再び、俺は前を向く。
前の窓から見れる天井を一点に眺め、明かりで気付けなかったものを見つけてしまう。
天井の左右の上部に下部同様で、一直線にズラーッとアサルトライフルが180°自動で動きながら動いているものがないか?赤外線のレーダーを通して、確認の動作していた。
「やばいな」
俺は声を上げ、俺と同じく気付いた全員が声を上げた。
ただ真っ直ぐ一直線に伸びた道路。
そんな道を美男子は鼻歌を歌いつつ、ギアを最大にフルスロットルさせて、最大速度でジープを走らせる。
景色が一瞬で変わる。
ジープが速すぎて、少し酔いそうになる。だけど、不死身の特性ですぐに緩和される。
[スキル:酔い耐性 習得]
速度が最大に上がって、曲がり角でもあったら一大事だぞ。そう思い、ヒヤヒヤさせられるが曲がり角は1つもない。今現時点で、一直線のままだ。
ここは……普通じゃない。特別な地下トンネル?道路なのか?
俺は真下に降りた際に地下道路?と頭を過ぎったが、知ってる地下道路とは100%違う。こんな一直線しかない地下道路なんて、俺は知らない!
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