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本編 1章
18.
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「それで・・・君は大江君、だったかな?ユウとはどんな関係?」
「・・・黙秘します。貴方とは話す気はありません」
「・・・・・・伽南から何か聞いた?」
「・・・黙秘します」
「そう・・・」
食堂が忙しくなってしまって、話す暇のなくなったおばちゃんに解放された俺は今度はこの野崎 愛人に捕まっている。
「・・・ユウ・・・大丈夫?」
「・・・・・・」
「・・・それくらい教えてくれてもいいでしょ?別に君だけのユウじゃない。・・・心配してるんだ・・・」
・・・心配・・・。
野崎 愛人の苦痛そうな表情に嘘は見えません。しかし、桐谷先輩が言っていたように・・・ユウ先輩を追い込んだ人を許すわけにはいかないのです・・・。
「・・・絶対安静が必要です・・・」
「・・・そう」
安堵したように表情を弛めた野崎 愛人。
「・・・・・・俺のこと、どこまで聞いた?」
「黙秘しますと言いましたが?」
「・・・最低な奴、かな・・・。ユウを傷つけた・・・・・・」
「・・・でしたら?」
「・・・今度ゆっくり話そうよ。君とは仲良くできる気がする。お仲間の匂いがするしね」
「残念ですが、俺は貴方とも仲良くする気はありません。お仲間と言っても、俺は貴方より狂ってない」
「・・・そう」
どちらかともなくニヤリと笑う。
・・・本性を現しましたね・・・・・・。大体、予測してましたけど。
「・・・君も思ったことないかい?好きな子を虐めたいって」
「ははっ、俺は甘やかしたいタイプですね」
「うん。俺も、虐めて甘やかしてとろとろにしたいタイプ」
「・・・気色悪いですね」
「そうかな?・・・虐めてぐしゃぐしゃになった泣き顔にうんと甘くして、もっとどろどろに溶かしてあげたいんだ」
俺も野崎愛人も笑顔で話す。
内容は、とても狂ったものだけど・・・。
「精神科にでもぶち込みましょうか?」
「遠慮しとくよ。もう、そっちにはお世話になったからね。これでも随分回復したんだ」
「どんだけ狂ってたんですか・・・」
「自分の命なんて惜しくないほどには狂ってたんじゃないかな?」
・・・・・・ユウ先輩に近づかせていい奴じゃない。
「あいよ!お待ちどーさま。あれ?いつの間に仲良くなったんだい?ユウちゃんによろしくねぇ」
「ははっ、仲良くなってなんてないですよ」
「そんなこと言わないでよ。ね?郁君」
「・・・」
俺は、おばちゃんからお弁当を3つ受けとると愛想笑いでその場を後にした。
・・・ユウ先輩には近づかせません・・・・・・!
「・・・ただいま戻りました・・・。はぁ・・・・・・ん?」
何ですか、この・・・。
目の前にはユウ先輩の部屋に俯いて顔を抑える桐谷先輩とその桐谷先輩の胸元に寄りかかったユウ先輩・・・。
ハッ、まさか・・・俺がいない間に・・・・・・!?
「何してるんですか!?・・・・・・先輩、、?」
「・・・・・・お、おー。おかえり」
「え・・・桐谷、、先輩・・・・・・?え?ユウ先輩?」
「・・・静かにしてやってくれ・・・・・・」
「・・・・・・まさか・・・ゆ、ユウ、、先輩・・・死ん――
「違うわ!ボケ!!」
いや、違うと言われてもこんな安らかな顔見たら思いたくなくても思っちゃいますよね!?
「・・・・・・思い出してくれた・・・」
「は?・・・思い出した、って・・・・・・」
「ユウトが、、俺のこと、、、!」
思わず、ユウ先輩の顔を見る。
安らかな寝顔は変わらず、よく見ると頬がやや紅い。そして、その頬に涙のあとがあった・・・。
「っ・・・・・・でもっ、、ユウトは、あいつのこと・・・っ」
「あいつって・・・・・・野崎愛人ですか・・・」
桐谷先輩は頷く。
もう言葉が出ないのか、涙を我慢してるのか、ユウ先輩と同じように頬を赤らめて震えてる。・・・こんな桐谷先輩は初めて見ました・・・。
「うっ・・・・・・かっこわりぃ・・・後輩にこんなとこ見られるとか」
「・・・良いんじゃないですか?・・・・・・それだけ、桐谷先輩も耐えてたってことでしょ・・・俺、外で食べてきます。お弁当はここ、置いときますから。ユウ先輩が起きたら食べさせてあげて下さい」
「・・・イク、、、ありがと、な」
今日だけは譲ってあげてもいいと思った。
俺はそっとユウ先輩の部屋をあとにすると、中庭に向かった。
・・・・・・ちょっと、頭冷やしたい・・・。
薄暗がりの中庭には街頭の灯りがついてまるで本当に外にいるように思える。俺は、昼間座ったベンチに座る。
「はぁ・・・・・・俺の入る隙、、ないじゃないですか・・・」
頭を抱えて項垂れる。
だって、あんなん見せられたら・・・・・・。
・・・諦めることが出来たら簡単なんですけどね・・・。
「・・・あれ?・・・さっきぶりだね・・・」
「っ、、野崎、愛人・・・・・・」
「ははっ、フルネームって・・・」
「・・・すみません。野崎先輩」
「まぁ、いいよ。・・・隣、いいかな?」
そう言って野崎愛人――野崎先輩は俺の横を指差した。
俺は少しずれて、端に寄った。
「ありがとう」
「いいえ・・・」
野崎先輩は片手にコーヒーか・・・紙コップを持っていた。
仄かに香るコーヒーの芳ばしい匂い。
「・・・飲みかけだけど、飲む?」
「結構です」
「そう・・・。・・・・・・どうしたの?郁君」
「・・・・・・貴方には――
「俺には関係ないって?そう・・・。確かにね。
あのときのこと・・・。ユウに酷いことした・・・普通の人からしたらあり得ないくらいに。でも・・・関係あるよ。
・・・今、俺が聞いたのは君のこと。ユウとは関係ない」
「っ、、・・・・・・いえ、ユウ先輩の敵は俺の敵です。貴方だって分かるでしょう!?」
怒鳴ってしまった。
野崎先輩はゆっくりとコーヒーを飲んだ。
こくりと嚥下する音が大きく聞こえた。
「そうだね・・・。確かに。・・・俺が君の立場だったら、俺を殺してやりたいくらいだよ。可愛くて愛おしいユウを傷つけた相手だものね・・・・・・。そんなやつに話すことなんてないよね・・・。
でも、俺はユウが好きなんだ・・・。ずっと・・・9年も待った・・・9年も。そんなブランクがあるのは分かってた。
でも・・・・・・出てきたら伽南だけじゃなく、君がいた。今すぐにでもユウを抱き締めてしまいたいくらいなのに、ライバルが二人もいるんだよ・・・。好きなのに・・・」
・・・この人も同じ・・・・・・?
でも、俺は――。
「そんなブランクなんて関係ないですよ・・・。一番ユウ先輩に遠いのは俺です。・・・ユウ先輩は貴方を覚えてた・・・。
一番遠いのは俺だ・・・・・・」
「・・・黙秘します。貴方とは話す気はありません」
「・・・・・・伽南から何か聞いた?」
「・・・黙秘します」
「そう・・・」
食堂が忙しくなってしまって、話す暇のなくなったおばちゃんに解放された俺は今度はこの野崎 愛人に捕まっている。
「・・・ユウ・・・大丈夫?」
「・・・・・・」
「・・・それくらい教えてくれてもいいでしょ?別に君だけのユウじゃない。・・・心配してるんだ・・・」
・・・心配・・・。
野崎 愛人の苦痛そうな表情に嘘は見えません。しかし、桐谷先輩が言っていたように・・・ユウ先輩を追い込んだ人を許すわけにはいかないのです・・・。
「・・・絶対安静が必要です・・・」
「・・・そう」
安堵したように表情を弛めた野崎 愛人。
「・・・・・・俺のこと、どこまで聞いた?」
「黙秘しますと言いましたが?」
「・・・最低な奴、かな・・・。ユウを傷つけた・・・・・・」
「・・・でしたら?」
「・・・今度ゆっくり話そうよ。君とは仲良くできる気がする。お仲間の匂いがするしね」
「残念ですが、俺は貴方とも仲良くする気はありません。お仲間と言っても、俺は貴方より狂ってない」
「・・・そう」
どちらかともなくニヤリと笑う。
・・・本性を現しましたね・・・・・・。大体、予測してましたけど。
「・・・君も思ったことないかい?好きな子を虐めたいって」
「ははっ、俺は甘やかしたいタイプですね」
「うん。俺も、虐めて甘やかしてとろとろにしたいタイプ」
「・・・気色悪いですね」
「そうかな?・・・虐めてぐしゃぐしゃになった泣き顔にうんと甘くして、もっとどろどろに溶かしてあげたいんだ」
俺も野崎愛人も笑顔で話す。
内容は、とても狂ったものだけど・・・。
「精神科にでもぶち込みましょうか?」
「遠慮しとくよ。もう、そっちにはお世話になったからね。これでも随分回復したんだ」
「どんだけ狂ってたんですか・・・」
「自分の命なんて惜しくないほどには狂ってたんじゃないかな?」
・・・・・・ユウ先輩に近づかせていい奴じゃない。
「あいよ!お待ちどーさま。あれ?いつの間に仲良くなったんだい?ユウちゃんによろしくねぇ」
「ははっ、仲良くなってなんてないですよ」
「そんなこと言わないでよ。ね?郁君」
「・・・」
俺は、おばちゃんからお弁当を3つ受けとると愛想笑いでその場を後にした。
・・・ユウ先輩には近づかせません・・・・・・!
「・・・ただいま戻りました・・・。はぁ・・・・・・ん?」
何ですか、この・・・。
目の前にはユウ先輩の部屋に俯いて顔を抑える桐谷先輩とその桐谷先輩の胸元に寄りかかったユウ先輩・・・。
ハッ、まさか・・・俺がいない間に・・・・・・!?
「何してるんですか!?・・・・・・先輩、、?」
「・・・・・・お、おー。おかえり」
「え・・・桐谷、、先輩・・・・・・?え?ユウ先輩?」
「・・・静かにしてやってくれ・・・・・・」
「・・・・・・まさか・・・ゆ、ユウ、、先輩・・・死ん――
「違うわ!ボケ!!」
いや、違うと言われてもこんな安らかな顔見たら思いたくなくても思っちゃいますよね!?
「・・・・・・思い出してくれた・・・」
「は?・・・思い出した、って・・・・・・」
「ユウトが、、俺のこと、、、!」
思わず、ユウ先輩の顔を見る。
安らかな寝顔は変わらず、よく見ると頬がやや紅い。そして、その頬に涙のあとがあった・・・。
「っ・・・・・・でもっ、、ユウトは、あいつのこと・・・っ」
「あいつって・・・・・・野崎愛人ですか・・・」
桐谷先輩は頷く。
もう言葉が出ないのか、涙を我慢してるのか、ユウ先輩と同じように頬を赤らめて震えてる。・・・こんな桐谷先輩は初めて見ました・・・。
「うっ・・・・・・かっこわりぃ・・・後輩にこんなとこ見られるとか」
「・・・良いんじゃないですか?・・・・・・それだけ、桐谷先輩も耐えてたってことでしょ・・・俺、外で食べてきます。お弁当はここ、置いときますから。ユウ先輩が起きたら食べさせてあげて下さい」
「・・・イク、、、ありがと、な」
今日だけは譲ってあげてもいいと思った。
俺はそっとユウ先輩の部屋をあとにすると、中庭に向かった。
・・・・・・ちょっと、頭冷やしたい・・・。
薄暗がりの中庭には街頭の灯りがついてまるで本当に外にいるように思える。俺は、昼間座ったベンチに座る。
「はぁ・・・・・・俺の入る隙、、ないじゃないですか・・・」
頭を抱えて項垂れる。
だって、あんなん見せられたら・・・・・・。
・・・諦めることが出来たら簡単なんですけどね・・・。
「・・・あれ?・・・さっきぶりだね・・・」
「っ、、野崎、愛人・・・・・・」
「ははっ、フルネームって・・・」
「・・・すみません。野崎先輩」
「まぁ、いいよ。・・・隣、いいかな?」
そう言って野崎愛人――野崎先輩は俺の横を指差した。
俺は少しずれて、端に寄った。
「ありがとう」
「いいえ・・・」
野崎先輩は片手にコーヒーか・・・紙コップを持っていた。
仄かに香るコーヒーの芳ばしい匂い。
「・・・飲みかけだけど、飲む?」
「結構です」
「そう・・・。・・・・・・どうしたの?郁君」
「・・・・・・貴方には――
「俺には関係ないって?そう・・・。確かにね。
あのときのこと・・・。ユウに酷いことした・・・普通の人からしたらあり得ないくらいに。でも・・・関係あるよ。
・・・今、俺が聞いたのは君のこと。ユウとは関係ない」
「っ、、・・・・・・いえ、ユウ先輩の敵は俺の敵です。貴方だって分かるでしょう!?」
怒鳴ってしまった。
野崎先輩はゆっくりとコーヒーを飲んだ。
こくりと嚥下する音が大きく聞こえた。
「そうだね・・・。確かに。・・・俺が君の立場だったら、俺を殺してやりたいくらいだよ。可愛くて愛おしいユウを傷つけた相手だものね・・・・・・。そんなやつに話すことなんてないよね・・・。
でも、俺はユウが好きなんだ・・・。ずっと・・・9年も待った・・・9年も。そんなブランクがあるのは分かってた。
でも・・・・・・出てきたら伽南だけじゃなく、君がいた。今すぐにでもユウを抱き締めてしまいたいくらいなのに、ライバルが二人もいるんだよ・・・。好きなのに・・・」
・・・この人も同じ・・・・・・?
でも、俺は――。
「そんなブランクなんて関係ないですよ・・・。一番ユウ先輩に遠いのは俺です。・・・ユウ先輩は貴方を覚えてた・・・。
一番遠いのは俺だ・・・・・・」
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