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本編 1章
10.
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伽南が戻ってきた。
あの爆風でか乱れた前髪が・・・・・・。
「ユウトもユウトだし。・・・そんな見せつけないで?」
「え、、う、うん・・・ごめ・・・・・・」
「どうした?」
「え・・・?・・・え、えっと・・・・・・」
「ん?」
「・・・・・・・・・伽南、、、かっこいい、な。って」
「」
「あのね・・・。郁は僕のために手、繋いでくれてたの。・・・だから、ケンカ?してるなら許してあげて?」
「郁。今回だけだぞ?」
「切り替え早いですね。ほんと単純」
「うるせー。・・・・・・俺はユウトがほんと心配・・・・・・」
「まったくです。・・・話、出来ませんでしたよ」
あ・・・。
確かにそうだ・・・郁に話って言ってたのに・・・。
「・・・休憩室空いてたら行こ?郁はまだなんだよね?」
「はい。次の・・・次ですね。
桐谷先輩が早く終えてくれたので25分くらいは」
「話って?」
「・・・・・・」
「・・・・・・またなんか言われたのか?」
そう言って僕の頭に手を置く伽南。
それやめてって言ってるのに・・・。
僕は制服の内側に着たパーカーのフードを被った。
「め!!」
「「・・・・・・はい」」
練習場にある休憩室は1つの練習場に3部屋ある。
使う前は部屋の前にかかったカードをピッってしないといけないカードキー式になってる。
都合のいいことに一部屋空いてた。
ピッ
「なんか飲む?」
「んー、水でいい」
「あ、備え付けの冷蔵庫あるんですね」
「ここのは好きに使っていいから。と、学園長が金持ちで良かったよなぁ・・・ホント。あ、ケーキ入ってる・・・・・」
「ナマモノじゃないですか」
「んー・・・・・・付与されてるな」
「何がですか?」
「≪時間停止≫。付与つきケーキ、って・・・高ぇのに・・・」
「あー・・・・・・。たぶんそれウチのですね」
「あれ、イクの家って・・・・・・」
「付与つきケーキの大江製菓って言ったらケーキに初めて≪時間停止≫を付与して特許を取った変り者って有名ですからね」
「・・・マジ?お前、お坊ちゃんだったの?」
「ええ、まぁ。確か学園には定期的に卸してますよ?定価の半額で。やましいことはないですよ?作ってからいくら≪時間停止≫を付与しててもお客様は新しい方が嬉しいですからね。それで、売れ残りを寄付しようとしたら学園側がそれは悪いって」
・・・そうだったんだぁ。
あれ?僕の好きなハチミツ入りのミルクセーキも大江製菓さんだった気がする。
「僕の好きなのも?」
「そうです!・・・前に、俺が入学する前にウチに買いに来てくれたでしょ?そこで一目惚れしました」
「ふふ。そうなんだ。あ、オマケしてくれたのも・・・?」
「それは・・・・・初めて聞きました。へー、良かったですね。あとで試作品の味見してくれます?」
「ほんと!?うん!!」
「・・・・・・可愛い、、、」
???
僕、可愛くなんてないのに。
なんで可愛いなんて言うんだろ?
「で、なんて言われたんだ?」
「ユウ先輩。俺から話していいですか?」
「・・・・・・・・・うん。あ、でも・・・」
「大丈夫ですから。はい、アメです」
「あ、ありがとう」
郁はポケットから黄色の袋に入ったアメをくれた。
舐めると甘くて少し酸っぱい。レモンの味。
郁が伽南に話してくれてる。・・・なんか、、伽南にチクってるみたいで・・・・・・。僕が悪いだけなのに・・・。
「・・・と言うことです」
「・・・・・・佐々屋か?」
「・・・・・・違う」
「ユウト・・・」
「言ったら何かするんでしょ?・・・僕が悪いだけなのに、、責められるなんて・・・・・・だめだよ・・・」
だめだよ。仕方ないもん・・・・・・。
「・・・・・・はあ、分かった。今回は聞かなかったことにする」
「桐谷先輩!!」
「イク。文句あるなら後で付き合ってやるから・・・心配すんな、別にユウトに内緒でシバこうなんて考えてない」
「・・・・・・ホント?」
「あぁ」
「・・・・・・ありがとう。僕、二人に支えられてばっかだね・・・」
「もっとお前は頼れよ」
「ユウ先輩は甘々過ぎます・・・」
「俺に頼れよな?」
「それは俺の台詞です」
「あぁ?」
「あ、あの・・・」
またケンカみたいな雰囲気に。
二人は仲良いのか悪いのか分かんない。
「ケーキ食べよ?」
僕は冷蔵庫のケーキと備え付けの使い捨てフォークを持って言った。チーズケーキとモンブラン、それにイチゴショートとフルーツタルト。
「先食べてていいよ。まずはこいつと決着つけねーと」
「決着って・・・笑わせないで下さいよ。どうみても、桐谷先輩に勝ち目なんてないでしょう」
「お前の目は節穴か?」
「先輩は現実を認識許否するんです?」
あ、そうだ。
「二人はどれがいい?
チーズケーキとモンブランとイチゴショートとフルーツタルト、、僕はみんなで食べたいなぁ。ダメ?」
二人は僕が「ダメ?」って聞いてダメなんて言ったこと無いし、多分ケンカも止めてくれるはず!!
二人はポカンとこっちを見てる。
「?・・・・・・一緒に食べよ?」
「・・・・・・仕方ないな・・・」
「ですね・・・」
さっきまでの闘志剥き出し二人からいつもの二人に戻った!・・・やっぱり二人とも優しいな・・・。
「・・・・・・ユウトは何がいいの?」
「僕?僕は・・・ショートケーキかな?あ、でも二人が食べたいならいいよ?」
「そっか。じゃ、俺はユウトの一口頂戴?」
「え?」
「俺、一口なら食べれそう」
「ん?良いけど――
「なら!俺と半分にしましょう?
流石に抜駆けなんてさせませんから」
「チッ」
そっか・・・。
これから郁も試合だもんね・・・。
ケーキ食べちゃったら動けなくなっちゃうか・・・・・・。
「じゃあ、三人で一個食べようよ!」
「「は?(え?)」」
「まだまだ試合あるもんね。だから、一個を三人で食べよ?」
「・・・あーんしてくれる?」
「ちょっ、、先輩!」
しばらくして、二人は冷蔵庫から水を出して飲んでた。
一息つくと僕を挟んでソファに座る。
結局、ケーキは僕のを伽南と郁に一口ずつ食べさせてあげることになった。なんか餌付けみたいだったよ。
「あの、、狭いんだけど・・・・・・」
「だそうですよ?桐谷先輩」
「だったら、お前が向こう行け」
「あ、ごめん・・・」
「ユウ先輩はここ!!」
「ユウトはここだ!!」
「えー・・・・・」
二人が移動したくないみたいだから僕が退こうとしたら、二人に止められた。
「狭い・・・」
「まぁ、それは・・・悪い」
「すみません・・・ユウ先輩でも譲れない・・・」
「はぁ・・・」
「ま、まぁ、ほれ!食べさせてやる」
そう言って伽南はフォークでイチゴをさす。
「うゅ・・・・・・」
「どうした?」
「・・・・・・僕、イチゴは最後に食べる派」
「そ、そうなんですね・・・可愛い」
「・・・それに、二人ともなんか変だよ?」
「・・・変、じゃないよ」
「・・・変、ではないですね・・・・・・」
いや、絶対に変。
さっきからすごく変。
「てか、変なのはユウトのせいだから」
「ユウ先輩が――」
「僕・・・?」
・・・・・・また、なんかやっちゃったんだ・・・。
「ごめんね・・・。意識してなかった・・・。
次からは気を付ける・・・・・・。だから、、ずっと友達でいて?僕、もう独りは嫌だから・・・・・・」
「ユウ、ト・・・・・・ごめん。思い出させた・・・」
「ううん・・・。僕が悪いから・・・・・・」
「また――」
「・・・あ、もう時間ですね・・・・・・」
うつ向いていた僕はゆっくり顔を上げた。
・・・・・・ゆっくりじゃないと、、泣いちゃいそうで・・・。
時計を見ると郁の試合開始の準備時間まであと5分。
「・・・俺、行きますね。
桐谷先輩・・・不本意ですがユウ先輩をお願いします」
「・・・任せろ」
「ユウ先輩。行ってきます」
そう言うと郁は軽く僕を抱き締めた。
それを伽南に引き剥がされてたけど笑って、休憩室から出ていった。・・・郁の腕・・・・・・暖かかった。
「・・・妬いた」
「え?わ、、」
「俺も」
「か、伽南・・・っ。離して・・・・・・ってひゃあっ!!」
伽南が僕の腰に抱きつく。
そして僕の脇腹をこちょこちょしてきた。
「お前、さっきから可愛すぎ!!お仕置だ!!」
「へ、ひゃっやぁっ何、な、僕っ、か、かわいっ可愛くなんてっないよ!!ひゃっ、やっうっ、、ひっひっひゃ」
「」
「やめへ・・・よう・・・・・・。つかへちゃうお~・・・」
「誤爆・・・・・・」
伽南、黙っちゃった。頭を抱えて座ってる。
僕は疲れきってとりあえず息を整える。
「伽南・・・。ありがと。ちょっと元気出た」
「・・・・・・礼はイクに言えよ」
「・・・・・・うん」
「と、とにかく。ユウトはケーキ食べて、イクの試合を見に行くぞ。あと10分だ」
「あっ、そっか・・・。うん!頂きます」
「食べさせてやろうか?」
「遠慮する」
だって伽南、変なんだもん。
確かに落ち込みそうになった僕を励ましてくれたのは郁。
あのときに郁がぎゅっってしてくれなかったら落ち込んだまんまだった。
伽南も口には出さないけど僕を笑わせてくれる。
ずっと友達でいられたらな・・・。
・・・忘れられたらいいのに・・・・・・。
あの爆風でか乱れた前髪が・・・・・・。
「ユウトもユウトだし。・・・そんな見せつけないで?」
「え、、う、うん・・・ごめ・・・・・・」
「どうした?」
「え・・・?・・・え、えっと・・・・・・」
「ん?」
「・・・・・・・・・伽南、、、かっこいい、な。って」
「」
「あのね・・・。郁は僕のために手、繋いでくれてたの。・・・だから、ケンカ?してるなら許してあげて?」
「郁。今回だけだぞ?」
「切り替え早いですね。ほんと単純」
「うるせー。・・・・・・俺はユウトがほんと心配・・・・・・」
「まったくです。・・・話、出来ませんでしたよ」
あ・・・。
確かにそうだ・・・郁に話って言ってたのに・・・。
「・・・休憩室空いてたら行こ?郁はまだなんだよね?」
「はい。次の・・・次ですね。
桐谷先輩が早く終えてくれたので25分くらいは」
「話って?」
「・・・・・・」
「・・・・・・またなんか言われたのか?」
そう言って僕の頭に手を置く伽南。
それやめてって言ってるのに・・・。
僕は制服の内側に着たパーカーのフードを被った。
「め!!」
「「・・・・・・はい」」
練習場にある休憩室は1つの練習場に3部屋ある。
使う前は部屋の前にかかったカードをピッってしないといけないカードキー式になってる。
都合のいいことに一部屋空いてた。
ピッ
「なんか飲む?」
「んー、水でいい」
「あ、備え付けの冷蔵庫あるんですね」
「ここのは好きに使っていいから。と、学園長が金持ちで良かったよなぁ・・・ホント。あ、ケーキ入ってる・・・・・」
「ナマモノじゃないですか」
「んー・・・・・・付与されてるな」
「何がですか?」
「≪時間停止≫。付与つきケーキ、って・・・高ぇのに・・・」
「あー・・・・・・。たぶんそれウチのですね」
「あれ、イクの家って・・・・・・」
「付与つきケーキの大江製菓って言ったらケーキに初めて≪時間停止≫を付与して特許を取った変り者って有名ですからね」
「・・・マジ?お前、お坊ちゃんだったの?」
「ええ、まぁ。確か学園には定期的に卸してますよ?定価の半額で。やましいことはないですよ?作ってからいくら≪時間停止≫を付与しててもお客様は新しい方が嬉しいですからね。それで、売れ残りを寄付しようとしたら学園側がそれは悪いって」
・・・そうだったんだぁ。
あれ?僕の好きなハチミツ入りのミルクセーキも大江製菓さんだった気がする。
「僕の好きなのも?」
「そうです!・・・前に、俺が入学する前にウチに買いに来てくれたでしょ?そこで一目惚れしました」
「ふふ。そうなんだ。あ、オマケしてくれたのも・・・?」
「それは・・・・・初めて聞きました。へー、良かったですね。あとで試作品の味見してくれます?」
「ほんと!?うん!!」
「・・・・・・可愛い、、、」
???
僕、可愛くなんてないのに。
なんで可愛いなんて言うんだろ?
「で、なんて言われたんだ?」
「ユウ先輩。俺から話していいですか?」
「・・・・・・・・・うん。あ、でも・・・」
「大丈夫ですから。はい、アメです」
「あ、ありがとう」
郁はポケットから黄色の袋に入ったアメをくれた。
舐めると甘くて少し酸っぱい。レモンの味。
郁が伽南に話してくれてる。・・・なんか、、伽南にチクってるみたいで・・・・・・。僕が悪いだけなのに・・・。
「・・・と言うことです」
「・・・・・・佐々屋か?」
「・・・・・・違う」
「ユウト・・・」
「言ったら何かするんでしょ?・・・僕が悪いだけなのに、、責められるなんて・・・・・・だめだよ・・・」
だめだよ。仕方ないもん・・・・・・。
「・・・・・・はあ、分かった。今回は聞かなかったことにする」
「桐谷先輩!!」
「イク。文句あるなら後で付き合ってやるから・・・心配すんな、別にユウトに内緒でシバこうなんて考えてない」
「・・・・・・ホント?」
「あぁ」
「・・・・・・ありがとう。僕、二人に支えられてばっかだね・・・」
「もっとお前は頼れよ」
「ユウ先輩は甘々過ぎます・・・」
「俺に頼れよな?」
「それは俺の台詞です」
「あぁ?」
「あ、あの・・・」
またケンカみたいな雰囲気に。
二人は仲良いのか悪いのか分かんない。
「ケーキ食べよ?」
僕は冷蔵庫のケーキと備え付けの使い捨てフォークを持って言った。チーズケーキとモンブラン、それにイチゴショートとフルーツタルト。
「先食べてていいよ。まずはこいつと決着つけねーと」
「決着って・・・笑わせないで下さいよ。どうみても、桐谷先輩に勝ち目なんてないでしょう」
「お前の目は節穴か?」
「先輩は現実を認識許否するんです?」
あ、そうだ。
「二人はどれがいい?
チーズケーキとモンブランとイチゴショートとフルーツタルト、、僕はみんなで食べたいなぁ。ダメ?」
二人は僕が「ダメ?」って聞いてダメなんて言ったこと無いし、多分ケンカも止めてくれるはず!!
二人はポカンとこっちを見てる。
「?・・・・・・一緒に食べよ?」
「・・・・・・仕方ないな・・・」
「ですね・・・」
さっきまでの闘志剥き出し二人からいつもの二人に戻った!・・・やっぱり二人とも優しいな・・・。
「・・・・・・ユウトは何がいいの?」
「僕?僕は・・・ショートケーキかな?あ、でも二人が食べたいならいいよ?」
「そっか。じゃ、俺はユウトの一口頂戴?」
「え?」
「俺、一口なら食べれそう」
「ん?良いけど――
「なら!俺と半分にしましょう?
流石に抜駆けなんてさせませんから」
「チッ」
そっか・・・。
これから郁も試合だもんね・・・。
ケーキ食べちゃったら動けなくなっちゃうか・・・・・・。
「じゃあ、三人で一個食べようよ!」
「「は?(え?)」」
「まだまだ試合あるもんね。だから、一個を三人で食べよ?」
「・・・あーんしてくれる?」
「ちょっ、、先輩!」
しばらくして、二人は冷蔵庫から水を出して飲んでた。
一息つくと僕を挟んでソファに座る。
結局、ケーキは僕のを伽南と郁に一口ずつ食べさせてあげることになった。なんか餌付けみたいだったよ。
「あの、、狭いんだけど・・・・・・」
「だそうですよ?桐谷先輩」
「だったら、お前が向こう行け」
「あ、ごめん・・・」
「ユウ先輩はここ!!」
「ユウトはここだ!!」
「えー・・・・・」
二人が移動したくないみたいだから僕が退こうとしたら、二人に止められた。
「狭い・・・」
「まぁ、それは・・・悪い」
「すみません・・・ユウ先輩でも譲れない・・・」
「はぁ・・・」
「ま、まぁ、ほれ!食べさせてやる」
そう言って伽南はフォークでイチゴをさす。
「うゅ・・・・・・」
「どうした?」
「・・・・・・僕、イチゴは最後に食べる派」
「そ、そうなんですね・・・可愛い」
「・・・それに、二人ともなんか変だよ?」
「・・・変、じゃないよ」
「・・・変、ではないですね・・・・・・」
いや、絶対に変。
さっきからすごく変。
「てか、変なのはユウトのせいだから」
「ユウ先輩が――」
「僕・・・?」
・・・・・・また、なんかやっちゃったんだ・・・。
「ごめんね・・・。意識してなかった・・・。
次からは気を付ける・・・・・・。だから、、ずっと友達でいて?僕、もう独りは嫌だから・・・・・・」
「ユウ、ト・・・・・・ごめん。思い出させた・・・」
「ううん・・・。僕が悪いから・・・・・・」
「また――」
「・・・あ、もう時間ですね・・・・・・」
うつ向いていた僕はゆっくり顔を上げた。
・・・・・・ゆっくりじゃないと、、泣いちゃいそうで・・・。
時計を見ると郁の試合開始の準備時間まであと5分。
「・・・俺、行きますね。
桐谷先輩・・・不本意ですがユウ先輩をお願いします」
「・・・任せろ」
「ユウ先輩。行ってきます」
そう言うと郁は軽く僕を抱き締めた。
それを伽南に引き剥がされてたけど笑って、休憩室から出ていった。・・・郁の腕・・・・・・暖かかった。
「・・・妬いた」
「え?わ、、」
「俺も」
「か、伽南・・・っ。離して・・・・・・ってひゃあっ!!」
伽南が僕の腰に抱きつく。
そして僕の脇腹をこちょこちょしてきた。
「お前、さっきから可愛すぎ!!お仕置だ!!」
「へ、ひゃっやぁっ何、な、僕っ、か、かわいっ可愛くなんてっないよ!!ひゃっ、やっうっ、、ひっひっひゃ」
「」
「やめへ・・・よう・・・・・・。つかへちゃうお~・・・」
「誤爆・・・・・・」
伽南、黙っちゃった。頭を抱えて座ってる。
僕は疲れきってとりあえず息を整える。
「伽南・・・。ありがと。ちょっと元気出た」
「・・・・・・礼はイクに言えよ」
「・・・・・・うん」
「と、とにかく。ユウトはケーキ食べて、イクの試合を見に行くぞ。あと10分だ」
「あっ、そっか・・・。うん!頂きます」
「食べさせてやろうか?」
「遠慮する」
だって伽南、変なんだもん。
確かに落ち込みそうになった僕を励ましてくれたのは郁。
あのときに郁がぎゅっってしてくれなかったら落ち込んだまんまだった。
伽南も口には出さないけど僕を笑わせてくれる。
ずっと友達でいられたらな・・・。
・・・忘れられたらいいのに・・・・・・。
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