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本編 1章
4.
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「お待たせしました。?ユウ先輩?」
「凄いね・・・!あんなに堂々と話せて・・・」
「え?」
「へへっ、何でもない。これからよろしく」
「はい!!よろしくお願いします!ユウ先輩!」
「俺もよろしく。イク君?」
「俺は桐谷先輩とよろしくするつもりはないです」
「そっかぁ、まぁ、俺もだけどね!」
・・・なんか・・・・・・二人とも恐い?
伽南は笑顔だけど引きつってるし、郁も目が笑ってない。・・・大丈夫かな?
「自習ってなにする?」
「んー、寝る」
「俺はユウ先輩がシたいならいいですよ?」
「なんか、意味違くないか?」
「気のせいでしょ。どうします?」
「えっと・・・・・・練習場で対人戦したい、、かな。試したいことがあって・・・・・・。それに郁ともやりたい」
「っ、、え、?」
「分かる。分かるけど、、分かる」
「先輩・・・・・・俺とヤりたいの?」
「うん。ダメ?」
「・・・・・・・・・・・・ダメじゃないです・・・」
「イク!!てめー、、、分かるがやめろ!!」
え?、、え?
伽南が郁に掴みかかった。
対人戦、伽南もやりたいのかな?
大久間先生の授業じゃ、自習はよくあること。そのときは練習場で個別に魔法の練習をしてもいいし、対人戦をしてもいいと言うことになってる。
「伽南もやりたい?」
「え、、、、、え、え?」
「?」
「ヤりたい・・・・・・です」
「桐谷先輩だって」
「うるせー」
「じゃあ、行こう?」
なんか二人だけ意思疎通してて羨ましいな。
こういうのを親友っていうのかな?
僕もいつかは友達とそういう関係になりたい。
夢のまた夢だけどね。
練習場へ来た。
教室の転移陣から移動できるから一瞬で着いた。あの転移陣を発明した学園長ってほんとに凄い人。
授業は120分授業で残りは100分程。
午前の授業はこの魔学物理だけだし、終わったらこのままお昼かな?
「ほんと、、ユウ先輩、、、」
「辛いわ、、、」
「何??」
二人はまだぶつぶつ言ってた。
「いえ、何でもないです。行きましょうか」
「ん?うん」
「どっちから対戦します?」
「うーん・・・・・・郁の実力知らないから――」
「・・・・・・なぁ、ユウトには悪いんだけど俺とイクで対戦させてくれないか?前々から思ってたんだよなぁ・・・」
「あ、それいいですね。俺もいつか桐谷先輩を屈服させたいと思ってました。いい機会です」
「???・・・まぁ、いいけど」
なんか分かんないけど、二人がやる気ならいいか。それに郁の戦い方を見れるなら僕の方が少し有利になる。
「そうと決まれば――」
二人は走り出した。
練習場は外と中にあって、今回は中は既に空いてなかったため外の練習場を使うことになっていた。
そのために外は風がある。いくら戦っている内に場所が入れ替わるとしても、相手が追い風側を動かなかったら向かい風側は一向に不利でしかない。
どちらになるかは先に会場に入った人から決められる。ふふっ、二人とも必死だなぁ。
僕は観客席に移動した。
少しして、伽南が右側。郁が左側に転移してきた。追い風側は郁だ。二人とも装備を身に纏っている。
伽南は赤の学園指定レーザーアーマー。得意な二刀流の長短の二振りを腰に携えている。
郁は・・・・・・普通の服だった。布。
練習では一応、真剣を使うため自分の持つ装備を使うか学園指定のレーザーアーマーを着用するのが義務となっている。
ん?確か、普通の服は入場規制されるんだっけ?てことはあの服は普通の服じゃないのかな?
確かに制服ではなく、黒のスラリとしたロングコートだけど凄く薄そうだし・・・・・・大丈夫かな?
あれ?得物は持ってないのかな?
とにかく郁は何ももってなかった。
「お前・・・・・・俺を嘗めてんのか?」
「桐谷先輩もじゃないですか。自分の装備を使って下さいよ。それじゃ、俺相手に手加減してるみたいじゃないですか」
「チッ、待ってろ」
そう言うと伽南は一度転移した。
たぶん、装備を替えに行ってるんだと思う。
戻ってくると伽南は赤地に黒の入った着物を羽織っていた。内側も郁と同じような薄い素材の着物。それでもかなり重そうだけど・・・・・・。足元は下駄風のブーツちょっとカッコいい。
「・・・・・・へー」
「何その反応。あ、驚いた口?」
「ええ、少しは。でも装備は俺の方が上ですね」
「黙っとれ」
何を言ってるのかまったく分かんない。話についてけてないの僕だけかな?観客席には数人が来ていた。
まだ開始まで――あ、始まる。
開始の電子音。
それとともに二人の表情が変わった。
その瞬間、郁は防御壁を展開した。
走り出す伽南。その手には得意な二振りの武器。
ガギッっと壁と刀の刃が火花を散らした。
「桐谷ぃー!!大江くーん!!」
「二人とも頑張れー!!」
「カナー!!郁君も負けるなー!!」
観客席から多くの声が上がった。
僕?僕は恥ずかしいから言わない。
伽南も郁もイケメンだし、ハイスペックだし、かなりモテる。だから学園で二人のファンも多いんだぁ。
「隣いい?」
「牧野ちゃん♡」
「バカッ!!止めとけよ。牧野信仰会に狙われるだろ!!」
「あ、、、・・・えっと、やっぱ俺ら向こう行くわ。何かあったら言ってくれよ?牧野のためならすぐに駆けつけるから」
「え・・・・・・?あ、ありがと。へへっ」
「っ、わ、か、、可愛――」
「じゃ、じゃあな!!」
隣のクラスの人かな?声をかけてくれた。きっと一人だったから可哀想に思って声をかけてくれたんだと思う。
僕のことほんとに知らない人たちは僕にすごく優しいから。でも、時々何を言ってるのか分からないときがある。
マキノシンコウカイって何?
あ、郁の戦い方を見なくちゃ・・・・・・え?
視線を二人に戻したら二人とも僕を見てた。いや、さっき僕に話しかけてくれた人たちを見てた。
・・・気になる人でもいたのかな?
バンッ!!
「うぉ!!何だ!?」
「ぎゃっ!!」
さっきの人たちに近い所で爆発が起こった。とは言っても観客が危なくないように練習場には防壁が展開されてるんだけどね。
「悪ィ。手が滑ったわ」
「すみません。ユウ先輩に近づかないで貰えます?」
気づけば二人が戦いの中交わりながら片手をこちらに向けていた。いつの間にか郁も移動してて、防御から攻撃に移っていた。
でもさっきのは危ないよなぁ。
「二人ともー!!気をつけてよー!!(こっちに魔法が来たら危ないから!!)」
「」
「」
二人とも急に止まって、しゃがんだ。
・・・何か落ちてたのかな?それは危ないよね。
「が、頑張って~!!(落ちてる何かにつまずいて、怪我しないように)」
あの二人。意味わかってるのかな?
「凄いね・・・!あんなに堂々と話せて・・・」
「え?」
「へへっ、何でもない。これからよろしく」
「はい!!よろしくお願いします!ユウ先輩!」
「俺もよろしく。イク君?」
「俺は桐谷先輩とよろしくするつもりはないです」
「そっかぁ、まぁ、俺もだけどね!」
・・・なんか・・・・・・二人とも恐い?
伽南は笑顔だけど引きつってるし、郁も目が笑ってない。・・・大丈夫かな?
「自習ってなにする?」
「んー、寝る」
「俺はユウ先輩がシたいならいいですよ?」
「なんか、意味違くないか?」
「気のせいでしょ。どうします?」
「えっと・・・・・・練習場で対人戦したい、、かな。試したいことがあって・・・・・・。それに郁ともやりたい」
「っ、、え、?」
「分かる。分かるけど、、分かる」
「先輩・・・・・・俺とヤりたいの?」
「うん。ダメ?」
「・・・・・・・・・・・・ダメじゃないです・・・」
「イク!!てめー、、、分かるがやめろ!!」
え?、、え?
伽南が郁に掴みかかった。
対人戦、伽南もやりたいのかな?
大久間先生の授業じゃ、自習はよくあること。そのときは練習場で個別に魔法の練習をしてもいいし、対人戦をしてもいいと言うことになってる。
「伽南もやりたい?」
「え、、、、、え、え?」
「?」
「ヤりたい・・・・・・です」
「桐谷先輩だって」
「うるせー」
「じゃあ、行こう?」
なんか二人だけ意思疎通してて羨ましいな。
こういうのを親友っていうのかな?
僕もいつかは友達とそういう関係になりたい。
夢のまた夢だけどね。
練習場へ来た。
教室の転移陣から移動できるから一瞬で着いた。あの転移陣を発明した学園長ってほんとに凄い人。
授業は120分授業で残りは100分程。
午前の授業はこの魔学物理だけだし、終わったらこのままお昼かな?
「ほんと、、ユウ先輩、、、」
「辛いわ、、、」
「何??」
二人はまだぶつぶつ言ってた。
「いえ、何でもないです。行きましょうか」
「ん?うん」
「どっちから対戦します?」
「うーん・・・・・・郁の実力知らないから――」
「・・・・・・なぁ、ユウトには悪いんだけど俺とイクで対戦させてくれないか?前々から思ってたんだよなぁ・・・」
「あ、それいいですね。俺もいつか桐谷先輩を屈服させたいと思ってました。いい機会です」
「???・・・まぁ、いいけど」
なんか分かんないけど、二人がやる気ならいいか。それに郁の戦い方を見れるなら僕の方が少し有利になる。
「そうと決まれば――」
二人は走り出した。
練習場は外と中にあって、今回は中は既に空いてなかったため外の練習場を使うことになっていた。
そのために外は風がある。いくら戦っている内に場所が入れ替わるとしても、相手が追い風側を動かなかったら向かい風側は一向に不利でしかない。
どちらになるかは先に会場に入った人から決められる。ふふっ、二人とも必死だなぁ。
僕は観客席に移動した。
少しして、伽南が右側。郁が左側に転移してきた。追い風側は郁だ。二人とも装備を身に纏っている。
伽南は赤の学園指定レーザーアーマー。得意な二刀流の長短の二振りを腰に携えている。
郁は・・・・・・普通の服だった。布。
練習では一応、真剣を使うため自分の持つ装備を使うか学園指定のレーザーアーマーを着用するのが義務となっている。
ん?確か、普通の服は入場規制されるんだっけ?てことはあの服は普通の服じゃないのかな?
確かに制服ではなく、黒のスラリとしたロングコートだけど凄く薄そうだし・・・・・・大丈夫かな?
あれ?得物は持ってないのかな?
とにかく郁は何ももってなかった。
「お前・・・・・・俺を嘗めてんのか?」
「桐谷先輩もじゃないですか。自分の装備を使って下さいよ。それじゃ、俺相手に手加減してるみたいじゃないですか」
「チッ、待ってろ」
そう言うと伽南は一度転移した。
たぶん、装備を替えに行ってるんだと思う。
戻ってくると伽南は赤地に黒の入った着物を羽織っていた。内側も郁と同じような薄い素材の着物。それでもかなり重そうだけど・・・・・・。足元は下駄風のブーツちょっとカッコいい。
「・・・・・・へー」
「何その反応。あ、驚いた口?」
「ええ、少しは。でも装備は俺の方が上ですね」
「黙っとれ」
何を言ってるのかまったく分かんない。話についてけてないの僕だけかな?観客席には数人が来ていた。
まだ開始まで――あ、始まる。
開始の電子音。
それとともに二人の表情が変わった。
その瞬間、郁は防御壁を展開した。
走り出す伽南。その手には得意な二振りの武器。
ガギッっと壁と刀の刃が火花を散らした。
「桐谷ぃー!!大江くーん!!」
「二人とも頑張れー!!」
「カナー!!郁君も負けるなー!!」
観客席から多くの声が上がった。
僕?僕は恥ずかしいから言わない。
伽南も郁もイケメンだし、ハイスペックだし、かなりモテる。だから学園で二人のファンも多いんだぁ。
「隣いい?」
「牧野ちゃん♡」
「バカッ!!止めとけよ。牧野信仰会に狙われるだろ!!」
「あ、、、・・・えっと、やっぱ俺ら向こう行くわ。何かあったら言ってくれよ?牧野のためならすぐに駆けつけるから」
「え・・・・・・?あ、ありがと。へへっ」
「っ、わ、か、、可愛――」
「じゃ、じゃあな!!」
隣のクラスの人かな?声をかけてくれた。きっと一人だったから可哀想に思って声をかけてくれたんだと思う。
僕のことほんとに知らない人たちは僕にすごく優しいから。でも、時々何を言ってるのか分からないときがある。
マキノシンコウカイって何?
あ、郁の戦い方を見なくちゃ・・・・・・え?
視線を二人に戻したら二人とも僕を見てた。いや、さっき僕に話しかけてくれた人たちを見てた。
・・・気になる人でもいたのかな?
バンッ!!
「うぉ!!何だ!?」
「ぎゃっ!!」
さっきの人たちに近い所で爆発が起こった。とは言っても観客が危なくないように練習場には防壁が展開されてるんだけどね。
「悪ィ。手が滑ったわ」
「すみません。ユウ先輩に近づかないで貰えます?」
気づけば二人が戦いの中交わりながら片手をこちらに向けていた。いつの間にか郁も移動してて、防御から攻撃に移っていた。
でもさっきのは危ないよなぁ。
「二人ともー!!気をつけてよー!!(こっちに魔法が来たら危ないから!!)」
「」
「」
二人とも急に止まって、しゃがんだ。
・・・何か落ちてたのかな?それは危ないよね。
「が、頑張って~!!(落ちてる何かにつまずいて、怪我しないように)」
あの二人。意味わかってるのかな?
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