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2章
≪裏話≫22.理解と幸せと抱き枕。
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「まぁ、そんなことで巳波が・・・」
驚いたわ。とても。
海渡君と瑠衣ちゃんがついに両想い!ってことで佐紀さんは興奮してたんだと思ったら、実の息子が二人も同性愛者・・・いえ、これは違うわね。好きになった人が同性だったってことだけの話だもの。まぁ、BLには違いないのだけど。
いやいやいや思わず脱線してしまうところだったわ。海渡君が瑠衣ちゃんのこと好きで出会った当初からガンガンアプローチしてたのは知っていたけれど・・・巳波君も今、付き合っている人がいたなんて・・・しかも同性らしくて・・・。
「・・・・・・いいわね~。私も男の子もう一人くらい産んどけば良かったかしら?でも雫と静の時点で高齢出産と双子って二重にハイリスクだったし・・・」
「でも男の子ばかりって言うのも大変ですよ・・・。凪は手の掛からない子でしたから心配はありませんでしたけど・・・あとの二人が。ふふ。巳波はとてもヤンチャで・・・海渡に関しては何を考えているのか分からなくて・・・・・・。
でも、親の役目ももう終わりなんですね・・・・・・」
「・・・そうね・・・。思えば、長いようで短いのよね・・・育児って。この前、小学校に入学したと思ったらもう高校生で・・・これからは進路を考えるって時なんて・・・」
「・・・・・・巳波はすごく不安そうでした。大学や一人暮らししてる家からこっちに帰ってくる度に、塞ぎこんでました。でも、家を出たいって相談されて・・・」
「そうだったの・・・」
「・・・・・・海渡が―。いえ、沖江グループが男性も子供を産むことの出来る薬を開発したことでLGBTへの理解、そして差別、侮蔑が緩和されるのではと政府の方でも期待されていたんですけど・・・。現実はそうはいきません。やっぱり長くそのように扱われてきた問題なだけあって・・・。
巳波はそれで悩んでいたらしいです。・・・自分は本当に幸せになれるのかって・・・相手も苦しい思いをするんじゃないかって・・・・・」
そこから黙ってしまった佐紀さん。
・・・まぁ、私たちのような趣味を持ってる人ならある程度理解はあるでしょうけど、普通の人なら受け止めきれない人もいるでしょうしね・・・。
「ふふ。でも探してみると言ってました。
当分は人に言えないだろうけど、言える頃には相手と一緒にまた挨拶に帰ってくる・・・そのときまでに自分と相手の幸せを考えてみるって」
「巳波君らしいじゃない。なかなか好きよ~」
「ええ、きっと相手の方が好い人なんでしょう・・・。ふふふ・・・凪にも良い縁があるといいですけど」
「凪君?」
「はいっ。凪は受けでしょう?」
「・・・・・・そうね・・・。そうよね!やっぱり凪君は受けよね!あぁ、でも瑠衣ちゃんとの場合・・・凪×瑠衣?にゃんにゃんしてそうじゃなーい!最っ高!!」
「・・・私は凪×巳波もありかと」
「・・・・・・いいわね~。やっぱり私ももう一人くらい男の子産んどくんだったわ~」
・・・・・・・・・・・・・。
そのころ部屋では。
「・・・・・・瑛子さん・・・ まだですか?」
「なるぅ~」
鳴海が哲士に片足を抱き枕にされ動けない状態だった。
驚いたわ。とても。
海渡君と瑠衣ちゃんがついに両想い!ってことで佐紀さんは興奮してたんだと思ったら、実の息子が二人も同性愛者・・・いえ、これは違うわね。好きになった人が同性だったってことだけの話だもの。まぁ、BLには違いないのだけど。
いやいやいや思わず脱線してしまうところだったわ。海渡君が瑠衣ちゃんのこと好きで出会った当初からガンガンアプローチしてたのは知っていたけれど・・・巳波君も今、付き合っている人がいたなんて・・・しかも同性らしくて・・・。
「・・・・・・いいわね~。私も男の子もう一人くらい産んどけば良かったかしら?でも雫と静の時点で高齢出産と双子って二重にハイリスクだったし・・・」
「でも男の子ばかりって言うのも大変ですよ・・・。凪は手の掛からない子でしたから心配はありませんでしたけど・・・あとの二人が。ふふ。巳波はとてもヤンチャで・・・海渡に関しては何を考えているのか分からなくて・・・・・・。
でも、親の役目ももう終わりなんですね・・・・・・」
「・・・そうね・・・。思えば、長いようで短いのよね・・・育児って。この前、小学校に入学したと思ったらもう高校生で・・・これからは進路を考えるって時なんて・・・」
「・・・・・・巳波はすごく不安そうでした。大学や一人暮らししてる家からこっちに帰ってくる度に、塞ぎこんでました。でも、家を出たいって相談されて・・・」
「そうだったの・・・」
「・・・・・・海渡が―。いえ、沖江グループが男性も子供を産むことの出来る薬を開発したことでLGBTへの理解、そして差別、侮蔑が緩和されるのではと政府の方でも期待されていたんですけど・・・。現実はそうはいきません。やっぱり長くそのように扱われてきた問題なだけあって・・・。
巳波はそれで悩んでいたらしいです。・・・自分は本当に幸せになれるのかって・・・相手も苦しい思いをするんじゃないかって・・・・・」
そこから黙ってしまった佐紀さん。
・・・まぁ、私たちのような趣味を持ってる人ならある程度理解はあるでしょうけど、普通の人なら受け止めきれない人もいるでしょうしね・・・。
「ふふ。でも探してみると言ってました。
当分は人に言えないだろうけど、言える頃には相手と一緒にまた挨拶に帰ってくる・・・そのときまでに自分と相手の幸せを考えてみるって」
「巳波君らしいじゃない。なかなか好きよ~」
「ええ、きっと相手の方が好い人なんでしょう・・・。ふふふ・・・凪にも良い縁があるといいですけど」
「凪君?」
「はいっ。凪は受けでしょう?」
「・・・・・・そうね・・・。そうよね!やっぱり凪君は受けよね!あぁ、でも瑠衣ちゃんとの場合・・・凪×瑠衣?にゃんにゃんしてそうじゃなーい!最っ高!!」
「・・・私は凪×巳波もありかと」
「・・・・・・いいわね~。やっぱり私ももう一人くらい男の子産んどくんだったわ~」
・・・・・・・・・・・・・。
そのころ部屋では。
「・・・・・・瑛子さん・・・ まだですか?」
「なるぅ~」
鳴海が哲士に片足を抱き枕にされ動けない状態だった。
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