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2章
11.俺じゃないよっ!!
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ごくん。
「昨日のこと。話していい?」
「・・・・・・うん」
昨日のことと聞いて体が勝手に反応する。
「ごめん!!」
「・・・・・・やっぱり、お前か!!」
昨日は真剣な感じだったから、海渡がまた僕に何かしたんじゃないんだ・・・と思ったのに!!
「違うよ!・・・でも、ごめん」
「何が違うんだ?あぁ?」
「ちょっわま、まってっまって!!ナイフを降ろして!!」
フレンチトースト・・・・・・ありがとう。
お陰でナイフとフォークがあって良かった。嘘は良くないよね・・・・・・・・・・・・?海渡。
「お願いします・・・・・・。話を聞いてください」
「・・・・・・何?」
海渡があんまり涙目で言うもんだから。
「使ったのは俺じゃない。・・・・・・信じて」
「は?」
「確かに、作ったのは俺だけど・・・まだ試作品の段階だったんだよっ。製品名は【水溶性媚薬】お風呂に溶かして使うんだ・・・・・・まだ試作品だから加減が分からなくて即効性ないし、効果が長くて強すぎる。――ほんとはほんのりと気持ちよくなる程度のを作ろうと思って・・・・・・。睡眠誘発効果で夢心地みたいな?もちろん中毒性はないように気を付けてる。
まぁ、媚薬と言うよりは睡眠安定剤って言う方がいいかもしれない。経皮吸収型の――」
つまりは作りはしたけど使ってない・・・・・・ってこと?
じゃあ、なんで僕は――。
「その試作品は地下の俺専用研究室の鍵付きの冷蔵庫の中に入れておいた。それが昨日、確認したら鍵が壊されてた。壊すって言っても鍵は百文字のキーワードを入れないと解けないプログラムだからクラッキングされてたってこと。・・・変なウイルス掛かってた。それが出来てうちにいるのは凪兄さんか巳波兄さんしかいない・・・・・・」
「え?」
凪さんと巳波さん・・・・・・・?
「どっちかまでは分かんなかった。でも、俺じゃないのはほんと!!だって瑠衣ちゃんに無理矢理とか、やらないって決めたからっ!」
・・・・・・そっか。
僕はナイフを降ろした。確かに海渡は触ってはくるけど、止めろって言ったらうだうだ言いながら止める。ほとんどは僕が殴ったりして止める感じだけど・・・そのあとはしつこくしてこない。
「瑠衣・・・・・・ちゃん?俺のこと、、信じて?」
デカイ図体して、目の前に正座で縮こまってる海渡。
・・・・・・変わらないね。そう言うとこ。
僕は海渡と目線を合わせた。
「じゃあ、・・・・・・今回だけ。ちゃんとそう言うのは管理しといて?」
僕は海渡に甘すぎる。
泣きそうな海渡を見るとどうしても強く言えない。
「ありがとう!!瑠衣ちゃん~♡頑張って媚薬、完成させるね♪」
ん?
媚薬・・・・・・・?
まさか・・・・・・?まさか?
「・・・・・・・・・・・・」
「あ、・・・・・・睡眠安定剤?」
これは――黒だな。
もし使ったらそのときは手加減しないから。
「ごちそうさまでした」
「う、うん・・・・・・・良かった」
僕がナイフとフォークを置くのを見て一息つくと、海渡はお皿を片付けてくれた。まだだるいだろうからって。
あの・・・、熱くなったあとに飲ませてくれた薬は試作品を試すのに念のために作っておいた解毒薬だと言っていた。まだ試作品も完成してすぐに思い立ったからそっちの改良は忘れていたらしい。
それがあったから僕は薬を飲むだけで何とかなったけど・・・・・・もし、もしあのときに薬が無かったら――どうなってたんだろう。
海渡に触られるの・・・・・・嫌じゃなかった。
体の奥がむずむずして、熱くて、もっと・・・触って欲しくなって、頭の中がぐるぐるして、でも気持ちよくて――。
考えただけで、頬が熱くなる。
でもあのままだったら絶対・・・・・・・。そう思うと血の気が引くような感じがした。
「凪さんか巳波さん・・・・・・・」
昨日お風呂に入ったのは凪さんと僕、海渡と巳波さんらシャワーだけだったらしい。
どっちだろう。
聞いてみようかな・・・・・・?
「昨日のこと。話していい?」
「・・・・・・うん」
昨日のことと聞いて体が勝手に反応する。
「ごめん!!」
「・・・・・・やっぱり、お前か!!」
昨日は真剣な感じだったから、海渡がまた僕に何かしたんじゃないんだ・・・と思ったのに!!
「違うよ!・・・でも、ごめん」
「何が違うんだ?あぁ?」
「ちょっわま、まってっまって!!ナイフを降ろして!!」
フレンチトースト・・・・・・ありがとう。
お陰でナイフとフォークがあって良かった。嘘は良くないよね・・・・・・・・・・・・?海渡。
「お願いします・・・・・・。話を聞いてください」
「・・・・・・何?」
海渡があんまり涙目で言うもんだから。
「使ったのは俺じゃない。・・・・・・信じて」
「は?」
「確かに、作ったのは俺だけど・・・まだ試作品の段階だったんだよっ。製品名は【水溶性媚薬】お風呂に溶かして使うんだ・・・・・・まだ試作品だから加減が分からなくて即効性ないし、効果が長くて強すぎる。――ほんとはほんのりと気持ちよくなる程度のを作ろうと思って・・・・・・。睡眠誘発効果で夢心地みたいな?もちろん中毒性はないように気を付けてる。
まぁ、媚薬と言うよりは睡眠安定剤って言う方がいいかもしれない。経皮吸収型の――」
つまりは作りはしたけど使ってない・・・・・・ってこと?
じゃあ、なんで僕は――。
「その試作品は地下の俺専用研究室の鍵付きの冷蔵庫の中に入れておいた。それが昨日、確認したら鍵が壊されてた。壊すって言っても鍵は百文字のキーワードを入れないと解けないプログラムだからクラッキングされてたってこと。・・・変なウイルス掛かってた。それが出来てうちにいるのは凪兄さんか巳波兄さんしかいない・・・・・・」
「え?」
凪さんと巳波さん・・・・・・・?
「どっちかまでは分かんなかった。でも、俺じゃないのはほんと!!だって瑠衣ちゃんに無理矢理とか、やらないって決めたからっ!」
・・・・・・そっか。
僕はナイフを降ろした。確かに海渡は触ってはくるけど、止めろって言ったらうだうだ言いながら止める。ほとんどは僕が殴ったりして止める感じだけど・・・そのあとはしつこくしてこない。
「瑠衣・・・・・・ちゃん?俺のこと、、信じて?」
デカイ図体して、目の前に正座で縮こまってる海渡。
・・・・・・変わらないね。そう言うとこ。
僕は海渡と目線を合わせた。
「じゃあ、・・・・・・今回だけ。ちゃんとそう言うのは管理しといて?」
僕は海渡に甘すぎる。
泣きそうな海渡を見るとどうしても強く言えない。
「ありがとう!!瑠衣ちゃん~♡頑張って媚薬、完成させるね♪」
ん?
媚薬・・・・・・・?
まさか・・・・・・?まさか?
「・・・・・・・・・・・・」
「あ、・・・・・・睡眠安定剤?」
これは――黒だな。
もし使ったらそのときは手加減しないから。
「ごちそうさまでした」
「う、うん・・・・・・・良かった」
僕がナイフとフォークを置くのを見て一息つくと、海渡はお皿を片付けてくれた。まだだるいだろうからって。
あの・・・、熱くなったあとに飲ませてくれた薬は試作品を試すのに念のために作っておいた解毒薬だと言っていた。まだ試作品も完成してすぐに思い立ったからそっちの改良は忘れていたらしい。
それがあったから僕は薬を飲むだけで何とかなったけど・・・・・・もし、もしあのときに薬が無かったら――どうなってたんだろう。
海渡に触られるの・・・・・・嫌じゃなかった。
体の奥がむずむずして、熱くて、もっと・・・触って欲しくなって、頭の中がぐるぐるして、でも気持ちよくて――。
考えただけで、頬が熱くなる。
でもあのままだったら絶対・・・・・・・。そう思うと血の気が引くような感じがした。
「凪さんか巳波さん・・・・・・・」
昨日お風呂に入ったのは凪さんと僕、海渡と巳波さんらシャワーだけだったらしい。
どっちだろう。
聞いてみようかな・・・・・・?
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