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2章
10.甘い
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「か、・・・・・・かいとっ!!」
「ふぇっ・・・る、瑠衣ちゃんっ!?」
お前だよな!?この、/////熱いの!!
僕はなんとか海渡の部屋を開けると、へたりこんだ。
「ま、まさか・・・・・・ほんとに夜這い?」
「ち、がぅっ・・・・・・んっ・・・なんか、へんなの!おまえ、だろ・・・・・・っは・・・なんか、あつ・・・・・・くてっ」
海渡はぽかんとしてる。
え?まさかお前じゃないの?
「瑠衣ちゃん・・・・・・ちょっとごめんね」
そう言うと海渡は僕の両膝の裏を抱えて――所謂姫抱きで海渡のベッドに降ろした。
「やだっ・・・・・・ん・・・・・・」
「何もしないから。症状は?」
「・・・・・・あつい。あと、なんか・・・・・・・・・・・・」
海渡は真剣な眼差しで、メモを取ってる。
時々、何冊かノートをペラペラめくっていた。
「瑠衣ちゃん。・・・・・・ちょっとだけ、触っていい?」
「・・・・・・はっ?」
「違う。変な意味じゃなくて」
僕は海渡がいつもみたいのじゃれて言っているのではないと感じた。・・・・・・発明家モード?
僕は、何もしないならと頷いた。
「っ・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・はぁ、ん・・・・・・」
海渡が僕のお臍辺りを触る。そこから脇、腕、首まで来て頬を撫でる。それだけで、変な声が出て怖い。
「・・・・・・熱持ってるね」
「んぅ・・・・・・もう、やだ・・・・・・も、触らないで・・・・・・」
「っ・・・・・・分かった。少し待ってて」
海渡はそう言って、部屋から出ていった。
熱い・・・海渡が触ったとこ。
くすぐったいような――それでいて背中がぞわっってしてて・・・・・・でも、気持ち悪くない。
「ごめんね。瑠衣ちゃん・・・これ飲んで、多分治るよ」
気づいたら海渡がいた。
ぼーっとしてて気づかなかった。海渡が僕を起こして、そっと小瓶の入っている液体を飲ませた。
甘い・・・・・・。
こくん
「うん。・・・・・・眠くなっちゃうと思うから――」
そこで意識が途絶えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ぴちょんぴちょんぴちょん
もう朝なのかな・・・・・・。
ベランダの柵に雀の鳴き声が聞こえた。
体が怠くて目が開けらんない。
昨日は確か――。
思い出した。体が熱くて、海渡の部屋に・・・。
目が覚めた。
「朝ご飯!!」
僕は勢いよく起き上がるとドアを開けた。
ん?
振り返ると海渡の部屋。目の前が僕の部屋。
冷たい汗が頬を伝う。
僕は・・・昨日・・・海渡の部屋に・・・・・・?
一晩・・・・・・・・・・・・。
そんなことよりも今はご飯だ!!
急いで自分の部屋に入って着替え始めた。時間を見るともう既に午前6時半、寝坊だ。
夏休みだからと言ってうだうだ出来ない。凪さんや巳波さんだっているんだ。きちんと食べさせなきゃ。
トントン
「瑠衣ちゃん?入るよー」
「え、海渡――」
「ん?・・・・・・あ、ごめんっ着替え中だったんだ。着替え終わったら開けて」
衝撃的なものを見た気がする。
僕は急いでジーンズを履いた。
別に下着くらい・・・・・・だめだ。海渡は変態だった。
「何?」
「うん。ちょっといい?」
・・・・・・・・・・・・やっぱり、見間違いじゃなかった。
海渡はエプロンを着けてた。フリフリのピンクの。
ただでさえでかい海渡がそんなの着けてたら――誰だって衝撃的でしょ?
「あ、ご飯ごめんね?」
「ううん!大丈夫。これ、兄さん達意外と甘いの好きなんだよ。だからフレンチトーストにしちゃった・・・瑠衣ちゃん大丈夫?」
「うん。ありがと」
差し出されたお盆にはお店で出されるような綺麗で美味しそうなフレンチトーストが乗っていた。
・・・・・・料理作れるんじゃん。
「・・・・・・食べながらでいいから聞いてほしいんだ」
「ん・・・何?・・・・・・あ、美味し」
「良かった」
フレンチトーストは甘くて美味しかった。
普段からこんなだったら海渡、絶対にモテる。いや、黙ってれば普通にモテるんだけど。
「昨日のこと」
「ふぇっ・・・る、瑠衣ちゃんっ!?」
お前だよな!?この、/////熱いの!!
僕はなんとか海渡の部屋を開けると、へたりこんだ。
「ま、まさか・・・・・・ほんとに夜這い?」
「ち、がぅっ・・・・・・んっ・・・なんか、へんなの!おまえ、だろ・・・・・・っは・・・なんか、あつ・・・・・・くてっ」
海渡はぽかんとしてる。
え?まさかお前じゃないの?
「瑠衣ちゃん・・・・・・ちょっとごめんね」
そう言うと海渡は僕の両膝の裏を抱えて――所謂姫抱きで海渡のベッドに降ろした。
「やだっ・・・・・・ん・・・・・・」
「何もしないから。症状は?」
「・・・・・・あつい。あと、なんか・・・・・・・・・・・・」
海渡は真剣な眼差しで、メモを取ってる。
時々、何冊かノートをペラペラめくっていた。
「瑠衣ちゃん。・・・・・・ちょっとだけ、触っていい?」
「・・・・・・はっ?」
「違う。変な意味じゃなくて」
僕は海渡がいつもみたいのじゃれて言っているのではないと感じた。・・・・・・発明家モード?
僕は、何もしないならと頷いた。
「っ・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・はぁ、ん・・・・・・」
海渡が僕のお臍辺りを触る。そこから脇、腕、首まで来て頬を撫でる。それだけで、変な声が出て怖い。
「・・・・・・熱持ってるね」
「んぅ・・・・・・もう、やだ・・・・・・も、触らないで・・・・・・」
「っ・・・・・・分かった。少し待ってて」
海渡はそう言って、部屋から出ていった。
熱い・・・海渡が触ったとこ。
くすぐったいような――それでいて背中がぞわっってしてて・・・・・・でも、気持ち悪くない。
「ごめんね。瑠衣ちゃん・・・これ飲んで、多分治るよ」
気づいたら海渡がいた。
ぼーっとしてて気づかなかった。海渡が僕を起こして、そっと小瓶の入っている液体を飲ませた。
甘い・・・・・・。
こくん
「うん。・・・・・・眠くなっちゃうと思うから――」
そこで意識が途絶えた。
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ぴちょんぴちょんぴちょん
もう朝なのかな・・・・・・。
ベランダの柵に雀の鳴き声が聞こえた。
体が怠くて目が開けらんない。
昨日は確か――。
思い出した。体が熱くて、海渡の部屋に・・・。
目が覚めた。
「朝ご飯!!」
僕は勢いよく起き上がるとドアを開けた。
ん?
振り返ると海渡の部屋。目の前が僕の部屋。
冷たい汗が頬を伝う。
僕は・・・昨日・・・海渡の部屋に・・・・・・?
一晩・・・・・・・・・・・・。
そんなことよりも今はご飯だ!!
急いで自分の部屋に入って着替え始めた。時間を見るともう既に午前6時半、寝坊だ。
夏休みだからと言ってうだうだ出来ない。凪さんや巳波さんだっているんだ。きちんと食べさせなきゃ。
トントン
「瑠衣ちゃん?入るよー」
「え、海渡――」
「ん?・・・・・・あ、ごめんっ着替え中だったんだ。着替え終わったら開けて」
衝撃的なものを見た気がする。
僕は急いでジーンズを履いた。
別に下着くらい・・・・・・だめだ。海渡は変態だった。
「何?」
「うん。ちょっといい?」
・・・・・・・・・・・・やっぱり、見間違いじゃなかった。
海渡はエプロンを着けてた。フリフリのピンクの。
ただでさえでかい海渡がそんなの着けてたら――誰だって衝撃的でしょ?
「あ、ご飯ごめんね?」
「ううん!大丈夫。これ、兄さん達意外と甘いの好きなんだよ。だからフレンチトーストにしちゃった・・・瑠衣ちゃん大丈夫?」
「うん。ありがと」
差し出されたお盆にはお店で出されるような綺麗で美味しそうなフレンチトーストが乗っていた。
・・・・・・料理作れるんじゃん。
「・・・・・・食べながらでいいから聞いてほしいんだ」
「ん・・・何?・・・・・・あ、美味し」
「良かった」
フレンチトーストは甘くて美味しかった。
普段からこんなだったら海渡、絶対にモテる。いや、黙ってれば普通にモテるんだけど。
「昨日のこと」
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