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2章
6.お兄ちゃんと呼んで?
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トントンっ
巳波さんの部屋のドアをノックした。
軽食を作り終わり、巳波さんに声をかけようとしたら一階にはもういなかったため恐らく自室だろうと思い軽食を持ってきた。
「開いてるよー」
中からそう言う声が聞こえた。
どうやら巳波さんもパソコンを使ってるようで中からはカタカタとキーボードを打つ音も聞こえた。
「失礼します。軽食を持ってきました」
「ありがとー」
巳波さんはパソコンから目を話さず言った。・・・こう言うところは兄弟揃って似ているなと思った。
巳波さんの部屋はいかにも大学生の部屋と言う感じがした。シンプル且つおしゃれ――。
巳波さんの部屋は凪さんと海渡の間。12畳で簡単な組立式の机とイスが壁際に部屋の中央にはテーブルが置いてある。最近のバンドかな?そんなポスターとか隅にはギターがある。あとは収納棚があるくらい。全体的に白と黒の配色が絶妙。
でも、違和感を感じる。まるで適度に遊んでる大学生の部屋の見本、みたいな。
「ふぅ」
「軽食・・・サンドウィッチにしました」
僕はラップしたお皿をテーブルに置いた。
もう時間的にお昼に近く、いまから食べたらお昼は食べれないだろうと思って何種類かボリュームのあるサンドウィッチにした。
軽食って言われたけど、男性にとっての軽食だから多めでも大丈夫だったかな?
「ん、ありがと」
「それでは失礼しますね。何かあったらーー」
「待って」
ガシッ
腕を掴まれた。さっきまでパソコンに向かってたのに。
「何ですか?」
「・・・・・・ちょっとお話していかないか?」
巳波さんはにこやかにそう言った。
お話って・・・何を話せば良いのかな・・・・・・?
そのまま巳波さんは僕の腕を引き寄せた。僕は自然と巳波に抱きつかれている状態に。
は?
「相変わらず細いな~。・・・ちゃんと食べてるのか?」
「・・・巳波さん・・・・・・?」
「瑠衣・・・すごく良い匂いがする・・・・・・」
そう言って巳波さんは僕のお腹に頭をぐりぐりする。まさか海渡じゃないけど・・・まさか・・・?
「まるで赤ちゃんみたいだなぁ」
っ!!
「僕はもう16です!!もう子供じゃないです!!」
巳波さんは幼い頃ーー7歳くらいまで。
瑠衣は良い匂いがするとか赤ちゃんの匂いだとか言って抱っこしてくれていた。
それから中学受験とかで巳波さんとはなかなか遊ぶ機会も少なくなって・・・。
「懐かしいなぁ・・・あのときも瑠衣は可愛かった」
巳波さんは懐かしむように僕のお腹を撫でる。・・・あのぅ、僕は物じゃないので懐かしみかたおかしくないですか?くすぐったいし。
「それで・・・お話はなんですか?」
「ん、ごめんな。久しぶりに瑠衣みたらついからかいたくなった」
「む、どういうことですか!!」
「ははっ、ごめんごめん」
巳波さんは僕を離して笑った。
そんなキラキライケメンスマイル(上目遣い)で見られたら怒れないじゃないですか!!イケメンの無駄遣いですよ!!
「そこ、座って」
巳波さんがベッドを指差して言った。確かに床に座らせるなんてしないよね。僕は言われた通りイスに座った巳波さんと向かい合うようにベッドの端に腰かけた。
「何ですか?・・・あ、佐紀さんから話を?」
「・・・まぁね。俺も悪くない話かなって思ったんだけど・・・・・・海渡は瑠衣のこと、好きなんだろ?」
巳波さんはイスに寄りかかって言った。そんな姿も様になるなんて・・・海渡だったらただの変態ーー。
ん?
「え、、っ!?」
「母さんに今日から1週間のこととか、今の瑠衣たちの関係とか聞いたからさ。それで俺にも瑠衣との結婚を薦められたわけ。そんな不思議がらないでよ。それに俺のこともさんつけなくていいよ?」
「・・・えっと、巳波さんでお願いします。あと、結婚は・・・・・・」
「えー、せめて昔みたいに巳波兄ちゃんって呼んでほしいなぁ・・・・・・そしたら結婚の件は聞かなかったことにするし」
「・・・・・・巳波、お兄ちゃん・・・?」
「可愛い!!オッケー」
まぁ、僕の婚約候補?が増える訳じゃないし別にいっか。これで巳波さん・・・巳波お兄ちゃんとの話は終わったわけだ!!
「それでーー本題に入るな?」
巳波さんの部屋のドアをノックした。
軽食を作り終わり、巳波さんに声をかけようとしたら一階にはもういなかったため恐らく自室だろうと思い軽食を持ってきた。
「開いてるよー」
中からそう言う声が聞こえた。
どうやら巳波さんもパソコンを使ってるようで中からはカタカタとキーボードを打つ音も聞こえた。
「失礼します。軽食を持ってきました」
「ありがとー」
巳波さんはパソコンから目を話さず言った。・・・こう言うところは兄弟揃って似ているなと思った。
巳波さんの部屋はいかにも大学生の部屋と言う感じがした。シンプル且つおしゃれ――。
巳波さんの部屋は凪さんと海渡の間。12畳で簡単な組立式の机とイスが壁際に部屋の中央にはテーブルが置いてある。最近のバンドかな?そんなポスターとか隅にはギターがある。あとは収納棚があるくらい。全体的に白と黒の配色が絶妙。
でも、違和感を感じる。まるで適度に遊んでる大学生の部屋の見本、みたいな。
「ふぅ」
「軽食・・・サンドウィッチにしました」
僕はラップしたお皿をテーブルに置いた。
もう時間的にお昼に近く、いまから食べたらお昼は食べれないだろうと思って何種類かボリュームのあるサンドウィッチにした。
軽食って言われたけど、男性にとっての軽食だから多めでも大丈夫だったかな?
「ん、ありがと」
「それでは失礼しますね。何かあったらーー」
「待って」
ガシッ
腕を掴まれた。さっきまでパソコンに向かってたのに。
「何ですか?」
「・・・・・・ちょっとお話していかないか?」
巳波さんはにこやかにそう言った。
お話って・・・何を話せば良いのかな・・・・・・?
そのまま巳波さんは僕の腕を引き寄せた。僕は自然と巳波に抱きつかれている状態に。
は?
「相変わらず細いな~。・・・ちゃんと食べてるのか?」
「・・・巳波さん・・・・・・?」
「瑠衣・・・すごく良い匂いがする・・・・・・」
そう言って巳波さんは僕のお腹に頭をぐりぐりする。まさか海渡じゃないけど・・・まさか・・・?
「まるで赤ちゃんみたいだなぁ」
っ!!
「僕はもう16です!!もう子供じゃないです!!」
巳波さんは幼い頃ーー7歳くらいまで。
瑠衣は良い匂いがするとか赤ちゃんの匂いだとか言って抱っこしてくれていた。
それから中学受験とかで巳波さんとはなかなか遊ぶ機会も少なくなって・・・。
「懐かしいなぁ・・・あのときも瑠衣は可愛かった」
巳波さんは懐かしむように僕のお腹を撫でる。・・・あのぅ、僕は物じゃないので懐かしみかたおかしくないですか?くすぐったいし。
「それで・・・お話はなんですか?」
「ん、ごめんな。久しぶりに瑠衣みたらついからかいたくなった」
「む、どういうことですか!!」
「ははっ、ごめんごめん」
巳波さんは僕を離して笑った。
そんなキラキライケメンスマイル(上目遣い)で見られたら怒れないじゃないですか!!イケメンの無駄遣いですよ!!
「そこ、座って」
巳波さんがベッドを指差して言った。確かに床に座らせるなんてしないよね。僕は言われた通りイスに座った巳波さんと向かい合うようにベッドの端に腰かけた。
「何ですか?・・・あ、佐紀さんから話を?」
「・・・まぁね。俺も悪くない話かなって思ったんだけど・・・・・・海渡は瑠衣のこと、好きなんだろ?」
巳波さんはイスに寄りかかって言った。そんな姿も様になるなんて・・・海渡だったらただの変態ーー。
ん?
「え、、っ!?」
「母さんに今日から1週間のこととか、今の瑠衣たちの関係とか聞いたからさ。それで俺にも瑠衣との結婚を薦められたわけ。そんな不思議がらないでよ。それに俺のこともさんつけなくていいよ?」
「・・・えっと、巳波さんでお願いします。あと、結婚は・・・・・・」
「えー、せめて昔みたいに巳波兄ちゃんって呼んでほしいなぁ・・・・・・そしたら結婚の件は聞かなかったことにするし」
「・・・・・・巳波、お兄ちゃん・・・?」
「可愛い!!オッケー」
まぁ、僕の婚約候補?が増える訳じゃないし別にいっか。これで巳波さん・・・巳波お兄ちゃんとの話は終わったわけだ!!
「それでーー本題に入るな?」
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