ある日隣の変態と結婚することになりまして

紡月しおん

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1章

30.ぐりぐりっ

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「僕は怒ってる。あんなにしつこくて、僕にくっついてまわる海渡が煩わしかったのに・・・・・・それなのに海渡が・・・いなくなるのが、僕から離れて行ってしまうのが怖いくらいに・・・僕はおかしくなってる!・・・・・・なんでかなんて分からない・・・でも、、責任取れよな・・・/////////」

僕は海渡の擦りむいた鼻の頭に、整った鼻にぐりぐりっと消毒綿を押し付けた。

「それに、・・・・・・プロ、プロポーズの件も。いきなりすぎだ!!ばかっ!!・・・今まで、友情で好きのはずだったのに、男となんて無理だって思ってたのに!!・・・・・・恥ずかしすぎて、一日やそこらじゃ許容範囲超えてんだよっ。バラの花束、とか。スーツ、とか。お前、とか。・・・全部が全部かっこよすぎなんだよ!!頭ん中整理出来てなかったんだよ!!ばかっ!!・・・・・・僕だって、海渡のこと・・・好きだったんだよ!!ばかっばかっ!!ばかばかばかっ!!」

「だから、だから、っ謝んなよ!!ばかっ!!」

海渡はいつの間にか上を向いてた。
僕の顔を見上げてた。
ぽかーんと口を開けて。・・・イケメンが台無しじゃないか。

「る、瑠衣・・・ちゃん
「その“ちゃん”付け!!・・・いつの間にか、僕も気づかないうちに許してた・・・んだと思う。そういえばずっと海渡は僕にちゃんを付けてたし・・・・・・ごめん、な。気づかないで。もっと、早くこの気持ちに気づいてたら・・・お前のこと・・・そんなに追い詰めなかったよな・・・・・・ごめん、好きだよ。海渡」

言ってから気がついた。
――何、僕、こんな、はっ恥ずかしっこ、こと。



「瑠衣ちゃん・・・顔、赤い」

しばらくして、海渡が口を開いた。
大きな手のひらが僕の頬に触れた。

「うっ、うるさいっ!!/////////」
「うん、でも俺の方こそごめんね・・・」
「だっだ、から。海渡は謝る必要なんて
「あるよ。・・・・・・だって、俺一人で勘違いして・・・瑠衣ちゃんの話、聞かなかったじゃない。俺ってほんとにカッコ悪い・・・」

海渡は僕の言葉を遮ってそう言った。そしてため息をつきながら僕の腰に抱きつくようにして引き寄せた。

「ちょっ、何して」
「お願い。少しだけ瑠衣ちゃんを貸して」

項垂れるように言ってきた声は僕のお腹辺りで消えた。
海渡は幼い子供が甘えているかのように僕の腰に抱きつきながらお腹に頭をぐりぐりしてくる。
――可愛いなぁ。

そう思ってしまった。


「ねぇ、海渡。僕・・・」
「うん」

今度はちゃんと聞いてくれるらしい。
・・・・・・仲直りってこんなに暖かいのかな?

「僕、まだ怖いんだよ。海渡のことは好きだけど・・・もう少し待って欲しい。どのくらい長くなるか分からないけど・・・待ってて欲しい。だから、」
「うん、待つよ。俺は瑠衣ちゃん一筋だから」
「うん、ありがとう。付き合うのは無理だけど・・・友達以上恋人未満ってところで待っててくれる?」
「うん、待ってる。だから俺はもう犬の皮は被らないね」

犬の皮・・・?疑問に思ったけど、まぁいいか。
良かった・・・。また、友達に戻れるんだね・・・。



さわさわ

ん?、僕の腰・・・・・・よりもさらに下で何かが動く。

「・・・・・・海渡?」

ビクッとした。こいつは・・・・・・。
クロだな・・・(怒)!!




「現行犯逮捕!!」

ゴンッ      ガギッ     ドンッ     ギギギ

(※ご想像にお任せします♪)





そのあとは疲れきって寝てしまった海渡をベッドに引きずっていき(流石に持ち上がらなかったので床に放置しておいた)僕もベッドに横になった。

あー、安心したら眠くなった。

海渡も『きっと』安心して眠くなったに違いない。うん、相違ない。うんうん♪




僕は海渡のプロポーズに答えられるかな・・・?
でも、解決出来て良かった・・・。
あとで紅子おばさんにお礼言わないと・・・あ、あの一之瀬先生にも無事に解決したってお知らせしないとなぁ。

「ふぁあぁ・・・・・・海渡・・・好きだよ。ありが、と」




僕は夢を見た。
また、海渡と一緒にじゃれあっている――。
そんな夢を。








1章[完]


*********************



2章に続きます。

1章、完結です!!読者の皆さんありがとうございます!!2章では海渡のヤンデレが爆発します(?)のでお楽しみに~。


ここで少し2章の内容を紹介しまーす。

・瑠衣ちゃん沖江家に花嫁修行(?)
→凪君、巳波君、の登場。

・家庭訪問

大きく分けるとこの二つを書いていきたいなぁと思っております。まぁ、二つとも書けるかは分からんのですが・・・(じゃあ、言うなよ!!)ww

お気づきの方もいるかと思います――年齢設定からの~。(ご両親・・・なにかありそっすね)

まぁ、まだまだ『ある日隣の変態と結婚することになりまして』は終わりませんのでよろしくお願い致します。

後づけで申し訳ありませんでした!
(言い訳すると、書いたあとに保存されていなかったのです!!――自分のせいですよねっ、はいっ)

それではまた。




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