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1章
15.(腐)女子会
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ここはファミリーレストラン[通称ファミレス]。
四人席に私、佐紀さん、雫、静が座っている。私と佐紀さんは相向かいに、雫と静が相向かいに座っている。
「ご注文、お待たせしました~」
営業スマイルを振り撒きながら店員さんが頼んだ紅茶2つとチョコレートパフェと苺のふわふわパンケーキを持ってきた。
チョコレートパフェは佐紀さん。そして苺のふわふわパンケーキが私。紅茶は雫と静。
「・・・あんたたち、もっと子供らしくしなさいよ・・・。これじゃオバサン達が良い歳してってなるでしょ・・・」
佐紀さん・・・ごもっとも!
雫と静は静かに紅茶をすすりながら
「仕方ないですよ。あたし達、甘いもん苦手なんで」
「え、瑠衣ちゃんに甘いもんせびっておいて?」
「だって小さい頃兄さんがアイスクリーム買ってきたんですよ。で、美味しいって言ったらバカの一つ覚えみたいに・・・いや、孫が美味しいって言ったから好物と勘違いして遊びに行く度に同じもの出してくるお婆ちゃんみたいな感じですかね・・・?甘いもんあげれば、あたしたちになついてもらえるって思ったんじゃないですか?・・・だから、だんだんこっちが可哀想になってきたんで雫と話し合った結果、兄さんから定期的にせびろうってことになったんですわ・・・」
雫は静の説明を聞きながらうんうんと頷いていた。
「・・・瑠衣ちゃんも健気ですねぇ・・・益々家の子に欲しいです・・・瑛子義姉さん羨ましいっ!!」
「ふふっ、私だって海渡君が息子になったらうれしいわよ~。でも、・・・瑠衣ちゃんがどう思うか、海渡君がどうするかそれが一番大切だと思ったの。二人のことは小さい時から見てたから二人には幸せになってもらいたいわ」
三人は私を見て頷いていた。
なぜ、私たちがこんなところ[ファミレス]にてこんな話をしているかと言うと・・・。
最初、私たち(私と雫と静)は瑠衣ちゃんと海渡君の話し合いに口を挟むべきじゃないと家に二人を残して家を出た。丁度、佐紀さんがハンカチを忘れていたので届けにいくついでにファミレスへ向かおうということになった。佐紀さんの家(隣の家)のインターホンを押すと佐紀さんが現れ事を話すと私も一緒にってことになったため四人でファミレスに来たのだ。
「はぁ。海渡は以外と強引だけど、引くときは一歩と言わず百歩くらい引くから相手は『え、さっきまでの勢いは・・・?』ってなっちゃうのよね・・・」
「お兄はどんなに強引でも鈍感ですから『え、
なにこいつ。何言ってんの?』ってなるくせに相手から離れられそうになると必死になって・・・男受けは良いと思う。ツンデレ感?甘えた猫?」
雫は瑠衣の性格を的確にさした。
「分かる分かる~。あたしたちに普段は厳しい癖にケンカした後とかは『・・・静・・・さっきはごめんね・・・?』って上目使いで見てくんの。うわっ兄さんそれヤバイってなったときあったもん。そーゆーとき色気はんぱねーってなった。こりゃかい兄さんが惚れんのも分かるっ!みたいな」
「そーよねー!!瑠衣ちゃんたらもうっ!自分で産んどいて言うのもなんだけどさすがっ!!」
四人の話はさらにヒートアップしていた。
そのときの二人の様子なんて一切知らずに・・・。
「自分が腐ってるなーって思う人」
雫が唐突に言った。(小声で)
上がった手は4つ。
「ふふっ、だよね・・・静が同類だったのは知ってた。でも佐紀さんもなんだねー」
「えぇ、隠れ腐女子だったんだけど・・・息子が同い年の男の子が好きって聞いたときから期待が止まんなくて・・・!しかもあんな可愛い瑠衣ちゃんなんてっ。・・・でも、私が一番以外だって思ったのは瑛子義姉さんですよー」
「あたしも驚いた。・・・確かに兄さんに結婚のこと薦めてたけど母さんがそーだったなんて」
私以外の三人は私も同類だったと分かり驚いていたようだった。
「私はなんの仕事してる?」
「え、母さんの仕事?主婦じゃないの?」
静がそう言った。残念、惜しい。
「違うわ。・・・主婦兼その手の小説家&漫画家」
ばっと効果音が付きそうな勢いで私の顔を見る。
「『丹那』ってペンネーム」
今度は佐紀さんはパフェのスプーンを落とし、雫と静は紅茶を吹いた。
「え、えぇ・・・趣味じゃなくてマジもんじゃん」
「雫、持ってるよー。漫画も小説も」
「いや、R-18でしょそれ。雫ちゃん、あなたまだ15歳でしょ?あんまり、公言しちゃダメよ!・・・でも、私も持ってるわ・・・瑛子義姉さん、有名人だったんですねー」
そう、私が腐の原因。
でもまさかこんな話をできるなんて・・・楽しいったらありゃしないわ。
ピピピピピ ピピピピピ
突然、器械音がした。
四人席に私、佐紀さん、雫、静が座っている。私と佐紀さんは相向かいに、雫と静が相向かいに座っている。
「ご注文、お待たせしました~」
営業スマイルを振り撒きながら店員さんが頼んだ紅茶2つとチョコレートパフェと苺のふわふわパンケーキを持ってきた。
チョコレートパフェは佐紀さん。そして苺のふわふわパンケーキが私。紅茶は雫と静。
「・・・あんたたち、もっと子供らしくしなさいよ・・・。これじゃオバサン達が良い歳してってなるでしょ・・・」
佐紀さん・・・ごもっとも!
雫と静は静かに紅茶をすすりながら
「仕方ないですよ。あたし達、甘いもん苦手なんで」
「え、瑠衣ちゃんに甘いもんせびっておいて?」
「だって小さい頃兄さんがアイスクリーム買ってきたんですよ。で、美味しいって言ったらバカの一つ覚えみたいに・・・いや、孫が美味しいって言ったから好物と勘違いして遊びに行く度に同じもの出してくるお婆ちゃんみたいな感じですかね・・・?甘いもんあげれば、あたしたちになついてもらえるって思ったんじゃないですか?・・・だから、だんだんこっちが可哀想になってきたんで雫と話し合った結果、兄さんから定期的にせびろうってことになったんですわ・・・」
雫は静の説明を聞きながらうんうんと頷いていた。
「・・・瑠衣ちゃんも健気ですねぇ・・・益々家の子に欲しいです・・・瑛子義姉さん羨ましいっ!!」
「ふふっ、私だって海渡君が息子になったらうれしいわよ~。でも、・・・瑠衣ちゃんがどう思うか、海渡君がどうするかそれが一番大切だと思ったの。二人のことは小さい時から見てたから二人には幸せになってもらいたいわ」
三人は私を見て頷いていた。
なぜ、私たちがこんなところ[ファミレス]にてこんな話をしているかと言うと・・・。
最初、私たち(私と雫と静)は瑠衣ちゃんと海渡君の話し合いに口を挟むべきじゃないと家に二人を残して家を出た。丁度、佐紀さんがハンカチを忘れていたので届けにいくついでにファミレスへ向かおうということになった。佐紀さんの家(隣の家)のインターホンを押すと佐紀さんが現れ事を話すと私も一緒にってことになったため四人でファミレスに来たのだ。
「はぁ。海渡は以外と強引だけど、引くときは一歩と言わず百歩くらい引くから相手は『え、さっきまでの勢いは・・・?』ってなっちゃうのよね・・・」
「お兄はどんなに強引でも鈍感ですから『え、
なにこいつ。何言ってんの?』ってなるくせに相手から離れられそうになると必死になって・・・男受けは良いと思う。ツンデレ感?甘えた猫?」
雫は瑠衣の性格を的確にさした。
「分かる分かる~。あたしたちに普段は厳しい癖にケンカした後とかは『・・・静・・・さっきはごめんね・・・?』って上目使いで見てくんの。うわっ兄さんそれヤバイってなったときあったもん。そーゆーとき色気はんぱねーってなった。こりゃかい兄さんが惚れんのも分かるっ!みたいな」
「そーよねー!!瑠衣ちゃんたらもうっ!自分で産んどいて言うのもなんだけどさすがっ!!」
四人の話はさらにヒートアップしていた。
そのときの二人の様子なんて一切知らずに・・・。
「自分が腐ってるなーって思う人」
雫が唐突に言った。(小声で)
上がった手は4つ。
「ふふっ、だよね・・・静が同類だったのは知ってた。でも佐紀さんもなんだねー」
「えぇ、隠れ腐女子だったんだけど・・・息子が同い年の男の子が好きって聞いたときから期待が止まんなくて・・・!しかもあんな可愛い瑠衣ちゃんなんてっ。・・・でも、私が一番以外だって思ったのは瑛子義姉さんですよー」
「あたしも驚いた。・・・確かに兄さんに結婚のこと薦めてたけど母さんがそーだったなんて」
私以外の三人は私も同類だったと分かり驚いていたようだった。
「私はなんの仕事してる?」
「え、母さんの仕事?主婦じゃないの?」
静がそう言った。残念、惜しい。
「違うわ。・・・主婦兼その手の小説家&漫画家」
ばっと効果音が付きそうな勢いで私の顔を見る。
「『丹那』ってペンネーム」
今度は佐紀さんはパフェのスプーンを落とし、雫と静は紅茶を吹いた。
「え、えぇ・・・趣味じゃなくてマジもんじゃん」
「雫、持ってるよー。漫画も小説も」
「いや、R-18でしょそれ。雫ちゃん、あなたまだ15歳でしょ?あんまり、公言しちゃダメよ!・・・でも、私も持ってるわ・・・瑛子義姉さん、有名人だったんですねー」
そう、私が腐の原因。
でもまさかこんな話をできるなんて・・・楽しいったらありゃしないわ。
ピピピピピ ピピピピピ
突然、器械音がした。
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