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本編
29.お二人(神)の関係は······?
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『え、なになにスイ兄も来たのー?』
『···貴女って子は本当に·······。文君、度々済まない···』
···どうやらスイレンもこの場に居たようだ。さらにはその隣に相変わらずむすっとした表情で付き従えるクロという青年も一緒だ。前回会った時よりも不機嫌な気がする。
···またやっちゃったのか··俺。スイレンの声で少し頭が冷えた。
『文君······万物流転、輪廻転生は分かっているが私からお願いです。その成仏待って頂けないだろうか?非礼とは分かっていますが、このままではディアルタリカは消滅します。それを防ぐ為にどうか·······逆行転生して下さいっ!!』
『グルルルゥ』
え、ちょ、ちょっ。
スイレンは両膝を付き、膝の前で両手を重ねるとそのまま頭を下げた。所謂土下座の姿勢だ。ちょっと待ってくれよ、悪いのはコーネリアでスイレンじゃ·······ってディアルタリカが消滅?逆行転生?···異世界転生とかは聞いたことあるけど、逆行···?聞いたことの無い単語に首を捻る。
『···はい。詳しい事は言えないのですが、君が亡くなったことにより、数十年後以降にディアルタリカは消滅してしまうのです』
『···逆行転生とは簡単に言いますと過去の時間に戻る転生のことを言う。君には身動きが取れなくなる前の時間軸に戻って貰うことになるのですが···』
『···グルルゥ』
説明ありがとう、色々気になる所もあるんだけど···その前にお隣のクロさんがめちゃ怖いんですけど···。
ハッと気づいたスイレンはどうどう、と宥める。
···この2人(2神?)の関係って···。
前回も唯ならぬ雰囲気と言うか···なんと言うかで気にはなってたけど···。
『親子の様なものです』
『恋人だ。お前には渡さない』
ンンン???
『クロっ!!』
『····フン』
スイレンはクロさんの頭をを軽く叩く。思いっきり背伸びして叩くその姿は何故か既視感を感じるのは気のせいか···。周りに自分よりデカいのいると辛いよね!!
どうやら二人の間には関係性の解釈の違いがあるらしい。
『そもそもお前がコイツの為にそこまでやる必要は無い。コーネリアが勝手に連れて来たんだ、お前は妹を甘やかし過ぎだ』
『·······しかし、このままでは文君が』
『だから俺は言っている。お前は人良し過ぎると。コイツの事は連れて来た奴が責任取るべきだ、お前がコイツの為に何かしてやる義理はない』
『···私は事前に貴方にも言いましたよね?今回の件はもう身内事じゃない。私の仕事だと···、事態が事態になってしまったんです』
『俺は納得してない!!』
······あのぅ。痴話喧嘩は他所で出来ませんかね?
話の中心であるはずの俺がすっかり蚊帳の外だ。
『大体スイレンはこうならないよう、お前に道を与えていた筈だ。お前が道を外さなければスイレンがあのクソ爺共の慰み者にさえならなかった話だ』
『クロ!!』
は?俺?
キッと鋭い視線で睨まれる。
······て、スイレンが慰み者?どういう事だ?
かなり大きな舌打ちをしてからめっちゃ不機嫌に話し出す。
俺が何故クロさんに嫌われてるかはさっきの話に関係してるんだろうし、何故俺が悪いみたいな話になってるのか是非とも聞いておきたい所だ。
『···分かったか、偽善者』
話を聞き終わった俺としては······うーん、なんて言ったらいいか分からない。
要約すると、神様の世界も結構ブラックな話が多くて中間管理職辺りのスイレンもそれに類を見ず、上司からの命令でディアルタリカの消滅を何としてでも阻止しろと無茶苦茶言われて、分岐を変えるために時間系を管轄してる神様に逆行転生のお願いをしに行ったけど、御奉仕という名のセクハラを強要され、何とか許可を貰ってここに来た。らしい。
えー·······それを偽善者って言われても。。
スイレンは話が語られる間、アワアワと顔を赤らめたり青ざめたりクロさんの口を塞ごうとしてたけど躱され抱き込まれまた顔色が忙しい。···なんか、、大変······だな。
『前回、スイレンは俺の忠告も聞かず禁忌に触れてまでお前に伝えた筈だ。困ったなら正規のルートを辿れ、情報が増える、と。中途半端に関わりを深めていったお前が悪い』
『スイレンを巻き込むな』
「なんかよく分からないけど理不尽!!」
そもそも前回の話だって、スイレンの言ってる意味分かってなかったし、伝わってなかったし······なんかこの話さっきもしてなかったか?
コーネリアとスイレン···似てないようでやはり兄妹なのかもしれない。
「···うーん。つまりスイレンは上司からの命令とはいえ俺に逆行転生して欲しいんだろ?で、クロ···さんは俺に何して欲しいわけ?このまま死ねって?」
『···別に』
いや、別にって···。
『お前が死ねばスイレンは上司に怒られる。ペナルティを負うのもスイレンだ。お前が転生したならスイレンはあのクソ爺共に今後媚び売って過ごさなければいけない······俺はどちらも嫌だ···』
しゅん···。
困ったドーベルマンみたいだ。···まぁ、そう言われたら分かりやすい。俺もスイレンの立場ならどっちも嫌だしな。···神様の世界も大変なんだな···。
コーネリアと言う例があったからもっとテキトーなもんかと思ってた。
·······うーん、じゃあ俺はどうすればいいのか。
『むぐっ。···クロ、もういい加減にしなさい』
『スイレン···』
『···そんな顔しても駄目なものは駄目です』
何とかクロさんの腕からやっと逃げ出せたスイレンは子供を叱りつけるように窘める。多分、スイレンが親子みたいなものと言ったのも間違いじゃないんだろう。俺としてはイラァとしたがクロさんの話し中少し嬉しそうだったもんな。心配されてる事が嬉しかったんだろ。
俺はジトリとした目でスイレンを見つめた。
その視線にハッと気づくと一つ咳払いをした。
『っ、ゴホンッ。······申し訳ない。こちらの事情で勝手に話始めたと言うのに、君には余計なことを伝えてしまった···。私のことは気にしないで下さい。元を辿ればコーネリアのした事を私の独断で君と接触した私に非がある』
『···きっと遅かれ早かれ君が彼に転生したことで、逆行して貰うことにはなっていたんでしょう。···コーネリアが余計な加護を付与等していなければもう少し話は簡単だったんですけどね···?』
『もぅ、スイ兄ごめんてー。ぷすぷすぅ』
コーネリアはと言うと俺たちが話をしてある間、ずっとスマホを弄っていた···。もうコイツには何も言わん。こっちが疲れるだけだからな。
『やーん☆冷たーい』
無視だ。無視。
俺としてはこのまま死ぬのは嫌だ。
また監禁されて絶望に堕ちるのも怖いけれど···。
怖い事だけじゃない。···確かに怖い事も多かったけど、それだけじゃなくて愛されてるのは分かってたから。
もし時を戻せるなら、戻りたい。
やり直せるのなら、やり直したい。
『時が何処まで戻るかは分からない···。あの方達は気まぐれなんです···、出来ることなら最初からやり直させてあげたいのですが···』
すみません、と深々と頭を下げる。
いや···そもそも俺はこのまま死ぬ予定だったらしいし、やり直しの機会を貰えるだけで嬉しい。···スイレンの犠牲があるってのが心重いけど。···ちょ、クロさん唸らないで貰える??俺だってその話聞いてなかったら飛び上がって喜んでたわ。
『では·······逆行して頂けますか?』
「·······頑張ります」
『次は定期的に教会に来い』
圧力が凄まじい。
·······うん。次は失敗しない。と言うかこれ以上失敗出来ない。
新たに分かった卒業までに攻略対象+αから逃げることと、中途半端に関わってはいけない、と言うこと。多分ハッキリしろって事だとは思うけど、つまりはその気にさせなければ良いことだろう。
あとは···うん、今度は週一くらいで教会行くから睨まないで?
俺そんな嫌われてんの?
『···臭い』
グサッ!!精神的に抉られた気がする。残りHP0。
え、俺そんな体臭ヤバめなのか···?
『くす、違いますよ。クロは諸事情で嗅覚が敏感なんです。君にはコーネリアが付けた加護が有りますから、普通の人なら良い香りでもクロには辛いみたいだ』
『嫌ってはない』
その言葉に少し安心したが、その後に『だが近づくな。臭いし、スイレンに臭いが移る』と言われてしまった···。ほんとクロさんはスイレンの事が好きなんだな···。あ、ちょっと笑った?
『にまにま』
·······どうした?ついに頭のネジが外れたか。
いや、もう既に脳ミソも蒸発してたんだっけな。
『もぅ!ディスらないでぉ。なーんか面白そうな話してたからツボッターで呟いてたの♪めちゃグッジ付きまくりん☆きゃは』
『···ん?わ~もうフォロワーさんからリプ来てるん♡·······わぉ』
···あぁ、SNSか。勝手に呟くなよ···。
最近は変な人も多いんだから気をつけろよな。
『もぅっ。あたしのフォロワーさんまでディスらないでぉ。ふっふふ~♪いい事教えて貰っちゃったぁ~☆』
『クロクロ~♪ちょい来てー、来なかったら例の写真バラ撒く』
『·······チッ』
より不機嫌に不機嫌を増した様子でコーネリアに近づくクロさん。
何の写真なのか気になるがコーネリアが一番悪質じゃねぇか!!
『文君······私に力がないばかりにすみません』
「···スイレンのせいじゃないだろ」
『···文君は私を責めないのですね』
···そう言われたって責めようがない。
俺が転生させられたことも、変えられないと言う死の宣告も既に起きてしまった事······過去だ。過去を変えられないってのはよく知ってる。謝るならこれからしゃんとしてくれればいい。スイレンを責めないのは一概にスイレンのせいって訳じゃないからだろ。
『·······良かったと言う表現はおかしいかもしれませんが、転生して来てくれたのが君で良かったのかもしれません』
扱いやすいって?
『違います。魂が優しく、美しいからです』
···やっぱり美人に微笑まれると照れるな。
あ、やば。クロさん睨んでる。
『くす、恐縮です』
『スイレン』
『···何ですか、ク──』
むちゅぅーーーーっ。
········なんで俺は神様(♂同士)のキスシーンを目撃せねばならんのだ?
『···貴女って子は本当に·······。文君、度々済まない···』
···どうやらスイレンもこの場に居たようだ。さらにはその隣に相変わらずむすっとした表情で付き従えるクロという青年も一緒だ。前回会った時よりも不機嫌な気がする。
···またやっちゃったのか··俺。スイレンの声で少し頭が冷えた。
『文君······万物流転、輪廻転生は分かっているが私からお願いです。その成仏待って頂けないだろうか?非礼とは分かっていますが、このままではディアルタリカは消滅します。それを防ぐ為にどうか·······逆行転生して下さいっ!!』
『グルルルゥ』
え、ちょ、ちょっ。
スイレンは両膝を付き、膝の前で両手を重ねるとそのまま頭を下げた。所謂土下座の姿勢だ。ちょっと待ってくれよ、悪いのはコーネリアでスイレンじゃ·······ってディアルタリカが消滅?逆行転生?···異世界転生とかは聞いたことあるけど、逆行···?聞いたことの無い単語に首を捻る。
『···はい。詳しい事は言えないのですが、君が亡くなったことにより、数十年後以降にディアルタリカは消滅してしまうのです』
『···逆行転生とは簡単に言いますと過去の時間に戻る転生のことを言う。君には身動きが取れなくなる前の時間軸に戻って貰うことになるのですが···』
『···グルルゥ』
説明ありがとう、色々気になる所もあるんだけど···その前にお隣のクロさんがめちゃ怖いんですけど···。
ハッと気づいたスイレンはどうどう、と宥める。
···この2人(2神?)の関係って···。
前回も唯ならぬ雰囲気と言うか···なんと言うかで気にはなってたけど···。
『親子の様なものです』
『恋人だ。お前には渡さない』
ンンン???
『クロっ!!』
『····フン』
スイレンはクロさんの頭をを軽く叩く。思いっきり背伸びして叩くその姿は何故か既視感を感じるのは気のせいか···。周りに自分よりデカいのいると辛いよね!!
どうやら二人の間には関係性の解釈の違いがあるらしい。
『そもそもお前がコイツの為にそこまでやる必要は無い。コーネリアが勝手に連れて来たんだ、お前は妹を甘やかし過ぎだ』
『·······しかし、このままでは文君が』
『だから俺は言っている。お前は人良し過ぎると。コイツの事は連れて来た奴が責任取るべきだ、お前がコイツの為に何かしてやる義理はない』
『···私は事前に貴方にも言いましたよね?今回の件はもう身内事じゃない。私の仕事だと···、事態が事態になってしまったんです』
『俺は納得してない!!』
······あのぅ。痴話喧嘩は他所で出来ませんかね?
話の中心であるはずの俺がすっかり蚊帳の外だ。
『大体スイレンはこうならないよう、お前に道を与えていた筈だ。お前が道を外さなければスイレンがあのクソ爺共の慰み者にさえならなかった話だ』
『クロ!!』
は?俺?
キッと鋭い視線で睨まれる。
······て、スイレンが慰み者?どういう事だ?
かなり大きな舌打ちをしてからめっちゃ不機嫌に話し出す。
俺が何故クロさんに嫌われてるかはさっきの話に関係してるんだろうし、何故俺が悪いみたいな話になってるのか是非とも聞いておきたい所だ。
『···分かったか、偽善者』
話を聞き終わった俺としては······うーん、なんて言ったらいいか分からない。
要約すると、神様の世界も結構ブラックな話が多くて中間管理職辺りのスイレンもそれに類を見ず、上司からの命令でディアルタリカの消滅を何としてでも阻止しろと無茶苦茶言われて、分岐を変えるために時間系を管轄してる神様に逆行転生のお願いをしに行ったけど、御奉仕という名のセクハラを強要され、何とか許可を貰ってここに来た。らしい。
えー·······それを偽善者って言われても。。
スイレンは話が語られる間、アワアワと顔を赤らめたり青ざめたりクロさんの口を塞ごうとしてたけど躱され抱き込まれまた顔色が忙しい。···なんか、、大変······だな。
『前回、スイレンは俺の忠告も聞かず禁忌に触れてまでお前に伝えた筈だ。困ったなら正規のルートを辿れ、情報が増える、と。中途半端に関わりを深めていったお前が悪い』
『スイレンを巻き込むな』
「なんかよく分からないけど理不尽!!」
そもそも前回の話だって、スイレンの言ってる意味分かってなかったし、伝わってなかったし······なんかこの話さっきもしてなかったか?
コーネリアとスイレン···似てないようでやはり兄妹なのかもしれない。
「···うーん。つまりスイレンは上司からの命令とはいえ俺に逆行転生して欲しいんだろ?で、クロ···さんは俺に何して欲しいわけ?このまま死ねって?」
『···別に』
いや、別にって···。
『お前が死ねばスイレンは上司に怒られる。ペナルティを負うのもスイレンだ。お前が転生したならスイレンはあのクソ爺共に今後媚び売って過ごさなければいけない······俺はどちらも嫌だ···』
しゅん···。
困ったドーベルマンみたいだ。···まぁ、そう言われたら分かりやすい。俺もスイレンの立場ならどっちも嫌だしな。···神様の世界も大変なんだな···。
コーネリアと言う例があったからもっとテキトーなもんかと思ってた。
·······うーん、じゃあ俺はどうすればいいのか。
『むぐっ。···クロ、もういい加減にしなさい』
『スイレン···』
『···そんな顔しても駄目なものは駄目です』
何とかクロさんの腕からやっと逃げ出せたスイレンは子供を叱りつけるように窘める。多分、スイレンが親子みたいなものと言ったのも間違いじゃないんだろう。俺としてはイラァとしたがクロさんの話し中少し嬉しそうだったもんな。心配されてる事が嬉しかったんだろ。
俺はジトリとした目でスイレンを見つめた。
その視線にハッと気づくと一つ咳払いをした。
『っ、ゴホンッ。······申し訳ない。こちらの事情で勝手に話始めたと言うのに、君には余計なことを伝えてしまった···。私のことは気にしないで下さい。元を辿ればコーネリアのした事を私の独断で君と接触した私に非がある』
『···きっと遅かれ早かれ君が彼に転生したことで、逆行して貰うことにはなっていたんでしょう。···コーネリアが余計な加護を付与等していなければもう少し話は簡単だったんですけどね···?』
『もぅ、スイ兄ごめんてー。ぷすぷすぅ』
コーネリアはと言うと俺たちが話をしてある間、ずっとスマホを弄っていた···。もうコイツには何も言わん。こっちが疲れるだけだからな。
『やーん☆冷たーい』
無視だ。無視。
俺としてはこのまま死ぬのは嫌だ。
また監禁されて絶望に堕ちるのも怖いけれど···。
怖い事だけじゃない。···確かに怖い事も多かったけど、それだけじゃなくて愛されてるのは分かってたから。
もし時を戻せるなら、戻りたい。
やり直せるのなら、やり直したい。
『時が何処まで戻るかは分からない···。あの方達は気まぐれなんです···、出来ることなら最初からやり直させてあげたいのですが···』
すみません、と深々と頭を下げる。
いや···そもそも俺はこのまま死ぬ予定だったらしいし、やり直しの機会を貰えるだけで嬉しい。···スイレンの犠牲があるってのが心重いけど。···ちょ、クロさん唸らないで貰える??俺だってその話聞いてなかったら飛び上がって喜んでたわ。
『では·······逆行して頂けますか?』
「·······頑張ります」
『次は定期的に教会に来い』
圧力が凄まじい。
·······うん。次は失敗しない。と言うかこれ以上失敗出来ない。
新たに分かった卒業までに攻略対象+αから逃げることと、中途半端に関わってはいけない、と言うこと。多分ハッキリしろって事だとは思うけど、つまりはその気にさせなければ良いことだろう。
あとは···うん、今度は週一くらいで教会行くから睨まないで?
俺そんな嫌われてんの?
『···臭い』
グサッ!!精神的に抉られた気がする。残りHP0。
え、俺そんな体臭ヤバめなのか···?
『くす、違いますよ。クロは諸事情で嗅覚が敏感なんです。君にはコーネリアが付けた加護が有りますから、普通の人なら良い香りでもクロには辛いみたいだ』
『嫌ってはない』
その言葉に少し安心したが、その後に『だが近づくな。臭いし、スイレンに臭いが移る』と言われてしまった···。ほんとクロさんはスイレンの事が好きなんだな···。あ、ちょっと笑った?
『にまにま』
·······どうした?ついに頭のネジが外れたか。
いや、もう既に脳ミソも蒸発してたんだっけな。
『もぅ!ディスらないでぉ。なーんか面白そうな話してたからツボッターで呟いてたの♪めちゃグッジ付きまくりん☆きゃは』
『···ん?わ~もうフォロワーさんからリプ来てるん♡·······わぉ』
···あぁ、SNSか。勝手に呟くなよ···。
最近は変な人も多いんだから気をつけろよな。
『もぅっ。あたしのフォロワーさんまでディスらないでぉ。ふっふふ~♪いい事教えて貰っちゃったぁ~☆』
『クロクロ~♪ちょい来てー、来なかったら例の写真バラ撒く』
『·······チッ』
より不機嫌に不機嫌を増した様子でコーネリアに近づくクロさん。
何の写真なのか気になるがコーネリアが一番悪質じゃねぇか!!
『文君······私に力がないばかりにすみません』
「···スイレンのせいじゃないだろ」
『···文君は私を責めないのですね』
···そう言われたって責めようがない。
俺が転生させられたことも、変えられないと言う死の宣告も既に起きてしまった事······過去だ。過去を変えられないってのはよく知ってる。謝るならこれからしゃんとしてくれればいい。スイレンを責めないのは一概にスイレンのせいって訳じゃないからだろ。
『·······良かったと言う表現はおかしいかもしれませんが、転生して来てくれたのが君で良かったのかもしれません』
扱いやすいって?
『違います。魂が優しく、美しいからです』
···やっぱり美人に微笑まれると照れるな。
あ、やば。クロさん睨んでる。
『くす、恐縮です』
『スイレン』
『···何ですか、ク──』
むちゅぅーーーーっ。
········なんで俺は神様(♂同士)のキスシーンを目撃せねばならんのだ?
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