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3章
11.臆病者
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「そうですね・・・。貴方はとても素直な人のようだ」
「・・・・・・え?」
うつ向きがちに言った僕は驚いて顔をあげると、すごく優しい表情をした王様がいた。
「・・・・・・貴方の目的は創造石を集め、この世界から争いの元を浄化すること。確かに普通、その話を聞いて信じられない人が多いでしょうし、貴方のスキルを知ったところでそれを証明と見る人も多くはない。反対に貴方を疑うでしょうね・・・・・・。
しかし、私はなるべく信じられる可能性があるなら信じたい。それが貴方でなくても私はそうありたい。
話が変わりますがこのグラジェットは――地下の洞窟にあります。貴方も驚かれたことでしょう・・・?
ですから・・・・・・他国との貿易、交易では使者に彼らを目隠しさせた状態で案内させます。もちろん、出来るだけ遠回りするようにと。
先程、以前にも砂漠で倒れたふりをして間者とし潜入したものがいると言いましたね。・・・あの者はどの国からの間者なのかは分かりませんでしたが、この国の――外から攻められては人溜まりもないであろう地形的弱点が書かれた地図が見つかりました」
「それって――」
「はい・・・・・・。もし、その間者がここから逃げ出していたとしたら――争いは免れなかったでしょう・・・・・・。
今もエルリアースは現、シェルアルトと争いを続けています。逆も然り。・・・・・・バルストに関しては争いと言うよりは、窃盗、略奪で被害が出ています。
この国の端の砂漠では植物や動物が不正に盗掘されたり、拐われたり――自然破壊もありました・・・。
私は昔から争い事は好みません。
出来ることなら平和に、皆が平等な世であることを願います。ですからグラジェットはバルスト以外の3国とは平等に交易を行わせて頂いているのです。
・・・・・・それ故、少しでも貴方に可能性があるなら信じたいと思ったのですよ」
確か、ソヨノも言っていた。
エルリアースは他の国と今も争ってるって――。でも、エルリアースだけでなく、他の国も争いが問題になってる・・・・・・。
グラジェット国王の気持ちは分かるし、話を聞いてたら本当に国王様は良い人なんだって思った。
・・・・・・アンを思い出すな・・・。
アンも王族の争いを止めたいって言ってた・・・。
グラジェット国王様にしても、争いは好まないと。
もしかしたら僕がやろうとしてることは物凄ーく、いや物物凄ーく、重要なことなのかも・・・。
「国王様はアンが伝えてくれた通り、すごく良い人なんですね・・・・・・。僕のことをきっと信じてくれるだろうって・・・・・・」
「・・・・・・そうですか、、あの皇子の代はきっと大変でしょうが歴史上に無いほどの平和な世になると私は思っています。いや・・・・・・そんな予感がします」
アンのこと・・・・・・べた褒めだぁ。
でも――そんな予感は僕もする。
「しかし、皇子は私のことを良い人と仰ったようですが、それは嘘になります・・・・・・私は決して良い人ではありませんよ・・・・・・」
そう言う国王様は表情を陰らせてうつ向く。
「ははっ、争いを好まないと言ったのもあれは争いとなれば、この私には手に負えないからです。・・・所詮、臆病者・・・・・・と言ったところでしょうか」
「っ・・・そんなこと――」
「・・・・・・はい?」
「そんなこと、、ないですよ・・・・・・。
国王様は臆病者と仰いましたが、僕はそう思いません。と言うか、それは臆病者とは違う。――国王様は争いになれば、多くの資源や命が失われることを案じているんですよね?
・・・・・・話を聞くと、国王様は国のことを一番に考えているのが分かるし・・・・・・それはこの国を愛してるからだと僕は思います・・・・・・。
だから・・・それは、臆病者とは違う!!」
「・・・・・・え?」
うつ向きがちに言った僕は驚いて顔をあげると、すごく優しい表情をした王様がいた。
「・・・・・・貴方の目的は創造石を集め、この世界から争いの元を浄化すること。確かに普通、その話を聞いて信じられない人が多いでしょうし、貴方のスキルを知ったところでそれを証明と見る人も多くはない。反対に貴方を疑うでしょうね・・・・・・。
しかし、私はなるべく信じられる可能性があるなら信じたい。それが貴方でなくても私はそうありたい。
話が変わりますがこのグラジェットは――地下の洞窟にあります。貴方も驚かれたことでしょう・・・?
ですから・・・・・・他国との貿易、交易では使者に彼らを目隠しさせた状態で案内させます。もちろん、出来るだけ遠回りするようにと。
先程、以前にも砂漠で倒れたふりをして間者とし潜入したものがいると言いましたね。・・・あの者はどの国からの間者なのかは分かりませんでしたが、この国の――外から攻められては人溜まりもないであろう地形的弱点が書かれた地図が見つかりました」
「それって――」
「はい・・・・・・。もし、その間者がここから逃げ出していたとしたら――争いは免れなかったでしょう・・・・・・。
今もエルリアースは現、シェルアルトと争いを続けています。逆も然り。・・・・・・バルストに関しては争いと言うよりは、窃盗、略奪で被害が出ています。
この国の端の砂漠では植物や動物が不正に盗掘されたり、拐われたり――自然破壊もありました・・・。
私は昔から争い事は好みません。
出来ることなら平和に、皆が平等な世であることを願います。ですからグラジェットはバルスト以外の3国とは平等に交易を行わせて頂いているのです。
・・・・・・それ故、少しでも貴方に可能性があるなら信じたいと思ったのですよ」
確か、ソヨノも言っていた。
エルリアースは他の国と今も争ってるって――。でも、エルリアースだけでなく、他の国も争いが問題になってる・・・・・・。
グラジェット国王の気持ちは分かるし、話を聞いてたら本当に国王様は良い人なんだって思った。
・・・・・・アンを思い出すな・・・。
アンも王族の争いを止めたいって言ってた・・・。
グラジェット国王様にしても、争いは好まないと。
もしかしたら僕がやろうとしてることは物凄ーく、いや物物凄ーく、重要なことなのかも・・・。
「国王様はアンが伝えてくれた通り、すごく良い人なんですね・・・・・・。僕のことをきっと信じてくれるだろうって・・・・・・」
「・・・・・・そうですか、、あの皇子の代はきっと大変でしょうが歴史上に無いほどの平和な世になると私は思っています。いや・・・・・・そんな予感がします」
アンのこと・・・・・・べた褒めだぁ。
でも――そんな予感は僕もする。
「しかし、皇子は私のことを良い人と仰ったようですが、それは嘘になります・・・・・・私は決して良い人ではありませんよ・・・・・・」
そう言う国王様は表情を陰らせてうつ向く。
「ははっ、争いを好まないと言ったのもあれは争いとなれば、この私には手に負えないからです。・・・所詮、臆病者・・・・・・と言ったところでしょうか」
「っ・・・そんなこと――」
「・・・・・・はい?」
「そんなこと、、ないですよ・・・・・・。
国王様は臆病者と仰いましたが、僕はそう思いません。と言うか、それは臆病者とは違う。――国王様は争いになれば、多くの資源や命が失われることを案じているんですよね?
・・・・・・話を聞くと、国王様は国のことを一番に考えているのが分かるし・・・・・・それはこの国を愛してるからだと僕は思います・・・・・・。
だから・・・それは、臆病者とは違う!!」
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