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2章
26.恐怖※
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ガチャンッ
牢の鍵が開けられ、四、五人の兵士が入ってきた。
「おっ、この坊主もなかなかだなぁ」
「ほんと妖精みたいだ・・・・・・触って良いかな?」
「少しくらいなら良いだろう・・・へへへ」
ヤバイ。
紅君!!ほんと助けて!!
《ちっ、無理。さっきから防護魔法を行使してるけど無理!!ヤバイ、神様にお仕置きされるっ!!それだけは!!》
神様のお仕置きってそんなに怖いんだぁ・・・。僕は冷静且つ染々そう思ってしまった。
ぐいっっっ
「わっ!!」
「へぇ。声も可愛いんだなぁ・・・女みてぇww」
「お。俺もっ、と・・・・・・足とか生かよ~。あの皇子むっつりだな。やっぱwwお、不敬罪になっちまう」
「笑えねーははははははっ」
いや、お前ら笑ってるだろ!?
兵士の一人が僕の腕を掴んで引いた。さすがに僕もそっちに顔を向けるしかなくて、思わず声をあげた。
・・・アンがむっつりなのは認めよう。
「じゃ、俺は足~♪」
「ずりぃ。俺はぁ・・・・・・よし胸でも触らせて貰おう」
は?
近づいてくる男たち。一人が僕の膝の上に頭をのせているリューを抱き上げた。そのまま地面に横たわらせる。
「あっ、止めて!!リューは――」
「おっと・・・確かに具合い悪そうだな。じゃ、こいつに何もしない代わりにもっと声抑えろよ」
「ムグッ!?んっ!?うー!!」
後ろにいた男に口を抑えられてしまった。その男は後ろから僕の脇腹を撫でる。耳元にかかる息。
気持ち悪い!!
「ほら、静かにしねぇと・・・・・・」
横たわったリューに一人が触れようとする。
だめ!!リューは――。
僕は何も言わずにコクコクと頷いた。
「さーて・・・・・・」
足を触ると言っていたやつが膝裏に掌を忍び込ませてきた。そのまま太股の裏をゆっくり撫でる。
「っ!?」
後ろのやつが首筋を弄りだした。くすぐったいようですごく気持ち悪い。もう既に触られてるところが全部気持ちが悪くて仕方ない。
僕は震えることしか出来なかった。
「震えちゃって。すげー煽るなぁお前」
は?煽ってねーし。て言うか、お前らが勝手に興奮してるだけだろ!?
「なぁ、少しくらいなら犯しちまっても良いだろ?」
は?
もう既にそれを止めるやつなんていない。
あっ!!リューに手を出そうとしてるヤツいる!
「止めて!!許してください!!お願い!!」
ごくっと生唾を呑み込む音がした。
見ると周りの兵士全員が僕を見てる・・・え?僕、何かしちゃった?
「ヤベー・・・・・・」
その声を合図に全員が僕にじりじりと近づく。
僕はゆっくりと牢の土壁へと追いやられる。
・・・・・・誰か!!助けてっ!!
僕は思わず目を瞑る。
ブゥンッ
「グァッ」「グィッ」「グゥッ」「グェッ」「グオッ」
蛙を引き殺したような声がした。
恐る恐る目を開けるとそこにはイルガがいた。
肩で息をしている。
「・・・・・・すみません。遅くなりました」
「うっ・・・・・・イルガぁ・・・・!!」
緊張の糸が解けたのか。
僕はイルガに縋って泣いてしまった。
「蒼様が私の脳に牢でのことをお伝え下さりました。まさかと思い、来てみて正解でしたね。・・・・・・大丈夫ですか?」
「うん・・・・・・怖かった・・・・・・」
「そう、ですよね。・・・・・・まだ時間があります。もう少しこのままでいましょうか?」
イルガは時計を出して、そう言った。
僕は今、イルガに抱きついて泣かせてもらっている。イルガのシャツが涙とか顔中の水分で大分しみになってる。それでもイルガは僕の頭を撫でてあやしてくれてる。ん?子供みたい?・・・子供みたいで悪かったなっ!
イルガってほんとは悪い人じゃないんだろうな。と言うか、良いお兄さん何だと思う。でも――年下何だよなぁ!
「ん、落ち着いた・・・・・・」
「そうですか。・・・リュークさんは、どうしたのですか?」
「・・・・・・分かんない。でも、大丈夫。僕が背負って行くから」
「途中までは私が背負いましょう。ナナさんはゆっくりついてきて下さい。・・・そろそろですね」
え?
牢の鍵が開けられ、四、五人の兵士が入ってきた。
「おっ、この坊主もなかなかだなぁ」
「ほんと妖精みたいだ・・・・・・触って良いかな?」
「少しくらいなら良いだろう・・・へへへ」
ヤバイ。
紅君!!ほんと助けて!!
《ちっ、無理。さっきから防護魔法を行使してるけど無理!!ヤバイ、神様にお仕置きされるっ!!それだけは!!》
神様のお仕置きってそんなに怖いんだぁ・・・。僕は冷静且つ染々そう思ってしまった。
ぐいっっっ
「わっ!!」
「へぇ。声も可愛いんだなぁ・・・女みてぇww」
「お。俺もっ、と・・・・・・足とか生かよ~。あの皇子むっつりだな。やっぱwwお、不敬罪になっちまう」
「笑えねーははははははっ」
いや、お前ら笑ってるだろ!?
兵士の一人が僕の腕を掴んで引いた。さすがに僕もそっちに顔を向けるしかなくて、思わず声をあげた。
・・・アンがむっつりなのは認めよう。
「じゃ、俺は足~♪」
「ずりぃ。俺はぁ・・・・・・よし胸でも触らせて貰おう」
は?
近づいてくる男たち。一人が僕の膝の上に頭をのせているリューを抱き上げた。そのまま地面に横たわらせる。
「あっ、止めて!!リューは――」
「おっと・・・確かに具合い悪そうだな。じゃ、こいつに何もしない代わりにもっと声抑えろよ」
「ムグッ!?んっ!?うー!!」
後ろにいた男に口を抑えられてしまった。その男は後ろから僕の脇腹を撫でる。耳元にかかる息。
気持ち悪い!!
「ほら、静かにしねぇと・・・・・・」
横たわったリューに一人が触れようとする。
だめ!!リューは――。
僕は何も言わずにコクコクと頷いた。
「さーて・・・・・・」
足を触ると言っていたやつが膝裏に掌を忍び込ませてきた。そのまま太股の裏をゆっくり撫でる。
「っ!?」
後ろのやつが首筋を弄りだした。くすぐったいようですごく気持ち悪い。もう既に触られてるところが全部気持ちが悪くて仕方ない。
僕は震えることしか出来なかった。
「震えちゃって。すげー煽るなぁお前」
は?煽ってねーし。て言うか、お前らが勝手に興奮してるだけだろ!?
「なぁ、少しくらいなら犯しちまっても良いだろ?」
は?
もう既にそれを止めるやつなんていない。
あっ!!リューに手を出そうとしてるヤツいる!
「止めて!!許してください!!お願い!!」
ごくっと生唾を呑み込む音がした。
見ると周りの兵士全員が僕を見てる・・・え?僕、何かしちゃった?
「ヤベー・・・・・・」
その声を合図に全員が僕にじりじりと近づく。
僕はゆっくりと牢の土壁へと追いやられる。
・・・・・・誰か!!助けてっ!!
僕は思わず目を瞑る。
ブゥンッ
「グァッ」「グィッ」「グゥッ」「グェッ」「グオッ」
蛙を引き殺したような声がした。
恐る恐る目を開けるとそこにはイルガがいた。
肩で息をしている。
「・・・・・・すみません。遅くなりました」
「うっ・・・・・・イルガぁ・・・・!!」
緊張の糸が解けたのか。
僕はイルガに縋って泣いてしまった。
「蒼様が私の脳に牢でのことをお伝え下さりました。まさかと思い、来てみて正解でしたね。・・・・・・大丈夫ですか?」
「うん・・・・・・怖かった・・・・・・」
「そう、ですよね。・・・・・・まだ時間があります。もう少しこのままでいましょうか?」
イルガは時計を出して、そう言った。
僕は今、イルガに抱きついて泣かせてもらっている。イルガのシャツが涙とか顔中の水分で大分しみになってる。それでもイルガは僕の頭を撫でてあやしてくれてる。ん?子供みたい?・・・子供みたいで悪かったなっ!
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「ん、落ち着いた・・・・・・」
「そうですか。・・・リュークさんは、どうしたのですか?」
「・・・・・・分かんない。でも、大丈夫。僕が背負って行くから」
「途中までは私が背負いましょう。ナナさんはゆっくりついてきて下さい。・・・そろそろですね」
え?
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