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1章
8.悪魔のリング
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「え・・・・・・蒼君と紅君?」
「うん♪」
「悪い?」
二人は繋ぎあっていた手を離した。
明るい雰囲気の蒼君は瞳が瑪瑙色でキラキラしてる。クールな紅君の瞳は変化する前と変わらずルビーとサファイヤみたい。
・・・・・・こんな兄弟、あり?
僕はにやけが止まりません。むしろよだれが出てきそう。
「俺らはね。悪魔なんだよ♪」
悪魔?
蒼君と紅君はそっと手を出して開いた。そこには蒼い石と紅い石の入った指輪があった。
「神様からナナを守護するように言われてる。でも、俺たち――悪魔だからさ。人間の世界にこの人型で行けないんだよ・・・・・・」
人間の世界には術者もいるらしく、二人がどんなに強くとも力を封じられる可能性があるらしい。そのため、指輪を通してピンチのときに出て来ると言う方法をとってくれたようだった。
「でも、あっちで人型になったら一時間しか保てない。それだけは理解していて」
クールで僕に冷たい紅君でさえ真剣だった。
「何かあったらリングを握り締めて」
そう言った紅君に頷き返した。
紅君も僕のことを心配してくれてるんだね・・・。
「もしナナになんかあったら僕達が神様にお仕置されちゃう」
ガクッ。
と思ったらお仕置が怖いようだった。
とりあえず、リングは両手の中指に1つずつつけとこ。
「で、2つ目の方法は?」
「あぁ、2つ目は創石って言う石のカケラを5つ集めることだよ♪どっちかと言ったらこっちの方が簡単かな?」
「どう言うこと?」
「創石は神様がこの世界を創ったときに使った石です。
神様が人間に土地を任せたら争いが起きて世界は5つの国に分かれてしまいました。そのときに石は5つに割れてしまったんです。
だから、石は各国に代々と祭られているらしいですけど」
リューが説明してくれた。さすが案内人。
5つの国が出来るまで・・・ってとこかな?
「要するに、この世界の元を取り戻してってこと」
「取り戻す・・・・・・」
「大丈夫だよ♪世界を創り直すとかじゃなくて、その石がないと争いの心を浄化出来ないってだけ。浄化が終わったら、争いも無くなって平和な世界になる」
蒼君の補足を聞いて少し安心した。
「なら、その創石のカケラを5つ貰ってくればいい?」
「簡単だろ?」
「いえ、一筋縄では行かないと思います」
そう言ったのはリュー。
「先も言いましたが、各国に代々と祭られているらしいです。つまりは国宝。そんな大事なものを突然現れたどこの馬の骨かも分からない人が事情を話したところで譲ってくれると言う国はないのでは?」
うっ・・・。確かに。
リューの言葉で気づいたけど、どんな手を使ってでもカケラを手に入れるには盗むか奪うか貰うか・・・。
よく考えたら1つ目の方が簡単じゃない!?
「うーん、でももう時間無いしなぁ」
ポカンッポワンポワン
蒼君と紅君が元のショタ兄弟に戻った。
やっぱり、可愛い~!!
「ナナ、他に聞いておきたいことは?方法はもう教えたからあとは自分で何とかして」
「え?」
「俺達、これから仕事あるんだよね~。使徒の仕事は神様のお告げを伝えるだけじゃないってこと」
そっか・・・忙しいんだね。それでも、僕を守ってくれるって言うんだから僕も頼ってばかりじゃだめだね。
「・・・・・・これ。なんかあったときはこの中に色々入ってるから。リュー、頼んだ」
そう言って紅君がウエストポーチのようなバックを僕に渡した。何から何まですみません。
「任せて下さい!」
「うん♪」
「じゃ、いい?」
蒼君と紅君が僕とリューを囲んで、ゆっくり回る。
手を繋がないかごめかごめみたい。僕とリューは背中合わせで両手を繋いでる。
これで『エルリアース』って国まで転移させてくれるらしい。
『――――――――っ!』
目を閉じる。
・・・・・・なんか――眠い。
「うん♪」
「悪い?」
二人は繋ぎあっていた手を離した。
明るい雰囲気の蒼君は瞳が瑪瑙色でキラキラしてる。クールな紅君の瞳は変化する前と変わらずルビーとサファイヤみたい。
・・・・・・こんな兄弟、あり?
僕はにやけが止まりません。むしろよだれが出てきそう。
「俺らはね。悪魔なんだよ♪」
悪魔?
蒼君と紅君はそっと手を出して開いた。そこには蒼い石と紅い石の入った指輪があった。
「神様からナナを守護するように言われてる。でも、俺たち――悪魔だからさ。人間の世界にこの人型で行けないんだよ・・・・・・」
人間の世界には術者もいるらしく、二人がどんなに強くとも力を封じられる可能性があるらしい。そのため、指輪を通してピンチのときに出て来ると言う方法をとってくれたようだった。
「でも、あっちで人型になったら一時間しか保てない。それだけは理解していて」
クールで僕に冷たい紅君でさえ真剣だった。
「何かあったらリングを握り締めて」
そう言った紅君に頷き返した。
紅君も僕のことを心配してくれてるんだね・・・。
「もしナナになんかあったら僕達が神様にお仕置されちゃう」
ガクッ。
と思ったらお仕置が怖いようだった。
とりあえず、リングは両手の中指に1つずつつけとこ。
「で、2つ目の方法は?」
「あぁ、2つ目は創石って言う石のカケラを5つ集めることだよ♪どっちかと言ったらこっちの方が簡単かな?」
「どう言うこと?」
「創石は神様がこの世界を創ったときに使った石です。
神様が人間に土地を任せたら争いが起きて世界は5つの国に分かれてしまいました。そのときに石は5つに割れてしまったんです。
だから、石は各国に代々と祭られているらしいですけど」
リューが説明してくれた。さすが案内人。
5つの国が出来るまで・・・ってとこかな?
「要するに、この世界の元を取り戻してってこと」
「取り戻す・・・・・・」
「大丈夫だよ♪世界を創り直すとかじゃなくて、その石がないと争いの心を浄化出来ないってだけ。浄化が終わったら、争いも無くなって平和な世界になる」
蒼君の補足を聞いて少し安心した。
「なら、その創石のカケラを5つ貰ってくればいい?」
「簡単だろ?」
「いえ、一筋縄では行かないと思います」
そう言ったのはリュー。
「先も言いましたが、各国に代々と祭られているらしいです。つまりは国宝。そんな大事なものを突然現れたどこの馬の骨かも分からない人が事情を話したところで譲ってくれると言う国はないのでは?」
うっ・・・。確かに。
リューの言葉で気づいたけど、どんな手を使ってでもカケラを手に入れるには盗むか奪うか貰うか・・・。
よく考えたら1つ目の方が簡単じゃない!?
「うーん、でももう時間無いしなぁ」
ポカンッポワンポワン
蒼君と紅君が元のショタ兄弟に戻った。
やっぱり、可愛い~!!
「ナナ、他に聞いておきたいことは?方法はもう教えたからあとは自分で何とかして」
「え?」
「俺達、これから仕事あるんだよね~。使徒の仕事は神様のお告げを伝えるだけじゃないってこと」
そっか・・・忙しいんだね。それでも、僕を守ってくれるって言うんだから僕も頼ってばかりじゃだめだね。
「・・・・・・これ。なんかあったときはこの中に色々入ってるから。リュー、頼んだ」
そう言って紅君がウエストポーチのようなバックを僕に渡した。何から何まですみません。
「任せて下さい!」
「うん♪」
「じゃ、いい?」
蒼君と紅君が僕とリューを囲んで、ゆっくり回る。
手を繋がないかごめかごめみたい。僕とリューは背中合わせで両手を繋いでる。
これで『エルリアース』って国まで転移させてくれるらしい。
『――――――――っ!』
目を閉じる。
・・・・・・なんか――眠い。
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