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第2章 いたずらゴースト マリー
Ver.1/第14話
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翌朝、いつもより早くに目覚めたこともあり、ログインしてもチップからのチャットは飛んでこなかった。フレンド一覧で確認してみると、チップだけでなくシュンとアヤネもまだインしていないようだ。
チップにかんしては基本的に遅くまでインして、夜明け頃に寝落ちしていることが多いと聞いていたため期待はしていなかった。
何か情報を持っていないかと思ったのだが、いないものは仕方ない。
「さて。他に手がかりもないことだし、今日も図書館に行くか」
再び図書館に到着し、受付の老婆に案内された本を手に取るとインベントリからラフを取り出す。
「眺める以外に手段も思いつかないから地道にやっていくしかないとはいえ、俺のINTが低いのが原因の可能性もあるから少しでも底上げしてみるぞ。スキル〈傀儡〉。ラフ。俺にエンチャントINTをかけてくれ」
一晩考えた結果、この可能性に思い至る。幸い、ステータス上昇薬も低ランクのものは作れていたので合わせて使用する。
それでも、もともとのステータスが最低値のため、どこまで影響があるかは怪しいところだ。
この日は文字を読めるようになるのに適した本はないかと尋ねていたこともあり、文字数よりも絵の割合が多いものを見つけることができた。
これにはマリーも興味を持ったようで、内容はわからないながらも隣に浮かんで一緒に眺めていた。
同じような絵本に近い本は3冊あったものの、薄いためすぐに最後までめくり終わる。それでも文字が読めるようにならない。
「繰り返すしかないか」
ラフのエンチャントをかけ直し、最初から読み直す。
文字を目で追いかけ、絵との関係を想像する。
どうやら職人のシステム、スキルの仕組み、モンスター図鑑の3種類らしい。
同じことを何度も何度も繰り返す。
お陰で、何度目のことだったのかまったく覚えていないタイミングだった。
「あ……」
ハルマの呟きに、マリーだけでなく受付の老婆も視線を向けてきた。
唐突だったが、今まで記号だらけだった文字列に、急にひらがなが混ざって表記されるようになったのだ。
「ひらがなだけでも、だいぶ読めるようになるなー。この感じだと、あとはカタカナとアルファベット、数字くらいかな? 漢字はなさそうかな? あるとしたら読めるようになるには、かなり時間かかりそうだもんな。しかし、スキル扱いじゃないのか」
スキル取得のアナウンスがなかったこともあり、どういう条件で読めるようになったのかは確認しようがなかった。
その後も絵本を読み返していると数字もわかるようになったが、ここまでで半日を費やしていた。
これ以上の成長は難しそうだと感じたが、初級の調合レシピ解説集を見つけることができたので絵本から切り替える。
「あー、くそー。やっぱり、カタカナとアルファベットが文字化けしてるだけで、だいぶ読みにくいな」
それでも根気強く丁寧に探していった結果、目的のアイテムに関するであろう項目を見つけることができた。
『しょきゅうの*******は、***のつぼみからとりだした**を、みずけいのそざいにそそぎこむことでつくられる。***のつぼみから**をとりだすほうほうは、ちゅうしゅつきをつかうか、まほうによってとりだす2しゅるいがある』
「初級のMPポーションは、マギアのつぼみから取り出したMPを、水系の素材に注ぎ込むことで作られる。マギアのつぼみからMPを取り出す方法は、抽出機を使うか、魔法によって取り出す2種類がある。かな? なるほど、こりゃ手順どうこうの話じゃなかったんだな」
ハルマは大きく息を吐き出すと、大きく伸びをするのだった。
チップにかんしては基本的に遅くまでインして、夜明け頃に寝落ちしていることが多いと聞いていたため期待はしていなかった。
何か情報を持っていないかと思ったのだが、いないものは仕方ない。
「さて。他に手がかりもないことだし、今日も図書館に行くか」
再び図書館に到着し、受付の老婆に案内された本を手に取るとインベントリからラフを取り出す。
「眺める以外に手段も思いつかないから地道にやっていくしかないとはいえ、俺のINTが低いのが原因の可能性もあるから少しでも底上げしてみるぞ。スキル〈傀儡〉。ラフ。俺にエンチャントINTをかけてくれ」
一晩考えた結果、この可能性に思い至る。幸い、ステータス上昇薬も低ランクのものは作れていたので合わせて使用する。
それでも、もともとのステータスが最低値のため、どこまで影響があるかは怪しいところだ。
この日は文字を読めるようになるのに適した本はないかと尋ねていたこともあり、文字数よりも絵の割合が多いものを見つけることができた。
これにはマリーも興味を持ったようで、内容はわからないながらも隣に浮かんで一緒に眺めていた。
同じような絵本に近い本は3冊あったものの、薄いためすぐに最後までめくり終わる。それでも文字が読めるようにならない。
「繰り返すしかないか」
ラフのエンチャントをかけ直し、最初から読み直す。
文字を目で追いかけ、絵との関係を想像する。
どうやら職人のシステム、スキルの仕組み、モンスター図鑑の3種類らしい。
同じことを何度も何度も繰り返す。
お陰で、何度目のことだったのかまったく覚えていないタイミングだった。
「あ……」
ハルマの呟きに、マリーだけでなく受付の老婆も視線を向けてきた。
唐突だったが、今まで記号だらけだった文字列に、急にひらがなが混ざって表記されるようになったのだ。
「ひらがなだけでも、だいぶ読めるようになるなー。この感じだと、あとはカタカナとアルファベット、数字くらいかな? 漢字はなさそうかな? あるとしたら読めるようになるには、かなり時間かかりそうだもんな。しかし、スキル扱いじゃないのか」
スキル取得のアナウンスがなかったこともあり、どういう条件で読めるようになったのかは確認しようがなかった。
その後も絵本を読み返していると数字もわかるようになったが、ここまでで半日を費やしていた。
これ以上の成長は難しそうだと感じたが、初級の調合レシピ解説集を見つけることができたので絵本から切り替える。
「あー、くそー。やっぱり、カタカナとアルファベットが文字化けしてるだけで、だいぶ読みにくいな」
それでも根気強く丁寧に探していった結果、目的のアイテムに関するであろう項目を見つけることができた。
『しょきゅうの*******は、***のつぼみからとりだした**を、みずけいのそざいにそそぎこむことでつくられる。***のつぼみから**をとりだすほうほうは、ちゅうしゅつきをつかうか、まほうによってとりだす2しゅるいがある』
「初級のMPポーションは、マギアのつぼみから取り出したMPを、水系の素材に注ぎ込むことで作られる。マギアのつぼみからMPを取り出す方法は、抽出機を使うか、魔法によって取り出す2種類がある。かな? なるほど、こりゃ手順どうこうの話じゃなかったんだな」
ハルマは大きく息を吐き出すと、大きく伸びをするのだった。
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