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第四章:世界まで含め変えたい願い。
42.別れと頼みを、これから先へ。
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普段通りの朝食後。
立ち上がった高杉さんが、いきなりだった。
「よし、春香!!
飯も食ったなぁ?
最近は、ようやく薬も飲んでねぇし?
良い事だが、まだ少ねぇからなぁ!?
もっと食えよ!?
そして急だが俺は、京都から出る。
簡単に言えば、長州へ!!
妻と我が子にも会って話も、だろ?
だから春香は、今後!!
常に小五郎と、だぞぉ?」
余りの急展開に私は、もう驚いた。
混乱したまま…
「んだとぉ!?
高杉さんが、長州へ!?
まさか、いや、でも…
薩摩も含め動いてねぇし?
だが、歴史も?
違うかぁ?
んん?
いや、今…
妻と我が子と?
だとしたら…
えぇえっ!?
謝罪するって意味か!?
そりゃ、私も桂さんと…
んん?」
もうサッパリ判らない私は、桂さんを。
どうにか見るが。
「春香、幕府に関して正直。
もう普通に討幕も出来るのだよ?
晋作の場合、妻子も長州に居るからね。
だから京都から出ても問題ないのだ。」
んだとぉ!?
歴史が変わるのは、判るが…
どうやって馬鹿将軍を?
私の方が全く歴史が判らない状態へ。
そんな中、また高杉さんが…
「それと、いきなりになっちまったが。
春香とも、まぁ…
最後になるかぁ?
俺も最後は妻と我が子と一緒で。
そのまま長州に残って最後までってなぁ。
思ってんだよ。」
言ってきた事に衝撃的だった。
でも意味だけ私にも判って…
「な、た、高杉さん!?
いつだ!!
いつ長州へ!?
最後を、妻子とか!?
だが、いきなり…」
私すら慌てながら言うと高杉さんは笑った。
「三日後には、出るが。
後な、おうのも探せたぞ!!
春香と関わった時点で、歴史もかぁ?
やっぱ変わったんだろうよ。
京都で見つからねぇ筈だ!!
おうのは、江戸で他の男となぁ?
新たに愛した男とだろ?
しっかり暮らせてたのも確認した。
今更、俺の出番もねぇよ!!」
おうのさんも!?
探して…
しかも新たに愛した人と!?
だが、高杉さんは?
もう…
言ってくる全てが、信じられない感覚になる。
それでも高杉さんの最後を、私には…
判らない感覚ばかり溢れ出すが。
目も閉じて私は思い出す。
私が!!
忘れねぇって言ったろ!?
んで高杉さんは、死なねぇって!!
だが、もう…
会えないと?
話せないと?
どうしても苦しくなる私を。
桂さんが動いたのも察したが、動けなかった。
「春香?
苦しいのだろう?
また泣きそうな顔で…
耐えてるぐらい私でも判るよ?
だが、晋作の決めた最後を。
妻子と共に迎えると。
それを、春香なら判ると思うが…
やはり尊重してやっておくれ?」
優しい口調の桂さんの言ってる意味も充分。
私も判る上に…
本当なら桂さんの方が…
そう思いながら私は、目も開けると。
桂さんの複雑な顔も見て尚更、思う。
桂さんが!!
一番、辛い筈だろ!?
それなのに私まで!!
だから私は、また高杉さんも見るが。
いつも通りに笑って…
「春香もだが…
小五郎もかよ、おい!!
何て顔してんだぁ?
俺は、まだ死んでねぇぞ?
今から、そんなで、どうすんだよ!!
全く、特に小五郎が!!
しっかりとって判ってんのかぁ?」
言えば、桂さんも少し笑いながら…
「充分、判ってるが。
煩い晋作が居なくなると、まぁ…
静かになりそうだろう?
それと署名も忘れて長州へ。
行く前に残してるのか?」
言うと高杉さんも驚いたが。
それで、だった。
私も思い出した事と同時。
「ちょ!?
高杉さん?
ちっと待っててくれ!!
署名で、思い出したけどなぁ!?
だったら…」
すぐ私は急いで部屋から出た。
そして私物のバッグも抱えたまま食事の部屋へ。
戻ると二人共、驚いた顔だったが。
私は、すぐバッグも漁る。
その中から筆記用具一式を、取り出す。
少し私も笑いながら高杉さんへ。
「これなぁ!!
未来の筆記用具だぞ!?
高杉さんに全部、やんよ!!
あんな墨汁やら筆?
全く使わねぇし?
マーカーも…
えっと色とか出るペンだが?
私のは、持ってる色すら多いから絵も描ける。
だから好きに使ってくれ!!」
なぜか高杉さんは、凄く驚いた上に…
「な、何を!?
ま、待て、春香?
俺にまで…
未来の筆記用具を。
しかも多い色だとぉ!?
ペンとか言うのを、俺へ!?
いや、駄目だろ?
春香の持ち物が、また減る!?」
首まで横に振ると更に…
「そんな高価な…
いや、価値すら付けられねぇ!?
そんなの俺が!?
やっぱ受け取れないぞ!!
春香の方が、まだ使い道なら多い筈。
なのに、いきなり俺へ?
待て、こ、小五郎!?
どう…
どうすれば、春香にかぁ?
最善策に、なる!?」
叫ぶ様に桂さんも向いたのも見てた。
私も同じ様に桂さんの方も見れば…
凄く驚いてるのは、判ったが?
んん?
どしたぁ?
「は、春香、晋作へ。
なぜ?
未来の道具を?
それすら春香の大切な物だろう?」
焦る様子で桂さんの言ってきた事にだった。
もう私は、笑う。
「あはははははっ!!
んな大切って程じゃねぇよ!?
また桂さんらしい心配かぁ?
そりゃ、確かに未来のだが?
筆記用具とか機械以下!!
未来じゃ使い捨てだぞぉ?
それに…」
改めて高杉さんも見れば、複雑な顔で…
私には、判らない。
でも近付きながら、そのまま…
「高杉さんには、感謝だろ?
私の持ってる金じゃ…
この時代だと紙切れにしか何ねぇし?
機械とかも電池切れでかぁ。
もう使えねぇが。
筆記用具なら、まだ保つし?
これもインク…
あ、えっと、簡単に言うと?
色の液体な?
それが、無くなりゃ使えねぇんだ。
大して役にも立たねぇと思うがなぁ?
たまに私も絵ぐらい描いてたし?
高杉さんも子供とだろ?
らくがきでも良いし?
きっと驚いてだぞ!?
子供も高杉さんを、忘れねぇよ!!
んで、ずっと生き続けんだ!!」
少し笑って言うと高杉さんまで…
驚いた顔へ。
「春香は…
俺の我が子にまでか?
だが、そう言う意味で、渡すならば…」
言ってから高杉さんも笑った。
その上で、私へだった。
「そうだな!!
まさに春香の言う通りだろ?
あははははっ!!
まだ子供も幼いが、きっと俺を。
忘れねぇって思うぞ!!
そして俺は、姿すら見えなくなってもかぁ?
絶対、我が子だけじゃねぇ…
春香と小五郎の子供も!!
一緒に纏めて見守るとなぁ?
俺と春香で、約束だ!!」
んだと!?
高杉さんが!!
私と桂さんの子供まで!?
「マジかよ!!
高杉さんからの約束が?
あはははははっ!!
私と桂さんの?
んだなぁ…
スゲェ約束だが。
私すら高杉さんの事も言うし?
めっちゃ納得したぞぉ!!」
言ってから差し出した筆記用具一式を。
高杉さんも笑いながら受け取った。
すぐ桂さんも私は、見るが。
やっぱ複雑な顔のまま…
ふと思い出す事もあった私は、目を閉じた。
こりゃ、やっぱ?
桂さんもだろ?
きっと…
結論も出して目を開ける。
「よし、判ったぁ!!
高杉さんの三日間!!
夜は桂さんとだなぁ?
一緒に寝て語り尽くせ!!」
二人共に笑って言う。
すぐ桂さんは、驚いた上に首まで横に振ると。
「待て、春香ぁ!!
夜に春香を?
一人にしたくないぞ!?
しかも晋作と?
一緒に、それだと!?」
「たかが三日!!
んなの問題ねぇ!!」
桂さんの言ってくる言葉すら私も遮る。
更に大きく…
「二人の方が、だろ!!
私より長い付き合い何だぞ!?
尚更、二人共が、だろうがぁ!!」
言ってから高杉さんにもと…
向いてから同じだと判って続ける。
「桂さんとも、だぞ?
絶対、桂さんはなぁ?
高杉さんが!!
居るからこそ頑張れたんだ!!
高杉さんもかぁ?
桂さんが!!
居るからこそ頑張った事、あんだろ?
そこだけは、二人共、同じ何だってぇの!!
私でも判るかんなぁ!?
ちゃんと語り尽くせぇ!!」
高杉さんも驚いた顔だったが。
「な、また春香は!?
小五郎も、だから…」
でも、すぐ高杉さんも桂さんへ。
視線も合わせたのは、私でも気付く中。
二人共が、少し笑いながら…
「あぁ、判ったよ、春香。
そして、私もか?
足りるか判らないが、もう三日間。
晋作と語り明かすとしよう。」
「春香の要望通りで…
一応、俺も良いがなぁ?
もう絶対、小五郎の場合かぁ?
長ったらしい説教にと。
なりそうで、正直、複雑だからなぁ!?」
そんな二人共だったが、私すら思う。
子供時代も知ってんだ!!
しかも友人ってかなぁ?
二人が、互いを、だろ?
「あははははっ!!
やっぱ高杉さんは、桂さんから?
お説教かぁ?
想像も出来て笑えるな、おい!!」
それから私も高杉さんへ。
簡単に筆記用具の使い方も教える。
夜は、久々に一人でもだった。
二人共を、考えると…
正直、私すら二人なら笑う顔も浮かんだ。
だから三日後、私自身も覚悟すら始めた。
**************************
一方、桂小五郎。
既に連絡も含め事前に皆へ。
出してたが、まさか春香まで…
また私の為にとか?
晋作の部屋から皆の集まる大部屋へ。
一緒に向かいながら再度、確認だけ…
「晋作は…
本当に良かったのか?
新たな政府も…」
言えば、歩きながら晋作もだった。
「当然だろ!!
既に小五郎も判ってる筈。
春香なら尚更…
絶対、俺すら傷付けないぞ?
まして妻と我が子へ。
謝罪の件も春香に言ったんだ!!
俺から先にとなぁ?
春香にだけは、俺もだが。
嘘すら言わねぇよ…」
私でも充分、意味ならば…
そう思いながら大部屋の中へ。
待ってれば、気配も察するが。
「今日は、桂も先にかぁ?
だが、高杉すら様子までかよ。
また春香と…」
真っ先に言いながら土方が、室内へ。
大久保も一緒に無言で、入ってきた時。
「土方と大久保だなぁ!?
真っ先にかぁ!?
もう俺からは、頼みになる。
今後に関して二人共だろ!?
まさに俺が、心配してる部分…
全て今夜、言う予定だが!!
春香と小五郎に関してだぞぉ!!
全員、揃ってから理由も言うが。
今後の未来同様、俺が!?
二人共に頼むのは、鈍過ぎる小五郎へ?
常に喝を!!
真っ先に入れ続けてくれ…
俺すら心配が、残る!!」
晋作が、怒鳴る様に言った。
すぐ私も見れば、目すら閉じたまま…
動かず、気配で土方と大久保の方も見る。
「なるほど…
また桂の無自覚でと春香を。
つまり、高杉?
今すら現状も作った原因が、桂小五郎だな?」
複雑な顔になりながら大久保が。
言ってきた事に私は、すぐ…
「大久保君、待つんだ!?
私自身、今回に関して自覚してる。
だから春香の事も…」
「それを、小五郎が一つ!!
気付いてねぇとなぁ!?
見逃してる事だぞ!!」
言ってる途中で、遮る様に晋作だった。
一つだけ気付いてない!?
いや、見逃してるだと!!
驚きながら私も晋作も見た時。
少し睨む様にと…
「小五郎は、やはり鈍い!!
今すら春香は、自らだぞぉ!?
わざわざ、夜に一人になった理由。
俺達の為もあるがなぁ…
春香自身、時間も必要だ。
その為って事に気付いてねぇ!!」
言ってきた内容に私も考える。
春香に時間だと?
確かに今回は…
そんな事も考えてる時。
また気配も察すると…
「ありゃ、まぁた桂さんが居るき?
春香さんの事や思うけんど。
高杉さんのかや?
大けな声も聞こえちょったぞ?
そげなで、確かに?
春香さんの事。
大丈夫なんかのぉ…」
坂本の言葉と一緒に襖も開いて室内へ。
武市と岡田も見た時。
今度は武市が微妙な顔で…
「高杉さん?
また桂さんか?
今回は事前に連絡もあった上に…
この皆で、ならば…
かなり大きな問題なのか?」
武市の言ってきた事にもだった。
僅かに話の順序も考えて私は…
「春香の件も含まれるが…
今回は、晋作の件も含まれる。
そして私が、今後も全て。
春香すら守り抜くのみ。」
言ってから晋作も再度、見れば…
大きな溜息まで、すると。
「まぁ、全員、揃ってからの方が…
俺の話も早いからな?
鈍い小五郎の件も同時に話せるぞぉ?」
その言葉で、皆も察した様子で、大部屋の中へ。
それぞれ部屋の中央を、囲む様に僅かな距離と…
いつもの位置に立った。
全て判ってる様子で、晋作も目を閉じた。
「まず、俺から皆にだ。
先に言わねぇと駄目な件から言うが。
俺は三日後、長州へ。
そのまま戻る気は、ねぇ!!
坂本や大久保ぐらいだったか?
察してる様だったが、俺は『労咳病み』だ。」
そこで、目を開けて晋作が…
皆に視線を、すぐ皆も判った様子へ。
また晋作も続けた。
「皆にも言っちまえば、皆すら判るだろ?
余命も少ねぇ中、俺なりに出した答えでもある。
まして春香の場合、この時代で、だぞ?
初めて命ってのを、知った。
そんな中、初めて見る死が、俺か?
もし、そうなれば…
あの優し過ぎる春香は、どうなる!?
傷付くだけじゃねぇんだよ!!
そして春香自身、言ってた事でも判ったが。
恐らく歴史、俺の記録で、だろ?
余命も長くねぇと知ってる上に、未来だとか?
治せる病へ、だからこそ薬の為、未来へ。
春香も考えたぐらいだった。」
私でも思い出す。
そう…
未来では、治る病だからこそ!!
あの春香だったら治す為、考えたのも判る。
それなのに晋作の命…
既に春香も命を、知ってる!!
余計、春香自身は…
祖母とも違う喪失感と恐れ…
傷付かない筈もない!!
だが、晋作は、なぜか私も見てからだった。
また目を閉じて下も向いた。
皆も僅かに視線も向ける中、急に…
「そう、あの時だったかぁ…
気付いて俺も止めた時!!
それが、まぁ…
あははははは!!
まさに春香からの先手で?
小五郎の子供を!!
って現場に立ち会った、俺!?
くっ、あははははは!!
あんな女子から先手を?
もう俺は、完全に笑い転げたぞ!?
今すら笑って話す事じゃねぇのにかぁ?
思い出しちまったぞ、俺がぁ!!
あはははははははは!!
どうしてくれる?
あんなの予想外過ぎる上に?
聞いた事もねぇ…
そして、スゲェ慌てる小五郎!!
後手に、せめて婚儀の申し込み!!
だが、初めて見る程の慌てる小五郎と?
何やら決意したかの様に断言する春香…
あははははははは!!
思い出しちまったじゃねぇかよ、おい!?
女子から告白?
しかも婚儀すっ飛ばして子供!?
更に春香も言ってたが…
具体的に判らねぇと?
小五郎なら間違えねぇと?
あははははははは…
理由も無自覚な春香?
そんな現場で、立ち会った俺?
あははははは…
完全に、そう…
笑い死ぬかと思った…」
もう完全に大爆笑し出した晋作にだった。
私は、そのまま…
「笑ってる場合か、晋作!!
その事を、ここで!?
しかも今かぁ!!
要件は他にある筈!!」
大きく怒鳴り付けると…
晋作以外、皆も顔すら下へ。
必死に笑いも耐えてるのすら判る。
私だけ複雑な気分になるが。
どうにか晋作も深呼吸すると…
「と、まぁ…
そんな場に居合わせた俺だが?
皆すら耐えられる筈ねぇ…
そして俺が証人として一応、署名も残す事。
既に小五郎からも言われてるからなぁ?
勿論、構わねぇが。
それでも皆にだぁ!!
もう俺の舞台すら幕詰だろ?
ここに居る皆ならば、未来に関して大丈夫だと…
それは、春香も居るならば、間違えないと!!
でも大きな心配は、やっぱ小五郎の鈍さ!?
今も最初から居る時点で、予測も出来る筈。
三日後、長州へ、春香に今朝、言った。
真っ先に俺へ。
未来の筆記用具まで渡してくる中。
俺と小五郎ならば、長い付き合いだからと?
夜も語り尽くせと小五郎にまで、時間と距離を。
もう大久保だけじゃねぇな?
春香も俺と小五郎の為。
それでも離れて失う恐れを。
今頃、一人で!!
小五郎だけにはと気付かれねぇ様に!!
既に実行済みって事だぁ!!」
最後の部分だけ強調して言ってきた事で…
私にも意味は、充分だった。
あの春香が、今も!!
恐れてるからこそ…
わざと一人へ!!
咄嗟に私も立ち上がるが。
すぐ止まって目を閉じて考えれば…
更に春香も浮かんだ。
だから余計に首も振りながら…
「そう言う理由も含めて春香が。
言ってたのならば、尚更…
にも関わらず、今か?
また私は、近付く事も、だろう?
なぜ、また…」
なぜ私は、気付かなかった?
あの春香が、今すら耐えてるとしたら?
しかも、また一人でかぁ!!
「ようやく小五郎にも判ったか?
どんだけ鈍過ぎるってんだよ!!」
晋作の声で、どうにか目も開けるが。
複雑な顔のまま…
視線だけ晋作は、一度、皆へ。
皆も察した様子になってから…
「だからこそ、もう今夜でか。
俺は、最後にだ…
これからの未来すら皆に託すぞ!?
それと同時に皆へ!!
小五郎と春香の件も頼みたい。
俺は、春香も傷付けたくねぇ!!
当然、未来すら諦めたくねぇ!!
だが、先すらねぇ俺は、ここからは…
もう皆へ、全て頼んだぁ!!」
大きく言ってから晋作が。
僅かに悔しそうな顔を。
隠す様に私すら初めて見るが、頭も下げた。
目すら閉じて皆へ。
晋作の命も私は、忘れないが…
その意味に判った。
つまり、未来へ、これから先へ。
本来ならば、晋作だって、やはり…
だが、労咳に関して、この時代では…
不治の病だ!!
未来では、違っても晋作は…
私すら鈍い痛みもあったが。
耐えて息も吐き出す。
全員、目も変えてから…
真っ先に大久保だった。
「長州の高杉晋作。
私も病には、気付いてたが…
こうやって奇跡を、だろう?
新たな未来と言う希望も広げられたのは…
今の時代、この場に居る。
長州の高杉晋作なのだ!!
春香の居た未来では、不可能だった事を。
今後も含め当然、私も心して必ずと言おう。
桂の件も充分、理解した。
そして、私すら忘れないぞ?
二度と私自身も誤ちすら許さない覚悟!!
今すら未来を、この国を、世界を。
託された事も同時にだ!!」
そう言えば、晋作も頭を、目すら開けた。
少し笑ってから、また…
「あぁ、薩摩の大久保利通。
俺からも、この時代でかぁ。
確かに奇跡だな?
そして忘れられない限り死なねぇって…
春香にも言ってある。
安心して任せるぞ?」
それから晋作が、春香から貰った筆記用具一式を。
笑って自慢しながら紙に署名も含め一緒に私へ。
皆にも何やら書いてる様子と…
未来の技術も含め大久保すら驚きながら触れた。
**************************
そして、僅か落ち着いてから本題へ。
やはり他国との対応は、大久保中心で…
常に対応してた中。
どうやら今までとも異なる動きも出し始めたとの事。
他国側も、この国に関して真っ先にだった。
『世界』と『地球』の件で、見る目も変わった様子へ。
慎重に進める事もだったが、同時でもある。
倒幕に武力介入させない為、土佐藩だけ別に解体も考え…
坂本達が纏め出す上、他の藩の幕府側に関してだった。
新たな新撰組として土方が、更に坂本達も動く。
土佐藩の坂本でもなく天皇一族の内密な書簡と共に…
他国対策で、全て大久保だと不可能。
その為、先に孝明天皇含め一族の説得も優先した結果。
権力分散と幕藩要人達との説得すら早かった。
そう常に倒幕準備も進めた中。
長州の高杉晋作は、抜ける形になるが…
三日後、大久保など不可能でも坂本だけ参加決定へ。
話し合いも含め進めたのだった。
立ち上がった高杉さんが、いきなりだった。
「よし、春香!!
飯も食ったなぁ?
最近は、ようやく薬も飲んでねぇし?
良い事だが、まだ少ねぇからなぁ!?
もっと食えよ!?
そして急だが俺は、京都から出る。
簡単に言えば、長州へ!!
妻と我が子にも会って話も、だろ?
だから春香は、今後!!
常に小五郎と、だぞぉ?」
余りの急展開に私は、もう驚いた。
混乱したまま…
「んだとぉ!?
高杉さんが、長州へ!?
まさか、いや、でも…
薩摩も含め動いてねぇし?
だが、歴史も?
違うかぁ?
んん?
いや、今…
妻と我が子と?
だとしたら…
えぇえっ!?
謝罪するって意味か!?
そりゃ、私も桂さんと…
んん?」
もうサッパリ判らない私は、桂さんを。
どうにか見るが。
「春香、幕府に関して正直。
もう普通に討幕も出来るのだよ?
晋作の場合、妻子も長州に居るからね。
だから京都から出ても問題ないのだ。」
んだとぉ!?
歴史が変わるのは、判るが…
どうやって馬鹿将軍を?
私の方が全く歴史が判らない状態へ。
そんな中、また高杉さんが…
「それと、いきなりになっちまったが。
春香とも、まぁ…
最後になるかぁ?
俺も最後は妻と我が子と一緒で。
そのまま長州に残って最後までってなぁ。
思ってんだよ。」
言ってきた事に衝撃的だった。
でも意味だけ私にも判って…
「な、た、高杉さん!?
いつだ!!
いつ長州へ!?
最後を、妻子とか!?
だが、いきなり…」
私すら慌てながら言うと高杉さんは笑った。
「三日後には、出るが。
後な、おうのも探せたぞ!!
春香と関わった時点で、歴史もかぁ?
やっぱ変わったんだろうよ。
京都で見つからねぇ筈だ!!
おうのは、江戸で他の男となぁ?
新たに愛した男とだろ?
しっかり暮らせてたのも確認した。
今更、俺の出番もねぇよ!!」
おうのさんも!?
探して…
しかも新たに愛した人と!?
だが、高杉さんは?
もう…
言ってくる全てが、信じられない感覚になる。
それでも高杉さんの最後を、私には…
判らない感覚ばかり溢れ出すが。
目も閉じて私は思い出す。
私が!!
忘れねぇって言ったろ!?
んで高杉さんは、死なねぇって!!
だが、もう…
会えないと?
話せないと?
どうしても苦しくなる私を。
桂さんが動いたのも察したが、動けなかった。
「春香?
苦しいのだろう?
また泣きそうな顔で…
耐えてるぐらい私でも判るよ?
だが、晋作の決めた最後を。
妻子と共に迎えると。
それを、春香なら判ると思うが…
やはり尊重してやっておくれ?」
優しい口調の桂さんの言ってる意味も充分。
私も判る上に…
本当なら桂さんの方が…
そう思いながら私は、目も開けると。
桂さんの複雑な顔も見て尚更、思う。
桂さんが!!
一番、辛い筈だろ!?
それなのに私まで!!
だから私は、また高杉さんも見るが。
いつも通りに笑って…
「春香もだが…
小五郎もかよ、おい!!
何て顔してんだぁ?
俺は、まだ死んでねぇぞ?
今から、そんなで、どうすんだよ!!
全く、特に小五郎が!!
しっかりとって判ってんのかぁ?」
言えば、桂さんも少し笑いながら…
「充分、判ってるが。
煩い晋作が居なくなると、まぁ…
静かになりそうだろう?
それと署名も忘れて長州へ。
行く前に残してるのか?」
言うと高杉さんも驚いたが。
それで、だった。
私も思い出した事と同時。
「ちょ!?
高杉さん?
ちっと待っててくれ!!
署名で、思い出したけどなぁ!?
だったら…」
すぐ私は急いで部屋から出た。
そして私物のバッグも抱えたまま食事の部屋へ。
戻ると二人共、驚いた顔だったが。
私は、すぐバッグも漁る。
その中から筆記用具一式を、取り出す。
少し私も笑いながら高杉さんへ。
「これなぁ!!
未来の筆記用具だぞ!?
高杉さんに全部、やんよ!!
あんな墨汁やら筆?
全く使わねぇし?
マーカーも…
えっと色とか出るペンだが?
私のは、持ってる色すら多いから絵も描ける。
だから好きに使ってくれ!!」
なぜか高杉さんは、凄く驚いた上に…
「な、何を!?
ま、待て、春香?
俺にまで…
未来の筆記用具を。
しかも多い色だとぉ!?
ペンとか言うのを、俺へ!?
いや、駄目だろ?
春香の持ち物が、また減る!?」
首まで横に振ると更に…
「そんな高価な…
いや、価値すら付けられねぇ!?
そんなの俺が!?
やっぱ受け取れないぞ!!
春香の方が、まだ使い道なら多い筈。
なのに、いきなり俺へ?
待て、こ、小五郎!?
どう…
どうすれば、春香にかぁ?
最善策に、なる!?」
叫ぶ様に桂さんも向いたのも見てた。
私も同じ様に桂さんの方も見れば…
凄く驚いてるのは、判ったが?
んん?
どしたぁ?
「は、春香、晋作へ。
なぜ?
未来の道具を?
それすら春香の大切な物だろう?」
焦る様子で桂さんの言ってきた事にだった。
もう私は、笑う。
「あはははははっ!!
んな大切って程じゃねぇよ!?
また桂さんらしい心配かぁ?
そりゃ、確かに未来のだが?
筆記用具とか機械以下!!
未来じゃ使い捨てだぞぉ?
それに…」
改めて高杉さんも見れば、複雑な顔で…
私には、判らない。
でも近付きながら、そのまま…
「高杉さんには、感謝だろ?
私の持ってる金じゃ…
この時代だと紙切れにしか何ねぇし?
機械とかも電池切れでかぁ。
もう使えねぇが。
筆記用具なら、まだ保つし?
これもインク…
あ、えっと、簡単に言うと?
色の液体な?
それが、無くなりゃ使えねぇんだ。
大して役にも立たねぇと思うがなぁ?
たまに私も絵ぐらい描いてたし?
高杉さんも子供とだろ?
らくがきでも良いし?
きっと驚いてだぞ!?
子供も高杉さんを、忘れねぇよ!!
んで、ずっと生き続けんだ!!」
少し笑って言うと高杉さんまで…
驚いた顔へ。
「春香は…
俺の我が子にまでか?
だが、そう言う意味で、渡すならば…」
言ってから高杉さんも笑った。
その上で、私へだった。
「そうだな!!
まさに春香の言う通りだろ?
あははははっ!!
まだ子供も幼いが、きっと俺を。
忘れねぇって思うぞ!!
そして俺は、姿すら見えなくなってもかぁ?
絶対、我が子だけじゃねぇ…
春香と小五郎の子供も!!
一緒に纏めて見守るとなぁ?
俺と春香で、約束だ!!」
んだと!?
高杉さんが!!
私と桂さんの子供まで!?
「マジかよ!!
高杉さんからの約束が?
あはははははっ!!
私と桂さんの?
んだなぁ…
スゲェ約束だが。
私すら高杉さんの事も言うし?
めっちゃ納得したぞぉ!!」
言ってから差し出した筆記用具一式を。
高杉さんも笑いながら受け取った。
すぐ桂さんも私は、見るが。
やっぱ複雑な顔のまま…
ふと思い出す事もあった私は、目を閉じた。
こりゃ、やっぱ?
桂さんもだろ?
きっと…
結論も出して目を開ける。
「よし、判ったぁ!!
高杉さんの三日間!!
夜は桂さんとだなぁ?
一緒に寝て語り尽くせ!!」
二人共に笑って言う。
すぐ桂さんは、驚いた上に首まで横に振ると。
「待て、春香ぁ!!
夜に春香を?
一人にしたくないぞ!?
しかも晋作と?
一緒に、それだと!?」
「たかが三日!!
んなの問題ねぇ!!」
桂さんの言ってくる言葉すら私も遮る。
更に大きく…
「二人の方が、だろ!!
私より長い付き合い何だぞ!?
尚更、二人共が、だろうがぁ!!」
言ってから高杉さんにもと…
向いてから同じだと判って続ける。
「桂さんとも、だぞ?
絶対、桂さんはなぁ?
高杉さんが!!
居るからこそ頑張れたんだ!!
高杉さんもかぁ?
桂さんが!!
居るからこそ頑張った事、あんだろ?
そこだけは、二人共、同じ何だってぇの!!
私でも判るかんなぁ!?
ちゃんと語り尽くせぇ!!」
高杉さんも驚いた顔だったが。
「な、また春香は!?
小五郎も、だから…」
でも、すぐ高杉さんも桂さんへ。
視線も合わせたのは、私でも気付く中。
二人共が、少し笑いながら…
「あぁ、判ったよ、春香。
そして、私もか?
足りるか判らないが、もう三日間。
晋作と語り明かすとしよう。」
「春香の要望通りで…
一応、俺も良いがなぁ?
もう絶対、小五郎の場合かぁ?
長ったらしい説教にと。
なりそうで、正直、複雑だからなぁ!?」
そんな二人共だったが、私すら思う。
子供時代も知ってんだ!!
しかも友人ってかなぁ?
二人が、互いを、だろ?
「あははははっ!!
やっぱ高杉さんは、桂さんから?
お説教かぁ?
想像も出来て笑えるな、おい!!」
それから私も高杉さんへ。
簡単に筆記用具の使い方も教える。
夜は、久々に一人でもだった。
二人共を、考えると…
正直、私すら二人なら笑う顔も浮かんだ。
だから三日後、私自身も覚悟すら始めた。
**************************
一方、桂小五郎。
既に連絡も含め事前に皆へ。
出してたが、まさか春香まで…
また私の為にとか?
晋作の部屋から皆の集まる大部屋へ。
一緒に向かいながら再度、確認だけ…
「晋作は…
本当に良かったのか?
新たな政府も…」
言えば、歩きながら晋作もだった。
「当然だろ!!
既に小五郎も判ってる筈。
春香なら尚更…
絶対、俺すら傷付けないぞ?
まして妻と我が子へ。
謝罪の件も春香に言ったんだ!!
俺から先にとなぁ?
春香にだけは、俺もだが。
嘘すら言わねぇよ…」
私でも充分、意味ならば…
そう思いながら大部屋の中へ。
待ってれば、気配も察するが。
「今日は、桂も先にかぁ?
だが、高杉すら様子までかよ。
また春香と…」
真っ先に言いながら土方が、室内へ。
大久保も一緒に無言で、入ってきた時。
「土方と大久保だなぁ!?
真っ先にかぁ!?
もう俺からは、頼みになる。
今後に関して二人共だろ!?
まさに俺が、心配してる部分…
全て今夜、言う予定だが!!
春香と小五郎に関してだぞぉ!!
全員、揃ってから理由も言うが。
今後の未来同様、俺が!?
二人共に頼むのは、鈍過ぎる小五郎へ?
常に喝を!!
真っ先に入れ続けてくれ…
俺すら心配が、残る!!」
晋作が、怒鳴る様に言った。
すぐ私も見れば、目すら閉じたまま…
動かず、気配で土方と大久保の方も見る。
「なるほど…
また桂の無自覚でと春香を。
つまり、高杉?
今すら現状も作った原因が、桂小五郎だな?」
複雑な顔になりながら大久保が。
言ってきた事に私は、すぐ…
「大久保君、待つんだ!?
私自身、今回に関して自覚してる。
だから春香の事も…」
「それを、小五郎が一つ!!
気付いてねぇとなぁ!?
見逃してる事だぞ!!」
言ってる途中で、遮る様に晋作だった。
一つだけ気付いてない!?
いや、見逃してるだと!!
驚きながら私も晋作も見た時。
少し睨む様にと…
「小五郎は、やはり鈍い!!
今すら春香は、自らだぞぉ!?
わざわざ、夜に一人になった理由。
俺達の為もあるがなぁ…
春香自身、時間も必要だ。
その為って事に気付いてねぇ!!」
言ってきた内容に私も考える。
春香に時間だと?
確かに今回は…
そんな事も考えてる時。
また気配も察すると…
「ありゃ、まぁた桂さんが居るき?
春香さんの事や思うけんど。
高杉さんのかや?
大けな声も聞こえちょったぞ?
そげなで、確かに?
春香さんの事。
大丈夫なんかのぉ…」
坂本の言葉と一緒に襖も開いて室内へ。
武市と岡田も見た時。
今度は武市が微妙な顔で…
「高杉さん?
また桂さんか?
今回は事前に連絡もあった上に…
この皆で、ならば…
かなり大きな問題なのか?」
武市の言ってきた事にもだった。
僅かに話の順序も考えて私は…
「春香の件も含まれるが…
今回は、晋作の件も含まれる。
そして私が、今後も全て。
春香すら守り抜くのみ。」
言ってから晋作も再度、見れば…
大きな溜息まで、すると。
「まぁ、全員、揃ってからの方が…
俺の話も早いからな?
鈍い小五郎の件も同時に話せるぞぉ?」
その言葉で、皆も察した様子で、大部屋の中へ。
それぞれ部屋の中央を、囲む様に僅かな距離と…
いつもの位置に立った。
全て判ってる様子で、晋作も目を閉じた。
「まず、俺から皆にだ。
先に言わねぇと駄目な件から言うが。
俺は三日後、長州へ。
そのまま戻る気は、ねぇ!!
坂本や大久保ぐらいだったか?
察してる様だったが、俺は『労咳病み』だ。」
そこで、目を開けて晋作が…
皆に視線を、すぐ皆も判った様子へ。
また晋作も続けた。
「皆にも言っちまえば、皆すら判るだろ?
余命も少ねぇ中、俺なりに出した答えでもある。
まして春香の場合、この時代で、だぞ?
初めて命ってのを、知った。
そんな中、初めて見る死が、俺か?
もし、そうなれば…
あの優し過ぎる春香は、どうなる!?
傷付くだけじゃねぇんだよ!!
そして春香自身、言ってた事でも判ったが。
恐らく歴史、俺の記録で、だろ?
余命も長くねぇと知ってる上に、未来だとか?
治せる病へ、だからこそ薬の為、未来へ。
春香も考えたぐらいだった。」
私でも思い出す。
そう…
未来では、治る病だからこそ!!
あの春香だったら治す為、考えたのも判る。
それなのに晋作の命…
既に春香も命を、知ってる!!
余計、春香自身は…
祖母とも違う喪失感と恐れ…
傷付かない筈もない!!
だが、晋作は、なぜか私も見てからだった。
また目を閉じて下も向いた。
皆も僅かに視線も向ける中、急に…
「そう、あの時だったかぁ…
気付いて俺も止めた時!!
それが、まぁ…
あははははは!!
まさに春香からの先手で?
小五郎の子供を!!
って現場に立ち会った、俺!?
くっ、あははははは!!
あんな女子から先手を?
もう俺は、完全に笑い転げたぞ!?
今すら笑って話す事じゃねぇのにかぁ?
思い出しちまったぞ、俺がぁ!!
あはははははははは!!
どうしてくれる?
あんなの予想外過ぎる上に?
聞いた事もねぇ…
そして、スゲェ慌てる小五郎!!
後手に、せめて婚儀の申し込み!!
だが、初めて見る程の慌てる小五郎と?
何やら決意したかの様に断言する春香…
あははははははは!!
思い出しちまったじゃねぇかよ、おい!?
女子から告白?
しかも婚儀すっ飛ばして子供!?
更に春香も言ってたが…
具体的に判らねぇと?
小五郎なら間違えねぇと?
あははははははは…
理由も無自覚な春香?
そんな現場で、立ち会った俺?
あははははは…
完全に、そう…
笑い死ぬかと思った…」
もう完全に大爆笑し出した晋作にだった。
私は、そのまま…
「笑ってる場合か、晋作!!
その事を、ここで!?
しかも今かぁ!!
要件は他にある筈!!」
大きく怒鳴り付けると…
晋作以外、皆も顔すら下へ。
必死に笑いも耐えてるのすら判る。
私だけ複雑な気分になるが。
どうにか晋作も深呼吸すると…
「と、まぁ…
そんな場に居合わせた俺だが?
皆すら耐えられる筈ねぇ…
そして俺が証人として一応、署名も残す事。
既に小五郎からも言われてるからなぁ?
勿論、構わねぇが。
それでも皆にだぁ!!
もう俺の舞台すら幕詰だろ?
ここに居る皆ならば、未来に関して大丈夫だと…
それは、春香も居るならば、間違えないと!!
でも大きな心配は、やっぱ小五郎の鈍さ!?
今も最初から居る時点で、予測も出来る筈。
三日後、長州へ、春香に今朝、言った。
真っ先に俺へ。
未来の筆記用具まで渡してくる中。
俺と小五郎ならば、長い付き合いだからと?
夜も語り尽くせと小五郎にまで、時間と距離を。
もう大久保だけじゃねぇな?
春香も俺と小五郎の為。
それでも離れて失う恐れを。
今頃、一人で!!
小五郎だけにはと気付かれねぇ様に!!
既に実行済みって事だぁ!!」
最後の部分だけ強調して言ってきた事で…
私にも意味は、充分だった。
あの春香が、今も!!
恐れてるからこそ…
わざと一人へ!!
咄嗟に私も立ち上がるが。
すぐ止まって目を閉じて考えれば…
更に春香も浮かんだ。
だから余計に首も振りながら…
「そう言う理由も含めて春香が。
言ってたのならば、尚更…
にも関わらず、今か?
また私は、近付く事も、だろう?
なぜ、また…」
なぜ私は、気付かなかった?
あの春香が、今すら耐えてるとしたら?
しかも、また一人でかぁ!!
「ようやく小五郎にも判ったか?
どんだけ鈍過ぎるってんだよ!!」
晋作の声で、どうにか目も開けるが。
複雑な顔のまま…
視線だけ晋作は、一度、皆へ。
皆も察した様子になってから…
「だからこそ、もう今夜でか。
俺は、最後にだ…
これからの未来すら皆に託すぞ!?
それと同時に皆へ!!
小五郎と春香の件も頼みたい。
俺は、春香も傷付けたくねぇ!!
当然、未来すら諦めたくねぇ!!
だが、先すらねぇ俺は、ここからは…
もう皆へ、全て頼んだぁ!!」
大きく言ってから晋作が。
僅かに悔しそうな顔を。
隠す様に私すら初めて見るが、頭も下げた。
目すら閉じて皆へ。
晋作の命も私は、忘れないが…
その意味に判った。
つまり、未来へ、これから先へ。
本来ならば、晋作だって、やはり…
だが、労咳に関して、この時代では…
不治の病だ!!
未来では、違っても晋作は…
私すら鈍い痛みもあったが。
耐えて息も吐き出す。
全員、目も変えてから…
真っ先に大久保だった。
「長州の高杉晋作。
私も病には、気付いてたが…
こうやって奇跡を、だろう?
新たな未来と言う希望も広げられたのは…
今の時代、この場に居る。
長州の高杉晋作なのだ!!
春香の居た未来では、不可能だった事を。
今後も含め当然、私も心して必ずと言おう。
桂の件も充分、理解した。
そして、私すら忘れないぞ?
二度と私自身も誤ちすら許さない覚悟!!
今すら未来を、この国を、世界を。
託された事も同時にだ!!」
そう言えば、晋作も頭を、目すら開けた。
少し笑ってから、また…
「あぁ、薩摩の大久保利通。
俺からも、この時代でかぁ。
確かに奇跡だな?
そして忘れられない限り死なねぇって…
春香にも言ってある。
安心して任せるぞ?」
それから晋作が、春香から貰った筆記用具一式を。
笑って自慢しながら紙に署名も含め一緒に私へ。
皆にも何やら書いてる様子と…
未来の技術も含め大久保すら驚きながら触れた。
**************************
そして、僅か落ち着いてから本題へ。
やはり他国との対応は、大久保中心で…
常に対応してた中。
どうやら今までとも異なる動きも出し始めたとの事。
他国側も、この国に関して真っ先にだった。
『世界』と『地球』の件で、見る目も変わった様子へ。
慎重に進める事もだったが、同時でもある。
倒幕に武力介入させない為、土佐藩だけ別に解体も考え…
坂本達が纏め出す上、他の藩の幕府側に関してだった。
新たな新撰組として土方が、更に坂本達も動く。
土佐藩の坂本でもなく天皇一族の内密な書簡と共に…
他国対策で、全て大久保だと不可能。
その為、先に孝明天皇含め一族の説得も優先した結果。
権力分散と幕藩要人達との説得すら早かった。
そう常に倒幕準備も進めた中。
長州の高杉晋作は、抜ける形になるが…
三日後、大久保など不可能でも坂本だけ参加決定へ。
話し合いも含め進めたのだった。
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