メンタル病んでる事は判るが、歴史までは判らねぇよ!!

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

文字の大きさ
上 下
39 / 49
第四章:世界まで含め変えたい願い。

39.まさか先祖まで、信じる事と同じ!?

しおりを挟む
今日の私は、桂さんを、誘ってからの…
店巡り中だが、大きい目的もある。

「春香?
今日は、珍しく誘ってきた上に…
なぜか、いつもとか?
様子も違うだろう?」

不思議そうな顔もする桂さんへ。
私すら微妙だが、そのまま…

「桂さんもなぁ…
私は、気付いたんだぞぉ?
絶対にだろ?
んで私も?
これから誤魔化されねぇ!!」

言うと少し驚いた様子には、なったが。
桂さんも首を横に振ってから…

「私が、春香に!?
いや、だが、私から春香へ。
何も嘘すら言ってないぞ!!
私の何を?
そして誤魔化してなども…」

そう…
私も気付いた事、それにだった。
複雑になりながら指摘する。

「桂さん?
あんま食事にも出ねぇし?
今まで、私も気付けなかったが…
野菜のカブ!!
いっつも高杉さんへ。
気付かれない様にかぁ?
つまり、嫌いだから!!
単純に食べねぇだろ?
私は、気付いたぞぉ!!」

すぐ桂さんは、明らかに驚いた顔へ。
更に焦りながら慌てた。

「まさか!?
いや、だが、あれは…
私もカブは、食べれるぞ?
だが、待つんだ、春香?
そ、それを?
つまり、春香が、買いたいと?
言ってたのは…
まさか、カブを!?
春香!!
ち、違う、誤魔化してなども…
私の場合、食べず嫌いでもない!?
昔から苦手なだけで…
好き嫌いとも違うのだ!!
食べる必要もか?
ない筈!!」

余りにも慌てる様子で、私へ。
言ってきた事も、素直に頷きながら…

「んだなぁ?
嘘も言わねぇ桂さんだし?
食べず嫌いじゃなく…
やっぱ、単純に!!
食えるっちゃ、食えるが。
理由も嫌いだからと?
だから食事にも、ねぇと。
確かに?
食べる必要ねぇかも知れんが。
んなの、私も同じだぞぉ!!
私も最低限!!
食事は、要らねぇってなぁ?
最初に言っても食わせる桂さんが!?
嫌いな食べ物だけ食事からも?
めっちゃ理不尽だし?
何じゃ、そりゃ!?
もう子供と同じだろ?
ずっと、私も?
頑張って食べてんのにかよ!?
んで、桂さんだけ!?
こんなんは、ズリぃだけっぽい!?
今までの店巡りでも野菜の店!!
売ってるのも知ってっし?
桂さんなら食う為、まず買い出しで!!
だろ?
買っちえば、食うしかねぇ筈。
んなの食事すら出来ねぇ人達から…
したら贅沢な悩みだぞぉ!?」

言いながら尚更、私も思う。

んだな?
めっちゃ私だって!?
食事を?
スゲェ頑張ってんのにかぁ!?

しかも桂さんなら…
敢えて買う段階で、だろ!!

避けてっから余計、食事にすら出ねぇだけ!?

野菜嫌いだからって…
完全に避ける子供かよ!?

一応、私が、桂さんも見てると…

目を閉じて首まで、横に振るが?
無言のまま…
それも見て確信した私は…

「やっぱ、単純に嫌いだろ?
桂さんも嘘は、言わねぇが。
私と同じ無言選択のみ!!
こりゃ、駄目だ。
子供だって、親の好き嫌いでかぁ!?
食いたくても?
今度は、食えねぇと?
んな事させたかねぇから尚更、買うぞぉ!!
子供にも栄養は、バランス…
えっと、均等に、ちゃんと食わせる為!!
親の好き嫌いで?
食事すら決めちゃヤベェ…
一番、手本になる桂さんは、食うべき事!!」

すぐ私の実行開始でもある。
桂さんの手を、握って歩き出すが…

「は、春香!?
ま、待ってくれ!!
わざわざ、なぜ!?
あれを、買うと…
いや、理由も判るが?
そして、我が子へ?
私も当然、食事に関しても…
だが、大人の私より…
子供の食事も優先するぞ?
私も子供の前では…
そう、必ず、食べると言える事。
だが、今は、違うだろう?
それなのに…」

歩きながら私は、改めて思う。

こりゃ…
完全にだろぉ!?

子供の前で?
食べるのも判るが…
普段からもかぁ!?

やっぱ…
野菜のカブ嫌いだろ!!

そんな桂さんの必死な抵抗を。
もう私すら強行突破の為…
どうにか野菜の売ってる店へ。

桂さんも引っ張って、私も向かうのみ。
そして、無事に到着してからもだった。

最後の最後まで、桂さんは…
理由も含め抵抗として、私へ。
言ってくるのだが…

「もし桂さんが、食わねぇなら…
今後、一切!!
私も食事すら食わねぇ!!」

究極なトドメの一言を。

私が、言った瞬間。
すぐ桂さんも驚きながら…

「何だとぉ!?
それだけは…
やっと春香が、どうにか!?
量も増えてるのに!!」

そこで、ようやく、桂さんも諦めた様子へ。
そのまま、店の店主っぽい人へ。

明らかに、微妙な顔のまま…
買いに行くのも私は、見てたが、もう…

桂さん?
たかが、カブにかぁ!!
どんだけ、嫌いだってぇの!?

一応、店内には、野菜の品々も多い上に…
他のお客も居る事。
だから邪魔にならない様にと思いながら…
私も店の入り口の近くへ。

その時。
店内に入ってきた女性も見た。

んん?
他の人より色白だし?
黒いロングなのは、まぁ…
江戸時代だしなぁ?

普通だろうが…
ちっと、私にも似てるかぁ?

着物も含め似合ってるが。
そんな事も思いながら見てるとだった。

もう信じられない物を。

会計の為か…
女性の持ってる巾着の中に入ってる物を。
見て咄嗟に、私も動いてた…

**************************

すぐ邪魔になると下駄も脱ぎ捨てる。

そのまま、私も素早く動いて…
女性の持ってる巾着を。
更に、その中に入ってた『招き猫の陶磁器とうじき』だけを。
手に取って距離を、他すら僅かに気配のみ。

その女性からと、私すら動きながら離れたが。
既に全て気配のみ。

だからこそ…

女性より良く改めて『招き猫の陶磁器とうじき』だけ…
良く私も見るだけの状態へ。

めっちゃ似てるけど…
色も微妙に、違うか?

でも、この『招き猫の陶磁器とうじき』は!?

また気配に察して、私も避けるのみ。
どうしても『招き猫の陶磁器とうじき』だけ…
見たまま、考えるが。

こりゃ、新しいのか?
だが、何で…

この時代に、ねぇ筈だろ!?
なのに、ここへ!?

もしかして、似てるだけか?

んな馬鹿な!!
この形、この大きさ、私が!!

お婆ちゃんからの招き猫を。
絶対、間違える筈も…

「うちの…
唯一の宝物を、返してぇ!!」

悲鳴の様な女性の声だった…

宝物と!?
唯一の、だと!?

私も驚いた事で、動けなかった。

だが、すぐ女性に奪い取られる形で…
すぐ懐に抱え込んでから女性は…

「これだけは、えらい大切な…
もう帰って来いひん!?
あの人が、うちの為へ!!
あないに愛した方も、うちへ!!
唯一、残してくれた宝物を。
なんで、そないな事すんねん!!」

涙も拭かず、睨む様に、私へ。
睨み付ける様に女性が。
更に首も横に振ると…

「うちの中にも居るのに…
残してくれた、大切な我子も!?
そやさかいこそ、その子供達も一緒にと…
願いも込めくれたの!!
うちと、我子へ。
『幸福』になる為やったわ!!
うちへと残して…
そやさかい!!
この招き猫だけでもと…
絶対、うちも頑張ると決めたのに!!
あないに愛しい方も言うたわ…
うちの為に、我子の為に!?
『幸福が来るように招き猫だ』て?
『どんな時も強く生きるんだぞ』て?
ほんで『頑張る者には必ず幸福が来る』て!!
うちも絶対に渡さへん!!」

その言葉は!!
お婆ちゃんの!!

あんなに泣いてる女性が!?

だとしたら…
まさか!?

だが、すぐ女性も『招き猫の陶磁器とうじき』だけと。
必死に抱え込んでからだった。
涙も零しながら睨んで、また私へ。

「もう、うちには、我子だけでも必ず…
愛した主人の子の為、頑張んねん!!
必ず『幸福』にする為、どないな事でも…
うちも我子を、主人の代りに…
それ以上に愛して!!
我子が、『幸福』になる為、生きんねん!!
頑張ったら、うちも同じ様になれる。
ほんで主人と、うちの大切な…
我子と一緒に笑うて暮らすねん!!
そないに大切な唯一の『招き猫』を。
うちから奪わんといてぇ!!」

叫ぶ様に言われた事にだった…
もう私すら何も言えないまま…
勝手に涙も零れた時。

「申し訳ない、ご婦人。
落ち着いて頂けないだろうか?
春香は…
いえ、我が妻は、貴方の宝物もです。
決して奪ったりしません。
私からも謝罪します。」

すぐ桂さんが、私を。
抱き寄せると再度、女性へ。
しっかりと向いてから…

「どうか、ご婦人?
我が妻の無礼を、許して頂きたい。
我が妻にも似た宝物が、ある。
その大切な『招き猫の陶磁器とうじき』を。
失ったのです。
その為、慌てた事で、貴方の招き猫にと…
ですが、我が妻には、既に私も居ます。
あの招き猫も失ってる我が妻を。
今度は、私の全てで、必ずと言いたい…
そして『幸福』へと私が、するのみ。
だから貴方からの『幸福』も奪いません。」

いつもと少し違う、桂さんの声にと…
すぐ、私すら意味に判るが。
泣いてた女性も少し驚いた様子へ。

それでも、私には…
あの優しいお婆ちゃん、ばかり。
どうしても浮かんだ。

やっぱ、あれは…
お婆ちゃんの?

でも、愛した人からと?
しかも、今の言葉なら、もう…

だから、我が子だけでもと!?

だったら尚更…
あの招き猫は…

それでも私は、何も言えないまま…
もう目すら閉じる。

そんな私へ、また…

「春香?
あれは、春香のとは、違うとだよ?
もう判ってる、だろう?
春香にとっても祖母からのだ。
とても大切な宝物だった筈。
だが、願いだけは、消えないまま…
祖母すら春香の為、唯一の願いへ。
春香の『幸福』を、願って渡したのだから。
今でも頑張ってる事すら私には、判る。
だが、ご婦人の招き猫は…
ご婦人も含めた我が子へ。
同じで『幸福』の為、頑張る為の宝物へ。
その招き猫を、春香ならば…
奪える筈も、ないだろう?」

そこで、私も目を開けると…
桂さんは、優しく笑ってるのに気付く。
更に、そのままで…

「大丈夫だよ、春香?
唯一の宝物だったのだろう?
ならば、今後から私が、常に春香を。
必ず『幸福』にするだけの事。
そして、優しい春香ならば…
ご婦人の願いも、強さも、伝わっただろう?
これからは、春香も私と共にだ。
同じ『幸福』も得られるのだよ。」

桂さんと『幸福』にかぁ?

んだなぁ…
きっと、お婆ちゃんも…

だから私も、どうにか涙を。
拭ってから女性へ。
少し笑いながら…

「ごめんなぁ?
その招き猫だが…
お婆ちゃんのに、スゲェ似てんだよ。
だから、つい…
私も探したけど、失くしちまって…
もう、私には、ねぇけど。
私の頑張る事も一応かぁ?
判ってっから、その招き猫だけは…
せめて、愛した人との子供へ。
んで、一緒に『幸福』へ。
なってくれるよなぁ?
その招き猫だけが、私も唯一だったから…
ちっと私は、頑張る事も間違えちまったが。
今は、桂さんが、居るから大丈夫だ…
奪ったりしねぇ…
んで、子供達と一緒に笑ってくれ?
私には、親ってのも良く判んねぇんだがなぁ…
どうにか、それも頑張るから…」

言ってる途中でも私は、苦しくなって…
途中で止めたが、急に女性も凄く驚いた顔へ。

同じ様に涙すら拭ってから、招き猫を。
見てから、今度は…

「そないな顔で、笑うたらあかんえ!?
悲しい時、笑うたらあかん。
悲しい時は、泣いてええねん。
ほんで嬉しいさかいこそ、笑うねんよ!!
この招き猫は、渡せへんけど…
あんたの、お婆はんも同じ事を。
言うたんやろう?
『どんな時も強く生きるんだぞ』て?
ほんで『頑張る者には必ず幸福が来る』て!!
何に、あんたが、間違うたか…
うちには、判らへんけど。
今でも、頑張ってるのやろう?
やったら、愛した者やで!!」

大きく女性が、私へ。
すぐ近付きながら言ってきたが。

愛した者へ?
私が、何を?

そこで、女性もだった。
優しく笑うと…

「ほんまに素直で、ええ子やなぁ。
安心したらええのに…
すぐ横の愛する者を。
ただ、信じとったら、ええの!!
絶対、あんたの事も守ってくれる。
ほんで、こら、うちがやろう!?
しっかり教えなあかん!?
良う、あんたも聞いて覚えてや?
ほんまの『幸福』は、一人では無理なんよ?
そやさかいこそ、愛した者と一緒に居る為!!
その為だけ頑張ったら、ええんよ?
いつも信じて、一緒に過ごせる事。
それだけでも、充分、『幸福』なんよ!!
まだ、気付いてへんけど。
あんたの『幸福』は、始まったばっかり。
そやさかい、安心したらええ…
あんたの愛する者もやで。
ほんまなのが、うちでも判ったさかいね?
やけど、こら、うちも我子へ!?
主人の言葉だけやった!?
あかんわ、うちからも教えな!!
ええ、良う覚えるのよ?
あんたに、うちから教えるわぁ!?」

一緒に過ごせるだけで?
『幸福』ってのが?

桂さんの事かぁ!?
しかも、始まったばかりだとぉ!!

私すら驚きながら頷くのみ。
そのまま女性も見てると…

一度、桂さんも見た上に…
また私を、向いてから嬉しそうに笑った。

「もう、うちでも判るわ!!
ええかぁ?
そら、愛した者との子供やで!!
愛した者との子供に決まってんねん!!
絶対にえらい可愛おしてなぁ?
ほんで愛する間は、ずっと!?
もっと『幸福』になんねん!!
見てるだけで、うちにも判ったわ。
婚儀も決まってる様子やし?
これからは、絶対に…
『愛する者を絶対に信じる事』やで!!
ほんで愛する者との子供と一緒に…
あんたも『幸福』の中で、ほんまの笑顔へ!!」

すぐ私も覚えるが…
更に驚きながら、そのまま…

「何だとぉ!?
つまり、桂さんとのだな?
子供を、それで、ずっと?
もっと『幸福』になるって!?
んで、私のする事は…
『愛する者を絶対に信じる事』ってかぁ!!
今でも信じてっし?
桂さんは、嘘も言わねぇし?
んでな、間違えたりしねぇんだよ!!
だからこそ、桂さんを、信じて…
判ったぞ、子供だな!?
桂さんも一緒に『幸福』の中で笑うと!!」

んだなぁ、おい!?
確かに、その通りだろ!!

しかも、私だけでもねぇと?

桂さんも一緒だからこそ…
それが、もっと『幸福』で?

笑う為の答えっぽい!?

すぐ女性も頷きながら…

「素直で、ええ子や!!
ほんで、こないに可愛い女子へ!!
うちも、更に頑張れるわぁ…
それで愛した主人も?
そやな、きっと絶対、喜ぶだけやで!?
あないな悲しい笑顔?
そんなん、あかん!!
もっと、うちも頑張れる事へ?
ええ事しか、あらへん!!
決まりやわ、うちも驚いたけど…
絶対、可愛いだけでも、あらへんわぁ。
嬉しおして、ほんまの笑顔やで!?
招き猫と一緒に言葉は、代々と考えとった…
失くしたって言うとった?
招き猫は、うちの手元にあったら…
そやさかい、もしかして!?」

言ってる最後は、女性も驚いた顔へ。
また慌てる様子の中、桂さんも慌て出した。

「な、春香へ?
急に、こ、子供と!?
いや、えぇ!?
だが、春香と…
まだ婚儀も!?
それは、確かに?
決まってるが…
更に、展開すら早い!!
一体、今度は、何を。
ん?」

それすら気にせず、女性も慌てる様子で…
巾着っぽいのを、漁ると何やら小さな赤いダルマ?
それと一緒に白い小さな兎?

「こら、あんたに持って居て欲しいの。
あの招き猫も、お守りとしてだけど。
どないしても、うちは、招き猫だけ手放せへん。
そやさかい、せめて代わりになる。
新しい、お守りとしてや…
ずっと今まで、うちの手元にあったお守りを。
この『姫みくじ』なら女性には、持ってるだけでもと。
厄除けや他の事もあるって言われてるのよ?」

そう言いながら、私の手へ。
渡されたのが、小さな赤いダルマっぽい?
お守りらしいのを、受け取った。

そのまま、もう一つも、私へ…

「それと、こっちも『子授け兎』て言われるわ。
子宝や安産の神様として広う知られてんねん!!
あんたの今後に必要よ?
どっちも、うちへ、効果もあったさかいね。
そやさかい、きっと。
あんたも期待、出来るやろう?」

どちらも私の両手すら問題ない大きさ…
渡された白い小さな兎の、お守りも見るが。

えぇっ!?
何つったぁ?

マジで、効果が!!
あったからこそ、私へ!?

流石に動揺しながら、また私も…

「え、だって、そ、そんな!?
お守りを、私へ?
んな効果も、だろ?
あんなら余計、私より!?」

でも女性は、嬉しそうに笑った。

「うちは、愛してる主人の子供だけ…
大切に守って、愛すんねん。
それに招き猫は、うちの手元で、ずっと大切に…
どないしても側に、愛した主人と同じ様にね?
我子も見守って貰いたいねん。
そやさかい、これから、あんたへ。
いつも持ち歩いてる、うちのお守りを。
その二つを、あげるわ。
あんたも頑張っとったのやろう?
今まで、招き猫も必死に…
もし、今、あんたが、ここに居るんやったら…
あないな悲しい笑顔は、あかんさかいよ?
あんたの『幸運』の為。
きっと招き猫も願うてる筈やわ!!
ほんで、やっと、あんたも愛する者を。
見つけたのなら、絶対やろう?」

言いながら、少し私の手を。
優しく触れながら女性も、また優しく笑うと…

「これから絶対、うちも頑張る。
あんたも『幸福』になる為、今もやろう?
やったら、あんた以上に、うちは頑張んねん。
きっと皆、『幸福』の中で、笑う為。
それが、一番やろう?」

もう言う事、全部に私は…
言葉に迷う中、必死に頷いてから…

「私も頑張るよ!!
あんなに優しかった、お婆ちゃんだけ…
絶対、言った事も忘れねぇし?
まだ判んねぇ事すら多いが。
んでも招き猫と言葉も、私だけ…
必死に残してくれたんだぁ…
だから、大切で、探してたら?
いきなり、桂さんとなぁ?
訳判んねぇ私が、真っ先に…」

言ってる途中で、お婆ちゃんも思い出す。

私の事を、あんな…
必死に助けてくれたのにかぁ?

この女性は、きっと…

んでも、やっぱ…
お婆ちゃんと似てる?

気配に察すると私の横で桂さんが。
少し笑いながら…

「常に私の場合、春香の為。
何かあれば、連絡を。
名乗る事も遅れましたが。
私は、長州の桂小五郎です。
そして春香は、希望の光でもある。
この国が、間違った先すら全て…
唯一の奇跡すら私が、守って愛するのみ。
それだけで、未来すら良くなるのみ。
もう私すら春香だけを。
あんな顔で、笑う事も…
まして泣かせたりも、させません。」

言うと少し女性は、驚いた様子だったが。
すぐ笑ってから丁寧な、お辞儀まで…

「さっきの様子からでも、充分。
伝わっとりました。
ほんで貴殿どしたら、この子を。
是非うちも、お任せ頂きとう存じる事。
どうか、あないな笑顔だけは…
させな判ったさかい任せられる。
最初は、うちも驚いたけど。
きっと『招き猫』が、頑張ったのやろう。
この子は、持ってへん上に…
これから、うちと我子へ。
未来の我子達へ。
その『幸福』になる事も貴殿へ。
うちからも切に、おたのもうします。」

そう言って頭も上げると、また桂さんへ。
少し笑ったが、逆に桂さんは、驚いた様子へ。

「そない驚く事でも、あらへんやろう?
大事な招き猫どす。
きっと『付喪神つくもがみ』に、なったんやで。
頑張って、この子も助けたかっただけやろ…
やったら、うちも同じ事やん?
愛した者と、笑う『幸福』の為。
普通に我子を、『愛する』だけどすえ?
ほんで皆で、笑うねんよ。
この招き猫も絶対、大切にしますえ。
ほんまに一番やで?」

だが、すぐ桂さんも少し笑って頷くと。
女性へとだった。

「なるほど、確かに…
きっと、ご婦人の様に、でしょう?
ずっと愛され続けられた『招き猫』ならば…
そして春香を、助ける為、頑張ったと。
それならば、ここから先は、私が。
愛するだけの事、未来も必ずとでしょう?」

そう言うと、女性も嬉しそうに笑った。
私にも少し笑ってから軽く頭を、下げて…
自然と動きながら去ってたが。

私は、新しい『お守り』も見てから目を。
閉じてから思う。

あぁ、多分…
あの招き猫が、だろ?

じゃなきゃ…
同じ事、言わねぇよなぁ!!

だろ、お婆ちゃん?

しばらく考えてると…

「それにしても春香の場合。
これは、遺伝か?
まさか、あんな瞬時に見抜いたと…
しかも子供を!?
春香と同じで、順序すら違うだろう?
凄い急展開な上に、まさかの学も?
いや、最後の僅かで、明確!?
あの渡された、お守りならば、意味まで!!
更に春香の事すら僅かでと?
やはり、とんでもない…」

んん?
とんでもない?

いや、それよりも…

私すら疑問になって目も開けると。
なぜか、桂さんは…
目も閉じたまま、項垂れてたが。

「どした?
桂さん、また急に…
ちっと、判んねぇから聞きたい事も?
あったんだが。」

目を閉じたまま、桂さんも…

「聞きたい事と?
春香が、私に?」

言ってから目を開けた、桂さんは…
首まで、傾げたが。
私も同じで、だった。

「まぁ、桂さんなら知ってるっぽい?
お守りの意味かぁ?
厄除けとかなら判っけど…
他だと具体的に、どんな効果が?」

言った瞬間、また桂さんも驚くと…

「な、春香は、判らなかったと!?
言ってた、だろう?
子宝や安産と、そのままだが!?」

んん?
そりゃ、具体的って…
私の認識で、良いと?

もう、まんま言う。

「いや、桂さん?
そもそも、子供の事だったら…
普通に、大切な宝って意味だろ?
安産は、まぁ、多分。
私の産後かぁ?
無事にって意味っぽいし?
優しい、お婆ちゃんと同じ様に…
守ってくれるって認識で、良いと?」

桂さんは、再度、目を閉じると頷いた。

「なるほど、本当に春香は…
素直で、素晴らしい。
まさに文字通り、受け取ったと!?
尚更、私次第か!?
まぁ、問題ないが…
いや、待て?
効果すら保証付きと?
ならば、やはり、私か!!
そうだな、今後!!
細心の注意も含め最善を、だろう。
我が子の為にもなるが、全て春香の為…
そして、春香の場合か?」

そこで、桂さんも目を開けた。
また優しく笑うと私へ。

「春香ならば、問題ないよ?
言葉通り、春香の『幸福』の為。
笑う為の、お守りへ。
だが、今日の用事も済んだ。
このまま、藩邸に戻ろうか。
近々、また春香の勉強会もある。
新たな事も聞ける私すら楽しみだ。」

おぉ!?
そうだったなぁ!?

今日の目的は、野菜だった…

一応、桂さんが、持ってるのも確認した。
納得しながら、一緒に私も藩邸へ。

**************************

そして、桂さんは、複雑な顔もしながら…
何も言わず、嫌いな野菜も食べる様になったが。

同時に私の覚えた事も、すぐだった。
それは『愛する者を絶対に信じる事』と!!

今の私には、唯一の『招き猫』が、ねぇけどなぁ?
んでも、唯一、愛した者の『桂さん』が、居ると?

だったら、私は、そう…
桂さんを、絶対に信じる!!

だから桂さんの言う事と一緒に居る事を。
最優先するが、それすら桂さんの為。
次の勉強会も悩む私だった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?

ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~

八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」  ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。  蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。  これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。  一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

研修医と指導医「SМ的恋愛小説」

浅野浩二
恋愛
研修医と指導医「SМ的恋愛小説」

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...