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第三章:新たな歴史を歩む道。
26.予測して目指す未来は、私達だ!!
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夜は、特に桂さんも優しいのだけど…
どうにか息も整える私へ。
「春香?
大丈夫か?」
すぐ目の前に居る桂さんが、優しく声を。
どうにか息も整えて私も答える。
「大丈夫…
だが…」
桂さんと身体も夜は、重ねるけど…
もう今だと身体に力も…
それに最初とも…
なぜか今では、違う?
また桂さんを見て、少しだけ頬へ。
私も触れると、優しく笑う顔も見た。
そんな桂さんは、察した様子で、また…
「私が、春香を、愛してる。
そして、守るのも変わらないよ?
だから安心して眠って大丈夫だ。」
桂さんの言葉で、私も安心する。
余計、眠くなってくる。
言葉まで相変わらず、変わらないままでもある。
それもあって、私は桂さんへ。
擦り寄ってから…
「桂さんが…
言うなら多分…
安心も…」
僅かにしか私も言えないが、いつも思う事。
んだなぁ…
やっぱ温かいなぁ…
余計、私も安心してしまう。
だから、そのまま眠る。
**************************
一方、桂小五郎。
春香の寝た事も確認する。
どうしても些細な仕草すら愛しくなる上に…
信じる様子まで充分、判る。
既に身体も重ねるのすら問題ないが。
その度に春香は、色香まで出すのを。
どうにか己自身も春香の為、自制心のみ。
これ以上は、己の欲だ!!
私が、春香へ。
常に合わせるのも当然の事!!
それすら私が、だぞ!?
気を付けねば!?
だが、やはり寝てる春香を、見てしまう…
こんなにも姿だけでもない。
心すら美しい春香を。
私だって離れたくない!!
起こさない様に起き上がってから少し春香を。
その左腕にと触れながら何度も己自身へ。
春香?
すまなかった…
この時代で最初に傷付けたのも、私だろう?
知らない春香へ、私が…
しかも一方的に、苦しめたのにか?
更に私へ、でもなく己へ。
春香自身へと…
今ならば、なぜ…
あんな言動を、春香が。
したのかも私には、判るのだよ?
恐らく、学でも皆より春香は、高過ぎる筈。
どれ程の苦しみだったのだ!?
せめて私の出来る全てを、その最善を。
もう春香が、苦しまない、悲しまない選択を。
今の春香も普段通りで、何も変わらず、私のみを。
その信頼も含めるからこそ…
こんなにも安心して寝てる春香へ。
私が、絶対に!!
もう傷付けない、それに誰も傷付けさせない!!
何度だろうと己自身に刻み込むのみ!!
物音だけ立てず、素早く服も着る。
再度、春香の布団だけ整えてから…
そして普段から皆の集まってる大部屋へ。
向かいながら考える。
薩摩の大久保ならば、春香に関しても問題ない。
既に多過ぎる誤情報すら出した。
錯綜するからこそ、全て深夜になるが。
問題は、当日だろう。
あれだけ多い皆が、だぞ?
その中に春香を?
だが、春香も一人に出来ない。
否、私が、したくもない!!
特に今の春香は、既に命を、様々な思いを。
知ったからこそ恐れて当然の事。
夢ではないと信じる事は、特に初めてになる。
尚更、私の側で、だろう?
無自覚でも春香は、徐々に学んでる。
簡単な筈もない、時代すら違うのだから…
だが、いくら歴史が、だろう?
本来でも私は、不在だった筈。
ならば、その会合に私が、不在でも成り立つか?
考えながら皆も居る部屋の中へ。
既に気配で、判ってた様子の皆も見た。
また坂本が、だった。
「桂さん!?
もう、こがな簡単に薩摩が。
ワシャ信じられん気分やし?
そがな春香さんと桂さんは…
ワシすら話したいんじゃよ!?
桂さんは、いつも狡いのう…」
微妙な顔で、言ってきたが。
意味も判るのもあって少し私も考えながら…
「坂本君の場合、遊廓へ。
好きに遊んで欲しい。
そして春香に関してならば…
話すだけを、私からも止めないぞ?
少なくても私と晋作も一緒にと、大前提だが。
特に今の春香は、一切、一人に出来ない。
勿論、する気も私は、ない。」
そう言うと急に坂本は、凄く驚きながら…
「何じゃとぉ!?
ワシも話してええと?
あの桂さんが、言うた?
まぁ、勿論、桂さんと高杉さん。
二人が、居ても普通やけんど?
前までワシの事を、やろう?
危険人物、言うちょったのにか!?
今度は、どいた?」
言ってきた内容に私も少しだが。
不思議な感覚だった。
確かに?
前に坂本を、だろうな。
かなり危険視したが。
春香の様子も考えると…
坂本が、悪くなくてもか?
一応、また私も考えながら…
「春香の場合、恐らく…
坂本君には、悪いのだが?
晋作と土方君の影響だろうな。
私と比較した結果なのか…
どうも坂本君を、と言うか皆を、だろう。
男と認識してない感覚へ?
そして晋作と土方君に関しては…
恋愛対象外扱いへ。
他すら春香は、何も知らないから余計…
影響も大きかった様子だ。」
それにと全員が、だった。
僅かに驚いた顔にも気付く。
しかも坂本は、頭すら抱えながら…
「そう言う事でと春香さんが!?
男認識しちゅうと!?
ワシは違うぞ!!
確かに?
ワシも女子は好きやけど?
やけんど…
土方さんと、高杉さん程やない!!
ワシまで男と…
認識されちょらんと!?
別にええが。
知らんきこそやったき余計に!!
もうワシすら判るが?
あの春香さんらしい判断しちゅう!!
最初の認識で、ワシすら終わったろう!?」
叫んでから坂本すら蹲るのを。
私も見ながら思う。
その通りだろうな…
春香は、知らない上に最初の段階。
まさに、不倫男と女癖が悪い男の二人でか?
武市と岡田は、少し笑うが。
すぐ…
「待てぇ、小五郎!?
つまり春香は、俺と土方で!?
男の判断基準へ?
したってのかぁ!!
小五郎が、確定してるのも判るが?
だが、それだと明らかに!?
もう他の認識すら変になるぞ!!」
「俺もかよ!?
春香からだとしたら…
完全に桂のせいだろうがぁ!!
そもそも、史実以外、ねぇだと?
そんなのも桂が!!
常に春香を、だからだろ!?
全部の男基準が、既に間違ってるぞ!?」
晋作と土方は、否定してきた。
意味にも充分、判る上に…
私でも納得するが。
全て春香の為ならば、どれが…
そこで私も冷静に考える為、目を閉じた。
そのままで考える。
春香の場合、特に初めてだったのもある。
更に春香だけになるが。
もし他の男でも、だろう?
私よりも信じられる男のみ。
それ以外は、対象外になると?
だが、私すら春香のみ。
まして私から、あの春香を!?
当然だが、絶対に私もだろう!?
結論も出て、一応、私も冷静にと判断した。
そのまま言う選択のみ。
「確かに二人の影響で、春香の男へ。
認識は、随分と偏った事だけ認めよう。
だが、それすらも春香の為になる。
そんな私も春香のみ。
他など、一切、考えてない。
そして私も嘘すら言わず、常に春香の為。
春香に関しては、全く問題ない認識だろう?
想像するのも複雑だが、もし他の男でも…
私よりも誠実な者ならば、また春香の為のみ。
それで常に春香も『幸福』の中で、笑うのみ。
春香の男基準は、このままの方が、春香の為になる。」
「ははは…
確かに桂さんの言う通りか?
また春香さんの為のみ。
その結果すら恐らく…
これは、桂さんに何かあった予防の為か?
だが、常に春香さんが、『幸福』の中で笑う為のみ。
全て未来の為でも、春香さんも、だろう?
桂さんと同じ様にと、春香さんを。
愛する者からすれば、そうなるから当然の答えか。
そんな桂さんも随分、変わったな?
もう私は、笑いすら耐えるばかりだが。」
私の言った事でと、武市も僅かに笑いながらも判るが。
その内容に少し驚いて目を開ける。
それから武市も見れば、察した様子で…
また少し笑いながら明らかに、視線も含め私へ。
「桂さんは、また気付いてない様子だが。
春香さんに出会う前の桂さんも…
既に私は、知ってるのだよ?
今までの桂さんは、誰に対してもだろう?
特別視もせず、何事にも拘らず、疎かにしない。
学でも見聞すら当然であり、更に研鑽もだ。
そんな桂さんが、初めてだろう?
あの春香さんだけを、常に春香さんのみを。
何よりも、誰よりも、考えながら支え様とする。
つまり、春香さんも光ならば…
やはり、桂さんも光なのだよ。
そして二人共が、同じ、無自覚なのだ。」
武市の言った事に私は、また驚くのを。
内心、どうにか隠そうと思うが。
「いや、武市君?
言ってる意味は…
一応、判るが、春香と私では、違う筈?
勿論、春香は、そう…
希望の光で、まさに不可思議な事だが。
未来からだぞ?
あり得ない奇跡になる光で…
私の場合は、やはり…
坂本君すら一緒だった筈だが…」
言いながら私も困惑するばかり。
そう…
春香の場合、あんな?
だだ、最初すら私は…
坂本と一緒に伏見稲荷大社へ。
そこで祈願する為だけ行ったにも関わらず。
いきなりだぞ?
どうにか考えてる時。
「思い出したぜよ!!
桂さん、そうやった!!
最初ちや。
あん時、一緒にワシが?
そうやったし?
誘うたろう!?
ワシらが、やけんど…
多分!?
そがな事で、春香さんが!?
えぇ!!
げに、そがな事が!?」
急に飛び上がって坂本が、叫んだ。
その上に、私の方まで向いてから…
「桂さんもやったろう!?
あれちや、あれ!!
ワシもやったけど?
未来の為なら願うて居てもって!?
損すらないと。
まぁ、まっことワシも強引やったけど。
ワシが言うて誘うたろう?
そこでやった?
未来から春香さんが、やろう?
いきなり現れて…
もうワシも、げに驚いたし?
真っ先に、桂さんも、やったろ?
春香さんに驚いて声を、やろ?
そっから全部、桂さんが、やけんど…
神頼みやったが、ワシらも?
未来の事で、願うたき!?」
慌てる様子で大きく言ってきた事に、だった。
私も最初を、思い出しながら…
「あぁ、確か…
坂本君が、だったな?
私も最初、断ってたが…
かなり強引に行く事になって…
今後の事を、まぁ、未来の事になるか?
一緒に祈願したのでは…」
ふと、そこで私も意味に気付く。
完全に動揺する。
「待て、坂本君!?
まさか、つまり、祈願した事で春香が!?
だが、そんな事では、あんな…
不可思議な事など、あり得ないぞ!!
しかも未来から女子が、いきなり!?」
どうにか言っても、坂本すら思い出してる様子で…
「確かに、あり得んけど…
げに、いきなりやった上に…
ワシもやが?
桂さんも、やったか?
春香さんに、怒られて?
珍妙言うたやけど…
最初から春香さんは、凄かったが。
もう桂さんの話も聞かんし…
ワシすら忘れられんぜよ?」
その言ってきた事で、私も思い出す。
「そう、だったな。
知らなかったとは、言え…
真っ先に春香からは、怒鳴られたか。
最初から、まぁ、私も忘れてないが。
強烈な印象だった、あれには…」
春香も思い出した事で、また私も考える。
最初から春香は…
凄かったからな。
今でも変わってないが。
「もしかしたら桂さん!!
ワシらの願いが、叶うのも決まりか!?
あの春香さんが、やろう?
現れたんやぞ!?
こがな事、あり得んが。
げに奇跡ちやな!!」
もう坂本まで、興奮しながらだった。
凄く嬉しそうに笑うのも私は、見てた上に…
「しかも春香さんもちや!!
桂さんと、げに『幸福』に、やろ?
もう、なれるがぜよ!!
何言うても神頼み?
そん神様すら春香さんを。
助けたのかも知れんぞ!!
わははははは!!
こりゃ、桂さんに任せたんやろ?
げに、凄過ぎるろ!!
信じられんが。
わははははは!!
ワシは、そう思えるき余計、不思議ちや!!
やけんど笑うしかない話か?
それすら判らんと?
どいて、やろうな!!」
坂本の言った意味に私も判ったが。
何も言えなかった。
神頼みで、春香が?
しかも春香も助ける為、私に!?
だが、そんな不可思議な事を。
「小五郎?
おい、また固まってるのか!?
しっかりしろ!!
俺も信じられねぇ話だが。
坂本に同意するぞ?
小五郎が、春香を、だろ!!
固まってる場合か、おい!!」
晋作の大声で、私も、だった。
どうにか首も横に振って切り替える。
それから皆を、見れば…
坂本以外、驚いた顔のまま私を、見てるのも気付く。
「いや、恐らく…
私に限らないと思う事か。
この場に居る皆すら同じだろう?
そもそも、あの春香を。
それに未来…」
言って私は、春香の居た未来と同時。
怒りも徐々に湧き上がる。
あの春香ばかりを。
どれ程、苦しめて傷付けるだと?
そんな者達ばかり?
溢れてる未来だと!?
想像した事で怒りもだが、殺気すら抑えられず。
そのままを。
「あぁ、確かに私の場合は、春香の為と…
否定もしないが、それすら全て未来の為。
なぜ、春香ばかり…
しかも、あんな酷過ぎる未来など…
誰だって許せない筈!!
私も最初から変わらん!!
そして諦めん!!」
皆の気配も私は、僅かに察したが…
私には、違う春香の言葉も浮かんだ。
『神だの、仏だの、全く信じてねぇよ。』
他にも浮かぶ中でも明確!!
どれだけ、ずっと?
更にかぁ!!
もう目も閉じて私は…
「ふざけるなぁ!!
春香の言葉通りか!?
これだけの意味すらある学だと?
余計に苦しいから絶望するのだろう!?
そんな春香は優し過ぎて更にかぁ!!
今まで死んだ仲間達の思いすら叶わず?
学べば尚更、こんなのは長州に限らない!!
全ての命が!?
あれだけ志も違う中で多過ぎる程に命を。
賭してまで繋げたにも関わらず?
あんな未来など、誰一人!!
望んでないのにかぁ!!」
もう息すら私には、苦しくなる。
それでも耐えて春香ばかり浮かべる。
あぁ…
本当に春香の言葉は…
常に正しい。
『桂さんは優し過ぎる』
だから春香は…
『知らねぇ方がマシだ。
今すら何も変わってねぇのに…』
だが、ならば春香は!!
私より、もっと味わったのだろう!?
『苦しいのは治せねぇんだよ。
だけどなぁ?
傷で痛い方が気が紛れるって事だけ!!
それだけは、私も知ってんだ!!』
私自身、傷付けた自覚もある。
『違う!!
判ってねぇんだぁ!!
そして知らない方が…
まだ皆が願えるんだぁ!!
願うだけなら、誰でも出来る!!
そして知らなければ祈れる!!』
そう言う意味で、あの時すら言ったのか?
ならば、春香の意味すら変わるのにか?
『死ぬ事すら許されてねぇのにかぁ!!』
今の私よりも苦しい筈だぁ!!
完全に怒りと息苦しさで、近くにある壁を。
もう許せない感覚で、私も思いっきり殴り付けた。
「小五郎!!
落ち着けぇ!!」
晋作の大声で、私も目を開けた。
明らかに皆も驚いた顔だと判って…
どうにか息もして怒りを。
必死に抑え付ける。
だが、判った事だけでもと…
一度だけ、深呼吸して私も再度、皆の方を。
見ながら、そのまま言う選択を。
「皆には、すまなかった…
だがな?
これは、僅かに、もう私すらだろう。
未来の幼子や、若者達が、なぜ絶望して己自身を。
自ら命すら絶つ理由が、判った感覚だった。
想像しただけでも私は、恐ろしいぞ?
そして全て春香の言う事は、正しい上にだ。
この国で、ずっと繰り返す事と?
世界すら同じだと?
高過ぎる学で、常に知り続けながら味わうと?
確かに絶望する筈。
しかも春香の場合、優し過ぎる事で…
全ての的へ、そんな痛みと苦しみなど。
とんでもない事だと判る。
完全に春香の最初、言ってた言葉すら変わる。
生きる意味もないと?
死ぬ意味もないと?
春香の意味すら『全て逆』へ!!
つまり、生きたくないと?
早く死にたいとかぁ!!
だが、他すら全てが、真逆に変わるのだぞ!?
何も価値もないと?
更に誰も春香の存在を、否定され続けてか?
気付かないと、悲しまないと、困らないと?
信じないと、愛さないと、全て春香の自己暗示のみ!!
そんな春香は、常に理解されないと?
ならば、春香の本心!!
春香の存在を、肯定して欲しいだけだぁ!!
誰でも良いから気付いてくれと?
春香が、死ぬ事で、誰も泣かない事を。
誰も悲しまない事を、誰も困らない事を。
学で知った春香自身が、理解するからこそ…
本当ならば、春香も信じたいと、愛したいと。
そう思うだけすら常に理解されないと?
だから苦しいと、その中でだぞ!!
泣けば、殴られると?
気分次第で、痛め付けられると?
誰かに助けを、誰かに言って求めれば…
もっとかぁ!!
ずっと監禁されて見えないと、出してと?
痛いと、暗いと、寒いと、苦しいと?
何も見えず、何も悪くないにも関わらず。
死ぬ事すら許されず、常に世界すら知る程の学のみ!?
春香の求めてるのは、学ではないだろう!!
命と心のみ!!
何も判らず、その全てが、余計、苦しい中でか?
ずっと味わい続ける絶望など…
春香と同じ様に受ける者達が…
己の死を、真っ先に選ぶ理由だ!!」
言ってる私自身すら息苦しくなるが。
皆すら首を横に振って苦しそうな顔になるのを。
私も見て尚更、春香の今も浮かぶ。
春香は、こんな苦しいのにか?
優し過ぎる春香は、私にすら言った事。
せめて春香の思いを、私も言う。
「皆も想像だけで苦しいだろう?
だが、あの春香は、優し過ぎるのだ…
春香が、私へ、言った言葉で判る筈。」
複雑な顔で皆が、再度、私を見たのに気付く。
そして続ける。
「そのまま春香の言葉を、言う。
『桂さんは優し過ぎるだろ?
だから余計なぁ…
んなの私は見たかねぇよ』と?
『聞かねぇ方が…
知らねぇ方が良い。
きっと悲しむからなぁ』と?
もっと春香は、私へ。
『桂さんが、痛いぐれぇ…
泣きたくても多分、泣けねぇ姿も。
私程度でも判るのにかよ』と?
既に傷だらけな春香が、私に言って…
私よりも春香の方が、優しいのにか?
叫ぶ様に私へ、言った言葉もあった…
『そして知らない方が』と。
『まだ皆が願えるんだ』と。
『知らなければ祈れる』と。
つまり、春香の場合は…
知りたくなかったと。
皆の様に願いたかったと。
ただ、祈りたかったと。
逆の意味に、なるのだぞ?」
すぐ私は、目を閉じた。
必死に息を、してから思い出す。
そのままで言う。
「あぁ…
春香の言ってた言葉ならば、私が。
どうにかしたいのだ…
あの場には、晋作も居たか?
そんな春香は、普通に笑いながら言った。
『神だの、仏だの、全く信じてねぇよ』と?
例え今が、奇跡ならば…」
そう、私が…
いや、違う!!
正しい春香が、既に言ってた筈!!
一人では、不可能だと。
だからこそ、未来も変わるのだろう!?
私の中で新たな思いも徐々に浮かんだ。
そこで、目を開けると…
皆も複雑な顔のまま…
無言で私を、見てるのも判った。
だから私も皆へ。
「もし春香を、本当に助ける為。
それは、もう神や仏でもない。
この場に居る者すら私一人でもないだろう?
長州ならば、高杉晋作。
私、桂小五郎。
土佐ならば、坂本龍馬、武市半平太、岡田以蔵。
そして新撰組の土方歳三。
更に言うならば、薩摩の大久保利通。
既に春香と会った者ならば…
薩摩の西郷隆盛、新撰組の沖田総司、斎藤一。
土佐の中岡慎太郎。
春香と直接なくても多い筈。
奇跡を、未来を、春香を、助けるのは…
神や仏でもなく、私達だ!!
春香も言ってたが、一人では、不可能。
だからこそ、私達だ!!」
皆が、目を。
明らかに変えて頷いたのを、私も見た。
そう、一人では、ない。
助けるのも神や仏でも、ない。
真っ先に私達だ!!
今度は、土方だった。
少し笑いながら…
「桂、俺はなぁ。
春香にも言った事もある。
それは、今の春香へと。
春香は生きてる人間だって事を!!
人間は死んだら終わりだと!!
そして、生きてるなら…
地獄からでも這い上がれんだってなぁ!!
だからこそ、いくらでも足掻ける!!
そして俺達が!!
最後まで足掻いてやんぞ?
くっ、ははは…
本当に、あの春香は…
スゲェ事も簡単に言ってるくせに。
全く判ってねぇ…
『表があれば、裏がある。
光があれば、闇がある。
その逆も同じ事。』
それが、春香の持論だろ?
だったら、そのままだろうがぁ!!
未来も全て俺達が!!
ひっくり返してやらぁ!!」
大きく土方の言った事に少し私も驚く。
春香の持論を!?
あの土方すらも…
だが、確かに?
『表があれば、裏がある。』
だから土方も?
思わず、意味に判った事で、私も笑う。
「ははは…
なるほど、土方君の言う通りだな!!
あの春香は、本当に…
凄い事すら簡単に言って…
今が、裏。
だから、ひっくり返すと?
ははは…
そうだな?
一人では、無理だが。
今を、表へ。
闇ならば、光へ。
納得する言葉を、土方君から?
まさか私も聞くとは…」
僅かに動いた武市も少し笑いながら…
「こんな今すら変わってるのだ、桂さん。
春香さんの事を、皆も助けるに決まってる。
まさに土方の言った通り、だろう?
今から表へ、光へ、するのだから…
そして、まず私達が、だぞ?
既に出てる情報の精査を。
絶望など、神でも仏でもない。
今すら生きてる私達次第だな。」
言った事の意味は、私でも充分。
すぐ、皆も反応した。
やはり笑いながら…
「ワシャやるぞ!!
こがな時に、どいて、やらんと!?
桂さんも言うちょるき!!
今すら変わってんやろ?
もうワシらが、ひっくり返すのみじゃ!!
わははははっ!!
未来を?
世界を?
ワシらが、やぞ!!
とんでもなか!?
春香さんも笑うに決まっちゅうぞ?
そがな桂さんの姿もワシが、春香さんにやな?
言っちゃろか!!
さっき桂さんが、ワシも話してええとや!!
言うたばかりやぞ!!」
「あはははははっ!!
確かに?
小五郎、今更だぞ!?
しかも既に春香へ。
手も、出してんだろ!!
今みてぇな情けねぇ姿すら春香に?
見せれんのかぁ?
あはははははっ!!
こりゃ、また気付いてねぇのか?
まさか、夜まで?
情けねぇ事を。
してねぇだろうなぁ…
やっぱ、違う面で心配だな、おい!!」
坂本と晋作が、言った意味にも私は、すぐ判る。
慌てながら、そのまま…
「さ、坂本君!!
いや、これだと晋作も!?
意味も判ってるが。
春香へ、何を!?
余計な事は、言わなくて良い。
私まで、誤解される!?
そして私も春香へ、責任すら当然だぞ!!
夜に失敗も、ない!!」
「桂さんなら大丈夫、です。
多分?
ははは…
俺も安心?
多分?
はははは…」
すぐ岡田の声に気付いて見れば…
武市の後ろへ。
笑ってるのも判る上に…
多分だと!?
私は、春香に無理も!!
「岡田君!?
多分では、ないぞ!!
私が、春香に!?
どれだけ慎重か!!
晋作や、土方君とも違うのだ!!」
咄嗟に私が、言った時。
また…
「待て、こらぁ!!
嫉妬深い桂小五郎!?
また無自覚で、俺の事を。
俺も責任ぐれぇある!!
桂より高杉の方が、夜は?
得意ってかぁ?
しかも一番、余計な事を。
真っ先に春香へ。
言うのは、桂小五郎だろうがぁ!!
更に判ったが、もう部屋に来る前!!
春香を、それすら毎日かぁ!?
春香にばっか子作り中かよ!?」
土方の怒鳴る様な声と内容に動揺する。
な、いや、毎日では!?
しかも!?
「待て、土方君!?
子作りだと!?
ちが、いや、判らんが?
だ、だが、春香に求められる時は…
拒めない上に、不安も!?
させない為にも、やはり?
土方君の言う子作りでもないぞ!!
逆に春香の安心に…」
皆が更に驚く顔になった時。
すぐ晋作が…
「小五郎、やっぱかぁ!!
あの春香から求められるだぁ?
春香の無自覚は、仕方ねぇが。
しかも無自覚で、小五郎もだとぉ?
もう無自覚なら春香で、充分!!
まして小五郎の意味なら…
やっぱ夜、既に春香ばかりを!!
こんな男ばっかの中で、毎日かぁ!?
一人だけ潤ってんじゃねぇ!!」
晋作の言った言葉で、私もだった。
失言に気付く。
「ま、いや、晋作!?
一応、毎日でも、ないぞ!?
だが…」
途中から私も言葉が、判らなくなる。
また春香も思い出した。
だから、すぐ皆から視線を、逸らした。
そして無言を。
「ちょっ、桂さん!!
今の明らかに春香さんやろ!?
ワシらから視線も逸らしたろうが?
もう判っちゅうがや!!
無言やろう!?
しかも春香さんと、毎日!?
そんでワシらへ、何かぁ?
普通に装うるだけやったと!?
狡過ぎるだけやないぞ!!
羨ましいとも違うかぁ?
まっこと可愛い女子の春香さんと。
してから抜け抜けとちや!?
もうワシすら違う意味かも?
言葉も浮かばんぞ!?
どいて桂さんばっか!!」
坂本の言ってくる内容も私には、判った。
今度は、目を閉じた。
「桂さん、本当に判り易い上に…
一応、まぁ、桂さんだったら?
私も信じられるから、大丈夫だと思うのだが。
春香さんを、強引にも…
いや、二人共、同意済みでもか?
私の予測だと春香さんの場合。
その先も、恐らく…
具体的に知らないのだよ?
そこは、大丈夫だろうか?」
武市の声も私は、しっかりと聞いてたのもある。
言った意味に…
そうだろうな、春香の場合。
知らないと思える。
一応、無言で目も閉じたまま…
私も頷くのみ。
「多分、桂さんなら大丈夫、です。
春香さんは、知らないので…
桂さんが、かと?」
岡田までか!!
もう意味も判っても私は、そのまま…
必死に無言も貫く中でも春香だけを。
ひたすら思い出しながら耐える。
また武市と岡田以外が、総攻撃を。
それにも私は、目を閉じて無言で、耐えるのみ。
続く中でも、やはり私は、春香を。
考えながらだった…
**************************
約数刻程、経った桂小五郎。
三人からの総攻撃にも、ずっと変わらないまま…
常に目も閉じて無言も貫いてたが。
「そろそろ、桂さんの本題にも入ろう。
龍馬も、土方も、高杉さんも、今は…
もう充分だろう?
これでは夜が明ける。
もう今日は最低でも決める事すらある。」
少し呆れた様子の武市の声が、私にも聞こえた。
意味も充分、判った上に皆の気配も察すると…
それぞれ座った様子も判る。
だから、私も目を開けると…
武市すら複雑な顔で、目が合った。
「まぁ、私から言える事は…
桂さんならば、春香さんを、だろう?
大丈夫だと信じるのみ。
だが、会合の件もでは、既に誤情報も多い。
それと私も言ったが、まず情報の整理。
遅くなるばかりでは、致命的になる。」
それから武市も皆を、再度、見渡す様子を。
「皆も意味は、問題ない筈。
続きは、まぁ、後でも出来るが。
最善も逃すぞ?」
武市から皆へ、言ってから私もと。
すぐ考えも切り替えれば、皆も同じ様子だった。
「小五郎、まぁ…
さっきの続きは、後回しだ。
会合の事でも、もうだろう?
今の現状は?」
冷静になった様子の晋作からの言葉も聞いて…
意味ならば、私も判って一度、頷く。
改めて皆へと視線のみ。
皆も同じで、一定の距離で座ってたが。
明らかに目も変えて私を。
それも考え、私も頭の中で整理しながら皆へ。
「武市君と、晋作の言う通り。
まず、会合の件を、先に私から話す。
薩摩の大久保も全く、問題ない事。
まだ日もある中、誤情報でと錯綜してる事。
既に私とも接触を、流石に薩摩藩邸と聞いて…
確かに驚いてたが、今回、危険度も高い。
その為、会合の皆へ、割板の片方を。
もう片方に関しては、坂本君へ。
後で既に来た者の分は、渡すが、確実だろう。
そして会合の参加の有無に対しても…
命懸けになる警告と参加するかも個々で、判断を。
本当に未来の為、仲間の為、志も、だろう?
当然だが、未来の為、命懸けになれない者など…
論外でしかないからな。
ここから重要でもあるが、私に関してにもなる。
今回の会合、私の場合は…
やはり、不参加になる事も考えてる。」
そこで、一度、話も止めて視線のみ皆へ。
皆も察したが、僅かに驚いた様子も見せた。
坂本が、不思議そうにだった。
「桂さん?
もう歴史が、変わっちゅうがぜよ?
どいて…
そげな事も判っちゅうやろ?
割板も判るけんど。
薩摩藩邸なら問題ないろう?」
坂本の言ってる意味も判る。
確かに…
安全な最善でもあったが。
すぐ春香も浮かぶ。
やはり私の身より春香が、だろう?
今ですら大久保の予測通り、限界に近い筈。
どうにか私が、常に側で、留めなければ…
その時。
ふと、錯乱した春香の姿も浮かんだ。
また未来の絶望も判った事、知った事で…
「駄目だ!!
下手したら春香の心が壊れる!!」
思わず、大きく口に出した私自身も、驚くが。
皆すら驚いてるのも判る。
すぐ首も横に振って冷静にと、私は大きな溜息も出た。
もう、そのまま言う。
「すまなかった、だが、もう…
身の危険とも様々な事が、異なり過ぎる。
本来の歴史とも違うのだぞ?
また春香の場合、いくら私も含め、坂本君。
もし知ってる者が、側に居ても、だろう?
会合の場には、かなり人数も居る筈。
そんな中に春香まで入れば、今度は、男の欲。
土方も想像すら簡単だと思うが。
話さなければ、尚更、見目も良い春香へ。
判り易くならば、最初の中岡と同じ。
つまり、男の欲にも反応する筈。
そして春香は、相手すら簡単に見抜く。
本来の歴史、史実ならば、理由まで判らないが。
私も会合へ、参加してなかったからこそ…
春香は、何も言わない。
本来の歴史でも私が、居なくても問題なかった意味。
ここまで言えば、判る筈。
歴史すらも変わってる今だと、予測も難しい。
肝心な春香も、特に今は、察する以上、危険しかない。」
僅かに武市の視線に察して私も止めた。
それから武市も複雑な顔になると。
「桂さんの懸念は、私でも理解した。
確かに愚かな中岡が、春香さんへ…
思い出せば、怒りも湧くが、その時すら私も見た。
その上に、中岡すら春香さんの話を。
事前、聞いてたにも関わらず、真っ先に己の欲を。
すぐ春香さんは、一見したのみで、見抜く事も。
歴史でも確かに、なぜ、桂さんも居なかったか。
不明確だとしても避けるべき、だろう。
だが、私も唯一、判らないのは、さっき桂さんも言ったな?
春香さんの心と、だった。
そのまま私も聞くが、桂さんは、何を、恐れてる?」
武市の言葉は的確な指摘だったが。
私すら目を閉じて思う。
なぜ、あんなにも判り易い春香を?
やはり誰も気付かないと?
判らないと、なるから春香は…
これは、学の問題なのだろうか?
そのまま私も目を閉じたまま…
淡々と言う。
「武市君。
それに関して私も正直に言う。
逆に聞きたい程の心境だ。
これは、学の問題でもない筈。
にも関わらず。
武市君まで聞いてくるならばだ。
春香も似た心境なのだろうな。」
そこで目を開けて僅かに驚いた顔の武市へ。
私も見ながら続ける。
「春香は、知らないのだぞ?
その上に、いつも言ってるだろう?
判らないと、言葉も浮かばない程。
既に高過ぎる学が、あって判らないと?
なぜか、理由も簡単だろう?
春香の場合、学以外、つまり愛情に関してだ。
産まれた時から判らない今で、だろう?」
「そ、それは…」
明らかに武市も動揺したのも見るが。
余計、私すら怒りだけ抑え付けた。
「春香の場合、唯一の祖母が、だぞ?
だが、突然の事故死。
しかも春香が、寝てる時!!
幼過ぎて命も判らない祖母の死を。
そうなれば、愛情よりも大きな喪失感のみ。
常に残り続けてる今の春香にか?
高過ぎる学でもなく、単純だろう?
今すら限界の春香が、もし、一人になった場合。
祖母の時とも明確に違う筈!?
既に春香は、命を、生きる目的を、願う事を。
ようやく、懸命にしてる中で、失った時。
判らなくなり、錯乱しかければ、思い出せば…
今まで以上の絶望しか、ないのに!?
そんなのを、武市君だったら耐えられるのかぁ!!」
言ってる途中から怒りも抑えるのが、だった。
難しくなって私が、怒鳴ると…
すぐ武市は、目を閉じた。
「いや、私が、悪かったのだ。
すまない、桂さん。
春香さんの場合、産まれた時から知らないと。
恐れて当然にも関わらず…
本来ならば、知ってるからこそ。
私の浅はかな質問だった…
私でも恐らく、耐えられないだろう?
想像だけでも息苦しいのだから…」
すぐ意味を、私も判って言う。
「武市君、さっきの私もだぞ?
想像してしまえば、また春香の言葉を。
判ってしまえば、更に苦しいのだ。
そして更にある痛みも、だろう?」
そう言うと武市は、複雑な顔で目を、開けた。
私も見て、どうにか続ける。
「武市君も判る筈。
春香の痛みも苦しみからすれば、僅かのみ。
そんな苦しみの中で、死ぬ事だけは…
未来でも許されてないのだぞ?
私達の想像など、大した事もない筈。
何も判らない幼子や、若者達が…
高過ぎる学の中で、味わい続ける絶望以下だろう?」
武市は首を横に振った。
「桂さんの言う通りだ…
だが、そんな未来を!!
防ぐ為、全て未来の為のみ。
そして、私達が!!
必ず、するのみ。」
僅かに苦痛も混じる声で、武市すら言うのも見て…
私も同じ事を、だった。
だが、私すら僅かな失敗も出来ない!!
ならば…
そこで決断して私は、武市から坂本へ。
視線も含め変えれば、坂本も察した様子で目を変えた。
「だからこそ、坂本君。
私は、会合よりも春香のみ。
あの大久保にも、そのまま伝えてくれるか?
『特に今ならば、春香の事を、最優先する』と。
勿論、会合場所の変更などは、私が、する。
同士も含め坂本君へ。
そして坂本君は、会合で、未来も含め最善を。
恐らく、今日の詳細を、大久保もだろう。
私の伝言も含めれば、すぐ判る筈。
更に、私からの補足も伝えて欲しい。
『今の私は、春香から離れる事が、出来ない』と。
常に情報共有の為、動いてる坂本君しか不可能。
私で単独しても良いが、時間帯すら限られる。
余計、不可能、それでも最善の為、未来の為、助力を、学を。
この場で、した結論も含め頼めば…
あの大久保すら春香の為、未来の為、必ず、間違わない筈。
今すら薩摩の大久保が、かなり学で、命懸けだろう?」
少し笑って坂本が…
「桂さん、そがな事、当然ぜよ!!
ワシしか居んぞ!!
今かてワシも含め歴史も、世界もやぞ?
変えちゅうがぜよ?
命懸けが、当然?
そりゃ、そうろうな。
何言うても国でもないぞ?
世界も含めて何ぞ?
そがな中でもワシも足掻く!!
どうにかするのもちや!!」
言った意味も判って、少し私も笑う。
そう…
春香も変わってないが…
まさか私の願いも世界までになるか?
考えれば、余計春香を、思い出すが。
急に土方が、だった。
「くっ、ははははは!!
スゲェ事になってきやがったな、おい!!
もう俺達が?
命懸けも当然!!
そうなるよなぁ!!
く、はははははは!!
確かに、この国すら当然だろ?
そして桂もだが、全部だぞ?
春香って存在のみ!!
もう世界すら巻き込んでるのにかよ?
どれだけ大きいってんだぁ!?
春香自身、全く気付いてねぇが。
何が、螺子だ!!
笑いが、耐えられねぇ…
そう、俺達が!!
この国を、ひっくり返して変えてやるんだ!!
この世界すら最初は、小さくても構わねぇ…
だが、徐々にでも広がる、大きな波紋へ!!
その源だろ!?
はははははっ!!
そうなりゃ、俺達が!!
尚更、命懸けも当然ってなぁ!!
死んでった仲間達だって笑うぐれぇ。
俺にだって判んだぞ?
そうやって生き続けるんだ。
誰も考えた事なかった筈。
新たな新撰組は、俺が!!
その中でも真っ先に守る光を、俺達こそ守る為。
未来の為、全て最善を。
神だの、仏だの、そんな事は、知らん!!
はははは…」
急に爆笑したのも判るが、意味も充分だった。
私も思わず、笑う。
確かに…
あの新撰組が、だぞ?
今の現状を、誰が、どう予測すら出来るのだ?
だが、そう…
春香は螺子でも、ない!!
生きて居るのだ!!
私が、守るのも変わらない。
私の唯一、それが『春香』なのもだ!!
**************************
その後。
また薩摩の大久保も笑うだろうと。
皆も笑う中で、坂本も私から確認のみ。
それぞれが、藩邸から去って動く中。
寺田屋にも坂本から事前にと。
常に準備を、進めるのだった…
どうにか息も整える私へ。
「春香?
大丈夫か?」
すぐ目の前に居る桂さんが、優しく声を。
どうにか息も整えて私も答える。
「大丈夫…
だが…」
桂さんと身体も夜は、重ねるけど…
もう今だと身体に力も…
それに最初とも…
なぜか今では、違う?
また桂さんを見て、少しだけ頬へ。
私も触れると、優しく笑う顔も見た。
そんな桂さんは、察した様子で、また…
「私が、春香を、愛してる。
そして、守るのも変わらないよ?
だから安心して眠って大丈夫だ。」
桂さんの言葉で、私も安心する。
余計、眠くなってくる。
言葉まで相変わらず、変わらないままでもある。
それもあって、私は桂さんへ。
擦り寄ってから…
「桂さんが…
言うなら多分…
安心も…」
僅かにしか私も言えないが、いつも思う事。
んだなぁ…
やっぱ温かいなぁ…
余計、私も安心してしまう。
だから、そのまま眠る。
**************************
一方、桂小五郎。
春香の寝た事も確認する。
どうしても些細な仕草すら愛しくなる上に…
信じる様子まで充分、判る。
既に身体も重ねるのすら問題ないが。
その度に春香は、色香まで出すのを。
どうにか己自身も春香の為、自制心のみ。
これ以上は、己の欲だ!!
私が、春香へ。
常に合わせるのも当然の事!!
それすら私が、だぞ!?
気を付けねば!?
だが、やはり寝てる春香を、見てしまう…
こんなにも姿だけでもない。
心すら美しい春香を。
私だって離れたくない!!
起こさない様に起き上がってから少し春香を。
その左腕にと触れながら何度も己自身へ。
春香?
すまなかった…
この時代で最初に傷付けたのも、私だろう?
知らない春香へ、私が…
しかも一方的に、苦しめたのにか?
更に私へ、でもなく己へ。
春香自身へと…
今ならば、なぜ…
あんな言動を、春香が。
したのかも私には、判るのだよ?
恐らく、学でも皆より春香は、高過ぎる筈。
どれ程の苦しみだったのだ!?
せめて私の出来る全てを、その最善を。
もう春香が、苦しまない、悲しまない選択を。
今の春香も普段通りで、何も変わらず、私のみを。
その信頼も含めるからこそ…
こんなにも安心して寝てる春香へ。
私が、絶対に!!
もう傷付けない、それに誰も傷付けさせない!!
何度だろうと己自身に刻み込むのみ!!
物音だけ立てず、素早く服も着る。
再度、春香の布団だけ整えてから…
そして普段から皆の集まってる大部屋へ。
向かいながら考える。
薩摩の大久保ならば、春香に関しても問題ない。
既に多過ぎる誤情報すら出した。
錯綜するからこそ、全て深夜になるが。
問題は、当日だろう。
あれだけ多い皆が、だぞ?
その中に春香を?
だが、春香も一人に出来ない。
否、私が、したくもない!!
特に今の春香は、既に命を、様々な思いを。
知ったからこそ恐れて当然の事。
夢ではないと信じる事は、特に初めてになる。
尚更、私の側で、だろう?
無自覚でも春香は、徐々に学んでる。
簡単な筈もない、時代すら違うのだから…
だが、いくら歴史が、だろう?
本来でも私は、不在だった筈。
ならば、その会合に私が、不在でも成り立つか?
考えながら皆も居る部屋の中へ。
既に気配で、判ってた様子の皆も見た。
また坂本が、だった。
「桂さん!?
もう、こがな簡単に薩摩が。
ワシャ信じられん気分やし?
そがな春香さんと桂さんは…
ワシすら話したいんじゃよ!?
桂さんは、いつも狡いのう…」
微妙な顔で、言ってきたが。
意味も判るのもあって少し私も考えながら…
「坂本君の場合、遊廓へ。
好きに遊んで欲しい。
そして春香に関してならば…
話すだけを、私からも止めないぞ?
少なくても私と晋作も一緒にと、大前提だが。
特に今の春香は、一切、一人に出来ない。
勿論、する気も私は、ない。」
そう言うと急に坂本は、凄く驚きながら…
「何じゃとぉ!?
ワシも話してええと?
あの桂さんが、言うた?
まぁ、勿論、桂さんと高杉さん。
二人が、居ても普通やけんど?
前までワシの事を、やろう?
危険人物、言うちょったのにか!?
今度は、どいた?」
言ってきた内容に私も少しだが。
不思議な感覚だった。
確かに?
前に坂本を、だろうな。
かなり危険視したが。
春香の様子も考えると…
坂本が、悪くなくてもか?
一応、また私も考えながら…
「春香の場合、恐らく…
坂本君には、悪いのだが?
晋作と土方君の影響だろうな。
私と比較した結果なのか…
どうも坂本君を、と言うか皆を、だろう。
男と認識してない感覚へ?
そして晋作と土方君に関しては…
恋愛対象外扱いへ。
他すら春香は、何も知らないから余計…
影響も大きかった様子だ。」
それにと全員が、だった。
僅かに驚いた顔にも気付く。
しかも坂本は、頭すら抱えながら…
「そう言う事でと春香さんが!?
男認識しちゅうと!?
ワシは違うぞ!!
確かに?
ワシも女子は好きやけど?
やけんど…
土方さんと、高杉さん程やない!!
ワシまで男と…
認識されちょらんと!?
別にええが。
知らんきこそやったき余計に!!
もうワシすら判るが?
あの春香さんらしい判断しちゅう!!
最初の認識で、ワシすら終わったろう!?」
叫んでから坂本すら蹲るのを。
私も見ながら思う。
その通りだろうな…
春香は、知らない上に最初の段階。
まさに、不倫男と女癖が悪い男の二人でか?
武市と岡田は、少し笑うが。
すぐ…
「待てぇ、小五郎!?
つまり春香は、俺と土方で!?
男の判断基準へ?
したってのかぁ!!
小五郎が、確定してるのも判るが?
だが、それだと明らかに!?
もう他の認識すら変になるぞ!!」
「俺もかよ!?
春香からだとしたら…
完全に桂のせいだろうがぁ!!
そもそも、史実以外、ねぇだと?
そんなのも桂が!!
常に春香を、だからだろ!?
全部の男基準が、既に間違ってるぞ!?」
晋作と土方は、否定してきた。
意味にも充分、判る上に…
私でも納得するが。
全て春香の為ならば、どれが…
そこで私も冷静に考える為、目を閉じた。
そのままで考える。
春香の場合、特に初めてだったのもある。
更に春香だけになるが。
もし他の男でも、だろう?
私よりも信じられる男のみ。
それ以外は、対象外になると?
だが、私すら春香のみ。
まして私から、あの春香を!?
当然だが、絶対に私もだろう!?
結論も出て、一応、私も冷静にと判断した。
そのまま言う選択のみ。
「確かに二人の影響で、春香の男へ。
認識は、随分と偏った事だけ認めよう。
だが、それすらも春香の為になる。
そんな私も春香のみ。
他など、一切、考えてない。
そして私も嘘すら言わず、常に春香の為。
春香に関しては、全く問題ない認識だろう?
想像するのも複雑だが、もし他の男でも…
私よりも誠実な者ならば、また春香の為のみ。
それで常に春香も『幸福』の中で、笑うのみ。
春香の男基準は、このままの方が、春香の為になる。」
「ははは…
確かに桂さんの言う通りか?
また春香さんの為のみ。
その結果すら恐らく…
これは、桂さんに何かあった予防の為か?
だが、常に春香さんが、『幸福』の中で笑う為のみ。
全て未来の為でも、春香さんも、だろう?
桂さんと同じ様にと、春香さんを。
愛する者からすれば、そうなるから当然の答えか。
そんな桂さんも随分、変わったな?
もう私は、笑いすら耐えるばかりだが。」
私の言った事でと、武市も僅かに笑いながらも判るが。
その内容に少し驚いて目を開ける。
それから武市も見れば、察した様子で…
また少し笑いながら明らかに、視線も含め私へ。
「桂さんは、また気付いてない様子だが。
春香さんに出会う前の桂さんも…
既に私は、知ってるのだよ?
今までの桂さんは、誰に対してもだろう?
特別視もせず、何事にも拘らず、疎かにしない。
学でも見聞すら当然であり、更に研鑽もだ。
そんな桂さんが、初めてだろう?
あの春香さんだけを、常に春香さんのみを。
何よりも、誰よりも、考えながら支え様とする。
つまり、春香さんも光ならば…
やはり、桂さんも光なのだよ。
そして二人共が、同じ、無自覚なのだ。」
武市の言った事に私は、また驚くのを。
内心、どうにか隠そうと思うが。
「いや、武市君?
言ってる意味は…
一応、判るが、春香と私では、違う筈?
勿論、春香は、そう…
希望の光で、まさに不可思議な事だが。
未来からだぞ?
あり得ない奇跡になる光で…
私の場合は、やはり…
坂本君すら一緒だった筈だが…」
言いながら私も困惑するばかり。
そう…
春香の場合、あんな?
だだ、最初すら私は…
坂本と一緒に伏見稲荷大社へ。
そこで祈願する為だけ行ったにも関わらず。
いきなりだぞ?
どうにか考えてる時。
「思い出したぜよ!!
桂さん、そうやった!!
最初ちや。
あん時、一緒にワシが?
そうやったし?
誘うたろう!?
ワシらが、やけんど…
多分!?
そがな事で、春香さんが!?
えぇ!!
げに、そがな事が!?」
急に飛び上がって坂本が、叫んだ。
その上に、私の方まで向いてから…
「桂さんもやったろう!?
あれちや、あれ!!
ワシもやったけど?
未来の為なら願うて居てもって!?
損すらないと。
まぁ、まっことワシも強引やったけど。
ワシが言うて誘うたろう?
そこでやった?
未来から春香さんが、やろう?
いきなり現れて…
もうワシも、げに驚いたし?
真っ先に、桂さんも、やったろ?
春香さんに驚いて声を、やろ?
そっから全部、桂さんが、やけんど…
神頼みやったが、ワシらも?
未来の事で、願うたき!?」
慌てる様子で大きく言ってきた事に、だった。
私も最初を、思い出しながら…
「あぁ、確か…
坂本君が、だったな?
私も最初、断ってたが…
かなり強引に行く事になって…
今後の事を、まぁ、未来の事になるか?
一緒に祈願したのでは…」
ふと、そこで私も意味に気付く。
完全に動揺する。
「待て、坂本君!?
まさか、つまり、祈願した事で春香が!?
だが、そんな事では、あんな…
不可思議な事など、あり得ないぞ!!
しかも未来から女子が、いきなり!?」
どうにか言っても、坂本すら思い出してる様子で…
「確かに、あり得んけど…
げに、いきなりやった上に…
ワシもやが?
桂さんも、やったか?
春香さんに、怒られて?
珍妙言うたやけど…
最初から春香さんは、凄かったが。
もう桂さんの話も聞かんし…
ワシすら忘れられんぜよ?」
その言ってきた事で、私も思い出す。
「そう、だったな。
知らなかったとは、言え…
真っ先に春香からは、怒鳴られたか。
最初から、まぁ、私も忘れてないが。
強烈な印象だった、あれには…」
春香も思い出した事で、また私も考える。
最初から春香は…
凄かったからな。
今でも変わってないが。
「もしかしたら桂さん!!
ワシらの願いが、叶うのも決まりか!?
あの春香さんが、やろう?
現れたんやぞ!?
こがな事、あり得んが。
げに奇跡ちやな!!」
もう坂本まで、興奮しながらだった。
凄く嬉しそうに笑うのも私は、見てた上に…
「しかも春香さんもちや!!
桂さんと、げに『幸福』に、やろ?
もう、なれるがぜよ!!
何言うても神頼み?
そん神様すら春香さんを。
助けたのかも知れんぞ!!
わははははは!!
こりゃ、桂さんに任せたんやろ?
げに、凄過ぎるろ!!
信じられんが。
わははははは!!
ワシは、そう思えるき余計、不思議ちや!!
やけんど笑うしかない話か?
それすら判らんと?
どいて、やろうな!!」
坂本の言った意味に私も判ったが。
何も言えなかった。
神頼みで、春香が?
しかも春香も助ける為、私に!?
だが、そんな不可思議な事を。
「小五郎?
おい、また固まってるのか!?
しっかりしろ!!
俺も信じられねぇ話だが。
坂本に同意するぞ?
小五郎が、春香を、だろ!!
固まってる場合か、おい!!」
晋作の大声で、私も、だった。
どうにか首も横に振って切り替える。
それから皆を、見れば…
坂本以外、驚いた顔のまま私を、見てるのも気付く。
「いや、恐らく…
私に限らないと思う事か。
この場に居る皆すら同じだろう?
そもそも、あの春香を。
それに未来…」
言って私は、春香の居た未来と同時。
怒りも徐々に湧き上がる。
あの春香ばかりを。
どれ程、苦しめて傷付けるだと?
そんな者達ばかり?
溢れてる未来だと!?
想像した事で怒りもだが、殺気すら抑えられず。
そのままを。
「あぁ、確かに私の場合は、春香の為と…
否定もしないが、それすら全て未来の為。
なぜ、春香ばかり…
しかも、あんな酷過ぎる未来など…
誰だって許せない筈!!
私も最初から変わらん!!
そして諦めん!!」
皆の気配も私は、僅かに察したが…
私には、違う春香の言葉も浮かんだ。
『神だの、仏だの、全く信じてねぇよ。』
他にも浮かぶ中でも明確!!
どれだけ、ずっと?
更にかぁ!!
もう目も閉じて私は…
「ふざけるなぁ!!
春香の言葉通りか!?
これだけの意味すらある学だと?
余計に苦しいから絶望するのだろう!?
そんな春香は優し過ぎて更にかぁ!!
今まで死んだ仲間達の思いすら叶わず?
学べば尚更、こんなのは長州に限らない!!
全ての命が!?
あれだけ志も違う中で多過ぎる程に命を。
賭してまで繋げたにも関わらず?
あんな未来など、誰一人!!
望んでないのにかぁ!!」
もう息すら私には、苦しくなる。
それでも耐えて春香ばかり浮かべる。
あぁ…
本当に春香の言葉は…
常に正しい。
『桂さんは優し過ぎる』
だから春香は…
『知らねぇ方がマシだ。
今すら何も変わってねぇのに…』
だが、ならば春香は!!
私より、もっと味わったのだろう!?
『苦しいのは治せねぇんだよ。
だけどなぁ?
傷で痛い方が気が紛れるって事だけ!!
それだけは、私も知ってんだ!!』
私自身、傷付けた自覚もある。
『違う!!
判ってねぇんだぁ!!
そして知らない方が…
まだ皆が願えるんだぁ!!
願うだけなら、誰でも出来る!!
そして知らなければ祈れる!!』
そう言う意味で、あの時すら言ったのか?
ならば、春香の意味すら変わるのにか?
『死ぬ事すら許されてねぇのにかぁ!!』
今の私よりも苦しい筈だぁ!!
完全に怒りと息苦しさで、近くにある壁を。
もう許せない感覚で、私も思いっきり殴り付けた。
「小五郎!!
落ち着けぇ!!」
晋作の大声で、私も目を開けた。
明らかに皆も驚いた顔だと判って…
どうにか息もして怒りを。
必死に抑え付ける。
だが、判った事だけでもと…
一度だけ、深呼吸して私も再度、皆の方を。
見ながら、そのまま言う選択を。
「皆には、すまなかった…
だがな?
これは、僅かに、もう私すらだろう。
未来の幼子や、若者達が、なぜ絶望して己自身を。
自ら命すら絶つ理由が、判った感覚だった。
想像しただけでも私は、恐ろしいぞ?
そして全て春香の言う事は、正しい上にだ。
この国で、ずっと繰り返す事と?
世界すら同じだと?
高過ぎる学で、常に知り続けながら味わうと?
確かに絶望する筈。
しかも春香の場合、優し過ぎる事で…
全ての的へ、そんな痛みと苦しみなど。
とんでもない事だと判る。
完全に春香の最初、言ってた言葉すら変わる。
生きる意味もないと?
死ぬ意味もないと?
春香の意味すら『全て逆』へ!!
つまり、生きたくないと?
早く死にたいとかぁ!!
だが、他すら全てが、真逆に変わるのだぞ!?
何も価値もないと?
更に誰も春香の存在を、否定され続けてか?
気付かないと、悲しまないと、困らないと?
信じないと、愛さないと、全て春香の自己暗示のみ!!
そんな春香は、常に理解されないと?
ならば、春香の本心!!
春香の存在を、肯定して欲しいだけだぁ!!
誰でも良いから気付いてくれと?
春香が、死ぬ事で、誰も泣かない事を。
誰も悲しまない事を、誰も困らない事を。
学で知った春香自身が、理解するからこそ…
本当ならば、春香も信じたいと、愛したいと。
そう思うだけすら常に理解されないと?
だから苦しいと、その中でだぞ!!
泣けば、殴られると?
気分次第で、痛め付けられると?
誰かに助けを、誰かに言って求めれば…
もっとかぁ!!
ずっと監禁されて見えないと、出してと?
痛いと、暗いと、寒いと、苦しいと?
何も見えず、何も悪くないにも関わらず。
死ぬ事すら許されず、常に世界すら知る程の学のみ!?
春香の求めてるのは、学ではないだろう!!
命と心のみ!!
何も判らず、その全てが、余計、苦しい中でか?
ずっと味わい続ける絶望など…
春香と同じ様に受ける者達が…
己の死を、真っ先に選ぶ理由だ!!」
言ってる私自身すら息苦しくなるが。
皆すら首を横に振って苦しそうな顔になるのを。
私も見て尚更、春香の今も浮かぶ。
春香は、こんな苦しいのにか?
優し過ぎる春香は、私にすら言った事。
せめて春香の思いを、私も言う。
「皆も想像だけで苦しいだろう?
だが、あの春香は、優し過ぎるのだ…
春香が、私へ、言った言葉で判る筈。」
複雑な顔で皆が、再度、私を見たのに気付く。
そして続ける。
「そのまま春香の言葉を、言う。
『桂さんは優し過ぎるだろ?
だから余計なぁ…
んなの私は見たかねぇよ』と?
『聞かねぇ方が…
知らねぇ方が良い。
きっと悲しむからなぁ』と?
もっと春香は、私へ。
『桂さんが、痛いぐれぇ…
泣きたくても多分、泣けねぇ姿も。
私程度でも判るのにかよ』と?
既に傷だらけな春香が、私に言って…
私よりも春香の方が、優しいのにか?
叫ぶ様に私へ、言った言葉もあった…
『そして知らない方が』と。
『まだ皆が願えるんだ』と。
『知らなければ祈れる』と。
つまり、春香の場合は…
知りたくなかったと。
皆の様に願いたかったと。
ただ、祈りたかったと。
逆の意味に、なるのだぞ?」
すぐ私は、目を閉じた。
必死に息を、してから思い出す。
そのままで言う。
「あぁ…
春香の言ってた言葉ならば、私が。
どうにかしたいのだ…
あの場には、晋作も居たか?
そんな春香は、普通に笑いながら言った。
『神だの、仏だの、全く信じてねぇよ』と?
例え今が、奇跡ならば…」
そう、私が…
いや、違う!!
正しい春香が、既に言ってた筈!!
一人では、不可能だと。
だからこそ、未来も変わるのだろう!?
私の中で新たな思いも徐々に浮かんだ。
そこで、目を開けると…
皆も複雑な顔のまま…
無言で私を、見てるのも判った。
だから私も皆へ。
「もし春香を、本当に助ける為。
それは、もう神や仏でもない。
この場に居る者すら私一人でもないだろう?
長州ならば、高杉晋作。
私、桂小五郎。
土佐ならば、坂本龍馬、武市半平太、岡田以蔵。
そして新撰組の土方歳三。
更に言うならば、薩摩の大久保利通。
既に春香と会った者ならば…
薩摩の西郷隆盛、新撰組の沖田総司、斎藤一。
土佐の中岡慎太郎。
春香と直接なくても多い筈。
奇跡を、未来を、春香を、助けるのは…
神や仏でもなく、私達だ!!
春香も言ってたが、一人では、不可能。
だからこそ、私達だ!!」
皆が、目を。
明らかに変えて頷いたのを、私も見た。
そう、一人では、ない。
助けるのも神や仏でも、ない。
真っ先に私達だ!!
今度は、土方だった。
少し笑いながら…
「桂、俺はなぁ。
春香にも言った事もある。
それは、今の春香へと。
春香は生きてる人間だって事を!!
人間は死んだら終わりだと!!
そして、生きてるなら…
地獄からでも這い上がれんだってなぁ!!
だからこそ、いくらでも足掻ける!!
そして俺達が!!
最後まで足掻いてやんぞ?
くっ、ははは…
本当に、あの春香は…
スゲェ事も簡単に言ってるくせに。
全く判ってねぇ…
『表があれば、裏がある。
光があれば、闇がある。
その逆も同じ事。』
それが、春香の持論だろ?
だったら、そのままだろうがぁ!!
未来も全て俺達が!!
ひっくり返してやらぁ!!」
大きく土方の言った事に少し私も驚く。
春香の持論を!?
あの土方すらも…
だが、確かに?
『表があれば、裏がある。』
だから土方も?
思わず、意味に判った事で、私も笑う。
「ははは…
なるほど、土方君の言う通りだな!!
あの春香は、本当に…
凄い事すら簡単に言って…
今が、裏。
だから、ひっくり返すと?
ははは…
そうだな?
一人では、無理だが。
今を、表へ。
闇ならば、光へ。
納得する言葉を、土方君から?
まさか私も聞くとは…」
僅かに動いた武市も少し笑いながら…
「こんな今すら変わってるのだ、桂さん。
春香さんの事を、皆も助けるに決まってる。
まさに土方の言った通り、だろう?
今から表へ、光へ、するのだから…
そして、まず私達が、だぞ?
既に出てる情報の精査を。
絶望など、神でも仏でもない。
今すら生きてる私達次第だな。」
言った事の意味は、私でも充分。
すぐ、皆も反応した。
やはり笑いながら…
「ワシャやるぞ!!
こがな時に、どいて、やらんと!?
桂さんも言うちょるき!!
今すら変わってんやろ?
もうワシらが、ひっくり返すのみじゃ!!
わははははっ!!
未来を?
世界を?
ワシらが、やぞ!!
とんでもなか!?
春香さんも笑うに決まっちゅうぞ?
そがな桂さんの姿もワシが、春香さんにやな?
言っちゃろか!!
さっき桂さんが、ワシも話してええとや!!
言うたばかりやぞ!!」
「あはははははっ!!
確かに?
小五郎、今更だぞ!?
しかも既に春香へ。
手も、出してんだろ!!
今みてぇな情けねぇ姿すら春香に?
見せれんのかぁ?
あはははははっ!!
こりゃ、また気付いてねぇのか?
まさか、夜まで?
情けねぇ事を。
してねぇだろうなぁ…
やっぱ、違う面で心配だな、おい!!」
坂本と晋作が、言った意味にも私は、すぐ判る。
慌てながら、そのまま…
「さ、坂本君!!
いや、これだと晋作も!?
意味も判ってるが。
春香へ、何を!?
余計な事は、言わなくて良い。
私まで、誤解される!?
そして私も春香へ、責任すら当然だぞ!!
夜に失敗も、ない!!」
「桂さんなら大丈夫、です。
多分?
ははは…
俺も安心?
多分?
はははは…」
すぐ岡田の声に気付いて見れば…
武市の後ろへ。
笑ってるのも判る上に…
多分だと!?
私は、春香に無理も!!
「岡田君!?
多分では、ないぞ!!
私が、春香に!?
どれだけ慎重か!!
晋作や、土方君とも違うのだ!!」
咄嗟に私が、言った時。
また…
「待て、こらぁ!!
嫉妬深い桂小五郎!?
また無自覚で、俺の事を。
俺も責任ぐれぇある!!
桂より高杉の方が、夜は?
得意ってかぁ?
しかも一番、余計な事を。
真っ先に春香へ。
言うのは、桂小五郎だろうがぁ!!
更に判ったが、もう部屋に来る前!!
春香を、それすら毎日かぁ!?
春香にばっか子作り中かよ!?」
土方の怒鳴る様な声と内容に動揺する。
な、いや、毎日では!?
しかも!?
「待て、土方君!?
子作りだと!?
ちが、いや、判らんが?
だ、だが、春香に求められる時は…
拒めない上に、不安も!?
させない為にも、やはり?
土方君の言う子作りでもないぞ!!
逆に春香の安心に…」
皆が更に驚く顔になった時。
すぐ晋作が…
「小五郎、やっぱかぁ!!
あの春香から求められるだぁ?
春香の無自覚は、仕方ねぇが。
しかも無自覚で、小五郎もだとぉ?
もう無自覚なら春香で、充分!!
まして小五郎の意味なら…
やっぱ夜、既に春香ばかりを!!
こんな男ばっかの中で、毎日かぁ!?
一人だけ潤ってんじゃねぇ!!」
晋作の言った言葉で、私もだった。
失言に気付く。
「ま、いや、晋作!?
一応、毎日でも、ないぞ!?
だが…」
途中から私も言葉が、判らなくなる。
また春香も思い出した。
だから、すぐ皆から視線を、逸らした。
そして無言を。
「ちょっ、桂さん!!
今の明らかに春香さんやろ!?
ワシらから視線も逸らしたろうが?
もう判っちゅうがや!!
無言やろう!?
しかも春香さんと、毎日!?
そんでワシらへ、何かぁ?
普通に装うるだけやったと!?
狡過ぎるだけやないぞ!!
羨ましいとも違うかぁ?
まっこと可愛い女子の春香さんと。
してから抜け抜けとちや!?
もうワシすら違う意味かも?
言葉も浮かばんぞ!?
どいて桂さんばっか!!」
坂本の言ってくる内容も私には、判った。
今度は、目を閉じた。
「桂さん、本当に判り易い上に…
一応、まぁ、桂さんだったら?
私も信じられるから、大丈夫だと思うのだが。
春香さんを、強引にも…
いや、二人共、同意済みでもか?
私の予測だと春香さんの場合。
その先も、恐らく…
具体的に知らないのだよ?
そこは、大丈夫だろうか?」
武市の声も私は、しっかりと聞いてたのもある。
言った意味に…
そうだろうな、春香の場合。
知らないと思える。
一応、無言で目も閉じたまま…
私も頷くのみ。
「多分、桂さんなら大丈夫、です。
春香さんは、知らないので…
桂さんが、かと?」
岡田までか!!
もう意味も判っても私は、そのまま…
必死に無言も貫く中でも春香だけを。
ひたすら思い出しながら耐える。
また武市と岡田以外が、総攻撃を。
それにも私は、目を閉じて無言で、耐えるのみ。
続く中でも、やはり私は、春香を。
考えながらだった…
**************************
約数刻程、経った桂小五郎。
三人からの総攻撃にも、ずっと変わらないまま…
常に目も閉じて無言も貫いてたが。
「そろそろ、桂さんの本題にも入ろう。
龍馬も、土方も、高杉さんも、今は…
もう充分だろう?
これでは夜が明ける。
もう今日は最低でも決める事すらある。」
少し呆れた様子の武市の声が、私にも聞こえた。
意味も充分、判った上に皆の気配も察すると…
それぞれ座った様子も判る。
だから、私も目を開けると…
武市すら複雑な顔で、目が合った。
「まぁ、私から言える事は…
桂さんならば、春香さんを、だろう?
大丈夫だと信じるのみ。
だが、会合の件もでは、既に誤情報も多い。
それと私も言ったが、まず情報の整理。
遅くなるばかりでは、致命的になる。」
それから武市も皆を、再度、見渡す様子を。
「皆も意味は、問題ない筈。
続きは、まぁ、後でも出来るが。
最善も逃すぞ?」
武市から皆へ、言ってから私もと。
すぐ考えも切り替えれば、皆も同じ様子だった。
「小五郎、まぁ…
さっきの続きは、後回しだ。
会合の事でも、もうだろう?
今の現状は?」
冷静になった様子の晋作からの言葉も聞いて…
意味ならば、私も判って一度、頷く。
改めて皆へと視線のみ。
皆も同じで、一定の距離で座ってたが。
明らかに目も変えて私を。
それも考え、私も頭の中で整理しながら皆へ。
「武市君と、晋作の言う通り。
まず、会合の件を、先に私から話す。
薩摩の大久保も全く、問題ない事。
まだ日もある中、誤情報でと錯綜してる事。
既に私とも接触を、流石に薩摩藩邸と聞いて…
確かに驚いてたが、今回、危険度も高い。
その為、会合の皆へ、割板の片方を。
もう片方に関しては、坂本君へ。
後で既に来た者の分は、渡すが、確実だろう。
そして会合の参加の有無に対しても…
命懸けになる警告と参加するかも個々で、判断を。
本当に未来の為、仲間の為、志も、だろう?
当然だが、未来の為、命懸けになれない者など…
論外でしかないからな。
ここから重要でもあるが、私に関してにもなる。
今回の会合、私の場合は…
やはり、不参加になる事も考えてる。」
そこで、一度、話も止めて視線のみ皆へ。
皆も察したが、僅かに驚いた様子も見せた。
坂本が、不思議そうにだった。
「桂さん?
もう歴史が、変わっちゅうがぜよ?
どいて…
そげな事も判っちゅうやろ?
割板も判るけんど。
薩摩藩邸なら問題ないろう?」
坂本の言ってる意味も判る。
確かに…
安全な最善でもあったが。
すぐ春香も浮かぶ。
やはり私の身より春香が、だろう?
今ですら大久保の予測通り、限界に近い筈。
どうにか私が、常に側で、留めなければ…
その時。
ふと、錯乱した春香の姿も浮かんだ。
また未来の絶望も判った事、知った事で…
「駄目だ!!
下手したら春香の心が壊れる!!」
思わず、大きく口に出した私自身も、驚くが。
皆すら驚いてるのも判る。
すぐ首も横に振って冷静にと、私は大きな溜息も出た。
もう、そのまま言う。
「すまなかった、だが、もう…
身の危険とも様々な事が、異なり過ぎる。
本来の歴史とも違うのだぞ?
また春香の場合、いくら私も含め、坂本君。
もし知ってる者が、側に居ても、だろう?
会合の場には、かなり人数も居る筈。
そんな中に春香まで入れば、今度は、男の欲。
土方も想像すら簡単だと思うが。
話さなければ、尚更、見目も良い春香へ。
判り易くならば、最初の中岡と同じ。
つまり、男の欲にも反応する筈。
そして春香は、相手すら簡単に見抜く。
本来の歴史、史実ならば、理由まで判らないが。
私も会合へ、参加してなかったからこそ…
春香は、何も言わない。
本来の歴史でも私が、居なくても問題なかった意味。
ここまで言えば、判る筈。
歴史すらも変わってる今だと、予測も難しい。
肝心な春香も、特に今は、察する以上、危険しかない。」
僅かに武市の視線に察して私も止めた。
それから武市も複雑な顔になると。
「桂さんの懸念は、私でも理解した。
確かに愚かな中岡が、春香さんへ…
思い出せば、怒りも湧くが、その時すら私も見た。
その上に、中岡すら春香さんの話を。
事前、聞いてたにも関わらず、真っ先に己の欲を。
すぐ春香さんは、一見したのみで、見抜く事も。
歴史でも確かに、なぜ、桂さんも居なかったか。
不明確だとしても避けるべき、だろう。
だが、私も唯一、判らないのは、さっき桂さんも言ったな?
春香さんの心と、だった。
そのまま私も聞くが、桂さんは、何を、恐れてる?」
武市の言葉は的確な指摘だったが。
私すら目を閉じて思う。
なぜ、あんなにも判り易い春香を?
やはり誰も気付かないと?
判らないと、なるから春香は…
これは、学の問題なのだろうか?
そのまま私も目を閉じたまま…
淡々と言う。
「武市君。
それに関して私も正直に言う。
逆に聞きたい程の心境だ。
これは、学の問題でもない筈。
にも関わらず。
武市君まで聞いてくるならばだ。
春香も似た心境なのだろうな。」
そこで目を開けて僅かに驚いた顔の武市へ。
私も見ながら続ける。
「春香は、知らないのだぞ?
その上に、いつも言ってるだろう?
判らないと、言葉も浮かばない程。
既に高過ぎる学が、あって判らないと?
なぜか、理由も簡単だろう?
春香の場合、学以外、つまり愛情に関してだ。
産まれた時から判らない今で、だろう?」
「そ、それは…」
明らかに武市も動揺したのも見るが。
余計、私すら怒りだけ抑え付けた。
「春香の場合、唯一の祖母が、だぞ?
だが、突然の事故死。
しかも春香が、寝てる時!!
幼過ぎて命も判らない祖母の死を。
そうなれば、愛情よりも大きな喪失感のみ。
常に残り続けてる今の春香にか?
高過ぎる学でもなく、単純だろう?
今すら限界の春香が、もし、一人になった場合。
祖母の時とも明確に違う筈!?
既に春香は、命を、生きる目的を、願う事を。
ようやく、懸命にしてる中で、失った時。
判らなくなり、錯乱しかければ、思い出せば…
今まで以上の絶望しか、ないのに!?
そんなのを、武市君だったら耐えられるのかぁ!!」
言ってる途中から怒りも抑えるのが、だった。
難しくなって私が、怒鳴ると…
すぐ武市は、目を閉じた。
「いや、私が、悪かったのだ。
すまない、桂さん。
春香さんの場合、産まれた時から知らないと。
恐れて当然にも関わらず…
本来ならば、知ってるからこそ。
私の浅はかな質問だった…
私でも恐らく、耐えられないだろう?
想像だけでも息苦しいのだから…」
すぐ意味を、私も判って言う。
「武市君、さっきの私もだぞ?
想像してしまえば、また春香の言葉を。
判ってしまえば、更に苦しいのだ。
そして更にある痛みも、だろう?」
そう言うと武市は、複雑な顔で目を、開けた。
私も見て、どうにか続ける。
「武市君も判る筈。
春香の痛みも苦しみからすれば、僅かのみ。
そんな苦しみの中で、死ぬ事だけは…
未来でも許されてないのだぞ?
私達の想像など、大した事もない筈。
何も判らない幼子や、若者達が…
高過ぎる学の中で、味わい続ける絶望以下だろう?」
武市は首を横に振った。
「桂さんの言う通りだ…
だが、そんな未来を!!
防ぐ為、全て未来の為のみ。
そして、私達が!!
必ず、するのみ。」
僅かに苦痛も混じる声で、武市すら言うのも見て…
私も同じ事を、だった。
だが、私すら僅かな失敗も出来ない!!
ならば…
そこで決断して私は、武市から坂本へ。
視線も含め変えれば、坂本も察した様子で目を変えた。
「だからこそ、坂本君。
私は、会合よりも春香のみ。
あの大久保にも、そのまま伝えてくれるか?
『特に今ならば、春香の事を、最優先する』と。
勿論、会合場所の変更などは、私が、する。
同士も含め坂本君へ。
そして坂本君は、会合で、未来も含め最善を。
恐らく、今日の詳細を、大久保もだろう。
私の伝言も含めれば、すぐ判る筈。
更に、私からの補足も伝えて欲しい。
『今の私は、春香から離れる事が、出来ない』と。
常に情報共有の為、動いてる坂本君しか不可能。
私で単独しても良いが、時間帯すら限られる。
余計、不可能、それでも最善の為、未来の為、助力を、学を。
この場で、した結論も含め頼めば…
あの大久保すら春香の為、未来の為、必ず、間違わない筈。
今すら薩摩の大久保が、かなり学で、命懸けだろう?」
少し笑って坂本が…
「桂さん、そがな事、当然ぜよ!!
ワシしか居んぞ!!
今かてワシも含め歴史も、世界もやぞ?
変えちゅうがぜよ?
命懸けが、当然?
そりゃ、そうろうな。
何言うても国でもないぞ?
世界も含めて何ぞ?
そがな中でもワシも足掻く!!
どうにかするのもちや!!」
言った意味も判って、少し私も笑う。
そう…
春香も変わってないが…
まさか私の願いも世界までになるか?
考えれば、余計春香を、思い出すが。
急に土方が、だった。
「くっ、ははははは!!
スゲェ事になってきやがったな、おい!!
もう俺達が?
命懸けも当然!!
そうなるよなぁ!!
く、はははははは!!
確かに、この国すら当然だろ?
そして桂もだが、全部だぞ?
春香って存在のみ!!
もう世界すら巻き込んでるのにかよ?
どれだけ大きいってんだぁ!?
春香自身、全く気付いてねぇが。
何が、螺子だ!!
笑いが、耐えられねぇ…
そう、俺達が!!
この国を、ひっくり返して変えてやるんだ!!
この世界すら最初は、小さくても構わねぇ…
だが、徐々にでも広がる、大きな波紋へ!!
その源だろ!?
はははははっ!!
そうなりゃ、俺達が!!
尚更、命懸けも当然ってなぁ!!
死んでった仲間達だって笑うぐれぇ。
俺にだって判んだぞ?
そうやって生き続けるんだ。
誰も考えた事なかった筈。
新たな新撰組は、俺が!!
その中でも真っ先に守る光を、俺達こそ守る為。
未来の為、全て最善を。
神だの、仏だの、そんな事は、知らん!!
はははは…」
急に爆笑したのも判るが、意味も充分だった。
私も思わず、笑う。
確かに…
あの新撰組が、だぞ?
今の現状を、誰が、どう予測すら出来るのだ?
だが、そう…
春香は螺子でも、ない!!
生きて居るのだ!!
私が、守るのも変わらない。
私の唯一、それが『春香』なのもだ!!
**************************
その後。
また薩摩の大久保も笑うだろうと。
皆も笑う中で、坂本も私から確認のみ。
それぞれが、藩邸から去って動く中。
寺田屋にも坂本から事前にと。
常に準備を、進めるのだった…
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