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第二章:僅かな兆しの中でも徐々に。

23.武力の放棄が答え、命懸けでも笑う。

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どうしても夜には、桂さんと。
一緒に話してるだけでも充分、私も楽しいが。
思うばかりだった。

桂さんは…
そりゃ、優しいし?
信じられる感覚っぽい?
んな感じも?
すっけど…

この感覚すら私も判らない。
だから…

「なぁ、桂さん?
どうして…
いや、やっぱ…」

言う途中で、私も止めて桂さんも見ると…
少し笑いながら、いつもの場所に居る桂さんが。
不思議な顔へ。

「どうしたのだ?
急にだが、春香は…
何か疑問だったのだろう?」

そう言ってくる桂さんを。
少し私は、スッと腕も伸ばそうとするが、途中で止める。
桂さんの驚いた顔も見ながら…

「やっぱ判んねぇがなぁ。
でも桂さんは…」

すぐ私は、目を閉じて思う。

そう、多分?
今すらだろ?

本来、私は…
ここに居ねぇのに…

もし元の時代へ。
戻ったら私は…
また変わらねぇ…

「は、春香?
いつもと様子も…」

桂さんの声で私も目を開けて少し笑う。

「いや、私の事は、だなぁ!!
何も気にする事もねぇ。
ちっと今日は、早く寝るよ。」

急に桂さんは、凄く驚いた顔になった。
更に慌てる様子になるのも私は、見てた。

「春香!?
どう、いや、何が!?
普段は、私が、だろう?
言ってから…
なぜ、今夜は?
体調でも悪いのか?
だが、そんな様子すら…」

もう桂さんの言葉と様子に私は、思う。

やっぱ桂さんらしい理由だなぁ。
んな事でもねぇが。
もうなぁ…
マジで夢だったら…

「体調も大丈夫だぞ、桂さん。
いつも私へ、言ってるだろ?
夜更かしはってなぁ?
桂さんも、だぞぉ!!
ちゃんと寝ねぇと疲れっから!!」

笑いながら私は、桂さんへ。
言ってから、すぐ布団へ。

「春香?
また私を、だが…」

布団に潜って私も少し笑うが。

「きっと桂さんは、だろ?
普段から忙しいんだし?
私よりも健康管理だぞぉ!!
まぁ、今夜は早めに…」

僅かに桂さんの動く気配も察したが。
桂さんなら問題ないと思って私は…
前と同じ様にと寝る事だけを。

ただ、それだけを、私も考えながら…
自然と眠った。

**************************

一方、桂小五郎。

春香も寝てる深夜。

定期的に皆と集まる中。
薩摩からの情報も坂本から聞いて考える。

大久保も見抜いたが、やはり元凶の乾!!

既に幕府は、薩摩側で…
馬鹿将軍の死亡後に動かせる筈。

だが、元凶の乾は…
どう動けば最善だ!?

皆も含め土佐の動向を、探りながら考える中。

僅かな気配に私は、察した。
すぐ咄嗟に刀へと手を添えて警戒度も上げる。

皆も同じ様子で察して、すぐ刀へ。
全員の警戒度も高い中。

「俺からは、何もしねぇ。
流石に五人相手じゃ、勝てる気すらねぇからな。」

その声と同時でもある。
常に皆と集まって話し合いもしてる大部屋へ。

普通に襖も開けて入って来た一人を、見た瞬間。

もう私は、信じられない気分しかない。

まさか!?

「まぁ、これも春香から教わったかぁ?
先に名乗るべきだな。
俺は新撰組副長の土方歳三だ。」

そう言いながら自然に動き室内へ。

明らかに皆の全員、驚いてる中。
真っ先に岡田が、だった。
動いたのも判った。

更に皆と土方の間へ。
すぐ岡田は、入って手に刀も添えたまま…
動かなかったが、僅かな殺気も漏れ出す。

だが、そのまま私も土方を、見てると…
すぐ己の刀だけ部屋の隅へ。
投げ捨てながら…

「俺から先にだぁ!!
全て武力の放棄を、する!!
そして命懸けで対話のみ!!」

そう叫んでから私達の前で…
視線だけ向けてから…

「無抵抗な俺が死んだ時のみ!!
自己防衛としてのみ!!
新たな新撰組として動くのみ!!
既に水面下で進めてる。
新撰組は、どこにも属さない独立組織へ。
そして俺の出した答えだぁ!!
全て未来の為のみ!!
俺達からは、一切、先に攻撃しねぇ…
全て自己防衛の為になる剣へ。
それが、新たな新撰組だぁ!!」

あの土方が、大きく叫んだ。

驚きながらも聞いた内容に私は…

何だと!?
先に武力の放棄と!?

それは!!

すぐ私も春香の事を、思い出す。

前に春香の言ってた言葉!!

だから私も、すぐ判断して大きく言う。

「岡田君!!
すぐ刀を置け!!」

土方も含めて全員、僅かに反応した。
だが、真っ先にと…
私も己の刀を、土方と同じ様に投げ捨てた。

それから再度、しっかりと私も土方の方へ。
向いてから…

「土方君。
ならば私も、だろう?
名乗るべき事。
私は、長州の桂小五郎だ。
そして今の行為ならば…
既に春香から同じ言葉を。
私も聞いて覚えてる事。
だからこそ、私も同じ事を。」

そう言うと土方も少し笑った。

「なるほど。
やはり長州の桂小五郎が、常に春香を。
そして全て未来の為、だろ?
この場で話し合ってるぐれぇ…
事前に総司から聞いて確認してたぞ?
だから坂本も…
常に見逃せと俺が、斎藤へ。
ついでに言うなら薩摩藩邸へ。
頻繁に坂本は、行ってただろ?
既に俺も聞いて知ってたぞ?」

その言葉で意味にも判るが。
更に私は、信じられない気分だけだった。

な、何だと、あの土方が!?
既に知ってただと!?

坂本の事も、わざと見逃してか!!

つまり…
薩摩との件も!?
常に土方は、情報共通すら見抜いた!?

ならば意味もなく、この場へも、だろう!?
だが、全て『学のみ』でか!!

私すら驚きも大きく何も言えなくなった。
そのまま土方も見てるが…

「何じゃとぉ!?
あの土方さんがと!!
ワシを!?
そげな事までしちょったのかや!!」

いきなり坂本の大きな声も聞いた。
一応、視線のみ。
すると、すぐ坂本も己の刀すら投げ捨てて笑った。

「信じられん事やけんど!?
新撰組の土方さんが、ワシを、やろ!!
話し合いに武器は、いらん。
そがな事ワシらもやろ?
げに独立組織や言うたけんど!?
いや、未来の為やろ?
春香さんの事でちや!!
まっこと凄い事になっちゅうよ!!
やけんど…
えぇ!?
とんでもない事になっちゅうけど?
ワシだけやないろう?
どうする言うき!?
まだワシ、言葉が、浮かばん?」

すぐ武市も僅か動いたのに察したが。

「岡田!!
下がって良い。
土方が、本気なのも判るだろう?
ついでに言うが…
馬鹿な龍馬も今は、黙ってろ!!
厄介になるのも困る。」

そう言うと武市も己の刀を、すぐ岡田すら己の刀を。
二人共が、同時で同じく投げ捨てるのも私は…
見てた上に…

「あはははは!!
もう俺すら信じられねぇが。
だが、一番、話も早い!!」

笑いながら晋作すら刀を、すぐ投げ捨てながら…
大きく言うと、更に座ってた晋作も立ち上がった。
どうしても私は、驚きながら見てるのみ。

また晋作も明らかに土方を、向いてから…

「名乗るのが、先と?
ならば俺からも言うぞ!!
俺が、長州の高杉晋作だぁ!!
だが、まさかなぁ…
この俺が?
あの新撰組へ?
名乗る事すら全く思ってなかったか?」

それにと皆も僅かに反応した。
また坂本が、笑いながら…

「ワシまで忘れちょった!?
やけんど…
ワシは、土佐の坂本龍馬や!!
まぁ、確かに?
名乗る思うちょらざったし?
名乗る必要も…
ないがやけんど?」

それぞれ距離は、僅かだったが。

「確かに名乗る必要もないが。
ならば…
私の名は、武市半平太と言う。
そして今は、未来の為のみ。
その為のみだ。」

「俺は、岡田以蔵。
この場では、一応、名乗るのみ。」

また皆も視線のみだが、土方へ。
同じで私も見れば、少し笑ってた。

「そうだな、確かに?
既に俺も知ってるが。
くっ…
俺すら命懸けだった上に…
信じられねぇ感覚しかねぇぞ?
こんな展開、全く予想外だった。
もう笑いすら耐えるだけだな。
恐らく、春香の影響かぁ?
そんな中でも、やはり真っ先に桂小五郎!!
なるほど、納得まで出来た。
それに俺が、薩摩より先へ、来た理由も簡単。
長州で、更に言うなら桂小五郎が!!
あの春香を、絶対に、だろ?
今の言動でも充分、判る事。
さっき俺も言ったが、新たな新撰組として…
まぁ、でも一応、まだ水面下のみ。
だが、ずっと幕府に利用だぁ?
そんな事、俺は、許せねぇ…
ただ、幕府の欲で、皆の志すらも消える?
絶対に俺が、させねぇよ。」

言いながら土方も自然に動き出す上に…
更に普通に僅かな距離で座ると皆へ。

視線も向けたのに私も察するが。

「誰も今は、武器すらねぇ。
お互い様で、まぁ、怒りも判るが。
もう俺達には、幕府すら一切、関係ねぇ…
だからこそ、独立組織として動くのみ。
まだ組織も簡単じゃねぇが。
既に薩摩の大久保からも聞いてる。
あんな未来だけは、もっと許せねぇんだよ!!
仲間が、例え志が、違う中でも絶対になぁ?
俺でも幕府体制に見抜けんだ。
だから武力での幕府討伐すら選んでねぇ筈。
しかも薩摩と長州は、坂本が、だろ?
常に情報共通してる中、恐らく学のみ。
そんなので俺達が、どんなに足掻こうとしても…
完全に情報すら足りねぇ。
そうなると余計、厄介になる場合もある。」

自然と振る舞う土方を、見ながら私すら内心。
驚きだけ、どうにか隠すが、必死に考える。

あんな僅かのみ、でか!?

春香と接触した二日程度。
それと大久保からの接触のみだぞ!?

どこまで見抜いて行動すらも…
しかも独立だと!?

そこで土方も再度、皆へ、視線を。
だが、目も閉じた。
そのままで…

「あくまで、これは、俺の予測。
幕府討伐側に、だろ?
どう考えても、おかしいからな?
必ず、元凶が、ある筈。
俺すら真っ先に始末してぇと…
危うく間違えそうだったが。
そうした時点で、武力すらも未来へ。
残っちまうからこそ、しねぇがなぁ?
独立組織に関しても、そこで、だった。
もう長州、薩摩、土佐、幕府、全て!!
どこにも俺達は、属さねぇ。
それでも、この場では、皆が、未来の為も判った。
だが、この時代なら余計、根付いた武力思考。
そこだけは、簡単に消えねぇ…
だからこそ、全て自己防衛のみ!!
新たな独立した新撰組が、常に俺達が、相手を!!
つまり、攻撃してくる連中の相手のみ!!
相手から、やられた時のみ。
相手は、自業自得のみ。
資金に関しても全て可能な筈だろ?
単純に防衛資金として貰えば、俺達すら問題ねぇ。
そして幕府討伐後なら新たな体制を。
その中に、必ず…」

そこで土方は、目を開けた。
明らかに殺気も抑えてる目すら判る。

「幕府討伐側の元凶は、誰だぁ!!
俺すら完全に許せねぇクズがぁ!!
すぐ始末してぇのすら抑えてんだぞ!?
そして俺すら見抜けんなら…
薩摩なら大久保が!!
長州なら、この場で、だろうがぁ!!
既に元凶も見抜いてる筈。
あんな酷過ぎる未来へ!!
した一番の元凶を!!
真っ先に俺から聞かせて貰おう?」

大きく怒鳴る様に土方が、皆へ。
視線も含めて私でも気付くが。

この殺気ならば、やはり…
まずは…

すぐ私は、皆へ、視線のみを。
それにと皆すら察した様子も見た。

意味も判る私は、逆に目を閉じる。

あの土方が、完全に出してる。
これ程の殺気ならば…
先に確認を、だろう。

そのままで私は…

「確かに土方君の言う通りだ。
既に元凶、いや、正確に言うならば原点になる。
その者には、私達も判ってる。
だが、土方君の殺気…」

また春香を、どうしても私は、浮かぶ。

例え、この場に居なくても私は…
常に春香の為!!

そんな土方すら春香へ。
薬や危険までしてる事実。
その上で…
今すら命懸け、だろう!?

ならば土方も、あの春香へ。
傷付けない為。

そして本当に未来の為。
尚更、嘘も言わない筈!!

「武力では、無理な相手を。
さっきも土方君が、言った自己防衛でも…
余計に厄介な者だ。
にも関わらず。
聞いてから攻撃を、土方君からしないと。
この場に居ないが、あの春香へ。
嘘すら一切なく言えるか?」

そう思いながら言うと、すぐ…

「あぁ、勿論だ。
聞いても俺達から勝手に動かねぇ。
この場で、断言しよう。
俺も春香にだけは、なぁ?
絶対、嘘も言わねぇよ。」

土方の言葉を、聞いて私も少し笑う。

「なるほどな。
あの春香にだけは、か。
確かに…」

だから目を開けた。
そのまま動かず、私も土方を、見れば…
殺気も消して少し笑ってた。

「春香も判り易いが。
長州の桂小五郎すら同じかよ?
どんだけだぁ?
先も長そうだな、全く…
春香の場合、すぐ無理な事も判るがなぁ。
もう全部、難題しかねぇぞ?
そんなで夜は、大丈夫か?」

すぐ土方の言った意味に私でも気付く。
慌てながら…

「待て、土方君!?
春香には、まだ早、いや、違う!!
出来…
いや、してないぞ!?
特に今の春香は、尚更、不可能だ!!」

どうにか言っても土方は、微妙な顔へ。

「おいおい、しかも…
こりゃ…」

だが、土方も僅かに言った後。
皆の方へ、明らかに視線のみを。
私でも気付いて皆を、見れば…
既に皆まで目を、閉じて頷くのみ。

同じ状況が、前にあった事も、すぐ私も思い出す。

また皆まで無言!?
更に目も!?

「くっ…
はははは…
もう俺すら判るぞ?
そう、嘘も言わねぇが。
くっ、笑ってる場合じゃねぇのにかよ?
そんなに判り易く全員でと…
止めろって、おい。
俺が、耐えられねぇし…」

その声で土方を、再度、見るが。
今度は、明らかに笑いを、耐えてた。

「まぁ、もう…
充分、全員の意味も判るが。
一応、本題へ、戻すぞ?
長州の桂小五郎?
俺達からも攻撃しねぇ。
あくまで自己防衛のみ。
更に、どこにも属さず、未来の為のみ。
そして春香は、何も悪くねぇんだ。
だからこそ、今を!!
俺達が、未来を、だろ?
その為に全員、集まってる筈。
だから俺も情報を。
常に学でしか不可能になる。」

土方の意味に私でも充分、判るが。
そのまま見てると…
僅かだが、目も変えたのに気付く。

また私は、目を閉じた。

それ程の学ならば…
あんな僅かで、だろう!?

見抜く土方ならば可能性すら多い筈。
その上に、学のみでもない!!

幕府や新撰組から私の仲間も…

だが、今は!!

「あぁ、本題だな。
土方君すら充分過ぎる学も、実力も…
ある事も明確、だが…」

死んだ仲間達の志も私は、知ってるだろう!?

それに今の私は、春香のみ。
その春香は、生きて今、居るのだぁ!!

決意して私も目を、開けて土方へ。
そのまま言う。

「もう私すら一切、嘘も言わない。
死んだ仲間達は、生き返らなくても…
皆の志を、望んだ未来を、願った祈りを。
私も忘れてない!!
だが、今の私には、春香のみ!!
そして一番が、春香の為!!
その春香を、最後に、したいのだ!!
だからこそ、常に最善の為のみ。
全てが、未来の為のみ。
その未来すらも春香が、唯一の希望。
その為、私から土方君へ。
助力を、頼みたい!!」

僅かに土方も驚いた様子すらしたが。
それでも私は、続ける。

「幕府討伐に関してならば武力のみ。
既に、それも使えば、すぐ討伐可能だ!!
だが、それでは、未来へ。
武力思考は、常に残り続けるからこそ。
全ては、不可能でも武力は、最小限へ。
更に言うが、今の将軍は、急病死する。
それまでは、常に防衛しか選択が、ない。
更なる問題すら全て学のみ。
薩摩の大久保すら幕府が、動いても春香を。
真っ先に最優先するのも明確。
そして今の難題になる者!!
元凶は、土佐藩の乾退助だ!!
すぐ土方君ならば判る筈。
あの性格、あの思考、あの言動、全てが…
春香の言う欲だろう!?」

土方は、僅かに驚いた顔もしたが。
すぐ目を閉じた。
また、同じで、そのまま…

「なるほどな。
あの乾なら俺すら話は、良く聞くが。
結局は、己の保身と権力での自由思考か…
しかも過激な武力討伐のみ。
つまり未来より己自身のみを!?
言われてしまえば納得する。
チッ。
余計、悪化する筈だぁ…
更に春香の場合、あの乾相手なら…
一切、存在すら気付かせらんねぇ筈。
もう見目で、真っ先に欲のみ。
どんだけクズだ。」

すぐ理解した土方にも内心、私も驚くが。
また土方も目を、開けた。

その上に大きな溜息までしてから…
私を、更に皆へ。

「この面子だと尚更、難題か。
大久保すら恐らく、気付かねぇ…
常に王道ってかぁ?
そんな状況でも、ねぇだろ?
だったら逆だろ。
確かに武力では、不可能だが。
下手な馬鹿よりタチも悪りぃ…
そんな乾には、この国から自ら去って貰え?」

土方の言った意味に私は、困惑する。

な…
自らだと!?

皆も驚いた様子では、あったが。
普通に土方は、頷きながら…

「そんな馬鹿で、クズなら余計に、だろ。
もう未来の為ってか、単純。
この国では、邪魔にしかならねぇぞ?
常に己の保身、結局は、欲のみ。
目先の利益に惑わされるのみ。
なら友好的に、わざと近付く他国へ。
逆に使っちまぇ。
他国側にある目先の欲を、大きく見せりゃ…
単純にクズは、この国より他国へ。
そんな他国に行ったクズを。
この国は、常に拒否のみ。
鎖国体制すらなければ、簡単だぁ。
身分もない動きの中、勝手な都合でかよ?
もう乾には、権力だの、立場だの、全く、ねぇ…
余計な事するクズは、もう目先に…
春香の言葉なら欲だな?
それを、ぶら下げりゃ、勝手に乾は、他国へ。
ついでに他国で都合が、悪くなりゃ、この国へ。
そんな自分勝手なクズは、他国へ。
全て任せりゃ良い。
そして、この国が、常に乾の帰国拒否のみ。
もう判るな?
俺達が、手出しするのは、乾へ。
他国の良い面のみ!!
それだけ見せれば、もう乾なら、すぐだ。
先に罠でもすりゃ、乾に関して問題すらねぇ。
これが、まさに自業自得ってかぁ?」

土方の話に私は、もう驚くばかり。
皆も同じで驚いてるのも判るが。

確かに!?
あの乾なら欲でと!!

「ひ、土方君!?
つまり、乾を、他国へ?
簡単に言えば…
他国へ、放置しろと!?」

どうにか私が、言うと…
もう土方は、明らかに笑った。

「くっ、はははは…
当然だろ!?
この場には、なぁ?
学のある者は、皆が、だぞ?
結局、産まれた身分が、良い方ばっか。
身分のねぇ者を、全く判ってねぇな!!
はははははは…
俺達、新撰組は、身分すら関係ねぇ!!
だからこそ、生きて足掻く今だし?
もし春香が、この場に居てみろ?
怒鳴るより呆れるだろ!!
春香自身、無自覚だが、学すら高い上に…
本質すら簡単に見抜くだろうよ。
しかも幕府の要人?
馬鹿すら多いにも関わらず。
俺達を、常に身分のみ!!
見下してくるが、学べば、同じってなぁ!!
くっ、ははは…
王道じゃ無理なら邪道でも何でも使え。
そうして皆を、守るのが、俺だ!!
あの大久保相手にすら春香は…
実際に俺は、見てねぇが、大久保の言動。
怒鳴るどころじゃねぇだろ?
まぁ、何を、どう脅したか?
それは、判らねぇな!!
もう聞いた僅かでスゲェ事を。
平気で、しやがる。
だが、春香の場合は…
そんなだと長州の桂小五郎!!
やっぱ、任せらんねぇかぁ?
しかも未だにかよ?
ははは…」

な、春香を!?
私には、任せられないと!!

もう咄嗟に私は…

「土方君!!
待つんだ、私には、だと!?
あの春香を!?
絶対に他すら一切、任せる気もない!!
それだけは、私も許さん!!
そして私には、春香のみ!!」

あの春香を!?
私には、春香以外など!!

笑ってた土方も僅かに驚いた様子もしたが。
更に…

「ははははは…
こりゃ、スゲェな!!
春香もだが?
あの桂小五郎が?
もう完全に春香へ、ベタ惚れかぁ!?
しかも判り易い上に…
二人とも同じと?
笑いが、耐えられねぇ…
だが、まぁ?
間違った選択も、してねぇし?
未来の為より、春香の為。
確かに嘘でもねぇ!!
やっぱ春香は、螺子どころじゃねぇな!!
何度も思ったが。
国すら変える程、唯一の奇跡だろ!?
春香の無自覚は、仕方ねぇとしても…
ははははは…
まさか命懸けで来て、こんな愉快にかよ!?
俺すら僅かで笑えんだ。
きっと他の全員は、もっとかぁ?
そうなるよなぁ…
くっ、はははは…
無理だな、勘弁しろ。」

土方が、とにかく爆笑したのも見て…
私も考える。

春香に私が、ベタ惚れと?
いや、だが…

すぐ春香の安心した寝顔も思い出す。
複雑な気分にもなる。
だから私も晋作の時と同じ疑問を。

「土方君?
それだけ笑うのならば、だが。
あの春香に、だぞ?
土方君は、全て対処も可能と?」

そう言うと土方は、僅かに考える様子もしたが。
また少し笑った。

「つまり、春香が、俺にと?
今の言動なら、どうせ春香へ!!
全く手も出せねぇ状況かぁ?
そんなの俺には、余裕だな。」

何だとぉ!?
土方なら余裕!?

あの春香へ!!

「いや、土方君は、知らない!!
あんな安心してる春香を。
それなのに私が!?
勝手に、いや、しないが?
だが、そんな事を。」

既に私は、動揺も隠せない。
にも関わらず。
土方も少し笑うと…

「そこが、致命的だってんだよ!!
良いかぁ?
まぁ、あの春香だし?
一応、難しいのも判るが。
それこそ徐々に進めりゃ良いのみ!!
そこで常に止まってるから、そのまま!!
つまり、女が、安心してんだぞ?
そんなら尚更。
しかも初めてなら桂小五郎が!!
常に春香へ、だろ?
慣れる様に動きゃ問題すらねぇ。
ずっと立ち止まってるのみ?
何も進展すらねぇだろうが。」

な、私が!?
その意味は、つまり…

私が、春香へ!?
徐々に教えろと!?

もう何も言えず、また春香ばかり。
思い出す私は…

いや!?
やはり春香には…
早いだろう?

そのまま土方も見ながら私が、考えてると。
微妙な顔になって…

「おい、まさか…
女経験すらねぇとか言わねぇだろうなぁ?」

土方の言った意味にも私は、動揺しながら…

「いや、ないとは、言わないが。」

ふと春香の言葉も浮かんだ。
だから私は、目も閉じて大きく言う。

「土方君もか!!
そんな事を、もし春香へ、言ったら…
趣味は、きっと女遊び決定だぞ!?
ちなみに晋作は、もう凄かった…
奥さんからも逃げる不倫男と。
追記確定済みだからな?
そして私は、違う!!
安易な女遊びなど、一切ない!!
春香からの信頼を、最優先する!!」

「小五郎!!
馬鹿野郎が、この場でかよ!?
それだけは、言うんじゃねぇ!!
俺まで、また…
しかも皆や、更に土方まで居る場で!?
それを、今か!?
言ったら俺の印象すら、だろうがぁ!!」

晋作の大声も私は、充分、聞こえたが。
頷きながら…

「悪いが、晋作?
私も手段は、選べないのだ。
大久保とも全く違うが。
既に春香は、だぞ?
追記決定すら恐らく、変わらない。
これも、まぁ、自業自得だろう?
実際に花街どころでもない。
全て記録へ、残ったらしい上に…
あの春香も一切!!
間違ってなかった…」

「ちょっ、待て、小五郎!!
確かに春香は!?
間違ってねぇかもだが!?
今、言う事かぁ!!
完全に俺は、とばっちりだろ!?
そもそも、小五郎が!!
奥手過ぎんだ!!
あの春香と?
何も進展しねぇのも事実だろうがぁ!?」

慌てる晋作の声も聞いて少し考えるが。

いや、奥手と言うならば…
春香自身も、なのだが?

「わはははははは!!
またワシが、耐えられん!!
しかも高杉さんは、逃げる不倫男やと!?
もう、いかん。
ワシも、なんぼ考えても高杉さんが、やろ?
ずっと春香さんへ。
慌てながら言う姿が、簡単に判るき!!
もう笑うしかないろ?
わははは!!
大久保さんの時すら春香さんは…
まっこと凄かったき忘れられんぜよ!!
そう!!
あの大久保さんは、器の小さい男と?
あれだけ春香さんは、直に、ちや?
言うたのも見ゆうきな!!
どれだけワシも?
笑いを、あの場で耐えるしか出来ん!?
限界やったが…
にも関わらず。
今度は高杉さんが、やろ?
もう無理ぞ!!
春香さんは、げに凄い可愛い女子や!!」

坂本の爆笑も判るが、私も聞き逃してなかった。
すぐ思い出す。

また坂本が、あの春香を!?

「やはり坂本君も、また春香へ!!
危険人物に変わりないな?
春香も凄い事には、充分、判るが。
もう真っ先に坂本君は、春香へ!!
私からも補足のみ。
嘘も言わず、そして私が!!
春香へも、近付かせないのみ。
春香の為ならば…
既に私も言った筈。
一切、手段すら選べん!!」

「またワシに桂さんが!?
やき誤解や言いゆうき!!
そやのに春香さんを!?
ワシかて、もっと話したいんじゃ!!
もう狡いき!?」

「ば、馬鹿が!?
また余計な馬鹿発言か、龍馬!!
同じ事を、また!?
もう私は、助けないぞ!!」

坂本と武市の焦る声も私は、聞いてたが。

「くっ、ははははは。
もう俺すら耐えられねぇ…
この場は、何だぁ?
未来の為ってより…
春香の為で、桂が?
それすら全員、判って?
そして未来も変えるってかよ!!
ははははは…
器の小さい男と!!
確かに、あの大久保が?
スゲェ微妙な顔で春香の事を。
怒鳴る以上に、もっとか。
しかも高杉晋作へ?
今度は、逃げる不倫男と!!
くっ、ははは…
あの春香が、言うなら嘘でもねぇ…
だとしたら…
はははははは!!
もう完全に女関係も暴露されたんだろ?
どんだけだぁ!!」

土方の言葉に頷きながら…
それでも私は、矛先のみ変えた。

「あぁ、否定も一切!!
私は、土方君にもしないが。
そして恐らく…
土方君の場合でも、だろう?
あの春香ならば、土方君の趣味や好物程度!!
私でも全く理由も判らないが、未来へ。
残ったらしい記録で、すぐだろうな。
それに女を。
そこまで簡単に言えるならば土方君も!!
相当、女遊びを!!
してる様子だろう?
ならば私も嘘すら言わず、春香へ!!
そのまま補足として言うのみ。
充分、春香の中では…
新撰組の土方歳三へ!!
新たに追記してくれるだろう?」

「な、今度は、俺にかよ!?
あの春香ならば…
よし、判った。
俺も対策しよう。
長州の桂小五郎について!!
俺からも春香へ、補足だぁ!!」

土方の言った事に私は、驚きながら目を開けた。
また土方は、少し笑いながら…

「焼き餅だけで春香へと?
それだけするならば尚更の事。
そして春香へ!!
追加として俺が!!
長州の桂小五郎へ!!
もう決定事項として言うのみ。
そう、嫉妬深い男と、だぁ!!」

なん!?
私の事として、あの春香へ!!

動揺も隠さず、そのまま言う。

「土方君、私を?
違うぞ!!
私は、常に春香のみ。
嫉妬とも違うだろう!?
そして、あの春香を。
私が、守るのも当然の事だぞ?
にも関わらず。
変な事を、春香へ!?」

すぐ春香の事を、想像すると…
私には、春香の微妙な顔も浮かんだが。
どうにか考えてると…

「あははは!!
それだ、土方!!
俺も小五郎が、春香にかぁ?
過保護なのも充分、知ってる!!
まさに嫉妬深い男!!
一番、的確だろ!?
よし、今までの新撰組を、考えればなぁ…
俺すら思う事も多いが…
それでも新たな新撰組ならば間違えねぇ筈!!
新たな思考で動く独立組織を。
まだ幕府には、見つからねぇ様に長州藩邸へ!!
春香と話す事も俺は、認めるぞ?
まぁ、勿論?
俺と小五郎の最低二人以上!!
一緒に居る事が、前提条件なぁ?
更に土方でも独立部隊として水面下、難しい筈。
だったら土方が!!
厳選しながら独立部隊の為、全て未来の為。
そう判断すら可能だろ?
全て良い方になるならば、問題ねぇ!!」

いきなり大きく言った晋作の言葉に…
凄く驚いて私も見れば、また笑いながら…

「小五郎!!
まさに嫉妬深い男と、決定的だ!!
そして土方ならば、やはり学。
充分過ぎる上に…
未来の為のみ。
しかも武力を、真っ先に放棄したのも事実!!
あの春香が、俺達へ。
言って出来なかった事すら簡単に選んだのも…
土方だろうがぁ!!
尚更、未来の為。
その自己防衛力として必須になるのみ。
もう簡単な事だろ?
生きてる者を、未来の為のみ。
命懸けすら明確。
歴史も含め必ず、変わる!!」

晋作の言った事に私もだが。
土方も含め皆すら驚きでと、無言になった。

意味は、私でも充分、判る。

確かに…
土方の学、防衛力すら充分過ぎるが。
皆も納得して頷く様子を、私も見た時だった。

いや、待て!?
今の春香は!!
危うく…

「晋作!!
そして土方君!!
今の春香は駄目だ!!
危険もある!!」

すぐ私は、叫んだ。

やはり皆すら驚きながら明らかに私のみ。
見た事も気付くが。

少し冷静になる為と、私も目を閉じる。

確かに未来だけならば、最善だろう。

だが、僅かな危険も…
やはり春香が、だろう!?
何か、あってからでは、遅い!!

そのまま冷静に私も言う。

「この場に居る皆すら驚かせて、すまなかった。
先に謝罪を。
だが、今から言う私の予測も聞いて欲しい。
晋作の言った意味も充分、判った上に…
土方君の判断も、また独立組織に関しても…
確かに最善と、私でも思う。
補足として私の事に関して何を。
どう言われても構わない事。
否定も一切、出来ないと認めても良い。
そして春香の場合ならば…
もう私から断言しよう!!
土方君と沖田君、私と晋作の最低四人が!!
揃った上で、一人ずつのみ。
そうしないと春香は、逆へ。
無自覚でも、また己自身を。
今ならば、尚更…
怯えて傷付く筈だ!!
あの春香が、また傷付く選択など…
私は、絶対、したくない!!」

言ってる途中から私自身、我慢も出来なかった。

あの春香を、また傷付けると!?
しかも私達が!!
そんな選択、私が!!

怒りも湧き上がって私は、目を開けた。
少し皆の全員へ、睨みながら…

「今の春香にと今度は、私達が…
あの春香を、傷付けながらかぁ!!
それに誰も気付かないだと?
例え未来の為でも、違うだろう!?
あの春香は、何も悪くないのにか?
なぜ、いつも春香ばかり。
なぜ、己の『幸福』も判らないと…
こんな事は、春香自身の自己防衛と同じ!!
優し過ぎる春香ならば、『全て』が、だぞ?
どれ程の学で、判って居ても関係ない!!
常に春香自身が、『判らない』と。
だから『知らない』と、何度も!!
皆すら聞いてる筈。
にも関わらず。
理由も簡単だろうがぁ!!
つまり、春香は『恐い』のだぁ!!」

皆の全員が、驚く中でも私は…
もう春香ばかり浮かぶ。

あんな怯えてる春香に!?
私は!!

だからこそ、土方も睨みながら…
そのまま私も言う。

「土方君には、判らないだろう?
私が、なぜ春香へ。
動かず、それでも春香の為のみ。
その理由すらだ!!
絶対に私は、あんな未来でと?
ずっと傷ばかりだった春香へ。
今の安心だけでも私が!!
必ず、守り抜く…
そして土方君も恐らく…
高い学のみで未来を、だろう?
だが、もっと、なのだぞ?
だからこそ私は、春香のみ!!
流石に土方君も全ては、無理だった筈。
それに関しては、私も仕方ない事と判る。
土方君の場合、春香とも二日程度のみ。
その後、大久保と一度のみ。
私達の場合は、常に春香から情報を。
更に大久保とも情報共通させながら最善を。
だからこそ、私から土方君にも言えるのだ!!
あの春香を、私は、傷付けたくないと!!
そして土方君が、許せないとか?
もう判断した以上の未来を!!
あの大久保と接触後。
どうにか私達でも、だぞ?
気付けた事すら多過ぎるのだぁ!!
あんな未来で、ずっと春香は…」

想像するだけでも私には、耐えられない筈!!
にも関わらず。
更に春香へ、だと!?

「これ以上、春香へ!!
一切、傷など私が!!
許せるものかぁ!!」

怒鳴ると土方すら動揺しながら…

「な…
俺の予測以上だと…」

僅かに言ったのも私は、聞いたが。
すぐ土方は、目も閉じてだった。

「あんな未来より酷いだと?
ならば、要点のみ。
判った事を、今だ。
すぐ言ってくれるか?
俺の予測以上、つまり…
新たな春香からの情報だろ?」

その土方も見て私は、冷静になる為。
息を吐き出すが。

あんな未来を!?
私は、また言うのか!?

少し首を、私も横に振ると…
察した様子で武市が、だった。

「桂さん、すまなかった。
春香さんを、だろう?
未来のみ、優先して私達まで…
そして私も想像したくないが…
意味も充分、判る上に…
今の桂さんには、こく過ぎる筈。
だから私が、詫びも兼ねて代わろう。」

意味にも私は、気付く。
すぐ武市も見れば、目を閉じた。

「土方、私から要点のみ。
言わせて貰うぞ?
だが、これは…
普段から桂さんが、春香さんを。
既に土方すら判る筈。
尚更だからな…」

「あぁ、俺も構わねぇ。
未来の情報が、最優先だ。
この場なら確実だろ?」

土方まで冷静に答えたのも見るが。
やはり私は、目を閉じる。

すぐ武市は…

「土方に要点と言いたいが。
大久保と私達で見抜けるのは、桂さんのみ。
常に春香さんの言動を、理解してるからこそ…
恐らく大久保が、土方へ。
伝えた時以上、既に多過ぎるのだ。
確かに元凶、原点になったのは、乾の思考。
乾自身は、自由と呼ぶが。
単純に己の欲を、自由に使いたいのみ。
あんな乾の思考に、だぞ?
既に幕府体制で根付いた武力思考まで含めたまま…
更に未来の場合、途轍もない技術力すら溢れてる。
私でも見た事は、ないが。
春香さんの荷物、その一つでも充分。
全ての理解など、私すら不可能だった。
土方も想像で、構わない。
もし文ならば、未来では、紙も筆など一切、不要。
それでも誰かへ、連絡したいならば…
いつでも、どこでも、誰とでも可能。
機械の大きさも手の平程度。
しかも機械にも関わらず。
春香さん個人の識別さえする。
常に春香さんの顔や、声で反応する上に…
その機械すら話す事が、可能。
つまり、春香さんからすれば…
誰かへ、連絡する際でも、だろう。
その機械へ、触れる必要すらなく言うのみ。
それだけで連絡すら可能な機械を。
未来では、皆が、普通に持ち歩いて居るそうだ。
そして桂さんも言った事だが。
いくら話す機械でも所詮は、機械。
だからこそ、春香さんが、そんな機械へ。
答えろと?
私の生きる意味、理由を、教えろと?
そう機械へ、言えば…
『どう、お答えすれば良いのか、判りません。
何か他に、お手伝い出来る事は、ございませんか?』とか。
機械は、言ったそうだ。
当然過ぎる事、機械に思考など、ある筈もない。
結局、春香さんは、どうなる?
ずっと判らないまま、だろう?
そんな想像すら出来ない機械が。
途轍もない機械ばかり溢れてる未来で、だぞ?
今度は、与えられる高過ぎる学。
どうにか必死に未来の…
正しき者達が、出した『男女平等』の答えへ。
それすら武力思考が、残り続けた中でだ。
乾の自由思考まで、絡み付く。
あるのは、常に権力や武力、欲のみ。
貧富の差だけは、悪化するばかり。
暮らす為、生活の為、金も稼ぐしかない上で…
権力もなく従うしかない者達は、常に吐口を。
常に己の弱い者へ。
ここからが、最も重要になる。
何も悪くない春香さんと、同じ様に…
ずっと与えられるのは、痛みと苦しみのみ。
高過ぎる学のみ。
その高過ぎる学でと、未来へ。
続くべき幼子や、若者達は…
生きる先行きすら判らず。
未来へ、将来へ、絶望して己自身を。
選ぶのは、自殺のみ。
世界人口が、70億も居るならば…
多過ぎる他国が、ある中で自殺死亡率も…
この国は、6位程度。
あの春香さんは、保護された事で、だろう?
どうにか命だけは、救われたのみ。
私も春香さんが、錯乱しかけたのも見てる。
だから余計、信じられない事を。
ずっと常に新たな命が、幼子が、若者が。
受け続け、それにと、耐えられず。
隠され続けるからこそ…
助けすらない絶望の中で、足掻く道を。
その結果が、どうすれば…
己自身、上手く死ねるか、のみ。
もう私でも…
想像したくない未来へ、だぁ!!」

武市の苦しそうな声と叫びを。
私も聞いて尚更、春香の錯乱した姿も浮かぶ。

そう…
そんな未来など!!
私だって!!

しかも、あの優しい春香は、自ら…
また己自身も的へ!?
余計、痛み、苦しみ、恐怖、絶望、全てを。

そのまま耐えられず、私も叫ぶ。

「武市君!?
もう充分だ!!
しかも春香は…
無自覚で、また己を。
優し過ぎるから逆に皆の代わりで、的へ!!
なるのに、なぜだぁ!!
そんな春香ばかり、傷付けると!?
知る度に味わい続ける絶望だからこそ!!
気付きたくないと。
変わりたくないと。
今ある平和すら夢と…
どれ程の恐怖になる!!
春香自身から動くまで…
私から与えられるのは、安心のみ。
そして、ようやく笑うのだぁ!!」

「もう充分だぁ!!
俺にも判った最悪な未来!!」

怒鳴る様な土方の声で、私も目を開ける。
そんな土方は…
目を閉じたまま両手を、震える程。
強く握り締めてた。

「しかも春香の意味にかぁ?
もう俺すら全て判るからこそ…
ふざけんじゃねぇ!!」

更に怒鳴ると土方は、目を開けたが。
一切、動かず、視線のみ皆へ。
すぐ私も察する。

「それすら変えるだけだぁ!!
そして俺も一切、許さねぇ!!
この場に居る者も同じだろうがぁ!!
更に春香自身…
まだ、だな?
当たり前な事だが、既に歴史も違う!!
もう新たな未来になってんだぞ!?
この先にある未来まで…
そんな未来には、しねぇのみ!!
だが、重要な事すら明確!!」

叫ぶ様に言うと今度は、私を。
明らかに睨んで僅かな殺気も気付く。

「桂小五郎!!
そんだけ判るなら尚更じゃねぇかぁ!!
安心だけじゃねぇんだぞ!?
そして春香へ。
教えるのも桂小五郎のみ!!
それすら『愛する』事を、だろうがぁ!!」

な、何を!?
私が、春香へ!!

すぐ私も…

「土方君、待て、私も春香のみ!!
愛してるのも変わら…」

「違うってんだよ、こらぁ!!
今の春香には、安心のみ!?
つまり、『安心』しか、ねぇからこそ!!
だからこそ、今を、夢へと。
だろうがぁ!!」

私の声すら土方は、怒鳴る様に遮った。
また…

「桂小五郎が!!
春香へ!!
与え教えるのは、『愛』を、だぞ!?
そして春香は、『愛されたい』と…
願ってる筈だろうがぁ!?
無自覚だろうが、常に安心のみ?
余計、そんなのは、夢と変わらねぇんだよ!!
春香は、なぁ?
願って、祈って、叶った事すらねぇ…
だから余計、安心する上に…
失う事だけは、判るからこそ!!
夢にと、その方を、選ぶんだ!!
愛される喜びも、何も知らねぇ…
だから気付きたくねぇと。
変わりたくねぇと。
今すら『恐い』んだろうがぁ!!」

もう土方の怒鳴った内容に私は…

それを!?
だから余計に春香は!!
夢へ。
恐れるのも判るが!?

私も同じ事を!?
本来ならば『愛する事』を!!

また目を閉じて冷静に私は、考える。

あぁ…
確かに春香は…

知らないから!?
私が、愛してるかも不安だからと!!

だからこそ、安心のままを。
その方が、春香は…
だから最近は、特に私へと、ばかり!!

すぐ、また春香の言葉も浮かんだ。

『今が夢…
そう考えてる方が多分なぁ。
この感覚もだろ。
目が覚めた時、楽な気もする。』

つまり、恐いからこそ!!

また私すら失った時が!?
『恐い』からこそ今を、夢へ…
そう考えてる方が、楽な気もすると…

春香は、その意味でか!!

判った事もあって、私も目を開ける。
先に土方を、それから皆を、見てから言う。

「もう春香の言葉にだ。
私も充分、納得した。
私が!!
春香へ!!
安心と同時で、『愛する』意味を。
教えてみせるのみ。
そして未来すら同じ事!!
私自身も、そう…
必ず、春香へ。」

言った後、皆も少し笑うが。
やはり土方は、更に笑いながら…

「どんだけの無自覚馬鹿だぁ?
くっ、ははは…
なら、油断すっと俺が!?
まだ春香には、いきなり?
勿論しねぇが。
桂小五郎!!
嫉妬より先に、だろ?
隙すら見せたら俺が!!
学でと!!
くっ、少しは、もっと考えるな?
ははは…
あの春香を!!
今度は、俺へ!!
誘導すんぞぉ?
近々、会わせて貰うからなぁ?
嫉妬深い男の桂小五郎!!」

また私を、その呼び名へ!?

いや、私の事より…
あの春香を、誘導だとぉ!!

そこで私は、完全に土方のみ。
春香の危険人物と確信した。

「やはり土方君が!?
坂本君より、ずっと危険人物か!!
私も油断しない!!
寧ろ、真っ先に!?
学でと春香を!?
そんな事も絶対に私が!!
もう会わせたくない程だぞ!!」

怒鳴って言っても土方が、凄く笑うのも…
私は、見てた。

「既に、そこだろ!!
俺へと嫉妬だぞ?
今頃、気付く馬鹿が!!
ははははっ!!
どんだけ鈍いってんだよ。
笑うしかねぇな!!
もう俺が、だぞ?
もし桂と同じ時間を、俺が!!
春香の側へ、居てみろ?
もう春香は、常に俺のみ?
ははははははっ!!
そして俺なら動揺も、しねぇ上に…
更に余裕だからなぁ!!
確かに危険人物でも良いが。
近々、総司と一緒にだ。
一人だけ連れて来るぞ!!
先に俺からも言っておくから問題ねぇ…
春香も一切、傷付けねぇし?
さっき桂が、言った事だぞ?
もう嘘とも言えねぇ筈だなぁ!?
はははははっ!!
命懸けで、来た俺が?
こんな笑うと?
また春香の予想外、スゲェな、おい!!」

土方が、完全に春香へ!?

だが、私も、さっき…
既に四人と言った事ならば!?
撤回すら出来ない!!

もう私は、目を閉じて大きく…

「私も嘘は、言わん!!
だが、土方君だけは、私もだぁ!!
一切、油断しない!!」

すぐ全員が、一斉に笑ったのも私には…
判った事もあって、そのまま無言を。

ひたすた私も耐え続えるが。
それでも春香だけを!!

土方から守る手段も必死に考えるのみ。

**************************

一応、その場で皆も含め藩邸から去った後。
すぐ土方から長州藩邸へ。

まさに予告状が、届いた…

しかも三日後。

新たな新撰組すら迅速な動きも判る上に…
それにと複雑な気分になりながらも…
常に土方対策も含め考え続ける状態へ。

だが、やはり…
決して春香から離れず、言動すら逃さず。
常に判断含め、皆でと決めて行動するのみだった。
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