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第二章:僅かな兆しの中でも徐々に。
20.歴史を変える為の志、そんな国は許さない!!
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今は奇兵隊と訓練擬きを。
してる私だったが。
どうしても別の事ばかり考える。
桂さんの事だった。
どうして私は…
桂さんが、だろ?
優しいぐれぇ…
もう判んのにかぁ?
なぜか不思議な感覚ばかり。
その答えも私には、判らない。
そして、もう一つ。
もし既に私が、歴史へと。
影響してるとしたら…
今の私が、だぞぉ?
何が、出来る?
私みてぇなのが、だぞ?
必死に頑張ってる桂さんや、皆へ。
どうしても答えが出ない私は…
訓練場の中央へ。
今なら数十人は居る中で私は気配のみ。
目を閉じて大きく私も…
「この場に居る皆へ、聞くぞぉ!!
武力以外でだぁ!!
この国で出来る事が、あるのかぁ?
既に全員だけじゃねぇ。
高杉さんも、桂さんも、未来の為!!
そして、もし未来へ。
皆が武力以外で、望む事は何だぁ?」
そう言うと、すぐだった。
「俺達は馬鹿だぁ!!
だから今は、武力しかなくても。
そんなの未来へ、必要ない!!
皆が笑って生きる未来だぁ!!
今の俺達は、それしか出来ねぇ!!」
「春香さんが!!
未来で生きる皆が!!
笑う事だぁ!!
それでも俺達が。
馬鹿なのも判ってんだぁ!!」
「俺達は馬鹿だから尚更だぁ!!
頭の高杉さんと桂さんを。
絶対に、この国を。
変えてくれるって事だけ!!
信じるしか出来ねぇんだぁ!!」
「ずっと今までの仲間も。
いつも幕府は話し合いが出来ねぇ!!
そして何も判らねぇ!!
でも頭の高杉さんと、桂さんが。
目指す未来ならって信じるだけだぁ!!」
「幕府があれば、もっとだぁ!!
未来は駄目だって事しか判んねぇ!!
その幕府は話でも無理ならと。
今の俺達が出来る事だけを。
全力でするんだぁ!!」
その言葉に私は正直、驚く。
本当に…
国の為ってかぁ?
未来の為と?
だが、今は武力しか…
んで未来には必要ねぇと?
もう私は笑って大きく言う。
「正解だぁ!!
あはははははは!!
スゲェな、おい!!
んな事すら普通に、すぐかぁ?
だが、充分だろ!?
あははははは!!
しゃあねぇ…
私は勝負も嫌いだがなぁ?
んな私にもかぁ?
単純、未来の為だけ!!
ただ、今は強くなりてぇと!!
思ってる全員だぞぉ?
再度、言う!!
勝つ為じゃねぇ…
単純、高杉さんと、桂さん!!
信じて強くなりてぇと。
思ってる馬鹿だってならかぁ?
一斉に仕掛けて来い!!
まだ私程度なら強くもねぇ!!
そして未来の為かぁ?
そう思ってる馬鹿は嫌いじゃねぇぞ!!
もっとだぁ!!
始めろ!!」
そう言うと全員が一斉に動くのを。
私は察して避ける中で分析もする。
なぜか楽しくなって私は笑う。
「身体の使い方だけじゃねぇぞぉ?
連携すら乱れてる!!」
また全員が動きも変えた事に察する。
目を閉じながら私も動いて…
指摘を。
「ちっと踏み込みすら甘い!!
んなだと自滅すんぞぉ?
あははは!!
そして…」
素早く私は動いて訓練場の角へ。
わざと移動する。
皆の動きも合わせて壁と死角だけを。
使って私も軽く、数人へ弱めな一撃のみ。
「今の攻撃を!!
受けた者は止まって見学だぁ!!
他は続けろぉ?」
そのまま同じ事を。
素早く動いてから笑って私は言う。
「もう数人しか残ってねぇぞ?
攻撃も受けてんだぁ!!
その時点で敵だったら…
どうなるか判んだろうがぁ?
生きる為、足掻け!!」
んな事だけ数回、繰り返すながらも思う。
こりゃ…
マジかぁ?
未来の為ってかよ。
だったら確かに?
この国でも、かぁ?
ちったぁマシになるかもなぁ!!
そう思いながら奇兵隊の相手を。
そんな中で…
「おい!!
ちょっと待てぇ!?
何で、率先して春香が!?
しかも、これは…
ちょ、馬鹿共も!?
何してんだぁ!!」
慌てる様子っぽい高杉さんの声を。
聞いて私も止まった。
んん?
どった?
「は、春香!?
何を。
まさか…
皆に指導してるのか!?」
桂さんの声で私は目を開けると。
訓練場の入り口で二人が驚いた顔のまま…
更に皆も見れば息が切れてたが。
私にと少し笑ってたのも見れた。
「あはははは!!
指導とかじゃねぇよ?
単純、高杉さんと桂さんを。
信じて強くなりてぇってなぁ!!
すぐ言いやがったが。
あははははは!!
ちっと全員の弱点を。
教えただけ!!
まぁ、団体の強さもかぁ?
充分あるし?
んな皆もだぞぉ!!
今の攻撃かぁ?
受けた部分も同じだろ?
なら馬鹿でも判んなぁ?」
そう笑って言えば、全員だった。
少し驚いた顔もしたが。
理解した様に笑って頷いたのも見た。
だから私も笑って皆へ、続ける。
「あはははは!!
全員、判ったっぽいなぁ!!
もう簡単だぞぉ?
誰でも弱点は、ある!!
だが、団体って事も忘れんなぁ?
団体ならば連携だけじゃねぇぞ?
簡単、個々で、だぁ!!
全員が仲間ってかぁ?
それぞれ、弱さ、弱点を!!
曝け出せぇ!!
ただの誇りだけ?
んな下らねぇの捨てちまえ!!
あはは、もう当たり前。
んな誇りだけじゃ、誰だって同じ!!
誰も生き残れねぇぞぉ?
追加で言うが。
他国だかの名言も言ってやっかぁ?
終わり良ければ全て良し!!
んな誇りすら全く要らねぇ…
皆の目的も、既に決まってんだぞ?
だったら尚更。
全ての終わりにある結果だろ?」
また全員が驚いた顔になったが。
すぐ笑い出したのも見て私も笑う。
「あはははは!!
つうか…
自分達で既に馬鹿だってかぁ?
認めてんじゃねぇかよ!!
んな馬鹿って認めるぐれぇならなぁ?
もう弱み程度。
仲間で馬鹿して笑ってろ!!」
言ってから二人も私が見れば…
凄く驚いた顔だったが。
高杉さんが首を横に振ってから…
「どんだけ馬鹿してんだぁ!!
訓練内容でも俺が!!
ずっと指摘も、してんだろうがぁ!!
それを、か?
春香の言う事も、確かに?
何も間違ってねぇとしても…
俺より春香に、かよ!!
馬鹿共は俺より春香だな?
良い根性してやがる。
もう決めたぞ…
小五郎!!
春香と一緒に藩邸に戻ってろ?
俺が徹底的に、もっとだぁ…
一応、全員、纏めて再度、俺が!!
すっからな?」
微妙な顔で大きく言ったのも私は見てた。
桂さんまで複雑な顔で頷くのみ。
んん?
徹底的?
再度?
「ちっと高杉さん?
それすら違うっぽい?」
私が疑問を言うと高杉さんは驚きながら…
「な、春香!?
俺の指摘が、か?」
一応と、奇兵隊の皆も見れば…
少し笑いながら視線だけ個々でと。
そんな様子も見て理由が判る。
まぁ、確かに?
皆は、かぁ?
全く悪気も、ねぇだろうが。
「いんや、高杉さん。
こりゃ…
指摘とか訓練以前の問題っぽいぞぉ?
多分だが、似た様な事を、だ。
既に皆と、してるだろ?
だからなぁ。
皆は高杉さんの指摘に関しては充分。
判ってるんだが?
皆は私相手より単純に、高杉さんを。
動きも含めて多く見てっし?
強くなりてぇって言うか…
訓練中なら高杉さんと、かぁ?
一緒に居られるから、だろ?
まぁ、上手く言葉にするのも微妙だが?
構って貰える方が?
嬉しいって感じかぁ?
だから訓練っつう名の遊びだろ。」
言った瞬間、高杉さんは皆を。
見て複雑な顔になった。
でも皆の方は驚きながら首を横に振るのも…
私は見てたのだが、急に皆は目を閉じた。
「大馬鹿共がぁ…
今の行動で、俺も判ったぞ!?
訓練を、何だと思ってんだ、こらぁ!!
単純に俺と、遊びたいだぁ?
全く訓練じゃねぇだろ?
いつも俺が!!
言ってる事も、だろうがぁ!!」
んん?
いつも言ってると?
不思議に思いながら私も皆を。
再度、見ると無言で頷くだけだった。
「晋作、もう充分。
私も判ったからな?
ならば…
春香は、こっちへ。」
桂さんの声で、また私も見ると…
少し笑って片手も出してた。
意味も判って私も少し笑いながら桂さんの側へ。
「本当に春香は素直だなぁ…
少しで良いからね?
目を閉じて待っててくれるかな?」
んん?
どったぁ?
桂さんは同じで優しい口調で笑って続けた。
「春香は心配ないよ?
私が居るからね。
だから、そのまま動かず。
私が言うまで目を閉じてて欲しい。
すぐだよ?」
私はサッパリ判らない。
でも一応、頷いてから目を閉じた。
その瞬間、気配のみ。
桂さんが動いたのも判ったが。
「こ、小五郎!?
ちょっ!?
な、えぇ!?」
高杉さんの変な声も聞こえた。
「もう良いよ、春香?
目を開けて大丈夫だ。
さて、一緒に藩邸内へ。
このまま戻ろうか。」
桂さんの声で、私も目を開けると…
さっきと同じで優しく笑ってるのも判るが。
急に抱き上げられて驚く。
「んん?
桂さん、どった?
いきなり…」
「春香が言ってくれたからね。
本当の訓練を、だろう?
再度、考え直す機会をか。
ただ、私は与えただけだよ。
これで更に、皆も頑張るだけになる。
きっと、しっかりと訓練にも励むのみ。
そう、春香を。
武術すら必要もないのに、わざわざ?
そんな事ならば本来、私が、させたくない。
もう何も問題ないから大丈夫だ。」
そのまま桂さんは私を抱き上げたまま…
藩邸内の方へ、歩き出したが。
一度、止まって少し振り返った。
「晋作、後で再度。
一応、訓練内容も変更させるが…
これで訓練も、だろう?
更に、わざわざ…
春香が?
意味も判るな?」
「そ、それは一応、俺にも判るが。
いや、小五郎?
ちょっと、これは…」
「この場は、晋作に任すぞ。
春香には私が居るからな。
全く問題ないだろう?
まして訓練と、遊びを?
もし間違えてるならば…
早急に対応した方が良い筈。」
んん?
訓練を?
間違えてるなら?
どうして桂さんが動いたか…
一応、私も判って少し笑った。
「あはははは!!
桂さんの言う通りだなぁ!!
何か問題があったら?
皆が、だろ?
確かに、そうなるし?
また桂さんらしいっちゃ、らしいが。
皆を、考えてだろ!!」
言えば桂さんも普段と同じだった。
「いや、春香のおかげだよ。
間違ってたら早く直すべきだろう?
私も満足してるからね。
藩邸内に、このまま戻ろうか。
多い人数の相手も続ければ、春香も疲れる。」
そう言いながら桂さんも移動するが。
意味が判って私も納得した。
んな疲れる程かぁ?
特に、してねぇが。
桂さんらしい理由だな、おい!!
そう思いながら一緒に藩邸内へ戻った。
**************************
一方、桂小五郎。
既に文も出してた事。
皆も真っ先で集まり春香が寝てる深夜。
晋作と纏めた情報を。
怒りも抑えながら一通り話も終えたが。
それでも湧き上がる怒りを。
必死に抑える。
「私と晋作で纏めた情報は…
以上になる。」
だが…
もう集まった全員から殺気は漏れてた。
「桂さん?
私は…
春香さんを。
知ってるから余計に、か?
既に幕府だけでもない。
これ程、己自身が…
許せないのは高杉さんと同じか?
産まれてから初めてだ…
どれ程に…」
武市を察して視線のみ。
目を閉じて両手で己の刀を、だった。
完全に殺気すら抑えられず…
握り締めてるのが判ったが。
「武市?
俺も、だったぞ?
産まれてから初めてだぁ…
あれだけ己自身が…
だが、どうにか春香の前!!
馬鹿な俺が出来る事すら必死に抑えるのみ。
春香の指摘に一言も!!
反論すら出来ない馬鹿な己自身が!!
指摘されてしまえば、すぐだったのにかぁ!!
全て当て嵌まると判って、もう余計に!!
許せる筈も、ねぇ!!
それでも必死に、あの場で絶対、出せねぇと。
俺が!!
出来る答えすら一つ。
何も悪くない春香の痛みや苦しみなどに比べたら…
しかも今すら唯一の希望が、春香のみ!!
こんなの耐えられねぇに決まってるが!?
今まで殺された仲間達すら判る!!
尚更、間違えれねぇんだ!!」
晋作すら目を閉じて叫んだのに…
「晋作!!
私も同じだと判ってるだろう!?
一切、次すらない!!」
「判ってる、小五郎!!
今だけだぁ!!
すぐ抑え付けるのみ。」
怒りで私も怒鳴ったが。
晋作の意味も充分、判る。
あの場には私も居たのだ!!
尚更…
だが、すぐ春香を。
思い浮かべて私も息を、そのまま吐き出す。
それから皆の方へ。
「皆も、同じ事だぞ?
あの春香すら奇跡的にも関わらず。
次など…
一切、ない!!」
すぐ怒鳴ったが、皆も理解した様子だが。
殺気だけはと、必死に抑える様子も判った。
ふと春香の言葉も浮かんだ。
だからこそ…
「春香の言葉を、今の皆へ。
既に聞いてる私から指摘しよう。
『やられたら、やり返すと?
んな事しか、しねぇ歴史の中で…
何が、どう平和を願ってると言える』と?
まさに、今すらかぁ!!
皆が、だろう?
春香の言う力を!?
学でもなく、単純に怒りのみ。
それで、やり返すと?
こうして皆が、集まり未来の糸口を。
それすら何も知らない春香が!!
既に言ってる事に当て嵌まるだろう!!」
そう私が怒鳴ると、皆も僅かに反応した。
僅かに殺気は消えたのも一応、見た。
だが、私は続けた。
「もう春香の言葉のみ。
それを、私が言うのみ。
『どうして同じ理由で!!
どうして同じ国内で!!
同じ言葉すら判ってる筈なのに…
どうして一方だけを。
どうして繰り返す!!』
更に春香は…
『同じだろうがぁ!!
何が志だぁ!!
何が武士だぁ!!
何が国の為だぁ!!
今だけじゃねぇだろうがぁ!!
歴史は、ずっとじゃねぇかぁ!!
今だって幕府が…
滅んだって何も変わらねぇのにかぁ!!』
まさに、今すら全員だと?
同じだと?
ならば、この国は春香の言う通りだろう?
『そして終わった方がマシなのにか?』と。
春香も言ったが。
まさに、この場ですらならば…
この国は、終わらせるべき国だな?
何も悪くない新たに産まれる幼子達が、だぞ?
常に泣き叫び続けながら不幸になる国。
もう私ですら許せる筈も、ない!!
春香の様にか!?
ただ、この国で産まれただけでと?
ずっと痛みと苦しみのみ。
また与えられるのは学のみ。
そんな高過ぎる学と、欲のみ。
そんな中で生きる先行きすら見えず。
未来へ、将来へ、絶望する国。
そんな子供達が、選ぶのは自殺のみ。
そんな国になるならば…
春香の言う通り滅ぶ方が良いだろう?
いや、寧ろ…
あって良い筈もない国だ!!」
「ワシャせん!!
もうワシが全部や!!
絶対にせん!!
そがな未来には、させん!!」
すぐ動きも察したが。
坂本は皆の真ん中へ。
目を閉じたまま…
首まで横に振りながら叫んだが。
また私の方を向いたのも見てた。
「桂さんの言う通りやろう!?
ワシらが、そがな事ばっかりしたせいでちや!?
その先にある未来が、絶望ぞ!?
ふざけんやない!!
もし桂さんの言う通りに考えちゅう奴が、ちや?
この場に居るなら名乗れ!!
ワシが付き合うてやんぞ?
寝る間すらないぐらい、ずっとやぁ!!
ずっとワシが説得のみ!!
力やないきな?
もう口だけでもええか?
嘘やろうが、何やろうが、誰からワシがやろう?
何言われようが構わん!!
ずっと言いまくっちゃる!!
そんで考えが変わるまでだぞ!?」
再度、坂本が叫ぶと目を開けた。
動かず、それでも一度、皆にと視線のみ。
だが、明らかに私を。
向いて睨んだのも気付く。
「桂さんも、やろう!?
また気付いちょらんぞ!!」
その言葉に私は驚く。
私もだと!?
気付いてない?
更に坂本が睨みながら…
「桂さんは今ちや!!
今は春香さん、やろう!?
春香さんのみと?
これなら春香さんの言葉で言うならちや?
もう桂さんの欲ちや?
春香さんが大切なのは判るが。
今は未来より春香さんだけ考えちゅう答えやぞ?
春香さんだけ守る言うのも違うろう?
春香さんだけを、傷付けん為のみ!!
やけんど、春香さん以外の未来に居る者達までか?
同じで悪うないのに、やぞ?
そがな未来の者達よりも春香さん、やろ?
気持ちは判るが…
その者達は見捨て春香さんのみ?
もう桂さんの独占欲やろう?」
坂本の言葉が、余りにも衝撃的だった。
冷静に考える為、すぐ私も目を閉じる。
今の私は…
確かに、そうだ。
私は春香のみを。
無自覚でも、だろう?
意味に判って私は目を閉じたまま…
「坂本君の言う通りだな。
すまなかった。
この場で詫びる。
私は無自覚でも、やはり春香のみ!!
その為だけを。
考えてしまった事も、まさに己の欲!!
私自身、春香ばかり…
それも否定は出来ないと。
ならば…」
そこで私は目を開けた。
坂本も見るが、一応、皆へ。
「この場では私も、だろう?
学でもなく春香しか考えなかった事に…
すまなかった。
もう、これは私から頼みにもなるが。
皆も含め未来を!!
春香を最後に今だ!!
未来の為に助力を求めたい。
言葉が判るならば対話を。
その中で最善を。」
全員が私も見たのにも判るが。
少し笑った、その中で武市だった。
「桂さんは本当に春香さんを。
未来も変える動機すら全て、だろう?
だが、そんな春香さんも含めた未来だ。
私すら信じられない気分になってもな。
全てが正しくなるのみ。
ならばこそ今、私も必ず最善を。
再度、皆と予測して笑う未来の為。
助力するのみ。」
意味には私でも判るが。
そう、なるか?
確かに?
やはり…
また私は安心して眠る春香も浮かんだ。
複雑な気分で…
「武市君?
一つ、私は先にだな。
正直に言う。
未来の糸口よりも、だぞ?
春香の難題も判らないのだよ?
もう誰でも良い。
私にもか?
助言が欲しいぐらいだが?」
そう言うと全員が、だった。
今度は笑いを耐える様子に…
そんな中でも、また…
「あはははははっ!!
小五郎?
もう俺は、だなぁ?
どうしても笑うぞ!!
今は更に?
助言なら多分…
忍耐のみ!!
小五郎も徐々に、だろ?
あははははっ!!
いかん。
想像で笑ってる場合でもないのにか!?
小五郎の難題に、かよ?
俺だけじゃ、ねぇなぁ?
絶対、皆も無理だぞ!!
くっ…」
笑って言う晋作の意味ならば充分、尚更だった。
余計に判って睨むのみ。
だが、そうだな?
春香の難題など誰も…
いや、まず先に皆へ、だろう!?
複雑な気分になるが。
晋作も無視して再度、皆へ。
「今のは忘れてくれ。
皆も充分、後回しで良い。
日も、刻も、ないからな。
本題に入ろうか。」
一応、皆も切り替えた様子は判った。
だから私も冷静にと…
目を閉じたまま…
「私も含める全員の学だ。
それでも、だろう。
私だけでは到底、無理。
春香の場合、余りにも学が高過ぎる。
予測しても、あの大久保よりも、だろう。
私や晋作以外は話のみ。
見てない事でも難しい筈だが。
春香の持ち物で一つ。
以前、晋作が言った電話や連絡に使うとか。
その機械に私も触れたがな?
あれ程の技術力、完全に皆がする想像以上。
そんな機械すら溢れてる未来など…
私には全く想像も出来ない。
しかも春香は誰でも持ってると言った。
だが、所詮、機械は機械だ。
私と晋作に判らせる意味で、だろう。
その途轍もない機械へ、だぞ?
春香が大きく言った。
答えろと、私の生きる意味をと。
その理由を教えろと、だった。
そして触れる必要さえない機械の言った事を。
『どう、お答えすれば良いのか、判りません。
何か他に、お手伝い出来る事は、ございませんか?』と。
当然だろう?
思考すらない機械が、判る筈もない上に…
答える筈もない。
そんな春香も判ってる様子で、だった。
にも関わらず。
少し笑って春香も続けて言う。
同じだと、充分だと、出来る事だけをしろと?
特に私へ、だろう…」
言いながらも私は思い出す。
判ってなかったとしても…
私が、あの春香を。
悲しいとも違う。
あんなに痛々しく笑うのにかぁ!!
どうにか息を吐き出す。
湧き上がる様々な感情を。
私も必死に抑えながら続ける。
「私が春香へ…
螺子だったら、機械だったら話さないと。
言ったから…
あんな顔で春香が、言う理由も多かった。
未来では機械も話すと?
何でも可能だと?
目を閉じながらでもと?
春香が言った意味も、充分、私は判った上に…
すぐ私には違う事も思い出した。
無自覚でも春香自身、自ら全ての的へ。
思い出した春香の言葉でだった。
私自身が、あの時!!
全く理解も出来てなかったと、判った程。
これは、そう…
私に限らない。
晋作も、坂本君も、だろう?
あの場でも一緒に居たのだから…
既に春香から聞いてた言葉。
私が真っ先に春香を、保護する為。
最初の長州藩邸で、だった。
今から言えば、今の皆でも判る筈。
そのまま春香の言葉を言う。
『私は誰かが、泣くなら…
悲しむ連鎖を止める方が、まだマシだ』と。
あの優し過ぎる春香が…
出した答えすら全て当て嵌まる。
春香は武力を、力を、欲を、願いを、祈りを、幸福を。
己の全てを、否定したからこそ、だろう?
そんな春香は、やはり常に、一人。
だからこそ変えられないと、判断したからだ。
高過ぎる学がある中で出した最大の理由。
悲しむ連鎖を止める為のみ!!
その代償で逆に、春香が…
ずっと痛みと苦しみばかり、耐え続けると?
そんな事は身体や命ではない。
春香の心が、だろう!!
判らないまま死ぬのみ!!
そして春香が出した答えを、私は聞いた時。
私自身でも全て正しいと、判断した。
つまり、武力、力ではなく学のみ!!
勿論、幕府討伐は必ず、しなければならない。
それすらも最小限へ。
全ては不可能でも、どうにか減らさなければ…
恐らく、春香の言う通りで、この国は繰り返す。
連鎖は続くのみ!!」
そこまで言ってから私は目を開けた。
皆を見れば…
目を閉じて考えてる事も充分、判る。
だからこそ大きく皆へ。
「もう糸口が明確でもだ!!
最も難しいが、今ならば一人ではない!!
私も含め、この場に居る全員。
薩摩側ならば大久保が見抜いてる!!
ならば幕府内、また予測でも一番は…
あの新撰組!!
土方歳三が、だろう?
学も、実力も、群を抜いてる。
春香と接触して真っ先に見抜き動いた事実!!
例え志が違うとしても望まない未来だと。
あの場すら危険の中でも動いた程。
これだけ多くの者達が!!
あんな未来だけは望まないと。
そして今まで死んでく仲間達も!!
絶対に望んでない!!
だから諦めたら終わるのみ。
確かに私は春香の為。
だとしても…
絶対に未来も諦めない!!」
再度、息を吐き出してから皆へと。
「私から頼みたい!!
その為ならば何でもする。
皆の学を、皆からの助力を!!
絶対に、一人では不可能なのだぁ!!
武力は最小限へ。
そして愚かな道に終わりを!!
新たに産まれた幼子達が笑う未来を!!
安心して喜ぶ未来を!!
その為にする助力を求めたい!!」
全員が目を開けた。
その目には、今まで以上の覚悟も見た。
真っ先に武市が。
「桂さん、当然の事だ。
既に命懸けだったが、もう一切。
次すらないのも承知!!
困難な事だとしても…
私は一度、見てるのだぞ?
あの春香さんが、僅かでと錯乱しかけた姿を。
更に聞いた未来など…
決して許せる筈も、全くない!!
どれ程、幼子にも関わらず。
ずっと痛め付けたのだ!!
今しかないないならば尚更だろう。
人として当然の答え。
それすら間違えた己も許せないが。
唯一の希望に、私も全力でと決意するのみ。」
そう言うと、すぐ横に居た岡田も…
「俺には学も、ない。
それでも充分、判る事です!!
何も悪くないのに、痛みと苦しみだけ?
あの優しい春香さんを?
更に、もっと幼子ばかり。
産まれただけで絶望して死ぬ国?
絶対に、俺でも許せない!!
学のない俺こそ命懸けが、普通の事です。
だからこそ桂さんと、武市先生。
この場に居る皆、他も多い事だって判ります。
そして、俺が出来る事が少ない中でもです。
その為に出来る事を。
だからこそ俺が、必ず、します!!」
言った後、察した様子でと。
坂本の視線に気付く。
「ワシかて本気に決まっちゅうやろうが。
学でもかや?
一人では無理やろうが。
やけんど、ワシだって許せんきの?
桂さんの本気も充分、判っちゅうよ。
もうワシの命だけやないぞ?
この国で産まれてくる命全てやぞ?
当然な答えやろう。
ワシが動ける事も全力に決まっちゅう。
もう歴史すら変わっちゅうぞ?
そげな今、ワシらが変えんでどうするがぜよ?
ワシも、そがな未来には絶対にせん!!」
普段とも全く雰囲気すら違う。
坂本が言うのも見た。
「小五郎。
俺すら答えも決まってる筈。
もう、この場だけじゃねぇ…
あの春香が、希望の光なのもなぁ…
あぁ、確かに、そうだろう。
だが、もう俺達からしたら違うだろ?
既に俺の命も含めて、だぞ?
春香は、皆も知ってるならば…
もう全ての命も含めた生きる希望!!
春香自身が、更に繋げ続けて持ってんだ!!
この時代で、必ず変えるぞ!!
その為、全てが全力も当然の事!!」
晋作の言葉も充分、私には判った。
あぁ、確かに?
既に春香は…
全ての命も含めた生きる希望だ!!
そこで私は目を閉じて春香を。
思い浮かべる。
私も春香のみ。
そして春香は螺子ではない!!
もし、それでも螺子だと言うならば…
既に国だけでもない。
全てを動かせる程。
欠けてはならない唯一の存在だ!!
そう考えると私は少し笑う。
息を吐き出して目も開けると。
皆の強い志が、伝わってきた。
「私から言える言葉も浮かばない程。
皆の覚悟も、志も、充分に判った。
そんな春香は、決して螺子でもない。
もう晋作の言った通り。
美しく光る、生きた希望!!
私達が、諦めたら消えるのみ。」
言ってから、ふと春香の持論も浮かんだ。
だから、そのまま皆に笑って言う。
「ははは…
本当に凄い持論にも関わらず。
それすら春香自身が、だろう?
『表があれば、裏がある。
光があれば、闇がある』か。
そして今が闇ならば…
春香が、光だろう?」
全員が僅かに驚いたが。
すぐ少し笑ったのも私は見てた。
「確かに桂さんの言う通りだが。
やはり春香さんは無自覚…
そんな桂さんも?
また気付いてないと?
ははは…」
武市が少し笑いながら言ったが。
私が!?
いや…
春香が、だろう?
私は何も…
不思議に思いながら武市を。
私も見てると察した様子で、また少し笑った。
「春香さんが、希望の光。
ならば、その光を、真っ先に、だろう?
保護して守ったのも、やはり桂さんのみ。
その場には龍馬も居たらしいがな。
最初から、ずっと今でも春香さんのみ。
守り抜いてるだけでもないぞ?
愚かな、この国が変わる発端に気付いたのもだ。
全て桂さんのみ。
不可思議な現象でも、常に桂さんだけ。
そして二人共が、常に同じで無自覚ばかり。
ある意味、二人共が、同じだろう?
私から見れば、二人だからこそ。
希望の光に見えるが?」
その言葉に動揺する。
私も!?
春香と二人だから!?
「いや、武市君?
春香は…
そうだがな?
恐らく私は違う、だろう?
本来ならば…
あの春香を?
誰だって普通、傷付ける方が…
変だろう?」
言いながら私も考える。
そう、あの春香を?
傷付ける者達が、どうかしてる。
僅かに想像するだけでだった。
怒りが湧きそうになる私は咄嗟に首を振る。
駄目だろう!?
一番、私が、しっかり…
また私は目を閉じた。
怒りも含めて抑え付ける。
だが、春香ばかり浮かぶ。
もう私は、そのまま言う。
「あぁ、本当に、あの春香を?
あれだけ痛め付け、傷付け続けた者達に…
もう考える程に怒りしか湧かない。
だが、私も、だろう?
繰り返す誤ちは、しない。
一切、許されてない!!
既に春香の言葉ならば、覚えてる。
どれだけ予測してもだ。
私の学すら春香に到底、及ばないが。
無自覚でも言った言葉に最善を。
そうしなければ春香を、守れない!!」
また息も吐き出して感情を、抑え付けた。
そして目を開けた。
僅かに皆も複雑な顔で、私を。
見てるのも気付くが。
真っ先に私は坂本のみ。
見れば察した様子で目を変えた。
「私の予測だが…
これは先に、だろう。
そして坂本君しか出来ない。」
「桂さん。
ワシしか、やと?」
少し全員にも視線を向けるが。
冷静に皆も坂本へ。
「そう、坂本君のみ。
薩摩側に居る大久保だ。
既に動いてる可能性が、高い筈。
真っ先に、あの場ですら春香を。
未来も見抜いたならば、幕府内を。
その中でも唯一、春香と接触した新選組を。
あの大久保は実力も確かにあるが。
やはり、学。
群を抜いてるどころでもない。
それでも、だろう?
新たに春香からの情報だけは…
坂本君からしか不可能になる筈。
そして私達でも、だぞ?
これ程、酷過ぎる未来に…
あの大久保ならば、見抜いてる可能性が高い…
必ず薩摩側は春香の保護を、する筈。
更に言えば、春香は幕府での接触は新撰組のみ。
大久保ならば気付くだろう?
正確に言えば、新撰組副長の土方のみ。
春香に関して、二日程度でも見抜く学と実力者。
土方しか居ない事も簡単。
だが、慎重に動く大久保なら文などでもない。
真っ先に、土方と直接のみ。
大久保すら命懸けで、動く予測も出来るが。
今度は、あの土方が、だぞ?
もし幕府も含め、大久保まで接触すれば…
既に春香の為、薬まで出して用意してた程。
僅かで、真っ先に春香を。
見抜いて対処までしてるのも土方だぞ?
完全に、あの土方ならば見抜く。
もう、あの新撰組まで動きすら変える。
新撰組内部でも水面下で、だろう?
ここまでになれば歴史。
史実だけでは予測不可能になる。
長州、薩摩、土佐、新撰組。
春香の存在と未来を、知ってるのだ。
幕府討伐もあるが、常に情報の共有。
そうしなければ、何が起こるか判らない。」
言い終えてから、再度、息を吐き出す。
坂本も驚いてたが、皆も見れば…
同じで、思わず少し笑う。
それでもだ。
いくら私の予測でも、だろう?
ここから先が、全く判らない!!
今の春香は祖母の時以上も判る。
特に私が、だろう?
一切、私は離れられないのも判るが。
既に大きく動き出す前に…
何が最善だ!?
どうにか私も考えてる時。
「桂さんは…
また気付いちょらんのか?
どれだけちや?」
気付いてない!?
また私が!?
坂本の声で、驚いて見ると…
少し笑いながらだった。
「大久保さんにはワシが、やろう?
やっちゃるぞ!!
充分、判ったぜよ!!
春香さんを、やろう?
一番、判っちゅうのは桂さんのみ!!
そがな事は、すぐ判るき!!」
一応、意味は判ったが。
それは、私の場合…
「いや、坂本君?
それは普通、春香の場合。
判り易いのも知ってるだろう?
それに皆も春香の為、最善を、だろう?
そう動くのも判るが。
春香の言動に関しては、常に私だ。
一番、近くで見てる。
それでも次の…
最善が、私にも判らないのだ。
どうにか…」
そこまで言うと、少し笑ってた坂本が。
凄く驚いた顔になったのも見る。
「やっぱ気付いちょらんちや!?
あれだけ春香さんの事を。
言うた桂さんが!?
げに気付いちょらんとか?」
言ってる意味は判るが。
春香も考えながら確認の為、言う。
「それは坂本君。
私が、また春香で、か?
だが、春香の場合。
いくら考えても、この先だと…」
急に坂本は目を閉じた。
更に頭を抱えて…
「あんだけ春香さんを!?
桂さんが、まだちや!?
どいて逆は判らん?
もう、そっちがやぞ?
ワシには判らん!!
やけんど、やはり羨ましい!!
春香さんを!?
ワシも、げに可愛い女子と?
どいてワシには居んのに?
狡い!!」
もう大きく叫んだが。
意味にも私は考える。
まぁ…
確かに春香は美しいのも判るが?
だが、まだ何も私は…
「ちょっと待て、小五郎!!
またかぁ?
どんだけ気付いてねぇんだ!?
これは馬鹿とも違うのか?
それで、あの春香と?
もう俺は少し不安になるぞ?
大丈夫だろうなぁ、おい!!」
晋作の大声で見れば、驚いてるは判るが。
また気付いてないと!?
しかも不安だと!?
だが、晋作まで目を閉じた。
やはり頭を抱えてだった。
「未来の為だが!?
小五郎が、これだぞぉ!!
春香の難題?
それを、唯一の解答者が?
もう俺は、どうする!?
なぜ逆は、いつも気付かねぇんだぁ!!
俺も坂本と同じかぁ?
小五郎が、一番、判ってねぇと!?
何でだぁ!!」
な、私が、一番だと!?
判ってないと!!
春香の事ならば…
「待て、晋作!?
春香の事だろう?
何が判ってないとだ!!
いつも私は必ず、春香を。
見てるのにか!?」
すぐ気配も察したが。
武市が僅かに動いた。
複雑な顔で…
「桂さん?
それは意味が、違うだろう?
もう、あれだけ春香さんの事を。
言える者は、桂さんだけだぞ?
そんな桂さんは、なぜか…
いつも逆は、気付かないのだが。
私でも少し心配か?
桂さんが、春香さんを、なのだろう?
既に一番、理解は充分してるのだよ。
そして桂さんは、いつも春香さんの為のみ。
無自覚にと動く程、にも関わらず。
未来の為、私達も動くのも当然。
先に、これは今後の為に私も聞いても?
一応、確認としてになるのだが…
夜も含め春香さんと、大丈夫だろうか?」
その意味に気付いて私は、すぐ…
「待ってくれ、武市君?
今の春香には…
まだ早い!?
だから出来な…
違う、しない!!
いや、してないぞ!!
夜に居るのは、あの春香を。
安心させる為に…」
「その意味が違うってんだよ!!
小五郎!!」
大きく遮る様に晋作の声に驚いて見るが。
目を閉じたままだった。
だが…
「既に春香は、小五郎を。
徐々にだとしても…
もう明確にか!!
俺は見てるから余計に、判るがなぁ!!
もう完全に小五郎のみ!!
信じて、選んでるのにかぁ?
あれだけ判り易い春香が、だぞ!!
小五郎のみ!!
夜に居て欲しいってなぁ。
既に言ってるだろう?
つまり、小五郎のみを!!
もう春香は、愛してんだぞぉ!!
春香の場合、愛した事もねぇ。
だから無自覚!!
でも小五郎にだけは…
既に言ってるのと同じなのにか!?
それなのに小五郎が、逆に?
気付かねぇのかぁ!!」
もう、そんな晋作の大声と内容にだった。
意味に気付いて動揺する。
何だと!?
春香が?
既に、私を!?
愛して…
「いや、待て、晋作!?
あれは多分?
意味が、違う、だろう!?
あの春香が、か?
既に、私を?
愛して…
だが、恐らく私を、か?
言いたくないが。
男としては、見てないぞ!?
春香の祖母と、だろう?
似てる感覚でと、言ってるのみで!?」
慌てて私も言う。
そこで晋作も目を開けたが。
微妙な顔で…
「だ、か、ら!!
春香は愛を、知らん!!
単純に判らねぇのみ。
男として、じゃねぇんだ。
小五郎も聞いてた筈だがなぁ?
春香の場合だぞ?
信じられると確信が出来る相手のみ!!
既に春香は、無自覚でも!!
小五郎だけ!!
信じてるんだぞ?
単純に確信って部分のみ。
まだ判らないだけ!!
そして信じてねぇなら…
なぜ春香は、小五郎だけかぁ?
お願いと?
夜にと?
これから眠るまでと?
側に居てくれないかと?
言う筈ねぇだろう!!」
それは…
だが、春香は何も…
もう私は完全に困惑した。
「晋作、いや…
だが、春香は?
それの、か?
意味も、だろう?
なのに、私が?
だが、勝手には…
いや、春香は?
既に、と、私も、か?
それでも、今の春香は…
判らないのも、そうだがな?
待て、でも多分?
な、いや、春香も?
言ってた、か!?」
複雑な顔になった晋作が。
また…
「だったら小五郎!!
なぜだぁ?
あの春香が、言ってたが!?
具体的な事も全く知らんってなぁ?
でも小五郎は大丈夫だろと?
更に俺は!!
駄目って、なぁ?
あの時すら俺は、完全にか?
しかも誤解だって俺が!!
言って、それは認めてるが?
どうせ女遊びする店に行ってたんだろと?
俺が言っても疑われる上に…
すぐ小五郎が!!
否定すれば、春香は信じるのにか!?
しかも俺は!!
結局、信じられてねぇだろうがぁ!!」
その言葉を聞いて私も思い出す。
確かに?
晋作は駄目と?
断言してたが…
「そう、だったな?
あの時、晋作が、余計な事を。
だから私も、か?
すぐ否定したが。
結局、晋作は…
趣味じゃなくてもと?
どうせ行ったんだろと?
だが、晋作が花街へ。
行ってたのも事実だぞ?
全く春香は、何も間違えてない。
記録に残るぐらいだからと…」
ふと、そこで私は春香の言った言葉も浮かんだ。
『今が夢…』
それだけは!?
すぐ晋作も睨んで否定を。
「あの時に晋作も聞いてた筈だぁ!!
すぐ春香が言った言葉を。
私は一切、認めたくないぞ?
今が夢と?
そう考えてる方がと?
楽な気もすると?
しかも、僅かな願いすら欲だと!?
あんなのは欲にも入らないだろう!!」
あの春香が?
初めて言った願いなど。
欲とも言わん!!
それなのに…
「あの春香が!!
消える事など絶対に許さん!!
私もだぁ!!
春香を夢になど一切、認めない!!」
もう完全に晋作へ。
私は怒鳴り付けるが。
すぐ晋作が笑うのもだった。
見てたのもあって私は考える。
また晋作は嬉しそうに…
「そう!!
それが小五郎の答えだ!!
そして春香も、小五郎のみ。
信じてるからこそ!!
小五郎へと!!
あの春香が、初めて願いを。
言ったんだぞ?
やっと気付いたか?
どんだけの大馬鹿だ?
しかも、また殺気まで出しやがって…
一応、刀だけは抜かねぇ程度か?
あははははっ!!」
信じてるから…
春香が、私に!?
だから僅かな願いを!?
私へ!!
だが、春香は…
『神だの、仏だの、全く信じてねぇ』と?
それなのに!?
私のみ!?
信じてるからと!!
一応、私も意味に気付いたが。
何も言えず、ただ晋作を見てると…
「おい、小五郎?
完全に固まってるが?
もう俺からだと。
頑張れとしか言えん?
あははははははっ!!
すぐ俺には判ったからだぞ?
だから真っ先に確認の為か?
春香へ、聞いただろう!!
あの時も小五郎は固まってたが。
そんな状態で…
夜は、大丈夫か?
まぁ、先も長そうだが。
くっ…
あはははははは!!
俺は笑うのみ。」
充分、意味は判っても私は…
そんな晋作も見ながら思い出す。
春香の安心してる寝顔を。
もし本当に春香が、私へ?
それでも恐らく、今の春香は…
凄く笑ってる晋作にと。
そのまま言う。
「少し良いか、晋作?
それだけ私を、笑って言うならば…
既に晋作も、見てる筈だな?
春香の安心して寝てる姿を。
そして見てから言ってた事もあるな?
もし晋作ならば普通に、対応も出来ると?
あの春香から、だぞ?
これは難題の方ではない。
春香から僅かでも触れて来られた時。
晋作は普段通りに?
対応すら出来るのか?」
さっきまで笑ってた晋作が。
明らかに驚いた顔になるのもだった。
少し私は、睨みながら…
「そう、あの春香から、だぞ?
晋作にと…
擦り寄られた時。
何事もない様に?
接する事が出来ると?」
晋作が、動揺したのも私は気付く。
「こ、小五郎?
俺が、あの春香から、だと?
つまり、そんな時でも…
普段通りに!?」
焦りながら考える様子にも判った。
だが、逆に私もだった。
あの春香が!?
晋作に!?
そう考えると私は…
今までとも全く違う感覚が、湧き上がる。
もう春香だけ…
私は、思い出しながら…
「そうだがなぁ…
晋作が?
あの春香へ?」
「小五郎?
な、何する気だ!?
俺は、だぞ?
一度も、春香に、か?
触れた事すらないぞ!!
だが…
あの春香が、俺に、か…」
そう言いながら晋作が、だった。
明らかに春香を、考え出すのも見た。
尚更、違う感覚ばかり。
明らかに、春香を!?
想像だけでも、あの春香へ!!
完全に判る事で尚更、私は…
「あぁ、なるほど…
晋作も、すぐ欲が!!
出る様子だな…
あの春香へ、か?
私は晋作に、春香が?
そう考えると、私も…
一切、手段は選べないぞ。
春香ならば晋作の趣味だ!!
詩と、酒と、更に女!!
だったな?
ならば簡単!!
晋作は記録通りだとか?
そう私が言った時、恐らく春香は?
あの大久保でさえ記録通りだったと?
逆に納得しそうだが。
大久保ですら追記すると?
そして春香の印象が、決まった記録へ。
そのまま晋作も記録通り!!
春香にも記憶して貰えば良いか?
そして私は春香に一切!!
嘘を言った事も、言う事もない!!
もう晋作の記録にと追記して貰おう。
春香が覚える晋作の印象すら変わるな?
一時期、晋作が、花街ばかりへ!!
女遊びしてた事実!!
他にも私は知ってるが?
全て春香に嘘も言わず、暴露しよう!!」
途中から抑えられなくなり大きく言うと…
もう晋作は、完全に慌て出した。
「ちょっと待てぇ!!
小五郎、俺は違うぞ!?
僅かに、春香も?
少し考えただけで…
だが、それは小五郎が、だろ!?
聞いてきたから!?
しかも、その目は…
小五郎が、俺の記録へ?
追記させるだと!?
しかも趣味に、女を。
更に、春香へ、だと!!
春香に何を、言う気だ!?」
そんな晋作だが。
また私は、あの春香が浮かんだ。
だからこそ、目を閉じた。
これは、春香を?
私も見習うべきか?
頷きながら私も…
「やはり私も春香と?
同じ事を、だな。
確かに?
少しは晋作も味わうべきだろう?
私を普段から散々、笑うが。
そのまま私も言う事にしよう。
既に春香の言った記録の補足。
唯一の長男で跡取り、だから大切にと?
ならば言い方を!!
変えれば甘やかされて育った結果へ。
好き勝手に、春香の荷物すら漁る晋作。
嫌いな事は、退屈だと。
だから退屈凌ぎに、女遊びを。
普段から夜、私は春香の側だろう?
だから晋作が!!
私にも隠れて女遊びを?
普段から夜に抜け出して遊びそうだなと。
もし私が!!
呟いたら春香からすると、晋作は?
いつも夜に、無節操でと?
普段から女遊びするのかと?
真っ先に怒鳴りながら問い詰めそうだが。
その時でも、だろう?
どれ程、晋作が!!
困って否定してもだ…
ずっと私は、無言で全く問題ないな?」
「何だとぉ!!
それだと完全に、春香は俺を?
勘違い、いや、違う事になる?
卑怯だぞ、小五郎!!
春香に嘘も言ってねぇが!?
それでも、わざと!!
単純に、俺が?
誤解されるだけだろ!!
俺の趣味にと女は、ねぇ!!
それを。
ずっと春香から!?」
春香の事を。
想像すれば私にも確かに判るが。
そのままで、続ける。
「補足で更に、だな?
春香は不思議な顔で言ったか。
晋作が、いつも長い刀を?
なぜ好むか判らないと?
言ってた理由も、だろう?
確かに、そう、個人の自由ではある。
だが、晋作の場合。
違うと!!
既に私は知ってるからな?
それすら私が!!
春香にと言うか。
そうすれば…」
「な、小五郎!?
刀の事も、まさか…
そんな事まで春香へ!?
ま、待つんだ、小五郎!!
更に余計な事まで補足だと?
違うだろ!?
また俺の印象すら変わる!?
しかも小五郎なら、わざと!!
違う言い方に、だろ!?」
想像も簡単な私は、頷きながら…
「私には何も問題ない。
あの春香ならば、だろう?
単純に私が!!
晋作へ!!
補足するのみ。
そして春香に、だな?
ずっと私は、春香にと無言のみ。
あの春香は、凄く素直だからなぁ…
もう晋作の印象が?
好き勝手に、最低な女遊びばかり。
凄い我儘で、細かい事にまでだぞ?
まさに大久保と同じ!!
器の小さい男!!
そう記録にも、追記決定か?」
「俺が器の…
小五郎!!
それだけは止めろ!!
俺は、そんなでもねぇぞ!?
それすら、わざと春香へ?
小五郎が卑怯過ぎるだろ!?
それなのに!?」
私には目を閉じたままでも。
晋作の焦りは判る上に…
あの春香ばかり。
浮かべれば納得もしながら頷いてると。
「わはははははっ!!
ワシは耐えられん!!
高杉さんもちや!?
春香さんと同じ事を。
もうワシにはちや!!
慌てちゅう想像が簡単に判るぞ!!
今すらもやし?
春香さんは、げに可愛い女子やき!!
桂さんが、そんで春香さんにかや?
高杉さんには焼き餅やろ?
そがな理由で、わざとかや!?
わははははっ!!
しかも高杉さんに、やろう?
また気付いちょらんぞ?
やけんど、確かに、そうろう!!
春香さんは可愛いだけやない?
素直やき尚更?
ワシは羨ましいだけ!?
そがな春香さんなら…
ワシすらの…」
「りょ、龍馬!?
ば、馬鹿が!!
そんな馬鹿な発言を。
しかも今か!?
あの桂さんにと!?」
坂本の爆笑と、武市の焦る声を。
しっかり私は、聞こえて…
坂本までか!!
あの春香を!?
また羨ましいだけと?
しかも坂本すら、あの春香を!!
私の焼き餅など…
どうでも良い!!
あの春香が?
私だけなら尚更!!
もう想像すら許せん!!
目を閉じたまま私は矛先だけ、坂本に変えた。
「なるほど、坂本君まで…
あの春香に、そうやってか?
しかも私にも羨ましいだけと?
素直なのも、確かにあるが。
更に、春香が!!
見目が良いから、だと?
あぁ、全く否定は、しないがな。
ならば、私が!!
居なければ、坂本君も?
あの春香を。
つまり、あの春香に!!
だろう?
今度は、坂本君が、あの春香へ?」
「か、桂さん?
ち、違うろう!?
ワシは、春香さんに?
触れてもないのちや!?
そげな事…」
「龍馬!?
ば…」
あの春香に、坂本が!?
しかも触れるだと!?
そんな事を。
すぐ私は…
「坂本君も、かぁ!?
つまり、あの春香に!?
触れたいだと!!
私の事は、どうでも良いが。
坂本君の方が、だろう?
春香だけでもないか?
もう無節操な女好きと!!
だが、そう私は、事実のみ。
そして私から補足してもだ!!
常に私は、変わらないまま無言のみ。
恐らく、今の春香ならば…
その一言だけで、充分か?
坂本君にも警戒する筈。
私も安心するか?」
「何を言うがとぉ!!
ワシは、違うき!?
桂さん!?
ま、待ってくれんか!!
あの春香さんに、ワシも、かや!?
ワシまで、そがな事も言う気か!?
やけんど、ワシすら春香さんに?
触れんぜよ!?
そやのに誤解されるろう!!
ワシは、嫌ぞ?
桂さんは、狡いろう!?
ずっと春香さんと?
そりゃ、ワシかて…
もっと春香さんと…」
「ば、馬鹿が、それは!?
龍馬、気付かないのか!?
それ以上、春香さんへ。
しかも全て逆に、だろう!!」
坂本でも春香と!?
もっと触れたいだとぉ!!
しかも、ずっと?
本当ならば、あの春香に!?
すぐ私は想像した。
ふざけるなぁ!!
「坂本君もかぁ!!
あの春香にと!?
本当は触れたいだと!!
そんな事は絶対、私が!!」
溢れ上がる感覚に怒りもあった。
もう私は、目を開けた。
すぐ皆を見れば、皆が。
同じなのも私は見る。
焦ってる様子にも気付くが。
皆が、あの春香を!?
更に触れる!?
そんな事、我慢すら出来ない!!
特に坂本が…
「坂本君!!
いつも春香に、だろう!?
羨ましいだけと?
あの春香を。
知ってるからこそ余計に?
だからとかぁ!!
あの春香に?
だから、もっと触れたいと?
知ってるから尚更だと!?
それでと言ってるのかぁ!!
一緒にだと?
ずっと、なりたいと?
もう絶対に、私が!!
一切、春香には近付かせないぞ!?
坂本君が、一番だろう!?
私からも春香の為、危険対象か!!」
睨み付けて言うと。
明らかに坂本が、慌て出すのも見る。
「桂さん!!
ワシは、そがな、せんぞ?
いや、違うろう!?
じゃから、ま、待ってくれんか!?
ちっくと落ち着いてくれ?
絶対に、ワシはちや!!
春香さんにや、触れん!!
そやのに、更に?
しかも危険対象と?
近付かせんと?
そがな事は、嫌ぞ!?
話すぐらいは、ええろ?
ワシも他は、せん!!
誤解しちゅうだけちや!?」
すぐ武市の気配も察したが。
「桂さん、すまないが。
落ち着いてくれないか?
龍馬の馬鹿発言に関してならば…
誤解させた事にもだ、私からも詫びる。
そして、ただの誤解だともな?
この場でも皆が、既に充分、理解してる。
春香さんには、桂さんのみ。
もう明確と、私からも断言すら出来るのだ。
既に、桂さんも、だろう?」
武市の言葉で私は、意味も判るが。
冷静になる為、少し首を横に振る。
息も吐き出してから私は、一応、頷く。
だが、今度は皆、全員だった。
目を閉じたのも見た。
私は、疑問だけ言う。
「なぜ、いきなり目を?」
皆の方は、更に首まで横に振りながら…
無言のみ。
だが、坂本だけ、また…
「もう桂さんに、やろう?
ワシらすら迂闊に言えん。」
その言葉だけで全員が、頷くのみ。
言えないだと?
春香も考えながら?
すぐ私は、皆へ。
「待て!!
今、春香を?
結局、皆が?
考えてるだろう!?
しかも言えない事だと?
あの春香に、何を!!」
それでも変わらず、目を閉じて無言のみ。
春香に何を!!
今もか?
ずっと言えない事を?
あの春香へ?
そう思うと余計、私は何度も言うが。
皆が全員、ずっと目を閉じたまま…
更に、無言のみだった。
**************************
その後。
結局、今度は皆が、だった。
逃げる様に藩邸からも去った。
それでも目的は明確にある。
坂本が、大久保にと情報を。
皆が、全て共有も始め出した。
そして未来の為、動く事もだった。
してる私だったが。
どうしても別の事ばかり考える。
桂さんの事だった。
どうして私は…
桂さんが、だろ?
優しいぐれぇ…
もう判んのにかぁ?
なぜか不思議な感覚ばかり。
その答えも私には、判らない。
そして、もう一つ。
もし既に私が、歴史へと。
影響してるとしたら…
今の私が、だぞぉ?
何が、出来る?
私みてぇなのが、だぞ?
必死に頑張ってる桂さんや、皆へ。
どうしても答えが出ない私は…
訓練場の中央へ。
今なら数十人は居る中で私は気配のみ。
目を閉じて大きく私も…
「この場に居る皆へ、聞くぞぉ!!
武力以外でだぁ!!
この国で出来る事が、あるのかぁ?
既に全員だけじゃねぇ。
高杉さんも、桂さんも、未来の為!!
そして、もし未来へ。
皆が武力以外で、望む事は何だぁ?」
そう言うと、すぐだった。
「俺達は馬鹿だぁ!!
だから今は、武力しかなくても。
そんなの未来へ、必要ない!!
皆が笑って生きる未来だぁ!!
今の俺達は、それしか出来ねぇ!!」
「春香さんが!!
未来で生きる皆が!!
笑う事だぁ!!
それでも俺達が。
馬鹿なのも判ってんだぁ!!」
「俺達は馬鹿だから尚更だぁ!!
頭の高杉さんと桂さんを。
絶対に、この国を。
変えてくれるって事だけ!!
信じるしか出来ねぇんだぁ!!」
「ずっと今までの仲間も。
いつも幕府は話し合いが出来ねぇ!!
そして何も判らねぇ!!
でも頭の高杉さんと、桂さんが。
目指す未来ならって信じるだけだぁ!!」
「幕府があれば、もっとだぁ!!
未来は駄目だって事しか判んねぇ!!
その幕府は話でも無理ならと。
今の俺達が出来る事だけを。
全力でするんだぁ!!」
その言葉に私は正直、驚く。
本当に…
国の為ってかぁ?
未来の為と?
だが、今は武力しか…
んで未来には必要ねぇと?
もう私は笑って大きく言う。
「正解だぁ!!
あはははははは!!
スゲェな、おい!!
んな事すら普通に、すぐかぁ?
だが、充分だろ!?
あははははは!!
しゃあねぇ…
私は勝負も嫌いだがなぁ?
んな私にもかぁ?
単純、未来の為だけ!!
ただ、今は強くなりてぇと!!
思ってる全員だぞぉ?
再度、言う!!
勝つ為じゃねぇ…
単純、高杉さんと、桂さん!!
信じて強くなりてぇと。
思ってる馬鹿だってならかぁ?
一斉に仕掛けて来い!!
まだ私程度なら強くもねぇ!!
そして未来の為かぁ?
そう思ってる馬鹿は嫌いじゃねぇぞ!!
もっとだぁ!!
始めろ!!」
そう言うと全員が一斉に動くのを。
私は察して避ける中で分析もする。
なぜか楽しくなって私は笑う。
「身体の使い方だけじゃねぇぞぉ?
連携すら乱れてる!!」
また全員が動きも変えた事に察する。
目を閉じながら私も動いて…
指摘を。
「ちっと踏み込みすら甘い!!
んなだと自滅すんぞぉ?
あははは!!
そして…」
素早く私は動いて訓練場の角へ。
わざと移動する。
皆の動きも合わせて壁と死角だけを。
使って私も軽く、数人へ弱めな一撃のみ。
「今の攻撃を!!
受けた者は止まって見学だぁ!!
他は続けろぉ?」
そのまま同じ事を。
素早く動いてから笑って私は言う。
「もう数人しか残ってねぇぞ?
攻撃も受けてんだぁ!!
その時点で敵だったら…
どうなるか判んだろうがぁ?
生きる為、足掻け!!」
んな事だけ数回、繰り返すながらも思う。
こりゃ…
マジかぁ?
未来の為ってかよ。
だったら確かに?
この国でも、かぁ?
ちったぁマシになるかもなぁ!!
そう思いながら奇兵隊の相手を。
そんな中で…
「おい!!
ちょっと待てぇ!?
何で、率先して春香が!?
しかも、これは…
ちょ、馬鹿共も!?
何してんだぁ!!」
慌てる様子っぽい高杉さんの声を。
聞いて私も止まった。
んん?
どった?
「は、春香!?
何を。
まさか…
皆に指導してるのか!?」
桂さんの声で私は目を開けると。
訓練場の入り口で二人が驚いた顔のまま…
更に皆も見れば息が切れてたが。
私にと少し笑ってたのも見れた。
「あはははは!!
指導とかじゃねぇよ?
単純、高杉さんと桂さんを。
信じて強くなりてぇってなぁ!!
すぐ言いやがったが。
あははははは!!
ちっと全員の弱点を。
教えただけ!!
まぁ、団体の強さもかぁ?
充分あるし?
んな皆もだぞぉ!!
今の攻撃かぁ?
受けた部分も同じだろ?
なら馬鹿でも判んなぁ?」
そう笑って言えば、全員だった。
少し驚いた顔もしたが。
理解した様に笑って頷いたのも見た。
だから私も笑って皆へ、続ける。
「あはははは!!
全員、判ったっぽいなぁ!!
もう簡単だぞぉ?
誰でも弱点は、ある!!
だが、団体って事も忘れんなぁ?
団体ならば連携だけじゃねぇぞ?
簡単、個々で、だぁ!!
全員が仲間ってかぁ?
それぞれ、弱さ、弱点を!!
曝け出せぇ!!
ただの誇りだけ?
んな下らねぇの捨てちまえ!!
あはは、もう当たり前。
んな誇りだけじゃ、誰だって同じ!!
誰も生き残れねぇぞぉ?
追加で言うが。
他国だかの名言も言ってやっかぁ?
終わり良ければ全て良し!!
んな誇りすら全く要らねぇ…
皆の目的も、既に決まってんだぞ?
だったら尚更。
全ての終わりにある結果だろ?」
また全員が驚いた顔になったが。
すぐ笑い出したのも見て私も笑う。
「あはははは!!
つうか…
自分達で既に馬鹿だってかぁ?
認めてんじゃねぇかよ!!
んな馬鹿って認めるぐれぇならなぁ?
もう弱み程度。
仲間で馬鹿して笑ってろ!!」
言ってから二人も私が見れば…
凄く驚いた顔だったが。
高杉さんが首を横に振ってから…
「どんだけ馬鹿してんだぁ!!
訓練内容でも俺が!!
ずっと指摘も、してんだろうがぁ!!
それを、か?
春香の言う事も、確かに?
何も間違ってねぇとしても…
俺より春香に、かよ!!
馬鹿共は俺より春香だな?
良い根性してやがる。
もう決めたぞ…
小五郎!!
春香と一緒に藩邸に戻ってろ?
俺が徹底的に、もっとだぁ…
一応、全員、纏めて再度、俺が!!
すっからな?」
微妙な顔で大きく言ったのも私は見てた。
桂さんまで複雑な顔で頷くのみ。
んん?
徹底的?
再度?
「ちっと高杉さん?
それすら違うっぽい?」
私が疑問を言うと高杉さんは驚きながら…
「な、春香!?
俺の指摘が、か?」
一応と、奇兵隊の皆も見れば…
少し笑いながら視線だけ個々でと。
そんな様子も見て理由が判る。
まぁ、確かに?
皆は、かぁ?
全く悪気も、ねぇだろうが。
「いんや、高杉さん。
こりゃ…
指摘とか訓練以前の問題っぽいぞぉ?
多分だが、似た様な事を、だ。
既に皆と、してるだろ?
だからなぁ。
皆は高杉さんの指摘に関しては充分。
判ってるんだが?
皆は私相手より単純に、高杉さんを。
動きも含めて多く見てっし?
強くなりてぇって言うか…
訓練中なら高杉さんと、かぁ?
一緒に居られるから、だろ?
まぁ、上手く言葉にするのも微妙だが?
構って貰える方が?
嬉しいって感じかぁ?
だから訓練っつう名の遊びだろ。」
言った瞬間、高杉さんは皆を。
見て複雑な顔になった。
でも皆の方は驚きながら首を横に振るのも…
私は見てたのだが、急に皆は目を閉じた。
「大馬鹿共がぁ…
今の行動で、俺も判ったぞ!?
訓練を、何だと思ってんだ、こらぁ!!
単純に俺と、遊びたいだぁ?
全く訓練じゃねぇだろ?
いつも俺が!!
言ってる事も、だろうがぁ!!」
んん?
いつも言ってると?
不思議に思いながら私も皆を。
再度、見ると無言で頷くだけだった。
「晋作、もう充分。
私も判ったからな?
ならば…
春香は、こっちへ。」
桂さんの声で、また私も見ると…
少し笑って片手も出してた。
意味も判って私も少し笑いながら桂さんの側へ。
「本当に春香は素直だなぁ…
少しで良いからね?
目を閉じて待っててくれるかな?」
んん?
どったぁ?
桂さんは同じで優しい口調で笑って続けた。
「春香は心配ないよ?
私が居るからね。
だから、そのまま動かず。
私が言うまで目を閉じてて欲しい。
すぐだよ?」
私はサッパリ判らない。
でも一応、頷いてから目を閉じた。
その瞬間、気配のみ。
桂さんが動いたのも判ったが。
「こ、小五郎!?
ちょっ!?
な、えぇ!?」
高杉さんの変な声も聞こえた。
「もう良いよ、春香?
目を開けて大丈夫だ。
さて、一緒に藩邸内へ。
このまま戻ろうか。」
桂さんの声で、私も目を開けると…
さっきと同じで優しく笑ってるのも判るが。
急に抱き上げられて驚く。
「んん?
桂さん、どった?
いきなり…」
「春香が言ってくれたからね。
本当の訓練を、だろう?
再度、考え直す機会をか。
ただ、私は与えただけだよ。
これで更に、皆も頑張るだけになる。
きっと、しっかりと訓練にも励むのみ。
そう、春香を。
武術すら必要もないのに、わざわざ?
そんな事ならば本来、私が、させたくない。
もう何も問題ないから大丈夫だ。」
そのまま桂さんは私を抱き上げたまま…
藩邸内の方へ、歩き出したが。
一度、止まって少し振り返った。
「晋作、後で再度。
一応、訓練内容も変更させるが…
これで訓練も、だろう?
更に、わざわざ…
春香が?
意味も判るな?」
「そ、それは一応、俺にも判るが。
いや、小五郎?
ちょっと、これは…」
「この場は、晋作に任すぞ。
春香には私が居るからな。
全く問題ないだろう?
まして訓練と、遊びを?
もし間違えてるならば…
早急に対応した方が良い筈。」
んん?
訓練を?
間違えてるなら?
どうして桂さんが動いたか…
一応、私も判って少し笑った。
「あはははは!!
桂さんの言う通りだなぁ!!
何か問題があったら?
皆が、だろ?
確かに、そうなるし?
また桂さんらしいっちゃ、らしいが。
皆を、考えてだろ!!」
言えば桂さんも普段と同じだった。
「いや、春香のおかげだよ。
間違ってたら早く直すべきだろう?
私も満足してるからね。
藩邸内に、このまま戻ろうか。
多い人数の相手も続ければ、春香も疲れる。」
そう言いながら桂さんも移動するが。
意味が判って私も納得した。
んな疲れる程かぁ?
特に、してねぇが。
桂さんらしい理由だな、おい!!
そう思いながら一緒に藩邸内へ戻った。
**************************
一方、桂小五郎。
既に文も出してた事。
皆も真っ先で集まり春香が寝てる深夜。
晋作と纏めた情報を。
怒りも抑えながら一通り話も終えたが。
それでも湧き上がる怒りを。
必死に抑える。
「私と晋作で纏めた情報は…
以上になる。」
だが…
もう集まった全員から殺気は漏れてた。
「桂さん?
私は…
春香さんを。
知ってるから余計に、か?
既に幕府だけでもない。
これ程、己自身が…
許せないのは高杉さんと同じか?
産まれてから初めてだ…
どれ程に…」
武市を察して視線のみ。
目を閉じて両手で己の刀を、だった。
完全に殺気すら抑えられず…
握り締めてるのが判ったが。
「武市?
俺も、だったぞ?
産まれてから初めてだぁ…
あれだけ己自身が…
だが、どうにか春香の前!!
馬鹿な俺が出来る事すら必死に抑えるのみ。
春香の指摘に一言も!!
反論すら出来ない馬鹿な己自身が!!
指摘されてしまえば、すぐだったのにかぁ!!
全て当て嵌まると判って、もう余計に!!
許せる筈も、ねぇ!!
それでも必死に、あの場で絶対、出せねぇと。
俺が!!
出来る答えすら一つ。
何も悪くない春香の痛みや苦しみなどに比べたら…
しかも今すら唯一の希望が、春香のみ!!
こんなの耐えられねぇに決まってるが!?
今まで殺された仲間達すら判る!!
尚更、間違えれねぇんだ!!」
晋作すら目を閉じて叫んだのに…
「晋作!!
私も同じだと判ってるだろう!?
一切、次すらない!!」
「判ってる、小五郎!!
今だけだぁ!!
すぐ抑え付けるのみ。」
怒りで私も怒鳴ったが。
晋作の意味も充分、判る。
あの場には私も居たのだ!!
尚更…
だが、すぐ春香を。
思い浮かべて私も息を、そのまま吐き出す。
それから皆の方へ。
「皆も、同じ事だぞ?
あの春香すら奇跡的にも関わらず。
次など…
一切、ない!!」
すぐ怒鳴ったが、皆も理解した様子だが。
殺気だけはと、必死に抑える様子も判った。
ふと春香の言葉も浮かんだ。
だからこそ…
「春香の言葉を、今の皆へ。
既に聞いてる私から指摘しよう。
『やられたら、やり返すと?
んな事しか、しねぇ歴史の中で…
何が、どう平和を願ってると言える』と?
まさに、今すらかぁ!!
皆が、だろう?
春香の言う力を!?
学でもなく、単純に怒りのみ。
それで、やり返すと?
こうして皆が、集まり未来の糸口を。
それすら何も知らない春香が!!
既に言ってる事に当て嵌まるだろう!!」
そう私が怒鳴ると、皆も僅かに反応した。
僅かに殺気は消えたのも一応、見た。
だが、私は続けた。
「もう春香の言葉のみ。
それを、私が言うのみ。
『どうして同じ理由で!!
どうして同じ国内で!!
同じ言葉すら判ってる筈なのに…
どうして一方だけを。
どうして繰り返す!!』
更に春香は…
『同じだろうがぁ!!
何が志だぁ!!
何が武士だぁ!!
何が国の為だぁ!!
今だけじゃねぇだろうがぁ!!
歴史は、ずっとじゃねぇかぁ!!
今だって幕府が…
滅んだって何も変わらねぇのにかぁ!!』
まさに、今すら全員だと?
同じだと?
ならば、この国は春香の言う通りだろう?
『そして終わった方がマシなのにか?』と。
春香も言ったが。
まさに、この場ですらならば…
この国は、終わらせるべき国だな?
何も悪くない新たに産まれる幼子達が、だぞ?
常に泣き叫び続けながら不幸になる国。
もう私ですら許せる筈も、ない!!
春香の様にか!?
ただ、この国で産まれただけでと?
ずっと痛みと苦しみのみ。
また与えられるのは学のみ。
そんな高過ぎる学と、欲のみ。
そんな中で生きる先行きすら見えず。
未来へ、将来へ、絶望する国。
そんな子供達が、選ぶのは自殺のみ。
そんな国になるならば…
春香の言う通り滅ぶ方が良いだろう?
いや、寧ろ…
あって良い筈もない国だ!!」
「ワシャせん!!
もうワシが全部や!!
絶対にせん!!
そがな未来には、させん!!」
すぐ動きも察したが。
坂本は皆の真ん中へ。
目を閉じたまま…
首まで横に振りながら叫んだが。
また私の方を向いたのも見てた。
「桂さんの言う通りやろう!?
ワシらが、そがな事ばっかりしたせいでちや!?
その先にある未来が、絶望ぞ!?
ふざけんやない!!
もし桂さんの言う通りに考えちゅう奴が、ちや?
この場に居るなら名乗れ!!
ワシが付き合うてやんぞ?
寝る間すらないぐらい、ずっとやぁ!!
ずっとワシが説得のみ!!
力やないきな?
もう口だけでもええか?
嘘やろうが、何やろうが、誰からワシがやろう?
何言われようが構わん!!
ずっと言いまくっちゃる!!
そんで考えが変わるまでだぞ!?」
再度、坂本が叫ぶと目を開けた。
動かず、それでも一度、皆にと視線のみ。
だが、明らかに私を。
向いて睨んだのも気付く。
「桂さんも、やろう!?
また気付いちょらんぞ!!」
その言葉に私は驚く。
私もだと!?
気付いてない?
更に坂本が睨みながら…
「桂さんは今ちや!!
今は春香さん、やろう!?
春香さんのみと?
これなら春香さんの言葉で言うならちや?
もう桂さんの欲ちや?
春香さんが大切なのは判るが。
今は未来より春香さんだけ考えちゅう答えやぞ?
春香さんだけ守る言うのも違うろう?
春香さんだけを、傷付けん為のみ!!
やけんど、春香さん以外の未来に居る者達までか?
同じで悪うないのに、やぞ?
そがな未来の者達よりも春香さん、やろ?
気持ちは判るが…
その者達は見捨て春香さんのみ?
もう桂さんの独占欲やろう?」
坂本の言葉が、余りにも衝撃的だった。
冷静に考える為、すぐ私も目を閉じる。
今の私は…
確かに、そうだ。
私は春香のみを。
無自覚でも、だろう?
意味に判って私は目を閉じたまま…
「坂本君の言う通りだな。
すまなかった。
この場で詫びる。
私は無自覚でも、やはり春香のみ!!
その為だけを。
考えてしまった事も、まさに己の欲!!
私自身、春香ばかり…
それも否定は出来ないと。
ならば…」
そこで私は目を開けた。
坂本も見るが、一応、皆へ。
「この場では私も、だろう?
学でもなく春香しか考えなかった事に…
すまなかった。
もう、これは私から頼みにもなるが。
皆も含め未来を!!
春香を最後に今だ!!
未来の為に助力を求めたい。
言葉が判るならば対話を。
その中で最善を。」
全員が私も見たのにも判るが。
少し笑った、その中で武市だった。
「桂さんは本当に春香さんを。
未来も変える動機すら全て、だろう?
だが、そんな春香さんも含めた未来だ。
私すら信じられない気分になってもな。
全てが正しくなるのみ。
ならばこそ今、私も必ず最善を。
再度、皆と予測して笑う未来の為。
助力するのみ。」
意味には私でも判るが。
そう、なるか?
確かに?
やはり…
また私は安心して眠る春香も浮かんだ。
複雑な気分で…
「武市君?
一つ、私は先にだな。
正直に言う。
未来の糸口よりも、だぞ?
春香の難題も判らないのだよ?
もう誰でも良い。
私にもか?
助言が欲しいぐらいだが?」
そう言うと全員が、だった。
今度は笑いを耐える様子に…
そんな中でも、また…
「あはははははっ!!
小五郎?
もう俺は、だなぁ?
どうしても笑うぞ!!
今は更に?
助言なら多分…
忍耐のみ!!
小五郎も徐々に、だろ?
あははははっ!!
いかん。
想像で笑ってる場合でもないのにか!?
小五郎の難題に、かよ?
俺だけじゃ、ねぇなぁ?
絶対、皆も無理だぞ!!
くっ…」
笑って言う晋作の意味ならば充分、尚更だった。
余計に判って睨むのみ。
だが、そうだな?
春香の難題など誰も…
いや、まず先に皆へ、だろう!?
複雑な気分になるが。
晋作も無視して再度、皆へ。
「今のは忘れてくれ。
皆も充分、後回しで良い。
日も、刻も、ないからな。
本題に入ろうか。」
一応、皆も切り替えた様子は判った。
だから私も冷静にと…
目を閉じたまま…
「私も含める全員の学だ。
それでも、だろう。
私だけでは到底、無理。
春香の場合、余りにも学が高過ぎる。
予測しても、あの大久保よりも、だろう。
私や晋作以外は話のみ。
見てない事でも難しい筈だが。
春香の持ち物で一つ。
以前、晋作が言った電話や連絡に使うとか。
その機械に私も触れたがな?
あれ程の技術力、完全に皆がする想像以上。
そんな機械すら溢れてる未来など…
私には全く想像も出来ない。
しかも春香は誰でも持ってると言った。
だが、所詮、機械は機械だ。
私と晋作に判らせる意味で、だろう。
その途轍もない機械へ、だぞ?
春香が大きく言った。
答えろと、私の生きる意味をと。
その理由を教えろと、だった。
そして触れる必要さえない機械の言った事を。
『どう、お答えすれば良いのか、判りません。
何か他に、お手伝い出来る事は、ございませんか?』と。
当然だろう?
思考すらない機械が、判る筈もない上に…
答える筈もない。
そんな春香も判ってる様子で、だった。
にも関わらず。
少し笑って春香も続けて言う。
同じだと、充分だと、出来る事だけをしろと?
特に私へ、だろう…」
言いながらも私は思い出す。
判ってなかったとしても…
私が、あの春香を。
悲しいとも違う。
あんなに痛々しく笑うのにかぁ!!
どうにか息を吐き出す。
湧き上がる様々な感情を。
私も必死に抑えながら続ける。
「私が春香へ…
螺子だったら、機械だったら話さないと。
言ったから…
あんな顔で春香が、言う理由も多かった。
未来では機械も話すと?
何でも可能だと?
目を閉じながらでもと?
春香が言った意味も、充分、私は判った上に…
すぐ私には違う事も思い出した。
無自覚でも春香自身、自ら全ての的へ。
思い出した春香の言葉でだった。
私自身が、あの時!!
全く理解も出来てなかったと、判った程。
これは、そう…
私に限らない。
晋作も、坂本君も、だろう?
あの場でも一緒に居たのだから…
既に春香から聞いてた言葉。
私が真っ先に春香を、保護する為。
最初の長州藩邸で、だった。
今から言えば、今の皆でも判る筈。
そのまま春香の言葉を言う。
『私は誰かが、泣くなら…
悲しむ連鎖を止める方が、まだマシだ』と。
あの優し過ぎる春香が…
出した答えすら全て当て嵌まる。
春香は武力を、力を、欲を、願いを、祈りを、幸福を。
己の全てを、否定したからこそ、だろう?
そんな春香は、やはり常に、一人。
だからこそ変えられないと、判断したからだ。
高過ぎる学がある中で出した最大の理由。
悲しむ連鎖を止める為のみ!!
その代償で逆に、春香が…
ずっと痛みと苦しみばかり、耐え続けると?
そんな事は身体や命ではない。
春香の心が、だろう!!
判らないまま死ぬのみ!!
そして春香が出した答えを、私は聞いた時。
私自身でも全て正しいと、判断した。
つまり、武力、力ではなく学のみ!!
勿論、幕府討伐は必ず、しなければならない。
それすらも最小限へ。
全ては不可能でも、どうにか減らさなければ…
恐らく、春香の言う通りで、この国は繰り返す。
連鎖は続くのみ!!」
そこまで言ってから私は目を開けた。
皆を見れば…
目を閉じて考えてる事も充分、判る。
だからこそ大きく皆へ。
「もう糸口が明確でもだ!!
最も難しいが、今ならば一人ではない!!
私も含め、この場に居る全員。
薩摩側ならば大久保が見抜いてる!!
ならば幕府内、また予測でも一番は…
あの新撰組!!
土方歳三が、だろう?
学も、実力も、群を抜いてる。
春香と接触して真っ先に見抜き動いた事実!!
例え志が違うとしても望まない未来だと。
あの場すら危険の中でも動いた程。
これだけ多くの者達が!!
あんな未来だけは望まないと。
そして今まで死んでく仲間達も!!
絶対に望んでない!!
だから諦めたら終わるのみ。
確かに私は春香の為。
だとしても…
絶対に未来も諦めない!!」
再度、息を吐き出してから皆へと。
「私から頼みたい!!
その為ならば何でもする。
皆の学を、皆からの助力を!!
絶対に、一人では不可能なのだぁ!!
武力は最小限へ。
そして愚かな道に終わりを!!
新たに産まれた幼子達が笑う未来を!!
安心して喜ぶ未来を!!
その為にする助力を求めたい!!」
全員が目を開けた。
その目には、今まで以上の覚悟も見た。
真っ先に武市が。
「桂さん、当然の事だ。
既に命懸けだったが、もう一切。
次すらないのも承知!!
困難な事だとしても…
私は一度、見てるのだぞ?
あの春香さんが、僅かでと錯乱しかけた姿を。
更に聞いた未来など…
決して許せる筈も、全くない!!
どれ程、幼子にも関わらず。
ずっと痛め付けたのだ!!
今しかないないならば尚更だろう。
人として当然の答え。
それすら間違えた己も許せないが。
唯一の希望に、私も全力でと決意するのみ。」
そう言うと、すぐ横に居た岡田も…
「俺には学も、ない。
それでも充分、判る事です!!
何も悪くないのに、痛みと苦しみだけ?
あの優しい春香さんを?
更に、もっと幼子ばかり。
産まれただけで絶望して死ぬ国?
絶対に、俺でも許せない!!
学のない俺こそ命懸けが、普通の事です。
だからこそ桂さんと、武市先生。
この場に居る皆、他も多い事だって判ります。
そして、俺が出来る事が少ない中でもです。
その為に出来る事を。
だからこそ俺が、必ず、します!!」
言った後、察した様子でと。
坂本の視線に気付く。
「ワシかて本気に決まっちゅうやろうが。
学でもかや?
一人では無理やろうが。
やけんど、ワシだって許せんきの?
桂さんの本気も充分、判っちゅうよ。
もうワシの命だけやないぞ?
この国で産まれてくる命全てやぞ?
当然な答えやろう。
ワシが動ける事も全力に決まっちゅう。
もう歴史すら変わっちゅうぞ?
そげな今、ワシらが変えんでどうするがぜよ?
ワシも、そがな未来には絶対にせん!!」
普段とも全く雰囲気すら違う。
坂本が言うのも見た。
「小五郎。
俺すら答えも決まってる筈。
もう、この場だけじゃねぇ…
あの春香が、希望の光なのもなぁ…
あぁ、確かに、そうだろう。
だが、もう俺達からしたら違うだろ?
既に俺の命も含めて、だぞ?
春香は、皆も知ってるならば…
もう全ての命も含めた生きる希望!!
春香自身が、更に繋げ続けて持ってんだ!!
この時代で、必ず変えるぞ!!
その為、全てが全力も当然の事!!」
晋作の言葉も充分、私には判った。
あぁ、確かに?
既に春香は…
全ての命も含めた生きる希望だ!!
そこで私は目を閉じて春香を。
思い浮かべる。
私も春香のみ。
そして春香は螺子ではない!!
もし、それでも螺子だと言うならば…
既に国だけでもない。
全てを動かせる程。
欠けてはならない唯一の存在だ!!
そう考えると私は少し笑う。
息を吐き出して目も開けると。
皆の強い志が、伝わってきた。
「私から言える言葉も浮かばない程。
皆の覚悟も、志も、充分に判った。
そんな春香は、決して螺子でもない。
もう晋作の言った通り。
美しく光る、生きた希望!!
私達が、諦めたら消えるのみ。」
言ってから、ふと春香の持論も浮かんだ。
だから、そのまま皆に笑って言う。
「ははは…
本当に凄い持論にも関わらず。
それすら春香自身が、だろう?
『表があれば、裏がある。
光があれば、闇がある』か。
そして今が闇ならば…
春香が、光だろう?」
全員が僅かに驚いたが。
すぐ少し笑ったのも私は見てた。
「確かに桂さんの言う通りだが。
やはり春香さんは無自覚…
そんな桂さんも?
また気付いてないと?
ははは…」
武市が少し笑いながら言ったが。
私が!?
いや…
春香が、だろう?
私は何も…
不思議に思いながら武市を。
私も見てると察した様子で、また少し笑った。
「春香さんが、希望の光。
ならば、その光を、真っ先に、だろう?
保護して守ったのも、やはり桂さんのみ。
その場には龍馬も居たらしいがな。
最初から、ずっと今でも春香さんのみ。
守り抜いてるだけでもないぞ?
愚かな、この国が変わる発端に気付いたのもだ。
全て桂さんのみ。
不可思議な現象でも、常に桂さんだけ。
そして二人共が、常に同じで無自覚ばかり。
ある意味、二人共が、同じだろう?
私から見れば、二人だからこそ。
希望の光に見えるが?」
その言葉に動揺する。
私も!?
春香と二人だから!?
「いや、武市君?
春香は…
そうだがな?
恐らく私は違う、だろう?
本来ならば…
あの春香を?
誰だって普通、傷付ける方が…
変だろう?」
言いながら私も考える。
そう、あの春香を?
傷付ける者達が、どうかしてる。
僅かに想像するだけでだった。
怒りが湧きそうになる私は咄嗟に首を振る。
駄目だろう!?
一番、私が、しっかり…
また私は目を閉じた。
怒りも含めて抑え付ける。
だが、春香ばかり浮かぶ。
もう私は、そのまま言う。
「あぁ、本当に、あの春香を?
あれだけ痛め付け、傷付け続けた者達に…
もう考える程に怒りしか湧かない。
だが、私も、だろう?
繰り返す誤ちは、しない。
一切、許されてない!!
既に春香の言葉ならば、覚えてる。
どれだけ予測してもだ。
私の学すら春香に到底、及ばないが。
無自覚でも言った言葉に最善を。
そうしなければ春香を、守れない!!」
また息も吐き出して感情を、抑え付けた。
そして目を開けた。
僅かに皆も複雑な顔で、私を。
見てるのも気付くが。
真っ先に私は坂本のみ。
見れば察した様子で目を変えた。
「私の予測だが…
これは先に、だろう。
そして坂本君しか出来ない。」
「桂さん。
ワシしか、やと?」
少し全員にも視線を向けるが。
冷静に皆も坂本へ。
「そう、坂本君のみ。
薩摩側に居る大久保だ。
既に動いてる可能性が、高い筈。
真っ先に、あの場ですら春香を。
未来も見抜いたならば、幕府内を。
その中でも唯一、春香と接触した新選組を。
あの大久保は実力も確かにあるが。
やはり、学。
群を抜いてるどころでもない。
それでも、だろう?
新たに春香からの情報だけは…
坂本君からしか不可能になる筈。
そして私達でも、だぞ?
これ程、酷過ぎる未来に…
あの大久保ならば、見抜いてる可能性が高い…
必ず薩摩側は春香の保護を、する筈。
更に言えば、春香は幕府での接触は新撰組のみ。
大久保ならば気付くだろう?
正確に言えば、新撰組副長の土方のみ。
春香に関して、二日程度でも見抜く学と実力者。
土方しか居ない事も簡単。
だが、慎重に動く大久保なら文などでもない。
真っ先に、土方と直接のみ。
大久保すら命懸けで、動く予測も出来るが。
今度は、あの土方が、だぞ?
もし幕府も含め、大久保まで接触すれば…
既に春香の為、薬まで出して用意してた程。
僅かで、真っ先に春香を。
見抜いて対処までしてるのも土方だぞ?
完全に、あの土方ならば見抜く。
もう、あの新撰組まで動きすら変える。
新撰組内部でも水面下で、だろう?
ここまでになれば歴史。
史実だけでは予測不可能になる。
長州、薩摩、土佐、新撰組。
春香の存在と未来を、知ってるのだ。
幕府討伐もあるが、常に情報の共有。
そうしなければ、何が起こるか判らない。」
言い終えてから、再度、息を吐き出す。
坂本も驚いてたが、皆も見れば…
同じで、思わず少し笑う。
それでもだ。
いくら私の予測でも、だろう?
ここから先が、全く判らない!!
今の春香は祖母の時以上も判る。
特に私が、だろう?
一切、私は離れられないのも判るが。
既に大きく動き出す前に…
何が最善だ!?
どうにか私も考えてる時。
「桂さんは…
また気付いちょらんのか?
どれだけちや?」
気付いてない!?
また私が!?
坂本の声で、驚いて見ると…
少し笑いながらだった。
「大久保さんにはワシが、やろう?
やっちゃるぞ!!
充分、判ったぜよ!!
春香さんを、やろう?
一番、判っちゅうのは桂さんのみ!!
そがな事は、すぐ判るき!!」
一応、意味は判ったが。
それは、私の場合…
「いや、坂本君?
それは普通、春香の場合。
判り易いのも知ってるだろう?
それに皆も春香の為、最善を、だろう?
そう動くのも判るが。
春香の言動に関しては、常に私だ。
一番、近くで見てる。
それでも次の…
最善が、私にも判らないのだ。
どうにか…」
そこまで言うと、少し笑ってた坂本が。
凄く驚いた顔になったのも見る。
「やっぱ気付いちょらんちや!?
あれだけ春香さんの事を。
言うた桂さんが!?
げに気付いちょらんとか?」
言ってる意味は判るが。
春香も考えながら確認の為、言う。
「それは坂本君。
私が、また春香で、か?
だが、春香の場合。
いくら考えても、この先だと…」
急に坂本は目を閉じた。
更に頭を抱えて…
「あんだけ春香さんを!?
桂さんが、まだちや!?
どいて逆は判らん?
もう、そっちがやぞ?
ワシには判らん!!
やけんど、やはり羨ましい!!
春香さんを!?
ワシも、げに可愛い女子と?
どいてワシには居んのに?
狡い!!」
もう大きく叫んだが。
意味にも私は考える。
まぁ…
確かに春香は美しいのも判るが?
だが、まだ何も私は…
「ちょっと待て、小五郎!!
またかぁ?
どんだけ気付いてねぇんだ!?
これは馬鹿とも違うのか?
それで、あの春香と?
もう俺は少し不安になるぞ?
大丈夫だろうなぁ、おい!!」
晋作の大声で見れば、驚いてるは判るが。
また気付いてないと!?
しかも不安だと!?
だが、晋作まで目を閉じた。
やはり頭を抱えてだった。
「未来の為だが!?
小五郎が、これだぞぉ!!
春香の難題?
それを、唯一の解答者が?
もう俺は、どうする!?
なぜ逆は、いつも気付かねぇんだぁ!!
俺も坂本と同じかぁ?
小五郎が、一番、判ってねぇと!?
何でだぁ!!」
な、私が、一番だと!?
判ってないと!!
春香の事ならば…
「待て、晋作!?
春香の事だろう?
何が判ってないとだ!!
いつも私は必ず、春香を。
見てるのにか!?」
すぐ気配も察したが。
武市が僅かに動いた。
複雑な顔で…
「桂さん?
それは意味が、違うだろう?
もう、あれだけ春香さんの事を。
言える者は、桂さんだけだぞ?
そんな桂さんは、なぜか…
いつも逆は、気付かないのだが。
私でも少し心配か?
桂さんが、春香さんを、なのだろう?
既に一番、理解は充分してるのだよ。
そして桂さんは、いつも春香さんの為のみ。
無自覚にと動く程、にも関わらず。
未来の為、私達も動くのも当然。
先に、これは今後の為に私も聞いても?
一応、確認としてになるのだが…
夜も含め春香さんと、大丈夫だろうか?」
その意味に気付いて私は、すぐ…
「待ってくれ、武市君?
今の春香には…
まだ早い!?
だから出来な…
違う、しない!!
いや、してないぞ!!
夜に居るのは、あの春香を。
安心させる為に…」
「その意味が違うってんだよ!!
小五郎!!」
大きく遮る様に晋作の声に驚いて見るが。
目を閉じたままだった。
だが…
「既に春香は、小五郎を。
徐々にだとしても…
もう明確にか!!
俺は見てるから余計に、判るがなぁ!!
もう完全に小五郎のみ!!
信じて、選んでるのにかぁ?
あれだけ判り易い春香が、だぞ!!
小五郎のみ!!
夜に居て欲しいってなぁ。
既に言ってるだろう?
つまり、小五郎のみを!!
もう春香は、愛してんだぞぉ!!
春香の場合、愛した事もねぇ。
だから無自覚!!
でも小五郎にだけは…
既に言ってるのと同じなのにか!?
それなのに小五郎が、逆に?
気付かねぇのかぁ!!」
もう、そんな晋作の大声と内容にだった。
意味に気付いて動揺する。
何だと!?
春香が?
既に、私を!?
愛して…
「いや、待て、晋作!?
あれは多分?
意味が、違う、だろう!?
あの春香が、か?
既に、私を?
愛して…
だが、恐らく私を、か?
言いたくないが。
男としては、見てないぞ!?
春香の祖母と、だろう?
似てる感覚でと、言ってるのみで!?」
慌てて私も言う。
そこで晋作も目を開けたが。
微妙な顔で…
「だ、か、ら!!
春香は愛を、知らん!!
単純に判らねぇのみ。
男として、じゃねぇんだ。
小五郎も聞いてた筈だがなぁ?
春香の場合だぞ?
信じられると確信が出来る相手のみ!!
既に春香は、無自覚でも!!
小五郎だけ!!
信じてるんだぞ?
単純に確信って部分のみ。
まだ判らないだけ!!
そして信じてねぇなら…
なぜ春香は、小五郎だけかぁ?
お願いと?
夜にと?
これから眠るまでと?
側に居てくれないかと?
言う筈ねぇだろう!!」
それは…
だが、春香は何も…
もう私は完全に困惑した。
「晋作、いや…
だが、春香は?
それの、か?
意味も、だろう?
なのに、私が?
だが、勝手には…
いや、春香は?
既に、と、私も、か?
それでも、今の春香は…
判らないのも、そうだがな?
待て、でも多分?
な、いや、春香も?
言ってた、か!?」
複雑な顔になった晋作が。
また…
「だったら小五郎!!
なぜだぁ?
あの春香が、言ってたが!?
具体的な事も全く知らんってなぁ?
でも小五郎は大丈夫だろと?
更に俺は!!
駄目って、なぁ?
あの時すら俺は、完全にか?
しかも誤解だって俺が!!
言って、それは認めてるが?
どうせ女遊びする店に行ってたんだろと?
俺が言っても疑われる上に…
すぐ小五郎が!!
否定すれば、春香は信じるのにか!?
しかも俺は!!
結局、信じられてねぇだろうがぁ!!」
その言葉を聞いて私も思い出す。
確かに?
晋作は駄目と?
断言してたが…
「そう、だったな?
あの時、晋作が、余計な事を。
だから私も、か?
すぐ否定したが。
結局、晋作は…
趣味じゃなくてもと?
どうせ行ったんだろと?
だが、晋作が花街へ。
行ってたのも事実だぞ?
全く春香は、何も間違えてない。
記録に残るぐらいだからと…」
ふと、そこで私は春香の言った言葉も浮かんだ。
『今が夢…』
それだけは!?
すぐ晋作も睨んで否定を。
「あの時に晋作も聞いてた筈だぁ!!
すぐ春香が言った言葉を。
私は一切、認めたくないぞ?
今が夢と?
そう考えてる方がと?
楽な気もすると?
しかも、僅かな願いすら欲だと!?
あんなのは欲にも入らないだろう!!」
あの春香が?
初めて言った願いなど。
欲とも言わん!!
それなのに…
「あの春香が!!
消える事など絶対に許さん!!
私もだぁ!!
春香を夢になど一切、認めない!!」
もう完全に晋作へ。
私は怒鳴り付けるが。
すぐ晋作が笑うのもだった。
見てたのもあって私は考える。
また晋作は嬉しそうに…
「そう!!
それが小五郎の答えだ!!
そして春香も、小五郎のみ。
信じてるからこそ!!
小五郎へと!!
あの春香が、初めて願いを。
言ったんだぞ?
やっと気付いたか?
どんだけの大馬鹿だ?
しかも、また殺気まで出しやがって…
一応、刀だけは抜かねぇ程度か?
あははははっ!!」
信じてるから…
春香が、私に!?
だから僅かな願いを!?
私へ!!
だが、春香は…
『神だの、仏だの、全く信じてねぇ』と?
それなのに!?
私のみ!?
信じてるからと!!
一応、私も意味に気付いたが。
何も言えず、ただ晋作を見てると…
「おい、小五郎?
完全に固まってるが?
もう俺からだと。
頑張れとしか言えん?
あははははははっ!!
すぐ俺には判ったからだぞ?
だから真っ先に確認の為か?
春香へ、聞いただろう!!
あの時も小五郎は固まってたが。
そんな状態で…
夜は、大丈夫か?
まぁ、先も長そうだが。
くっ…
あはははははは!!
俺は笑うのみ。」
充分、意味は判っても私は…
そんな晋作も見ながら思い出す。
春香の安心してる寝顔を。
もし本当に春香が、私へ?
それでも恐らく、今の春香は…
凄く笑ってる晋作にと。
そのまま言う。
「少し良いか、晋作?
それだけ私を、笑って言うならば…
既に晋作も、見てる筈だな?
春香の安心して寝てる姿を。
そして見てから言ってた事もあるな?
もし晋作ならば普通に、対応も出来ると?
あの春香から、だぞ?
これは難題の方ではない。
春香から僅かでも触れて来られた時。
晋作は普段通りに?
対応すら出来るのか?」
さっきまで笑ってた晋作が。
明らかに驚いた顔になるのもだった。
少し私は、睨みながら…
「そう、あの春香から、だぞ?
晋作にと…
擦り寄られた時。
何事もない様に?
接する事が出来ると?」
晋作が、動揺したのも私は気付く。
「こ、小五郎?
俺が、あの春香から、だと?
つまり、そんな時でも…
普段通りに!?」
焦りながら考える様子にも判った。
だが、逆に私もだった。
あの春香が!?
晋作に!?
そう考えると私は…
今までとも全く違う感覚が、湧き上がる。
もう春香だけ…
私は、思い出しながら…
「そうだがなぁ…
晋作が?
あの春香へ?」
「小五郎?
な、何する気だ!?
俺は、だぞ?
一度も、春香に、か?
触れた事すらないぞ!!
だが…
あの春香が、俺に、か…」
そう言いながら晋作が、だった。
明らかに春香を、考え出すのも見た。
尚更、違う感覚ばかり。
明らかに、春香を!?
想像だけでも、あの春香へ!!
完全に判る事で尚更、私は…
「あぁ、なるほど…
晋作も、すぐ欲が!!
出る様子だな…
あの春香へ、か?
私は晋作に、春香が?
そう考えると、私も…
一切、手段は選べないぞ。
春香ならば晋作の趣味だ!!
詩と、酒と、更に女!!
だったな?
ならば簡単!!
晋作は記録通りだとか?
そう私が言った時、恐らく春香は?
あの大久保でさえ記録通りだったと?
逆に納得しそうだが。
大久保ですら追記すると?
そして春香の印象が、決まった記録へ。
そのまま晋作も記録通り!!
春香にも記憶して貰えば良いか?
そして私は春香に一切!!
嘘を言った事も、言う事もない!!
もう晋作の記録にと追記して貰おう。
春香が覚える晋作の印象すら変わるな?
一時期、晋作が、花街ばかりへ!!
女遊びしてた事実!!
他にも私は知ってるが?
全て春香に嘘も言わず、暴露しよう!!」
途中から抑えられなくなり大きく言うと…
もう晋作は、完全に慌て出した。
「ちょっと待てぇ!!
小五郎、俺は違うぞ!?
僅かに、春香も?
少し考えただけで…
だが、それは小五郎が、だろ!?
聞いてきたから!?
しかも、その目は…
小五郎が、俺の記録へ?
追記させるだと!?
しかも趣味に、女を。
更に、春香へ、だと!!
春香に何を、言う気だ!?」
そんな晋作だが。
また私は、あの春香が浮かんだ。
だからこそ、目を閉じた。
これは、春香を?
私も見習うべきか?
頷きながら私も…
「やはり私も春香と?
同じ事を、だな。
確かに?
少しは晋作も味わうべきだろう?
私を普段から散々、笑うが。
そのまま私も言う事にしよう。
既に春香の言った記録の補足。
唯一の長男で跡取り、だから大切にと?
ならば言い方を!!
変えれば甘やかされて育った結果へ。
好き勝手に、春香の荷物すら漁る晋作。
嫌いな事は、退屈だと。
だから退屈凌ぎに、女遊びを。
普段から夜、私は春香の側だろう?
だから晋作が!!
私にも隠れて女遊びを?
普段から夜に抜け出して遊びそうだなと。
もし私が!!
呟いたら春香からすると、晋作は?
いつも夜に、無節操でと?
普段から女遊びするのかと?
真っ先に怒鳴りながら問い詰めそうだが。
その時でも、だろう?
どれ程、晋作が!!
困って否定してもだ…
ずっと私は、無言で全く問題ないな?」
「何だとぉ!!
それだと完全に、春香は俺を?
勘違い、いや、違う事になる?
卑怯だぞ、小五郎!!
春香に嘘も言ってねぇが!?
それでも、わざと!!
単純に、俺が?
誤解されるだけだろ!!
俺の趣味にと女は、ねぇ!!
それを。
ずっと春香から!?」
春香の事を。
想像すれば私にも確かに判るが。
そのままで、続ける。
「補足で更に、だな?
春香は不思議な顔で言ったか。
晋作が、いつも長い刀を?
なぜ好むか判らないと?
言ってた理由も、だろう?
確かに、そう、個人の自由ではある。
だが、晋作の場合。
違うと!!
既に私は知ってるからな?
それすら私が!!
春香にと言うか。
そうすれば…」
「な、小五郎!?
刀の事も、まさか…
そんな事まで春香へ!?
ま、待つんだ、小五郎!!
更に余計な事まで補足だと?
違うだろ!?
また俺の印象すら変わる!?
しかも小五郎なら、わざと!!
違う言い方に、だろ!?」
想像も簡単な私は、頷きながら…
「私には何も問題ない。
あの春香ならば、だろう?
単純に私が!!
晋作へ!!
補足するのみ。
そして春香に、だな?
ずっと私は、春香にと無言のみ。
あの春香は、凄く素直だからなぁ…
もう晋作の印象が?
好き勝手に、最低な女遊びばかり。
凄い我儘で、細かい事にまでだぞ?
まさに大久保と同じ!!
器の小さい男!!
そう記録にも、追記決定か?」
「俺が器の…
小五郎!!
それだけは止めろ!!
俺は、そんなでもねぇぞ!?
それすら、わざと春香へ?
小五郎が卑怯過ぎるだろ!?
それなのに!?」
私には目を閉じたままでも。
晋作の焦りは判る上に…
あの春香ばかり。
浮かべれば納得もしながら頷いてると。
「わはははははっ!!
ワシは耐えられん!!
高杉さんもちや!?
春香さんと同じ事を。
もうワシにはちや!!
慌てちゅう想像が簡単に判るぞ!!
今すらもやし?
春香さんは、げに可愛い女子やき!!
桂さんが、そんで春香さんにかや?
高杉さんには焼き餅やろ?
そがな理由で、わざとかや!?
わははははっ!!
しかも高杉さんに、やろう?
また気付いちょらんぞ?
やけんど、確かに、そうろう!!
春香さんは可愛いだけやない?
素直やき尚更?
ワシは羨ましいだけ!?
そがな春香さんなら…
ワシすらの…」
「りょ、龍馬!?
ば、馬鹿が!!
そんな馬鹿な発言を。
しかも今か!?
あの桂さんにと!?」
坂本の爆笑と、武市の焦る声を。
しっかり私は、聞こえて…
坂本までか!!
あの春香を!?
また羨ましいだけと?
しかも坂本すら、あの春香を!!
私の焼き餅など…
どうでも良い!!
あの春香が?
私だけなら尚更!!
もう想像すら許せん!!
目を閉じたまま私は矛先だけ、坂本に変えた。
「なるほど、坂本君まで…
あの春香に、そうやってか?
しかも私にも羨ましいだけと?
素直なのも、確かにあるが。
更に、春香が!!
見目が良いから、だと?
あぁ、全く否定は、しないがな。
ならば、私が!!
居なければ、坂本君も?
あの春香を。
つまり、あの春香に!!
だろう?
今度は、坂本君が、あの春香へ?」
「か、桂さん?
ち、違うろう!?
ワシは、春香さんに?
触れてもないのちや!?
そげな事…」
「龍馬!?
ば…」
あの春香に、坂本が!?
しかも触れるだと!?
そんな事を。
すぐ私は…
「坂本君も、かぁ!?
つまり、あの春香に!?
触れたいだと!!
私の事は、どうでも良いが。
坂本君の方が、だろう?
春香だけでもないか?
もう無節操な女好きと!!
だが、そう私は、事実のみ。
そして私から補足してもだ!!
常に私は、変わらないまま無言のみ。
恐らく、今の春香ならば…
その一言だけで、充分か?
坂本君にも警戒する筈。
私も安心するか?」
「何を言うがとぉ!!
ワシは、違うき!?
桂さん!?
ま、待ってくれんか!!
あの春香さんに、ワシも、かや!?
ワシまで、そがな事も言う気か!?
やけんど、ワシすら春香さんに?
触れんぜよ!?
そやのに誤解されるろう!!
ワシは、嫌ぞ?
桂さんは、狡いろう!?
ずっと春香さんと?
そりゃ、ワシかて…
もっと春香さんと…」
「ば、馬鹿が、それは!?
龍馬、気付かないのか!?
それ以上、春香さんへ。
しかも全て逆に、だろう!!」
坂本でも春香と!?
もっと触れたいだとぉ!!
しかも、ずっと?
本当ならば、あの春香に!?
すぐ私は想像した。
ふざけるなぁ!!
「坂本君もかぁ!!
あの春香にと!?
本当は触れたいだと!!
そんな事は絶対、私が!!」
溢れ上がる感覚に怒りもあった。
もう私は、目を開けた。
すぐ皆を見れば、皆が。
同じなのも私は見る。
焦ってる様子にも気付くが。
皆が、あの春香を!?
更に触れる!?
そんな事、我慢すら出来ない!!
特に坂本が…
「坂本君!!
いつも春香に、だろう!?
羨ましいだけと?
あの春香を。
知ってるからこそ余計に?
だからとかぁ!!
あの春香に?
だから、もっと触れたいと?
知ってるから尚更だと!?
それでと言ってるのかぁ!!
一緒にだと?
ずっと、なりたいと?
もう絶対に、私が!!
一切、春香には近付かせないぞ!?
坂本君が、一番だろう!?
私からも春香の為、危険対象か!!」
睨み付けて言うと。
明らかに坂本が、慌て出すのも見る。
「桂さん!!
ワシは、そがな、せんぞ?
いや、違うろう!?
じゃから、ま、待ってくれんか!?
ちっくと落ち着いてくれ?
絶対に、ワシはちや!!
春香さんにや、触れん!!
そやのに、更に?
しかも危険対象と?
近付かせんと?
そがな事は、嫌ぞ!?
話すぐらいは、ええろ?
ワシも他は、せん!!
誤解しちゅうだけちや!?」
すぐ武市の気配も察したが。
「桂さん、すまないが。
落ち着いてくれないか?
龍馬の馬鹿発言に関してならば…
誤解させた事にもだ、私からも詫びる。
そして、ただの誤解だともな?
この場でも皆が、既に充分、理解してる。
春香さんには、桂さんのみ。
もう明確と、私からも断言すら出来るのだ。
既に、桂さんも、だろう?」
武市の言葉で私は、意味も判るが。
冷静になる為、少し首を横に振る。
息も吐き出してから私は、一応、頷く。
だが、今度は皆、全員だった。
目を閉じたのも見た。
私は、疑問だけ言う。
「なぜ、いきなり目を?」
皆の方は、更に首まで横に振りながら…
無言のみ。
だが、坂本だけ、また…
「もう桂さんに、やろう?
ワシらすら迂闊に言えん。」
その言葉だけで全員が、頷くのみ。
言えないだと?
春香も考えながら?
すぐ私は、皆へ。
「待て!!
今、春香を?
結局、皆が?
考えてるだろう!?
しかも言えない事だと?
あの春香に、何を!!」
それでも変わらず、目を閉じて無言のみ。
春香に何を!!
今もか?
ずっと言えない事を?
あの春香へ?
そう思うと余計、私は何度も言うが。
皆が全員、ずっと目を閉じたまま…
更に、無言のみだった。
**************************
その後。
結局、今度は皆が、だった。
逃げる様に藩邸からも去った。
それでも目的は明確にある。
坂本が、大久保にと情報を。
皆が、全て共有も始め出した。
そして未来の為、動く事もだった。
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キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
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