メンタル病んでる事は判るが、歴史までは判らねぇよ!!

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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第一章:深い闇からも必ず。

15.世界より判らないなら1000年、早い!!

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多分、薩長同盟だと思う場。
ずっと私は無言だったが。

「春香、もう終わったからね。
藩邸へ戻ろうか。」

桂さんが少し笑いながら私へ、言ってきた。

んん?
無事に終わったっぽい?
でも…

私は複雑な気分のまま…
無言で一応、頷くのみ。

「くっ、本当に判り易いが。
おい、春香?
私へと、もう何も言わないのか?
最後まで無礼なままだな!!
だが、無駄な学ばかりか?」

大久保さんが少し笑いながら私を。
向いて言ってくるが少し考える。

やっぱ…
変わってねぇし?
今更?
確かに?

「んじゃ、もう私も最後まで…
更に!!
そのまま返すぞ、大久保利通!!
最後まで横柄なままだな!!
だが、事実は変わらんぞ!?
この場で言わないだけ…
私は充分、勝てるっぽい?
歴史は嫌いだが、あの記録は忘れん!!」

少し私も笑いながら大きく言うと。
大久保さんが驚いたのも見るが。
でも、そのまま少し下を向いた。

「こんの…
減らず口すらも変わらずか!!
どれだけ無礼なのだ!!
また、私の…
春香は、その記録を消せ!!
最後まで、私へと…
もう長州が甘やかしてるのか?
もっと他を、学べるだろうが!!」

怒って言ってくる大久保さんだが。
そこで私も考える。

甘やかす?
もっと学べと?

考えながら、そのまま言う。

「そうかも?
桂さんは最初からだな!!
大久保さんと全く違うし?
私みてぇなのもだが。
一応、徐々に学べてるっぽい?
良く判んねぇが。
んなマジで気にすんな?
一応、この時代じゃ、大久保さんの秘密。
私も言わねぇよ!!
んん?
でも薩摩…」

ふと私は、そこで歴史も思い出した…

**************************

これが、もし?
薩長同盟だとしても?
更にかぁ?

嫌いだったがなぁ。
もう有名な史実も多いだろ?

「春香、薩摩が、だと?
どうした、急にだが。」

そこで複雑な顔の大久保さんも見ながら…
私も考える。
確認の為、目を閉じた。

「なぁ、大久保さん?
ちっと聞いて良いかぁ?」

「何だ、春香が私へか?」

「詳しくは言えねぇとしてもだが。
大久保さんは薩摩、だろ?
って事は幕府だよな。
だったら幕府へ、だろう。
まんま聞くぞ?
今の幕府、其奴らをだ!!
どう思ってんだぁ?」

「幕府を、だと?
いや、春香。
正確に言えば幕府側の者達を、か?」

その言葉で私は…
幕府側に居る土方さん達も思い出す。

「あぁ、そうだ…
大久保さんから見た幕府。
そっち側の者達を。
今のままでも良いと思ってねぇ筈。
だから動くのも判るがなぁ。
だったら、そっち側の者達、全て!?
どう思ってんだぁ?」

「一応、意味は判るが。
春香は…
幕府側の武士を、全く知らないな。
私達、薩摩側でもだ。
どう動いても…
もう言葉のみではない。
その者達は違う志が、常にある。
幕府側で変わらぬ、その志では他国も含め。
既に価値観も、全てが異なってる。
だが、説得する為、どれだけ動いてもだ。
今度は幕府以外、他の何も関係ない者達ばかり。
ずっと苦しむのみ。
今からでも間に合うならばと。
常に最善を選び続ける事を私は考える。」

確かに、そうだな。
間違っちゃねぇな。

江戸時代は長い…
余計に根付いたなら、かぁ…

だが、常に最善を、かぁ?

僅かに私は未来の…
この国も思い出しながら言う。

「だったら大久保さんは幕府側。
そっち側の皆でも、かぁ?
もし説得に問題ねぇなら…
争いは避けてぇと?」

「当然だろう。
本来、武力での身分も含めてだ。
争わず、対話で進めるのが一番。
だが、春香には…
それが出来ると思うのか?」

私は冷静に考えながら思い出して言う。

「いんや、私はなぁ。
全く出来ねぇのも判んよ?
世界も変わらん。
んなのに、国の下らねぇ理由。
常に全く変わんねぇし?
んなの全てが、救える訳もねぇんだ。
大久保さんも、ちっと考えれば判るだろうが。
今の幕府すら普通に、説得は無理状態。
んなのにか?
もし70億の人間、全部。
んなの救える者や事。
何もねぇだろ?
こればっかはなぁ…
具体的には言えんが。
この国に、限らねぇし?
この時代に、限らねぇし?
ぶっちゃけ、他国も同じだし?
いつでも同じ事で変わらねぇ。
人間の本質は、欲ってのもだ。
んなの出してたら際限がねぇって事。
今の時代ならねぇ事でも、未来にはある。
んな未来では、更に際限もねぇ…
この国だけでもなく、他国でもなく。
この世界だけじゃ収まらねぇ。
私の居た時代だったら…
判り易く言えばなぁ。
空を見上げて見える月もだ!!
んな場所へ。
行ける人間は少ねぇとしても…
既に、誰でも知ってる事。
充分、誰でも判ってんぞぉ!!
今の時代じゃ不可能だし?
判る筈もねぇだろうから言ったがなぁ。
もし最善を選ぶってだ。
大久保さんが言うならなぁ。
ちっとだけ考えろよ?
具体的には言えねぇ。
再度、言うぞ?
人間の本質は欲だ!!
だから尚更だって事!!
大久保さんへと、ならだ。
見えてる物事だけを、見るな。
判ってるつもりでも、判ってねぇ。
補足すんぞ、これは私の持論。
表があれば、裏がある。
光があれば、闇がある。
その逆も同じ事。
常に最善を。
選んでも必ず、何かが溢れるのみ。
その溢れた事には、誰も気付かねぇ…」

私は目を開けた。
凄く驚いた顔の大久保さんを見ながら思う。

その溢れて誰も気付かれねぇ…
それが、私だ。
そして、誰も困んねぇ…

「それでもだ。
溢れたのには気付かねぇ方が良いぞ?
んなの大久保さんだけじゃねぇが。
世の中じゃねぇ。
世界でも、そうだ。
知らない方が良いと、思える事も多過ぎる。
そして知らない方が…
皆が得られる、願える、祈れる。
んな平和すらもあんだよ。
それだって壊しちゃ駄目だぞ?」

大久保さんが複雑な顔になって私には判らないが。
急に目を閉じた。

「春香の、その持論ならば…
既に、それ程の学ばかりで…
ずっと更に味わったからこそ、だろう。
にも関わらず、か?
なぜ、未だに己ばかりを。
春香は無自覚でも、だが。
その顔だけ見れば、私には充分!!
私でも許せる筈もない…」

そう言うと大久保さんは目を開けた。
でも少しだけ笑った。

「充分、春香の助言。
私も気を付けよう!!
だがな、春香?
私は僅かで気付いたが?
これは学ではないから余計にか?
もう私ですら僅かで充分、判った!!
それには春香?
本当に気付いてないのか?
私の記録で笑うならば、もう私は今のか。
気付いてない春香を、笑えるぞ!!
どれだけだ、この馬鹿が!!」

んだと!?
私が気付いてねぇ!?
んで何かぁ?
大久保さんが私を!!

「ちっと待てぇ!!
誰が馬鹿だとぉ!?
もう、絶対にだなぁ?
私が未来へとかぁ?
いつかは判んねぇが。
そんでもだ。
薩摩の大久保利通!!
私は新たな記録も追加してやらぁ!!」

「なっ…
そこの馬鹿!!
私の記録へ、か!?
何を。」

また驚いた顔の大久保さんに、私は…
そのまま、思った事を。

「そうだ、私は決めたぞ!!
間違ってたら修正?
んなの当たり前だったが。
もう薩摩の大久保利通にはだ!!
んなの記録だけじゃ足りねぇ…
スゲェ横柄で、スゲェ我儘な上にだぁ?
今すら最大の秘密も決定してるだけじゃねぇ!!
私程度の相手でムキになる上に、更に傲慢!?
漬物だの、茶だの、めっちゃ小さい事までかぁ?
しかも無礼なのは、どっちだ、こらぁ!!
あれだな…
私が絶対に追記してやる。
そう、器が小さい男!!
それが薩摩の大久保利通!!
これで決定だぁ!!」

「何だと!?
待て、春香!!
未来の記録へと、追記するとか。
しかも私の事を!?
器が小さいだと!!
そんな嘘を、付け足すなど…
この大馬鹿娘が!!
もう大人しく長州へ、帰れ!!」

凄く大きく大久保さんも言ってきたが。
もう見てた私にも決定的だった。

「それが既に小さいってんだよ!!
薩摩の大久保利通!!
何だぁ?
最初から偉そうで?
私程度にかぁ?
もう、そんなんなら好きな濃い茶へ、だぞぉ!!
桂さんの爪の垢でも飲め?
絶対、忘れねぇ…
他の皆へは、修正点のみだったが!?
初めてだったぞ、おい!!
記録の追記決定はなぁ?
どんだけだぁ!!」

そう私が大きく言うと大久保さんは睨んだが。
首を横に振ってから…

「こんの…
大馬鹿娘が!!
坂本!!
それと、もう私でも既に判ってるが…
一番は…
長州の桂小五郎だろう!!
もう、この大馬鹿娘を、だ!!
学よりも、違う部分だろうが!!
全く判ってないぞ。
もう、しっかり教え直せ!!
どれだけ無礼なのだ!?
今まで生きてきた中でも、初めてだぞ?」

急に私の横に居た桂さんと、その横。
坂本さんへ大きく大久保さんが言ったが。

「わははははっ!!
ワシは、もう笑えるだけちや!!
げに春香さんは凄いぞ!!
大久保さんが負けちゅうよ?
ワシすら初めて見たが?
確かに、そうやぞ!!
春香さんには、桂さんやし?
先は長いがよぞ!!」

「一応、大久保君?
私から言える事でもあるが。
これでも最初より春香は…
充分、学んでるのだよ。
頑張ってる事も、か?
まぁ…
先が長いのは認める。」

坂本さんは爆笑、桂さんは複雑な顔でだった。
それも見てた私は…

「おい、こらぁ!!
大久保利通!!
更に、他の人へ?
八つ当たりかぁ!!
どこまでも器の小さい…
何が大久保だぁ!?
もう『だい』って、漢字も使わねぇ!!
新たな名前すら考えんぞぉ!!」

大久保さんが驚いた顔になったが。
すぐ私は、考え出して言う。

「確か幼名が、だぞ!!
正袈裟しょうけさで?
更に、あったよなぁ。
正助しょうすけだったかぁ!?
何が、既に改名だぁ!!
もう漢字でなら小さい『しょう』へ。
大久保だったら『だい』の部分を。
私の中だけだが。
今後は『小久保しょうくぼ』って言ってやら!!」

「な、春香!!
また無駄な学でか!?
私の名前、漢字まで簡単にと!?」

わざと、私は口調も変えて普通に言う。

「どうかされましたか、小久保しょうくぼさん?
まだ何か、ご用がありましか、小久保さん?
私は常に、小久保さんと、お呼びたいのですが。
それで宜しいでしょうか、小久保さん?
似合うと思いませんか、小久保さん?」

大久保さん以外、その場に居た全員も驚いたが。
更に私は続けた。

「私は凄く嘘が嫌いなのです。
だから『小久保しょうくぼ』と呼んでも良いかです。
今後は小久保さんと、お呼びしても良いかを。
先にと私から確認の為、お聞きします。
どう致しますか、小久保さん?」

全員も驚いた顔のまま、無言になったが。
ふと、私は更に、思い出す事もだった。

**************************

だから、そのまま私は少し笑って言う。

「I don't like a lie.
But I'd like to change how to call you.
Your name is Okubo.
But I'd like to call you Shoukubo.
Is it useless?」

大久保さんが驚きながら…

「その言葉は、他国だろう!?
春香は他国のまで…
しかも、その言葉は…
英国のだな!?」

頷きながら思う。

おぉ!!
こりゃ、坂本さんよりかぁ?
知ってるっぽい?

だったら…

目を閉じて私は思い出しながら言う。

「J’étais convaincu.
Vous semblez comprendre la langue, n’est-ce pas ?
Mais comprenez-vous ce mot ?」

確かに、そう…
嘘は言わねぇ…

『納得した。
貴方は言葉が判る様子ですね?
でも、この言葉は判りますか?』

言った後も返答が無い事で、私は…
同じ意味で違う、別の外国語を。

「J'étais convaincu.
Vous semblez comprendre les mots, non?
Mais comprenez-vous ce mot?」

更に、私は同じ意味のみ。

「Я был убежден.
Кажется, ты понимаешь слова?
Но вы понимаете это слово?」

無反応だったが、目を開けると…
全員が驚いた顔で私を見てたが。
大久保さんに視線のみ。

「嘘は言ってねぇよ?
他国の言葉で全部、同じかぁ?
私でも所詮、たかが5カ国のみ!!
他国は、更に多過ぎんぞ。
英語は判ったみてぇだが…
他は知らねぇっぽいなぁ。」

そこで私は溜息をしてから目を閉じた。

大久保さんだけは、判るかもなぁ?
そう思いながら、いつもと同じ事を言う。

「I don't love anyone.
I don't believe anyone.
I have been alone until now.
Why am i alive?
Who can tell me?」

「今、春香の言葉は!?
しかも、それを、だと!!
ずっとで、か!?」

おぉ?
大久保さんだけ…
一応かぁ?
ちっと判ったっぽい?

だから普通に私も言った。

「Yes.」

「な、何を、春香?
また何を、言ったのだ!?
それに…」

そこで桂さんの声が聞こえて、私も目を開ける。
見れば桂さんも、前と同じ心配そうな顔だった。

少し笑って私も一応、言う。

「桂さんとも約束してっだろ?
心配ねぇよ!!
私は嘘も言わねぇし?
それに、この国での言葉だったらかぁ?
既に桂さんも聞いてんよ。
まぁ、私も一応?
徐々にだが?」

それから多少は、判るだろうと私は…
大久保さんを見てから少し笑う。
私を明らかに見たのも判って言う。

「Hey, Okubo?
Do you understand a little word?
If so, can you tell me?
Why am i alive?
I don't know.
I never thought about it.
But why now?
It doesn't change even if I know the world.
I haven't changed either.
So I don't know.」

凄く大久保さんが驚いた顔をしたが。
すぐ目を閉じた。

それを見ながら意味も考える。

『ねぇ、大久保?
貴方は少し言葉が判るだろう?
だったら、貴方が教えてくれるか?
なぜ私は生きているのですか?
私は知らないんだ。
私は考えた事もない。
でも、どうして今だ?
私が世界を知ってても変わらない。
私も変わってない。
だから私は知らない。』

私の答えもかぁ?
期待してねぇよ…
大久保さん?

それもあって、私は桂さんを向いた。
やっぱ驚いた顔もしてるのを見た時。

「Haruka, wait.
I will tell you.
That is love.
Haruka laughs.
That is Haruka's happiness.」

すぐ私は大久保さんの声に驚きながら見ると。
大久保さんは少し笑って続けた。

「Just find Haruka loved one.
Haruka will understand.」

な、何だと!?

すぐ私には言葉の意味だけ判ったが。
その内容に驚くしかなかった。

そう、大久保さんは…
でも私には判らない。

だから何も言えないまま…
私が大久保さんを見てると。

「どこまで私を、馬鹿にする気だ?
春香、その言葉ならば…
既にだ!!
私も知ってるのだぞ?
だからこそ、教えたまでの事。」

そう言ってからも少し笑ってた。

「だが、今の意味は…
大久保さんも?
同じだと?
愛する者を?
探せば、私も判ると?」

どうにか言う私へと、大久保さんは一度。
目を閉じて溜息をしたが。
そのままで、だった。

「春香が言った言葉。
その質問ならば…
なぜ春香は生きてるのか?
春香は知らない。
春香は考えた事もない。
だが、なぜ今?
そう言う意味で、私へと言ったろう。
更に言った言葉もだ。
春香の場合。
世界を知っても変わらない。
春香も変わない。
だから春香は知らない。
だった筈。
だから、私が言ったのだぞ。
『春香に待て』と。
『私が教える』と。
私は春香からの問いへ、答えたのみ。
『春香が笑う事だ』と。
『それが春香の幸せだ』と。
こんな事など、私には簡単だぞ。
春香?」

大久保さんが目を開けた。
そのまま私を、見てるのも判るが…
凄く笑ってだった。

「春香の答えなど、私には簡単過ぎるぞ?
『春香は愛する者を探し出せば良いだけ』だ!!
それだけの事。
そして『春香も判る』とだ!!
そんな事も判らない、大馬鹿娘が。
私へと、意見するなど、100年…
いや、未来でもだったなら足りんな。
こんな事も判らない大馬鹿ならか?
私へと、意見するなど、1000年!!
早過ぎる!!」

1000年だとぉ!?
めっちゃ嬉しそうに…
今までで一番!?
笑って言う事かよ!!

もう驚きながら私は…

「ちょっ!?
1000年だけは違うだろ!?
んな嬉しそうにかぁ!!
スゲェ、大人気ねぇぞ、おい!?
やっぱ器が小さいのか?
どっちだ、マジで判んねぇし?
何だ、そりゃ?」

動揺のみだった。
にも関わらず…

大久保さんは凄く嬉しそうに笑った。

「くっ。
ははははっ!!
判り易いどころでもない…
もう耐えられん。
はははははっ!!
どれだけの大馬鹿娘だ!!
散々、あれだけ私へと?
無礼を、言っておきながら…
今すら判ってない上にか!?
はははははははっ!!
やはり1000年、早過ぎる!!
いや、だが、そうなると長州側は…
しかも、こんな大馬鹿娘の世話までか?
確かに大変だろう。
くっ…
想像のみで笑えそうだ。
はははははっ…」

そう言いながら少しは笑いを耐えてる姿も…
私は見るが思う。

やっぱ…
器が小さいのかぁ?
いや、この時代で、だぞ?

英語の意味を?
言えるなら…

んん?
サッパリだな、マジで。

「わははははは!!
まっこと凄いき!!
あの大久保さんがじゃよ?
もう春香さんに、やろ?
ワシすら耐えられん!?
わはははははっ!!
ありゃ、またかの?
きっとやぞ!!
大久保さんも、やろう?
春香さんにかの…
げに可愛い女子やき判るぞ!!
春香さんに惚れだに決まっちゅうぞ?
可愛いのもワシもちや。
また初めて見る大久保さんだや?
武市も、やったが…
とんでもないやろ!!
やけんど…
やっぱりワシは桂さんがやろ?
羨ましいだけかの!?」

急に坂本さんが爆笑したのも判るが。
その後ろから私も、すぐ察した。
また武市さんが無言で投げた事に…

私でも僅かに見えたが。
どうにか坂本さんすらギリだった。

「今のはげに危なかったぞ!?
また不意打ちやったが?
何すんや、武市!?
しかも掠ったろうが!!」

おい、武市さん!?
しかも今、一本じゃねぇぞぉ!?

掠った程度も?
スゲェが…

それなのに武市さんは普段通りで…

「あぁ、確かにな。
私すら信じられない事であってもか?
こんな大久保さんも、だろう。
それも含めて、龍馬の馬鹿な発言へだ。
今のは、私すら誤解されても迷惑のみ…
恐らく大久保さんもだろうからな。
また馬鹿な龍馬のせいでか?
その分も含めて、だから二本投げたのみ。
一番の馬鹿は、龍馬だぞ!!」

えぇ!?
めっちゃ早いぞ!?
ありゃ…

だが、まただった。

「良くやった、武市!!
坂本の馬鹿発言にと、だな?
確かに、そうだぞ!!
更に私が、こんな大馬鹿娘など…
全く、あり得ない!!
例え見目が良くても?
もう台無しどころでは、ない!!
物好きな者も一応、居るからな。
まぁ、そんな大馬鹿娘も、か?
黙ってれば、まだ済むかもしれんが…
絶対に無理だろう!!
それすら簡単、私には予測可能だ。
くっ…
しかも今すら無自覚?
ははははは…
もう私は耐えられん!!
どれだけだ!!」

もう、とにかく大久保さんは…
凄く嬉しそうに笑って言ってくるばかりなのも見る。
私すら何も言えん状態なのだが。

「もう、やめてくれ…
おいも笑うのが…
はははっ。
耐えられんじゃろう?
しかも坂本どんなか?
避けたが掠ったんもだ。
更に可愛い女子の春香は…
ずっとだぞ?
ははは…」

西郷さんまで我慢すら出来ずに笑う状態へ。

いや…
あの仕込み針…

めっちゃヤベェよ!?
薩摩の二人は、めっちゃ笑ってっけど?

あんなん普通…
避けらんねぇぞ!!

「春香は本当に…
判り易いがな。
こんな光景が、もう私にはだ。
既に信じられない気分だが。
そう、春香は凄く、素直でだよ。
そのままで充分、良いから…
それに言葉の意味ならば、もう判った。
確かに私も、聞いた事もあったな…」

そう言いながら桂さんが少し笑って私の頭を。
普段と同じ様に撫でてくるが。
そのまま見てると…

「春香は判ってないだろうが。
本当に、これは凄いのだよ?
私も、まぁ…
徐々に、だろう?
充分、それも判ってる事。
何も春香は心配ない。」

私も一応、桂さんが普段通り…
優しく少し笑うのも見て納得はさせる。

**************************

相変わらず、変な鐘が鳴って…
それぞれ皆が、だった。

薩摩側の二人も部屋から出たが。
坂本さん達も笑って門から出れば宿へ、らしい。

だから私も、また桂さんと藩邸へ。
戻れば今度は高杉さんだった。

桂さんから話の最初だけを。
簡単に聞いただけで…

「何だとぉ!!
しかも春香が!?
そんな事を。
本当か?
薩摩の二人まで!!
更に、だとぉ!?
あの大久保が、先に言ったぁ?
待て、小五郎。
俺は信じられん?
だから春香ぁ!!」

んん?
スゲェ驚きってか…
違うっぽい?

「どったぁ、高杉さん?
初めて見るぐれぇ…
スゲェ驚いてるってか…
何か判んねぇが。
慌ててる感じっぽい?」

すぐ私の前に来ると…

「真っ先にか?
薩摩の二人へ、すぐ怒鳴ったと?
それで、あの大久保へ?
証明しろって…
春香が、したのか?
己を証明しろと?」

慌てた様子っぽい高杉さんを見ながら私も…
思い出して少し笑って言う。

「そうな!!
めっちゃ感じ悪りぃ二人が!!
名乗りもしねぇで、だぞ?
んで部屋に入ってきてから、更にだ!!
いきなり横柄な態度でなぁ?
真っ先に私へ、言ったんだぞ?
でも桂さんの話は、判んねぇし?
だから先に謝ってから怒鳴ったが。
二人は笑ってっし?
んで証明しろってかぁ?
なら私も同じだろ?
まんま同じ事を。
先に名乗った、めっちゃ横柄な我儘!!
大久保利通ってのにかぁ?
薩摩の大久保利通であるかを証明しろと。
そりゃ、そうだろ!!
本人の確認も、ねぇのにかぁ?
先に言ってきたのも大久保って方だし?
まんま証明して貰ったぞ!!
だが、まぁ…
史実以外にも記録は多いが。
まんま大久保利通、本当に駄目!!
スゲェ横柄で、スゲェ我儘で、更に傲慢?
最初から最後まで、だったんだぞ!!
私の印象は完全に決まった。
まさかなぁ…
間違いがあったらかぁ?
修正すんのは、普通だが…
追記しないと駄目なぐれぇ?
どんだけって思ったぞ?
この時代でも?
初めてだった。」

そう言うと高杉さんは、また桂さんを向いたが。
桂さんも笑うのを耐える様子で…

「晋作、もう…
本当に春香が言ったままだ…
あの場で真っ先に、か?
もう私でも清々しい程。
春香が怒鳴ってくれたよ。
ははは…
しかも、己を証明しろと?
あの大久保が、だぞ?
もう焦るどころでもなく…
春香の出す質問にすら動揺ばかり…
ずっと春香以外。
笑いを、か?
ひたすら耐えるのみ。
それなのに…
はははは…」

我慢が限界の様に桂さんだったが。
高杉さんは私を再度、見てから…

「ち、ちなみに春香?
その質問だが。
具体的には?」

んん?
具体的に?

「えっと…
歴史には関係ねぇ事だ。
幼名と、趣味と、好物と…
後、もう一つはな?
そう、私も記録で笑ったから思い出したが。
ありゃ…
マジだったろうから?
個人情報とも違うがなぁ…
大久保利通!!
最大の秘密を!!
だったが…
マジっぽいから私も確信した!!
でも大久保さんにも言ったが。
この時代じゃ、言わねぇって。
だから、高杉さんにも言えん。
でも、まぁ…
確信も充分、私は出来たし?
んな気にすんなって言ったがなぁ…」

また高杉さんが複雑な顔で…

「幼名は判るが…
趣味と、好物だと?
そんなのが残って?
しかも最大の秘密だぁ?
更に春香すら言わねぇだと?
それで確信したって、どんだけだ…」

一応、高杉さんの言葉で私も考えるが…

個人情報ってか…
単純に、ありゃ…
マジで気にしてるっぽいし?

んな禿ハゲを、かぁ?
気にすんなら違うとこだろ!?
まぁ、確かに笑ったが。

私を高杉さんが見てるのも判る。
だから目を閉じて言う。

「その秘密だけは言えん!!
だが、大久保利通の記録。
凄く正しかった!!
更に追記しねぇと?
駄目なぐれぇ…
そう、納得も出来る程。
私の中にある大久保利通!!
その印象を!!
高杉さんへも、まんま言うぞぉ?
子供の頃は好き勝手な我儘放題!!
更に漬物程度で不機嫌になる!!
茶すら煩い、めっちゃ我儘な印象!!
まだ薩摩なら西郷隆盛の方が好印象だ!!
まさに、その通りだった…
私は充分、今でも納得してる。」

「し、晋作…
そう、まさに、春香の言う通りで…
歴史には全く…
関係ない事にも関わらず?
全て、正解だと?
ははは…
どれ程、あの時。
私すら耐えたと思ってるのだ。
漬物程度で、不機嫌に?
そんな事まで春香へ、指摘されてか?
もう、あの大久保が、だぞ?
動揺してるだけでも、なかった上に…
更に途中で質問すら春香は…
ははは…」

目を閉じてたが私にも桂さんの声は…
充分、笑ってるぐらい判ったが。

んん?
間違えた?

ふと思い出して私も…

「あぁ、そだな、でも桂さん?
あれすら大久保さんだぞ!!
桂さんも聞いてたろ?
いきなり証明の為と?
今度は未来に残ってる記録と照合だぁ?
言ってきたのも大久保さんだろ?
もう歴史が嫌いな私へと?
マジで嫌がらせ。
あの時も…
まぁ、私は目を閉じて見てねぇが。
どうにか多過ぎる記録!!
思い出しながら質問のみ!!
途中で私の印象でなぁ。
まんま聞いたから間違えたが。
めっちゃ我儘かと?
つい言っちまったが、ありゃ…
そう、性格までは記録されてねぇし?
これも、いつかサッパリ判んねぇが。
未来へ、戻ったら追記決定だろ!!
性格までねぇが、私の印象通り!!
まんま残ってた記録は正しかったな。
そう考えると、ある意味…
スゲェな、おい!!
誰が、あんなん残したんだぁ?
趣味の囲碁は、個人の自由でもなぁ?
好物の漬物がねぇと、不機嫌になるって…
もう、どんだけ我儘だって思ったし?
更に茶へ、玉露で濃くしねぇと駄目だぁ?
そもそも、最大の秘密だって…
未来だとかぁ!?
バレてんじゃねぇかって疑問。
それには誰が答えてくれんだよ?」

言いながら私も疑問になって目を開ける。
目の前に居る高杉さんは複雑な顔で私へ。

「は、春香?
そんな記録まで未来へ。
もし残るとしたら…
まさかだが。
俺や、小五郎の記録も、じゃ…
ねぇだろうな?」

その言葉で驚いて高杉さんと、桂さんを。
再度、私も見たが。

そりゃ、確かに?
長州のなら…
気になるっぽい?

それで思い出す為、私は目を閉じた。

「えっと?
歴史に関係ない記録だと…
まずは長州の高杉晋作!!
流石に出身地名までは忘れたが…
そう、唯一の長男で跡取り?
だから大切にってかぁ?
んん!?
確かに、そんな感じかぁ?
私の荷物を漁ってる時とか、めっちゃ好き勝手!!
子供の頃から負けん気が強くて大人へ、土下座かぁ?
スゲェ有名で、どんだけって思ったぞ!!
良く判んねぇ記録も?
何じゃ、そりゃって思ったから覚えてるが。
長い刀を好んだと?
その意味が私には全く判んねぇぞ!?
でも高杉さんの趣味は確か…
有名だと詩だなぁ!!
面白い事が好きらしいってかぁ?
一応、高杉さんの名言集!!
あったぞ!!
他にも酒好き!!
更に女好き…
んん!?
まさか夜中に見かけねぇのは…
実は隠れて女遊びしてんのかぁ?
いや、多分、今は無理そうだが?
私の場合、寝てても近付けば気配も判るが?
そう言えば高杉さんは、居ねぇな?
って事は…」

「ちょっと待てぇ!!
春香ぁ!!
もう良い、もう充分!!
どれだけ知ってる?
しかも俺の趣味、更に女だとぉ!?
それは絶対に違う!!」

高杉さんの大声で目を開けて私も見ると。
逆に目も閉じて首を横に振ってたが…

「もう俺は春香へ、断言も出来るぞ!!
絶対、誤解すらされたかねぇ…
だから、この場でだぁ!!
俺は女遊びする程、馬鹿でもねぇ!!
その趣味!!
詩や酒は良いとして…
だが、女を!!
趣味には一切しねぇ!!」

そう、また大きく言うと高杉さんは目を開けたが。
複雑な顔のまま…

「そして俺が長男なのも正しい。
面白い事も、勿論、否定しねぇ。
使う刀は単純に、俺の好み、自由な筈。
ここから重要だ、春香の言った趣味!!
詩や、酒は正しい!!
だが、女は絶対に、ない!!
そんな無責任は事も俺は絶対、しない!!
もう俺から、これは春香に頼むが…
その完全に間違った記録部分だけ!!
絶対に消してくれ。
再度、言うぞ?
趣味に女は、ない!!」

私は高杉さんの様子も見ながら考える。

こりゃ…
他の部分は全肯定で?
だが、女に関してのみ…

素直に私も頷きながら少し笑う。

「高杉さんの記録。
他の趣味は認めながらも…
女だけは完全否定。
確かに、そんな様子も、ねぇなぁ!!
充分、判ったぞ!!
その記録をだな?
私が見つけたら修正すっぞ!!」

そう言うと高杉さんも頷いて言ってきた。

「ならば次だな、春香?
そんだけ記録がだぞ?
残るならば…
小五郎は?」

桂さんを私も見れば複雑な顔で判らないが。

そうだなぁ?
普段からだろ?
私の面倒まで…
一番、知るべき?

**************************

改めて考えてなかった事も気付く。
だから私は、また目を閉じた。
桂さんを思い出しながら…

「そうだなぁ!!
桂さんの場合、私は尚更だしな?
マジで考えるぞ!!
んん?
でも、ちっと、これは…
多過ぎるだろ!?
今の時代は江戸だし?
そんで歴史以外の記録。
長州の桂小五郎!!
どうしても高杉さんが居るからかぁ?
なぜか真逆な印象ばっか残ってんぞぉ?
殆どだ、そう、幼少期の記録が…
歴史を除けば、ねぇな?
でも剣術だけでなく、柔術の心得もあると?
んで、真剣を用いた数少ない記録集もなぁ!!
あったぐれぇだぞ!!
実際、歴史の教科書とも別だし?
私は読んでねぇが。
んでも他すら、もう多過ぎる!?
立場に拘らず、目下の者への一面が…
確かに、そうだな!!
私みてぇなのもまでだし?
皆へと、もだし?
めっちゃ納得するぞぉ!!
んで、いつも用心に事欠かさないと?
無謀な争いを避け続けたと?
だからこそ信念に基づいた策かぁ?
まぁ、僻みで別の、あだ名まで状態だがなぁ…
女関係すら一切ねぇな?
んん?
いや、待った、先の未来も言えんだろ?
だとしても…
名前ばっか有名だが、歴史以外なら…
まぁ、一応、有名っちゃ、有名な言葉もあるか。
まんま言えば…
弱みも見せず、毅然とした態度を崩さず。
脅しは通用しない、とかぁ?
更に公的な名前、いや、それも今は言えんだろ?
んん?
あんだけ記録も多いのに!?」

どうしても浮かばないのもあって私は…
目を開けて桂さんを見るが。
桂さんも少し驚いてる様子だった。

そのまま不思議に思いながら桂さんへ。
私も言う。

「今な、桂さんへ。
私もめっちゃ考えて言ってたが?
桂さんの場合、歴史以外の記録かぁ?
なぜか私は、知らないっぽい?
でも変だろ?
未来で『長州の桂小五郎』の名を、知らない人。
んなの殆ど、居ねぇんだぞ!?
もう史実へ、殆ど関わっちまう記録のみ。
んでも高杉さんも、大久保さんも…
あんだけ歴史へ、関係ねぇ記録があるのにかぁ!?
めっちゃ多いんだぞ!?
んなのに桂さんだけ!?
全くねぇとか、もう逆にか?
私からすっと疑問だぞ?」

そう言うと二人共が凄く驚いた顔になるのを。
見てたが、もう私には不思議な気分のみ。

でも二人共が向き合うと…

「小五郎!?
これは可能性になるぞ!?
俺の予測だがなぁ!!
春香の場合、だぞ?
尚更だろう!!」

「私も晋作と同じだ!!
しかも僅かな光へ!?
その上でか?
もう今日は、どれだけ春香にか!?」

急に二人共が笑うのも見たが。
私には全く判らない中、真っ先に桂さんだった。

嬉しそうに私の目の前へ。
近付いてきてからも笑いながら…

「春香!?
つまり、私に関しては史実のみ!!
ならば全く問題ないのだよ。
私は嬉しい事ばかりだな!!
どれだけ今日は…」

「えっ、いや、桂さん?
ちっと私には判んねぇんだが。
でも…
そう、桂さんを、か?
いくら苦手でも知らねぇ筈が…
んな人は未来じゃ居ねぇし?
逆に私からは、もう不思議でしか…
ねぇよ?」

動揺しながら私が言うと。
高杉さんも凄く笑いながら…

「あはははっ!!
あんな俺の事までか!?
簡単に春香は言ったが。
なるほど、確かに光だな。
春香へ。
判り易く言ってやるぞ!!
それが徐々にってなぁ!!
そして小五郎を、知らんで良し!!
だが、もう俺が、だな!?
更に気付けたが?
あははははっ!!
こりゃ、凄いな、おい!!」

んん?
いや、だから何がだっつうの!?

桂さんも嬉しそうに笑いながらだった。

「それは春香?
別に史実以外ならば、私からだよ?
直接、聞けばだ。
すぐ春香も判るだけ、だろう!!
全く何も問題すらない事のみ!!」

その言葉を聞いて私も考える。

そりゃ、確かに?
その通りだな?
目の前で居るのにかぁ?
記録とか関係ねぇって意味になる?

凄く納得して私も笑う。

「あぁ、そう言う事かぁ!!
そうだな、本人が前に居るし?
記録とか、めっちゃ意味ねぇな!!
桂さんは、桂さんだし?
私も、私かぁ?
あははははっ!!
当たり前だったな!!
スゲェ納得もしたぞ!!
私も知らねぇならかぁ?
桂さんを、だ!!
知れば、もっとだなぁ!!」

そう言うと桂さんが今度は、なぜか。
驚いた顔になったが。
でも、すぐ笑いながら更に私を。
抱き上げてからだった。

「ははは…
本当に春香は、もう…
素直なのもあるが。
そう、徐々に、だな。
もう私も、春香がだよ。
笑う事すら嬉しいよ。」

そんな桂さんを見て、私は…
また不思議な感覚ばかり。
だから何となく桂さんの頬へ手を。
少し触れてから笑う。

「多分かぁ?
桂さんが嬉しいってのがなぁ。
判る感じってかぁ?
きっと桂さんも、判んねぇが。
多分そうして笑うのが、良いんだろ!!
てか、いつも大変だし?
桂さんはなぁ。
皆へと、普通に優し過ぎっから余計。
そうして笑ってる方が、良いんだぞ!!」

少し驚いた様子もしたが。
すぐ桂さんは笑いながらだった。

「あぁ、そうだなぁ。
皆もだが、それには春香も、だよ?
徐々にでも頑張ってるのを。
ずっと私もか、見てるのだからね。
春香も大丈夫だ。」

そう言われると私は…
この判らない感覚ばかりでも思う。
そのまま笑って言う。

「んだな!!
桂さんが言うなら尚更だろ!!
徐々に私も、かぁ。
だったら徐々にでもだなぁ!!
この国も桂さん達なら大丈夫だぞ!!」

二人共が僅かに驚いた様子だったが。
すぐ高杉さんは…

「当然だぞ、春香!!
そうだ!!
俺達が、必ずなぁ。
あははははっ!!
また無自覚だが。
それでも今のは、もう…
この先へ!!
更に小五郎の努力も、かぁ?
やはり頑張れとしか言えん。
だが、充分過ぎる、可能性だな!!
今日は本当に凄過ぎるぞ。
あはははははっ!!
しかも俺は、更に?
愉快なだけ!?
あはははははっ!!」

急に爆笑したのも見てたが。
桂さんは優しく私の頭を撫でながら…

「良いのだよ、春香。
もう私すら嬉しいのみ。
更に今だけならば…
私は晋作すら眼中にない感覚だ。
そう、徐々にで充分、だろう?
それに今日は春香も疲れた筈。
食事をしてから、安心して良いよ。」

そう言いながら、いつもと同じで優しく…
桂さんが言ってきたのも見て考える。

んだなぁ…
いつも桂さんは…
そう、正しいかぁ?

「疲れよりもなぁ!!
桂さんが言うなら間違ってねぇだろうし?
まんま、そうすっかぁ!!」

納得もしながら私は笑って言う。

それから、ずっと二人共は嬉しそうなまま…
一緒に食事もして、私はいつもの部屋へ。

これなら充分、歴史って言うか。
江戸時代が、終わる事も納得しながら寝た。
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