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2023年  9月

薄いカツのカツサンド

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 昨日、近くのスーパーでキャベツが特売でした。今、野菜がどれも値上がりしてる中で、今までの特売レベルの安売り。

「これは買いに行かないと!」

 実家に行く前に買い物に行き、無事にキャベツをゲットしました。その後、ここでもちょこちょこと話題が出るH氏も違う支店に買い物に行くと言うので「キャベツが安いよ」と言ったら、やはりそれもお目当ての一つだったらしく、無事にゲットしていました。よかったよかった。

 今回キャベツが安かったので、前からの予定を実行しました。

「ひとくちカツを作ろう」

 冷凍室に色々残っている中で、最後の豚肉がとんかつ、ポークステーキ用というやつだったのです。それを薄くそぎ切りにしてひとくちカツを作りました。

 大きいのをそのままとんかつにしてもいいんですが、私は薄くて衣がカリカリしてるひとくちカツが好きです。大きいのが食べたい時もあるけど、今回はカリカリが食べたかった。それを千切りにしたキャベツたっぷりと一緒に食べて満足できました。ああ、おいしかった。

 そして今朝は、残してあった薄いカツを使ったカツサンドを作ります。

 薄いカツのカツサンド、これにはちょっとした思い出、いや、思い入れかな、そういうのがあります。
 うちの母親が薄いカツのカツサンドを作ってくれてたんです。それだけじゃなく、私がもう別に住むようになって、熱を出して寝てる時に、これとハンバーグを挟んだサンドイッチを作り、持ってきてくれたことがあったんです。
 私は風邪をひいて食欲がなくなると、こういう喫茶店で出てくるような軽食みたいなのしか食べられなくなります。それでこれなら食べられるだろうと作ってくれました。
 もちろん薄いカツもハンバーグも母の手作りです。それをいつものパン屋さんの食パンに野菜と一緒に挟んであります。

 2月、一番寒い時期、母は免許を持ってないし自転車にも乗れなかったので、距離的には1ブロック先のうちのマンションまで、わざわざ歩いてサンドイッチを持って来てくれました。
 その時、もう母は治らない病気で、まだそのことに誰も気がついてはなかったんですが、それから2ヶ月ほどで亡くなってしまいました。その時が、うちの家に母が来た最後になりました。

 なので、おいしいけどどこか胃のあたりがキュッとするメニューなんです、薄いカツのカツサンド。それを今朝は久しぶりに食べて、やはりそのことを思い出していました。

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