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2023年  8月

本当にあった怖い話・2023年夏のある一日

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 また怖い出来事がありました……

 始まりは今朝のことです。今日は病院の定期検診で、いつもより早く家を出ることになりました。

 家を出て、エレベーターホールへ向かっていると、

「あれ、あんなところにみんみん様? なんか小さいけど何ゼミだろう」

 と、思いながら突き当りの部屋の廊下に面した壁、その天井近くにとまっている影に目がいきました。

 ところが!

「ひいっ!」

 なんということでしょう、その小さな影はみんみん様よりももっと小さく、そして黒い、さらに光っている……

「あ、アレが!」

 そう、アレでした。
 きっと皆さんのほとんどが嫌うアレ。
 もちろん私だって嫌いだ!

「まさか、こっちに飛んでくる、なんてことないだろうな……」

 廊下で一瞬止まったものの、そこを通らなければエレベーターには乗れない。
 仕方なく、見たくもないけど横目で睨みながら、様子を見ながら通り過ぎました。

「よかった、無事通れた……」

 全身鳥肌、じんわりと汗もかいています。
 本当に怖かったです。

 この時、私は恐怖を無事通り過ぎたと信じていました。

「いつもより出るのが早いから、それであんなのを見つけてしまったのかも知れない」

 そう信じていましたから。

 そして病院へ行き、検査も終わり、実家へ行って仕事もして、今日はひさしぶりのかなり激しい夕立タイムの雨も見送り、いつもの時間に帰宅することになりました。

 エレベーターに乗り、自分の部屋のある階で降り、帰ろうと思って進みながら、

「そういや、今朝はこの部屋の壁の天井あたりにアレがいたんだよな、さすがにもう、ってまだいるー!」

 そう……
 今朝、みんみん様かと間違うようなところにとまっていたあの黒いやつ、アレが、アレが……

「なんで今朝と全く同じ場所にいるんだあ!」

 また鳥肌、冷や汗ですぐそばを通り抜けました。
 怖かった……

 すごく疑問なんですが、アレって朝から夜まで一日中、あんな同じ場所にとまってるものなんですか? そんなに根性あるの? 
 もしも、道の端とかなら、もう命なき存在としているのを見たことはありますが、仮にも壁です、直角です、しかも天井近くの高さです、足をついてる場所などありません、そんなところにそんな長時間滞在できるものなんですか?

 今、とても怖いのは、

「明日の朝もあそこにいたらどうしよう!」

 ということです。

 現在進行系の怖い話でした……
 
 頼む、どっか行っておいてくれ!
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