色んなことが、ふと、気になって

小椋夏己

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2021年  8月

夏のにおい

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 今日の夕方、5時半頃のことです。
 
 外を見て、ふと、気がつきました。

「あ、雨が降ってる」

 外がちょっと暗くなり、天気予報でも降るかもとは言ってたんですが、その降り方がいかにも「夕立」という降り方だったのが少しうれしかったです。

 最近はあまりないですよね、「夕立」。
 私が子供の頃は結構あったと思うんですが、少しだけ離れた場所に引っ越したせいか、それとも気候のせいなのか、今は夏に降る雨が「夕立」ではなくなった気がします。

 よく言われるのが「ゲリラ豪雨」ですが、こっちの方が定番になったような……
 この週末も台風の影響で雨が降ると言ってます。そうなると今日みたいに晴れた後で雨が降って熱を冷ます、なんてことないんでしょうね。
 降る時は「どーん!」と降って、後は降らずにカラッカラ。最近の夏のイメージはこれだなあ。

 そんなことを考えながら外を見ていたら、「夕立」は、あっという間にやんでしまいました。
 うん、これでこそ「夕立」です。
 
 そっと外に出てみたら、懐かしいにおいが。

 夏の夕方のにおい、ほこりと雨が混ざったにおい。
 うん、これこれ。

 子供の頃、夕方に雨が降るとこのにおいがするのが好きでした。
 くん、っと鼻を動かしてにおいを嗅いでました。
 
 いつだったか、雑誌か何かのエッセイで、

「夏の夕方のほこりっぽいにおいが嫌いだった」

 と書いていた方があり、え、嫌いな人もいるのか、とびっくりしたことがあります。

 言われてみたらほこりのにおいですからね、嫌いな人がいても当然な気がします。

 じゃあ、私はどうして好きだったのかなと考えたんですが、やっぱり夏が好きだったんですよ。
 子供の頃は家にエアコンなんてなかったんですが、雨が降って、ほこりと雨の混ざるにおい、そこに夕ご飯のにおいがして、少し風が吹いて涼しくなって。そういうのが好きだったのかも知れません。

 今はずっとエアコンの部屋にいて、「夕立」もあまり降らなくなって、暑くて暑くてげんなりへばって、そんなこともすっかり忘れていたのかも。

 久しぶりに嗅いだ「夏のにおい」が本当に懐かしかった。
 
 子供の頃を思い出して、ちょっと元気に外に出てみないととは思うのですが、明日もやっぱり家の中にいる時はエアコンひんやり、そこから外へ出てげんなりを繰り返すのだろうなと思います。

 だって暑いもの!熱中症になりたくないもの!
 言ってることとやってることが違いますが、暑いんです、勘弁して下さい!
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