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第三章 第一部 カースより始まる
12 憧れの人
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広場に集まっていた人々は、去っていく男たちとダルを見比べるようにしていたが、そのうちにあっちこっちに散って行った。
「隊長!」
食器を店に返しに行ったアーリンが急いで駆けつけてくる。
「何があったんです? 戻ってきたら人だかりがしてて、何かと思って見たら誰かが隊長のことつかんでて」
「ごめんね、いや、なんだったんだろうね、本当に」
「大丈夫ですか?」
「うん、つかまれただけで何もされなかったしね」
「何言われてたんです?」
「いや、大したことじゃないから、本当、大丈夫」
アーリンはダルの言葉に両眉をしかめていたが、それ以上何も言えずに黙ってしまった。
「それで、どうしてこんなところに?」
今度はダルがラデルに尋ねる。
「ええ、実は憲兵の本部に行こうと思って」
「えっ、西じゃなくて東の?」
「ああ、西には昨日行って来ました」
「西にも? 何があったんです」
「実はアベルが帰ってこなくて」
「え!」
アベルとはベルの変装だ。ベルが男の子の振りをしてラデルの弟子と名乗っているのだと分かっている。
「昨日、おつかいに出したまま帰ってこなくて、まだ慣れてない土地ですし、迷子になってるのではと探して憲兵にも届けたんですが、とうとう朝になっても帰ってこなくて。それで問い合わせても見つからないということで、こちらにも届けに来たんです」
「そうでしたか」
本当のところは分からない。だが、アーリンがいるこの場で本当のことは言えないだろう。
「アーリン」
「はい」
「悪いけど、東の本部に行って俺の馬、アル、分かるよね?」
「あ、はい」
「アルをオーサ商会のアロ会長のお宅に連れてってくれる? そして俺が行くって伝えておいてほしい」
「え!」
「うん、どうしたの?」
「隊長はどうするんですか?」
「俺はこの方と一緒に憲兵隊の本部に行ってくるよ」
「俺も一緒に行きます」
「いや、アーリンはオーサ商会におつかいに行ってほしい。知らないお宅じゃないし行けるよね?」
「いや、そりゃ行けますけど……」
アーリンの家は大きな衣料品店でオーサ商会とも取引がある。その縁でアロがアーリンの保証人になっているのだ。
「じゃあ頼んだよ。これも役目だからね、よろしく」
「はい……」
まだダルに付いて行きたそうにしていたアーリンも、役目だと言われて渋々のように納得して本部へと戻って行ったようだ。
「やっと話ができそうですね」
ラデルがダルの心中を分かったようにそう言って少し笑った。アーリンがいてはできない話が多過ぎる。
「とりあえず憲兵隊です。それから落ち着いてちょっと話をしましょう」
「はい、それでオーサ商会にお世話になろうかと」
「ああ、なるほど、分かりました」
そうして二人で歩いて憲兵隊の本部に行き、「アベル」の捜索願いを出しておいた。
それから乗合馬車で中央まで移動して、リルの実家を訪問する。
アーリンは一足早く来て、ちゃんとアルを預けておいてくれた。
二人共今までにこの家に来たことのある人物なので、すぐにリルの部屋に通された。
「あれっ!」
リルの部屋に入った途端にダルがそんな声を上げた。
アーリンがリルが座ってるソファに一緒に腰掛けていたからだ。
「なんで?」
「ダルはあなたも一緒にいるように、なんて言ってなかったんでしょ?」
アーリンが答えるより先にリルがそう言ってアーリンを睨む。
「だって、リル姉さん」
「リル姉さん!?」
アーリンがリルをそう呼んだのでダルがますますびっくりする。
「親戚よ。だからお父様が保証人になってるんじゃないの」
「親戚!」
「私の結婚式にもいたわよ? もっとも、もっと子どもだったからダルは気がついてないでしょうけどね」
「全然知らなかった……」
「アーリンの母親が私のいとこなのよ」
「そうだったの!」
驚くダルを尻目にしてリルがアーリンに厳しく言う。
「嘘ついたのは良くないわね。はい、早く帰りなさい」
「だってリル姉さん」
「だめ、大人には大人の大事な話があるの、はい帰った帰った」
「僕だって月虹隊――」
「の見習い、予備兵でしょ?」
「う……」
まだ若いアーリンごときがリルに口で勝とうなど百万年早いというものだ。
そしてアーリンも身を以てそれをよく知っているようで、渋々という体で部屋から出ていった。
「で、どんな話なのかしら。アベルのお師匠様も一緒って、何があったんですか?」
リルが前半はダルに、後半はラデルに向けてそう言う。
「いや、俺もまだよく分かってないんだ」
「アーリンがいて話せていないってことね?」
リルが聞くまでもなく状況を推測する。
「うん、なんか、ずっとくっつかれてたもんで」
「あの子ね、ダルに憧れてるのよ」
「ええっ、なんで!」
「月虹兵ができた時、まだ小さい子どもだったんだけど、話を聞いて、それで私の友だちだって知ってからずっとかっこいいかっこいいって。本当の姿を知らないって罪ね」
「おい……」
「それで、結婚式にダルが来たもんで、それからずっと憧れて憧れて、自分も月虹兵になりたい、ダル隊長と一緒にお勤めしたい、そう言ってたのよ」
「それでずっとくっついてきてたのか」
「そうみたいね。それで、何があったのかとっとと話してくれるかしら」
リルが焦れたようにダルをせっついた。
「隊長!」
食器を店に返しに行ったアーリンが急いで駆けつけてくる。
「何があったんです? 戻ってきたら人だかりがしてて、何かと思って見たら誰かが隊長のことつかんでて」
「ごめんね、いや、なんだったんだろうね、本当に」
「大丈夫ですか?」
「うん、つかまれただけで何もされなかったしね」
「何言われてたんです?」
「いや、大したことじゃないから、本当、大丈夫」
アーリンはダルの言葉に両眉をしかめていたが、それ以上何も言えずに黙ってしまった。
「それで、どうしてこんなところに?」
今度はダルがラデルに尋ねる。
「ええ、実は憲兵の本部に行こうと思って」
「えっ、西じゃなくて東の?」
「ああ、西には昨日行って来ました」
「西にも? 何があったんです」
「実はアベルが帰ってこなくて」
「え!」
アベルとはベルの変装だ。ベルが男の子の振りをしてラデルの弟子と名乗っているのだと分かっている。
「昨日、おつかいに出したまま帰ってこなくて、まだ慣れてない土地ですし、迷子になってるのではと探して憲兵にも届けたんですが、とうとう朝になっても帰ってこなくて。それで問い合わせても見つからないということで、こちらにも届けに来たんです」
「そうでしたか」
本当のところは分からない。だが、アーリンがいるこの場で本当のことは言えないだろう。
「アーリン」
「はい」
「悪いけど、東の本部に行って俺の馬、アル、分かるよね?」
「あ、はい」
「アルをオーサ商会のアロ会長のお宅に連れてってくれる? そして俺が行くって伝えておいてほしい」
「え!」
「うん、どうしたの?」
「隊長はどうするんですか?」
「俺はこの方と一緒に憲兵隊の本部に行ってくるよ」
「俺も一緒に行きます」
「いや、アーリンはオーサ商会におつかいに行ってほしい。知らないお宅じゃないし行けるよね?」
「いや、そりゃ行けますけど……」
アーリンの家は大きな衣料品店でオーサ商会とも取引がある。その縁でアロがアーリンの保証人になっているのだ。
「じゃあ頼んだよ。これも役目だからね、よろしく」
「はい……」
まだダルに付いて行きたそうにしていたアーリンも、役目だと言われて渋々のように納得して本部へと戻って行ったようだ。
「やっと話ができそうですね」
ラデルがダルの心中を分かったようにそう言って少し笑った。アーリンがいてはできない話が多過ぎる。
「とりあえず憲兵隊です。それから落ち着いてちょっと話をしましょう」
「はい、それでオーサ商会にお世話になろうかと」
「ああ、なるほど、分かりました」
そうして二人で歩いて憲兵隊の本部に行き、「アベル」の捜索願いを出しておいた。
それから乗合馬車で中央まで移動して、リルの実家を訪問する。
アーリンは一足早く来て、ちゃんとアルを預けておいてくれた。
二人共今までにこの家に来たことのある人物なので、すぐにリルの部屋に通された。
「あれっ!」
リルの部屋に入った途端にダルがそんな声を上げた。
アーリンがリルが座ってるソファに一緒に腰掛けていたからだ。
「なんで?」
「ダルはあなたも一緒にいるように、なんて言ってなかったんでしょ?」
アーリンが答えるより先にリルがそう言ってアーリンを睨む。
「だって、リル姉さん」
「リル姉さん!?」
アーリンがリルをそう呼んだのでダルがますますびっくりする。
「親戚よ。だからお父様が保証人になってるんじゃないの」
「親戚!」
「私の結婚式にもいたわよ? もっとも、もっと子どもだったからダルは気がついてないでしょうけどね」
「全然知らなかった……」
「アーリンの母親が私のいとこなのよ」
「そうだったの!」
驚くダルを尻目にしてリルがアーリンに厳しく言う。
「嘘ついたのは良くないわね。はい、早く帰りなさい」
「だってリル姉さん」
「だめ、大人には大人の大事な話があるの、はい帰った帰った」
「僕だって月虹隊――」
「の見習い、予備兵でしょ?」
「う……」
まだ若いアーリンごときがリルに口で勝とうなど百万年早いというものだ。
そしてアーリンも身を以てそれをよく知っているようで、渋々という体で部屋から出ていった。
「で、どんな話なのかしら。アベルのお師匠様も一緒って、何があったんですか?」
リルが前半はダルに、後半はラデルに向けてそう言う。
「いや、俺もまだよく分かってないんだ」
「アーリンがいて話せていないってことね?」
リルが聞くまでもなく状況を推測する。
「うん、なんか、ずっとくっつかれてたもんで」
「あの子ね、ダルに憧れてるのよ」
「ええっ、なんで!」
「月虹兵ができた時、まだ小さい子どもだったんだけど、話を聞いて、それで私の友だちだって知ってからずっとかっこいいかっこいいって。本当の姿を知らないって罪ね」
「おい……」
「それで、結婚式にダルが来たもんで、それからずっと憧れて憧れて、自分も月虹兵になりたい、ダル隊長と一緒にお勤めしたい、そう言ってたのよ」
「それでずっとくっついてきてたのか」
「そうみたいね。それで、何があったのかとっとと話してくれるかしら」
リルが焦れたようにダルをせっついた。
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