うちの弟がかわいすぎてヤバい無理!

はちみつ電車

文字の大きさ
上 下
75 / 86
誕生日プレゼント

誕生日前夜

しおりを挟む
明日は遠山魁十22歳の誕生日。

そして、誕生日プレゼントにリクエストされたのは、遠山紗夜。

……それって、そういうことだよね。
いくらかわいくたって魁十だって男の子だもん。

私の誕生日にプレゼントは僕だよ
より100倍理解できる。

魁十がお風呂から上がり、上裸の肩にタオルを掛けてリビングに入ってくる。

「カイ、シャツくらい着たら」
「まだ暑ちい」

いつもそう。魁十はお風呂上りはしばらく上裸。
しばらくしたら部屋着を着る。

いつもそうなのに、なんでドキドキしちゃうかなあ。
意識しすぎて私がヤバい人じゃん。

「ねえ、明日本当に外食じゃなくていいの? クラシックの生演奏聴きながらおいしいごはん食べられるレストランもあるんだよ」
「紗夜の誕生日に大輝に連れてかれたレストランの話じゃねえよな」
「うん、そう」

やっとシャツを着たから魁十を直視できる。
彼は何やら不満げなジト目で睨んでくる。

「デリカシーねえよな。俺、大輝どころか未だに高鷺にも嫉妬してるのに」
「嫉妬?! カイが?!」

自分で言っておいてカーッと赤くなる魁十がブラックホール級にかわいい。

「高鷺なんて嫉妬要素ゼロじゃない?! 1回だけ映画デートした程度だよ?」
「紗夜の最初の彼氏にはもう俺なれないじゃん」

あの魁十がこんなこと言うなんて……かわいい見た目とは正反対の塩対応に慣れすぎていた私には最早、毒。

「最後の彼氏にはなれるよ。てゆうか、絶対に魁十が最後の彼氏」
「やったあ、マジで?」
「マジで!」
「明日、紗夜がごはん作ってくれる?」
「う……うん、作るよ……」

このタイミングで、しかも破壊力鬼な笑顔でぶっこむかー……。
うん、としか言えないじゃん。

私が料理苦手なのを誰よりも知っていて、よりによって魁十の誕生日におうちデートで手作りごはん。
魁十こそ真正のドSじゃないかと思えてくる。

ずっとおうちでまったりか……カレンダーを確認すると、10月20日は夜の字を〇で囲まれている。

「母さんは夜勤だね」
「べっ、別に夜勤の確認をしたわけでは」
「紗夜。忘れられない誕生日にしてね」
「が……がんばります!」
「何を?」
「えっ……」
「メシ作りじゃねえの」
「そっ……そうだよ! 料理をがんばる! お風呂行ってくる!」

もー、魁十のからかいムーブさっさと終わって!

魁十の誕生日は明日なのに、明日だけじゃ洗いもれがあるかもとか心配になっちゃってめちゃくちゃ丁寧に髪も体も洗ってしまう。
期待してるみたいで嫌だこれもう恥ずかし……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

大好きな背中

詩織
恋愛
4年付き合ってた彼氏に振られて、同僚に合コンに誘われた。 あまり合コンなんか参加したことないから何話したらいいのか… 同じように困ってる男性が1人いた

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

処理中です...