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檻の中で
鳥化しないために
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もう家を出なくては会社に間に合わない。
互いのほっぺたにチュッと口を付ける。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
と言いつつ、次は? 次は? という思いで魁十を見つめる。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
次がないと私、会社行かないからね。
も~……と魁十が下唇を噛む。
やっと口にもキスをもらえて、気が済んだ。
「行ってきます!」
「……行ってらっしゃい」
真っ赤になって片手で顔を隠しながら手を振る魁十が銀河超えてかわいい。
まだまだ、恋人として慣れるには時間がかかりそうだね。
会社に行くと、私の席に河合さんがいた。
「遠山さん! 弟さんを紹介してください!」
「絶対に嫌です」
「だって、難波さん弟さんの話ばっかりするんですもん。弟さんを知らないと話が合わないんですよぉ」
ブワーッと鳥肌が立つ。
もう私鳥になれる。羽ばたいちゃう。
「弟のことは忘れるように言っておいてください」
「遠山さん~」
営業の部屋に入ってきたなっちゃんの肩を抱いて、朝倉さんの席へと向かう。
「河合さんへの大輝くんのネガティブキャンペーンはやめましょう」
「どうして?」
「これだけやってきて諦めないってことは、きっとベストカップルなんですよ。大輝くんのどんな悪いところも受け入れられる河合さんとくっつけば、今後の大輝くんの被害者を大幅に抑えられると思うんです」
「なるほど、平和のために必要な生贄」
「生贄自らが望んでいることです。これはもう無償の愛ですよ。妨害するなんて神への冒とく」
大輝くん……魁十のかわいさに目覚めたのが運の尽き。
絶っっっ対に河合さんとくっつけてやる!
互いのほっぺたにチュッと口を付ける。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
と言いつつ、次は? 次は? という思いで魁十を見つめる。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
次がないと私、会社行かないからね。
も~……と魁十が下唇を噛む。
やっと口にもキスをもらえて、気が済んだ。
「行ってきます!」
「……行ってらっしゃい」
真っ赤になって片手で顔を隠しながら手を振る魁十が銀河超えてかわいい。
まだまだ、恋人として慣れるには時間がかかりそうだね。
会社に行くと、私の席に河合さんがいた。
「遠山さん! 弟さんを紹介してください!」
「絶対に嫌です」
「だって、難波さん弟さんの話ばっかりするんですもん。弟さんを知らないと話が合わないんですよぉ」
ブワーッと鳥肌が立つ。
もう私鳥になれる。羽ばたいちゃう。
「弟のことは忘れるように言っておいてください」
「遠山さん~」
営業の部屋に入ってきたなっちゃんの肩を抱いて、朝倉さんの席へと向かう。
「河合さんへの大輝くんのネガティブキャンペーンはやめましょう」
「どうして?」
「これだけやってきて諦めないってことは、きっとベストカップルなんですよ。大輝くんのどんな悪いところも受け入れられる河合さんとくっつけば、今後の大輝くんの被害者を大幅に抑えられると思うんです」
「なるほど、平和のために必要な生贄」
「生贄自らが望んでいることです。これはもう無償の愛ですよ。妨害するなんて神への冒とく」
大輝くん……魁十のかわいさに目覚めたのが運の尽き。
絶っっっ対に河合さんとくっつけてやる!
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