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学園4年生編
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しおりを挟む楽しかった休暇ももうお終い。明日から2学期が始まる。
わたしは現在皇宮にお邪魔している。何故かって?今日はヴィルヘルミーナ殿下の歓迎晩餐会にご招待されたのさ!
メンバーは皇族一家と、少那&木華。ヴィヴィエ家からルネちゃん。ラウルスペード家からわたしとロッティ。この国に公爵家はもう1つあるんだが…そこには子供はいないので不参加。
今日は王女殿下と交流する為に、公女2人と公子のわたしが来たのである!
さて…今日は久々にキリッとしてみますか。眼鏡もオシャレでスタイリッシュなやつを選んだ、最近緩みすぎだもんね!僕は男、僕は男…よし!
という訳で王女到着。顔合わせタイムでございます。薄桃色の髪を靡かせた美少女が、しずしずと登場した。
「セフテンス国より、第四王女ヴィルヘルミーナ・アヌ・セフテンスがご挨拶申し上げます。
此度は突然の留学を受け入れてくださり、誠に有難う御座います。短い間ではございますが、お世話になりますわ」
ドレスの裾をつまみ、優雅に挨拶する王女。美しい…肩とか背中とか露出が多い気がしますけど。まあ…若いからいいんか?脚線美を見せつけてくれるぜ。
とにかく、彼女は磨き上げられた美貌を惜しみなくアピールしている。ふ…わたしが男だったら、惚れちゃってたかもしれないぜ。こいつあパスカルの目潰しをしておく必要がありそうだ。男性陣の反応をちら~り…あらっ?
三兄弟は無反応。少那は…笑ってはいるが顔が青く、小刻みに震えている。あかん、発動している!!
すす…と彼の隣に移動して、王女には見えない角度で手を握る。すると少那は強く握り返して…「ごめん、私あの子ムリ…」と半泣きで呟いた。オウ…そっか…。
その場の全員が自己紹介を済ませて、雑談をし始める。
どうやら彼女は寮住まいを希望していたらしいのだが、使用人を連れて行けないと聞くと首都に屋敷を購入したらしい。成る程別荘ですね、両国近いし。
もし皇宮に住むとなったら、少那が保たないかもしれなかったのでセーフ。晩餐会までの間、続きは若い子同士で…とオバチャンのような発言をして陛下達大人は退散。
現在丸いテーブルに…時計回りに王女、ルキウス様、ルクトル様、少那、わたし、木華、ロッティ、ルネちゃん、ルシアンの順で座っている。少那は王女からなるべく遠く、それでいて真正面にならない位置に。
「皇太子殿下の噂は我が国にも届いておりますわ。それに第二皇子殿下、第三皇子殿下も…よろしければ一度、訪問していただきたく存じます。国を挙げて歓迎致します」
「それは光栄だ」
「ありがとうございます」
「(どんな噂なんやら…しかしセフテンスは島国…ふかひれ達元気かな…やっぱ皇宮に巨大な水槽欲しいな…)」
王女は三兄弟と話している。ルシアンはあれ完全に話聞いてないけど、彼女は「どうかビビとお呼びになって」と親しげだ。
「私も皆様をお名前で呼ばせて頂いてもよろしいですか?」
「ああ…「では遠慮なく、ビビ様と呼ばせていただきますね。どうか私も、木華とお呼びください」コ、コハナ?」
うおっ。シュバっと木華がルキウス様の隣、ルクトル様の席を奪って強引に割り込んだ!そうだよね、婚約者が他の女性と談笑してるのヤダよね!
それを皮切りに、ルネちゃんとロッティ(ルシアンを追いやって王女の隣に悠然と座った)参戦!!ルクトル様はわたしの隣に避難して、フー…とため息。まま、一杯どうすか?
「私もロッティとお呼びくださいませ?」
「ルネで結構ですわ」
「…ありがとうございます。私女性のお友達が少なくて寂しかったんですの、これから楽しくなりそうだわ」
ふふふふふ…と、女性4人は笑い合う。間に挟まれているルキウス様が…カップに口を付けながら超こっち見てる。いつもの堂々とした姿は何処へやら、困り顔ですんげえ助けを求められてる…仕方ない、セレスタン参戦しますか!
席を交換して王女の隣に座る。これまで数多くの御令嬢相手に鍛えた…王子様スマイル!炸・裂!!キラキラ~ん。
「どうか僕も仲間に入れてください。お会いできる日を心待ちにしておりました、殿下」
「まあ…私もですわ。殿下なんてよそよそしい、ビビでよろしいのですよ?」
「それでは畏れ多くも、麗しい王女殿下を愛称でお呼びする栄誉を賜ります。僕の事も、どうかセレスとお呼びくださいませ」
わたしが声を掛けた瞬間、彼女は顔を綻ばせて声を弾ませた。その後は基本的にわたしと会話をする。その時、それぞれの婚約者とかについても説明しておいた。知っておかないと後で大変そうだもんね。
「まあ…では現在お相手がいないのは、セレス様とルシアン殿下、スクナ殿下だけなのですね。皆様素敵な方ですのに、不思議ですわ」
「(わたしは彼氏っぽいのならいるけど…)身に余るお言葉です」
「そちらの…スクナ殿下は箏よりいらしたのですよね?箏のお話、聞かせてくださいませんか?」
「……………!」
途中、ビビ様は少那に話し掛けた。彼だけずっと無言だったから…気を使ったのだろう。が、少那は完全に彼女を恐れているので…肩を揺らして目を泳がせた。
しかし発動してしまった場合に備え、相手に失礼にならないよう授けた必勝の言葉がある!!今が使う時だよ、少那!
「……も、申し訳ございません。貴女のようなお美しい方と言葉を交わすのに、慣れておりませんので…」
「まあ…うふふ、お上手ですこと」
「箏では未婚の男女はあまり接する機会がありませんの(嘘だけど)。ですので少那兄上に代わり、私が語らせていただきます。何からお話しましょうか?」
「…嬉しいですわ、コハナ殿下。ああでも…私一度、お色直しをさせていただきますので、少々失礼致します。皆様、また後ほど…」
ビビ様はそう言って退室して行った。自国の使用人も全員引き連れ…完全に扉が閉まった後、女性陣が顔を強張らせた。
「彼女…アレね」
「ええ、アレですわね」
「間違いないわね」
「うんうん、アレだわね」(分かっていない)
上からロッティ、ルネちゃん、木華、わたしの発言である。
「お兄様も感覚で分かっているとは思うけれど。
彼女の仕草は、全て男性ウケするよう計算されているわ。言葉使い、身のこなし、声のトーン。ついでにドレス。あからさまでもないけれど、男女で反応が違うし…」
3人が言うには…彼女が自分から話しかける相手は皆男性。しかも婚約者がいるっつってんのにルキウス様とルクトル様に馴れ馴れしい。これはどう見ても…男を探しに来ていると断言していいんですって。
まあ確かに「あ、今ぶりっ子してる!」と感じたりはした。なんならバジルやフェイテにも熱い視線送ってたし。でもこんな短時間で、そこまで分析してしまうとは…!
「私も昔は似たようなものだったしね。どう振舞えば相手が喜ぶのか理解していたから…お望み通りにしてあげていたの。特に若い男性はやり易かったわ。ふふふ、くっだらないからもうやめたけど」
その発言に…部屋の男性陣が慄いた…。もしかして…シャルロットが老若男女から愛される聖女だったのって、その所為かしら?
あ…それで少那も、彼女を本能的に恐れていたのかな?そういう「女を武器にする」系が苦手みたいだし。彼の隣に椅子ごと移動して、大丈夫?と聞いてみる。
「うん…怖かったぁ…」
「おーよしよし。なるべく学園でも近付かせないよう、僕頑張るよ!」
「ありがとう…」
結構参っているようなので、頭を撫でてあげると笑ってくれた。相当怖かったのか、わたしの腕を掴んで離さない。トラウマ再発しちゃってたら大変だもんね…思いっきり甘えなさい!
「(……スクナ、彼のあの動きは…計算なのか天然なのか)」
「(アレ、多分天然なんでしょうねえ)」
「(…?スクナはセレスを誘っているのか?頬を染めて腕を絡め瞳を見つめて…残念だが、彼女は落とせないぞ。マクロンを始末しない限りはな…)」
三兄弟は無言でお茶を飲みお菓子を頬張っている。
しかし予想通り、王女は旦那探しに来てたのか~。まあ…わたしは別にいいと思うけど。
誰だってお見合いしたり、夜会に出会いを求めたりしてるじゃない。自国にいい男性がいなくて、こっちに来ても良いじゃない。
好きな人に見てもらいたくて、自分を磨くのも普通でしょう。もちろん…既婚者や婚約者持ちにちょっかい出さなければ、ね。
その後はビビ様も戻って来て、晩餐会がスタートした。相変わらずわたしはお酒をもらえないけど!
和やかに食事は進み、彼女は特に問題発言をするでもなく礼儀正しく振る舞っていた。明日からの学園も楽しみだと言っていたし…彼女にも、来て良かったと思えるよう頑張ろう!!
※※※
そして次の日、講堂にて始業式。皆と再会の挨拶を…って言っても、友人達はしょっ中顔合わせてたし、久しぶりじゃないんだよね。
式でビビ様の紹介をすると…予想通り、男子生徒の目の色が変わったぞ。わたしとパスカルは、学園で彼女をサポートするよう言われてるけど…必要無いんじゃない?その辺の男子が勝手にしてくれんじゃない?
でもまあ、お仕事ですし。ひとまず今日は学園を案内する予定だ。始業式が終わった後、生徒会室にわたしとパスカル、会長のチェスター先輩、副会長のジェフ先輩の4人が集まった。
そこでわたし以外が自己紹介をする。先輩達はどことなく鼻の下が伸びている気がするが…それより、パスカルは…!?
「初めまして、第四王女殿下。マクロン侯爵家長男、パスカルと申します」
彼は笑顔でそう言った。それは作り笑いなのか、美人の王女様にデレデレで向けているのか…もし後者なら…!
「……セレスタン君、なんでピースしてんの…?」
「いつでも…潰せるように…です…」
「……………何を?」
奴の目をです。会長達は不思議そうにしているが、こちとら大真面目なので。
別に、他の女性と話をするのはいい。エスコートとか、ダンスをする事もあるだろう。わたしだって練習として、少那と手を繋いだり腕を組んだりしている。
自分はよくて、相手は駄目!なんて言いたくない。でも……浮気は許さん!!
ビビ様もパスカルを気に入ったのか、美しい笑顔で話している。成る程、アレが例の男ウケする表情…か?更に彼女は、頭上の毛玉にも言及した。
「パスカル様、そちらのコを紹介していただけませんこと?」
うをい、早速名前呼びですか?きっとセフテンスは、フレンドリーな国なんだろう…そう思う事で気持ちを落ち着かせる。
「ああ…こちらは俺が契約している精霊です」
「まあ、とても可愛らしい。お名前を伺ってもよろしくて?」
「よくない」
パスカルより先に、セレネが頭をぴょこっと伸ばして答えた。あ、あれ?ちょっと不機嫌?
「わたしはお前と親しくするつもりは無いし名を告げる気も無い」
セレネはそれだけ言うと…また丸くなった。会長達もびっくりだ、セレネは普段こんなじゃないし。生徒会室でも、他の役員達とそれなりに交流してるし…?
ビビ様は邪険にされた事に対し、一瞬顔を強張らせた。しかしすぐに笑顔に戻り…「失礼致しましたわ。今後、仲良くしてくださると嬉しいです」と言っていた。
ちょっとハラハラしたけども学園の案内も終了し、今日は解散。王女も帰ったところでパスカルと2人きりになり…玄関で迎えを待つ間に、セレネに聞いてみた。
「ねえ…セレネはビビ様嫌いなの?」
「嫌いだぞ」
キッパリ言われてしもた。なんで…?
「セレネはな、パルに言い寄る女は全部嫌いだぞ。前のザルだかなんだか言う女も、他のも」
思わずパスカルと顔を見合わせる。なんだセレネ、パスカル大好きかよ。微笑ましいわ~。
あまりにも可愛い嫉妬に、セレネを抱っこして頬擦りした。彼もすりすりしてわたしの顔を舐めたりして、充分毛並みを堪能してから頭の上に戻す。
「………………」
おっとまたパスカルが変な顔に。今度はなんだ?
「………………………」
彼は無言で屈み、わたしと顔の高さを同じにして…横を向いた。こ、これは…!!
自分の考えが正解か分からずオロオロするも、彼は同じポーズのまま動かない。仕方ないので…邪魔な眼鏡を外し…ゆっくりと顔を近付けて…頬をくっ付けてみた。
するとパスカルがわたしの肩と腰に手を回して頬擦りしてきたので、きゃ~!と言いながら彼の温もりを堪能する。擽ったい、うひゃー!とイチャついてたら……
「ぼっちゃーん!!バカップルは場所考えましょうねー!!!」
「「だあああああああっっっ!!!?」」
超近くから声を掛けられ、抱き合ったまま飛び上がる。デジャヴ!?
声の主は…やっぱりジェイル!!彼は呆れ顔でわたし達を見下ろしていた。
「いいい、いつからそこにいたの!?」
わたし達が玄関に着いた時、まだいなかったよね!?と聞けば、「坊ちゃんが精霊様に可愛い可愛い言いながら頬擦りしてた辺り」と答えが…気付かんかった!!!
「しかもそん時坊ちゃんは気付いてなかったみたいだけど…マクロンが歯ぎしりしながら「俺のが可愛いし…」とか言ってましたよ。図体のでけえ男が何言ってんだか」
「ジェルマン卿よりは小さいですけどね!」
「それでも可愛くねえよ!!」
「ウソ…そんな事言ってたの?可愛い…!」
「え、可愛かった!?」
可愛い嫉妬じゃん!パスカルにまた明日ね!と笑顔で別れ、タウンハウスに帰る。
「はい、コレ」
ん?歩きながら…ジェイルがわたしに眼鏡を差し出してきた。あれ、なんで君が持ってんの?
「マジで無意識だったんですか?さっきオレに手渡ししてたでしょうが。そんでマクロンと公共の場でイチャコラと…」
「嘘でしょ……!!」
完全に無意識だった…!!そういや眼鏡外した後、どう処理したのか記憶に無い!!彼の冷やかしは家に着くまで続いたのだが…
「シャーリィ!!」
「「へ?」」
玄関を開けようとしたら…セレネに乗ったパスカルが降って来た!何事!?
「ぐええっ!?」
セレネはジェイルの上にどすーんと着地、パスカルは…目を丸くするわたしの両腕を掴み正面から見据えた。数秒間見つめ合った後…彼は、ゆっくりと唇を重ね、て………!!!?
突然の事に驚き抵抗するも、後頭部と腰をがっちり掴まれて逃げらんねえ!?
大きなセレネのおかげで、周囲の目は気にならないけど…どうした急に!?優しく、包み込むようにキスをした後…彼はすぐに離れた。
混乱するわたしの両手を取って、胸の前で互いの指を絡ませて…にぎにぎする。今日は一段と意味不明!!
「な……んな、何を…!?」
「シャーリィ。大好き…愛してる。それだけ伝えたかったんだ」
はいい!?パスカルは軽くハグした後、わたしを玄関の中に入れて…帰って行った。
「お帰りなさいお嬢様。……お顔が赤いようですが…もしやお熱でも?」
「レベッカ…ただ、いま…。うん、あつあつだった…」
「?????」
レベッカやらモニクやらグラスやら…出迎えの挨拶に簡単に返事して。わたしはフラフラと…部屋に…歩くのであった……。
バターン!!
「オレまだ外で倒れてたんだけどーーー!!?ねえ、心配してくれないの!?」
あ、忘れてた。
数分前。生徒玄関で別れた後の会話。
「おいパル。セレネはシャーリィ以外の嫁は認めんぞ」
「聞き飽きたわ。そもそも王女殿下が俺に興味持ってるかなんて、分からないだろう?」
「はあ?お前…シャーリィの不安そうな顔を見ていなかったのか?」
「…………なんて?」
「だから。パルがあの女と楽しげに会話している間、シャーリィはずっと目を伏せて唇を結んで、裾を握っていたんだぞ」
「……………………」くるっ
「……どこへ行く気だ?」
「シャーリィの目は俺を見つめる為にあるし、唇は俺と重ねる為にあり、手は俺と触れ合う為にあるんだ!」
「世界を視る為にあって、飲食・呼吸・発音の為にあって、物を掴む為にあるんだと思うぞ?」
「行くぞセレネ、シャーリィを追え!!!」
「まあ…いいか…」
こうして彼はあのような行動に出たらしい。嬉しいような恥ずかしいような、ちょっぴり怒りを覚えるような…複雑な心境に陥るわたしなのでした。
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