上 下
168 / 224
学園4年生編

44

しおりを挟む

 楽しかった休暇ももうお終い。明日から2学期が始まる。

 わたしは現在皇宮にお邪魔している。何故かって?今日はヴィルヘルミーナ殿下の歓迎晩餐会にご招待されたのさ!

 メンバーは皇族一家と、少那&木華。ヴィヴィエ家からルネちゃん。ラウルスペード家からわたしとロッティ。この国に公爵家はもう1つあるんだが…そこには子供はいないので不参加。
 今日は王女殿下と交流する為に、公女2人と公子のわたしが来たのである!

 さて…今日は久々にキリッとしてみますか。眼鏡もオシャレでスタイリッシュなやつを選んだ、最近緩みすぎだもんね!僕は男、僕は男…よし!



 という訳で王女到着。顔合わせタイムでございます。薄桃色の髪を靡かせた美少女が、しずしずと登場した。

「セフテンス国より、第四王女ヴィルヘルミーナ・アヌ・セフテンスがご挨拶申し上げます。
 此度は突然の留学を受け入れてくださり、誠に有難う御座います。短い間ではございますが、お世話になりますわ」

 ドレスの裾をつまみ、優雅に挨拶する王女。美しい…肩とか背中とか露出が多い気がしますけど。まあ…若いからいいんか?脚線美を見せつけてくれるぜ。
 とにかく、彼女は磨き上げられた美貌を惜しみなくアピールしている。ふ…わたしが男だったら、惚れちゃってたかもしれないぜ。こいつあパスカルの目潰しをしておく必要がありそうだ。男性陣の反応をちら~り…あらっ?

 三兄弟は無反応。少那は…笑ってはいるが顔が青く、小刻みに震えている。あかん、発動している!!
 すす…と彼の隣に移動して、王女には見えない角度で手を握る。すると少那は強く握り返して…「ごめん、私あの子ムリ…」と半泣きで呟いた。オウ…そっか…。


 その場の全員が自己紹介を済ませて、雑談をし始める。
 どうやら彼女は寮住まいを希望していたらしいのだが、使用人を連れて行けないと聞くと首都に屋敷を購入したらしい。成る程別荘ですね、両国近いし。
 もし皇宮に住むとなったら、少那が保たないかもしれなかったのでセーフ。晩餐会までの間、続きは若い子同士で…とオバチャンのような発言をして陛下達大人は退散。


 現在丸いテーブルに…時計回りに王女、ルキウス様、ルクトル様、少那、わたし、木華、ロッティ、ルネちゃん、ルシアンの順で座っている。少那は王女からなるべく遠く、それでいて真正面にならない位置に。


「皇太子殿下の噂は我が国にも届いておりますわ。それに第二皇子殿下、第三皇子殿下も…よろしければ一度、訪問していただきたく存じます。国を挙げて歓迎致します」

「それは光栄だ」

「ありがとうございます」

「(どんな噂なんやら…しかしセフテンスは島国…ふかひれ達元気かな…やっぱ皇宮に巨大な水槽欲しいな…)」

 王女は三兄弟と話している。ルシアンはあれ完全に話聞いてないけど、彼女は「どうかビビとお呼びになって」と親しげだ。

わたくしも皆様をお名前で呼ばせて頂いてもよろしいですか?」

「ああ…「では遠慮なく、ビビ様と呼ばせていただきますね。どうか私も、木華とお呼びください」コ、コハナ?」

 うおっ。シュバっと木華がルキウス様の隣、ルクトル様の席を奪って強引に割り込んだ!そうだよね、婚約者が他の女性と談笑してるのヤダよね!
 それを皮切りに、ルネちゃんとロッティ(ルシアンを追いやって王女の隣に悠然と座った)参戦!!ルクトル様はわたしの隣に避難して、フー…とため息。まま、一杯どうすか?


「私もロッティとお呼びくださいませ?」

「ルネで結構ですわ」

「…ありがとうございます。私女性のお友達が少なくて寂しかったんですの、これから楽しくなりそうだわ」

 ふふふふふ…と、女性4人は笑い合う。間に挟まれているルキウス様が…カップに口を付けながら超こっち見てる。いつもの堂々とした姿は何処へやら、困り顔ですんげえ助けを求められてる…仕方ない、セレスタン参戦しますか!
 席を交換して王女の隣に座る。これまで数多くの御令嬢相手に鍛えた…王子様スマイル!炸・裂!!キラキラ~ん。


「どうか僕も仲間に入れてください。お会いできる日を心待ちにしておりました、殿下」

「まあ…私もですわ。殿下なんてよそよそしい、ビビでよろしいのですよ?」

「それでは畏れ多くも、麗しい王女殿下を愛称でお呼びする栄誉を賜ります。僕の事も、どうかセレスとお呼びくださいませ」

 わたしが声を掛けた瞬間、彼女は顔を綻ばせて声を弾ませた。その後は基本的にわたしと会話をする。その時、それぞれの婚約者とかについても説明しておいた。知っておかないと後で大変そうだもんね。


「まあ…では現在お相手がいないのは、セレス様とルシアン殿下、スクナ殿下だけなのですね。皆様素敵な方ですのに、不思議ですわ」

「(わたしは彼氏っぽいのならいるけど…)身に余るお言葉です」

「そちらの…スクナ殿下は箏よりいらしたのですよね?箏のお話、聞かせてくださいませんか?」

「……………!」

 途中、ビビ様は少那に話し掛けた。彼だけずっと無言だったから…気を使ったのだろう。が、少那は完全に彼女を恐れているので…肩を揺らして目を泳がせた。
 しかし発動してしまった場合に備え、相手に失礼にならないよう授けた必勝の言葉がある!!今が使う時だよ、少那!

「……も、申し訳ございません。貴女のようなお美しい方と言葉を交わすのに、慣れておりませんので…」

「まあ…うふふ、お上手ですこと」

「箏では未婚の男女はあまり接する機会がありませんの(嘘だけど)。ですので少那兄上に代わり、私が語らせていただきます。何からお話しましょうか?」

「…嬉しいですわ、コハナ殿下。ああでも…私一度、お色直しをさせていただきますので、少々失礼致します。皆様、また後ほど…」

 
 ビビ様はそう言って退室して行った。自国の使用人も全員引き連れ…完全に扉が閉まった後、女性陣が顔を強張らせた。


「彼女…アレね」

「ええ、アレですわね」

「間違いないわね」

「うんうん、アレだわね」(分かっていない)

 上からロッティ、ルネちゃん、木華、わたしの発言である。

「お兄様も感覚で分かっているとは思うけれど。
 彼女の仕草は、全て男性ウケするよう計算されているわ。言葉使い、身のこなし、声のトーン。ついでにドレス。あからさまでもないけれど、男女で反応が違うし…」

 3人が言うには…彼女が自分から話しかける相手は皆男性。しかも婚約者がいるっつってんのにルキウス様とルクトル様に馴れ馴れしい。これはどう見ても…男を探しに来ていると断言していいんですって。
 まあ確かに「あ、今ぶりっ子してる!」と感じたりはした。なんならバジルやフェイテにも熱い視線送ってたし。でもこんな短時間で、そこまで分析してしまうとは…!


「私も昔は似たようなものだったしね。どう振舞えば相手が喜ぶのか理解していたから…お望み通りにしてあげていたの。特に若い男性はやり易かったわ。ふふふ、くっだらないからもうやめたけど」

 その発言に…部屋の男性陣が慄いた…。もしかして…シャルロットが老若男女から愛される聖女だったのって、その所為かしら?
 あ…それで少那も、彼女を本能的に恐れていたのかな?そういう「女を武器にする」系が苦手みたいだし。彼の隣に椅子ごと移動して、大丈夫?と聞いてみる。

「うん…怖かったぁ…」

「おーよしよし。なるべく学園でも近付かせないよう、僕頑張るよ!」

「ありがとう…」

 結構参っているようなので、頭を撫でてあげると笑ってくれた。相当怖かったのか、わたしの腕を掴んで離さない。トラウマ再発しちゃってたら大変だもんね…思いっきり甘えなさい!


「(……スクナ、彼のあの動きは…計算なのか天然なのか)」

「(アレ、多分天然なんでしょうねえ)」

「(…?スクナはセレスを誘っているのか?頬を染めて腕を絡め瞳を見つめて…残念だが、彼女は落とせないぞ。マクロンを始末しない限りはな…)」
 

 三兄弟は無言でお茶を飲みお菓子を頬張っている。
 しかし予想通り、王女は旦那探しに来てたのか~。まあ…わたしは別にいいと思うけど。
 誰だってお見合いしたり、夜会に出会いを求めたりしてるじゃない。自国にいい男性がいなくて、こっちに来ても良いじゃない。
 好きな人に見てもらいたくて、自分を磨くのも普通でしょう。もちろん…既婚者や婚約者持ちにちょっかい出さなければ、ね。


 その後はビビ様も戻って来て、晩餐会がスタートした。相変わらずわたしはお酒をもらえないけど!
 和やかに食事は進み、彼女は特に問題発言をするでもなく礼儀正しく振る舞っていた。明日からの学園も楽しみだと言っていたし…彼女にも、来て良かったと思えるよう頑張ろう!!



 ※※※



 そして次の日、講堂にて始業式。皆と再会の挨拶を…って言っても、友人達はしょっ中顔合わせてたし、久しぶりじゃないんだよね。

 式でビビ様の紹介をすると…予想通り、男子生徒の目の色が変わったぞ。わたしとパスカルは、学園で彼女をサポートするよう言われてるけど…必要無いんじゃない?その辺の男子が勝手にしてくれんじゃない?
 でもまあ、お仕事ですし。ひとまず今日は学園を案内する予定だ。始業式が終わった後、生徒会室にわたしとパスカル、会長のチェスター先輩、副会長のジェフ先輩の4人が集まった。
 
 そこでわたし以外が自己紹介をする。先輩達はどことなく鼻の下が伸びている気がするが…それより、パスカルは…!?


「初めまして、第四王女殿下。マクロン侯爵家長男、パスカルと申します」

 彼は笑顔でそう言った。それは作り笑いなのか、美人の王女様にデレデレで向けているのか…もし後者なら…!


「……セレスタン君、なんでピースしてんの…?」

「いつでも…潰せるように…です…」

「……………何を?」

 奴の目をです。会長達は不思議そうにしているが、こちとら大真面目なので。
 別に、他の女性と話をするのはいい。エスコートとか、ダンスをする事もあるだろう。わたしだって練習として、少那と手を繋いだり腕を組んだりしている。
 自分はよくて、相手は駄目!なんて言いたくない。でも……浮気は許さん!!

 ビビ様もパスカルを気に入ったのか、美しい笑顔で話している。成る程、アレが例の男ウケする表情…か?更に彼女は、頭上の毛玉にも言及した。


「パスカル様、そちらのコを紹介していただけませんこと?」

 うをい、早速名前呼びですか?きっとセフテンスは、フレンドリーな国なんだろう…そう思う事で気持ちを落ち着かせる。

「ああ…こちらは俺が契約している精霊です」

「まあ、とても可愛らしい。お名前を伺ってもよろしくて?」

「よくない」

 パスカルより先に、セレネが頭をぴょこっと伸ばして答えた。あ、あれ?ちょっと不機嫌?

「わたしはお前と親しくするつもりは無いし名を告げる気も無い」

 セレネはそれだけ言うと…また丸くなった。会長達もびっくりだ、セレネは普段こんなじゃないし。生徒会室でも、他の役員達とそれなりに交流してるし…?
 ビビ様は邪険にされた事に対し、一瞬顔を強張らせた。しかしすぐに笑顔に戻り…「失礼致しましたわ。今後、仲良くしてくださると嬉しいです」と言っていた。


 ちょっとハラハラしたけども学園の案内も終了し、今日は解散。王女も帰ったところでパスカルと2人きりになり…玄関で迎えを待つ間に、セレネに聞いてみた。


「ねえ…セレネはビビ様嫌いなの?」

「嫌いだぞ」

 キッパリ言われてしもた。なんで…?

「セレネはな、パルに言い寄る女は全部嫌いだぞ。前のザルだかなんだか言う女も、他のも」

 思わずパスカルと顔を見合わせる。なんだセレネ、パスカル大好きかよ。微笑ましいわ~。
 あまりにも可愛い嫉妬に、セレネを抱っこして頬擦りした。彼もすりすりしてわたしの顔を舐めたりして、充分毛並みを堪能してから頭の上に戻す。


「………………」

 おっとまたパスカルが変な顔に。今度はなんだ?

「………………………」

 彼は無言で屈み、わたしと顔の高さを同じにして…横を向いた。こ、これは…!!
 自分の考えが正解か分からずオロオロするも、彼は同じポーズのまま動かない。仕方ないので…邪魔な眼鏡を外し…ゆっくりと顔を近付けて…頬をくっ付けてみた。

 するとパスカルがわたしの肩と腰に手を回して頬擦りしてきたので、きゃ~!と言いながら彼の温もりを堪能する。擽ったい、うひゃー!とイチャついてたら……


「ぼっちゃーん!!バカップルは場所考えましょうねー!!!」

「「だあああああああっっっ!!!?」」

 超近くから声を掛けられ、抱き合ったまま飛び上がる。デジャヴ!?
 声の主は…やっぱりジェイル!!彼は呆れ顔でわたし達を見下ろしていた。

「いいい、いつからそこにいたの!?」

 わたし達が玄関に着いた時、まだいなかったよね!?と聞けば、「坊ちゃんが精霊様に可愛い可愛い言いながら頬擦りしてた辺り」と答えが…気付かんかった!!!


「しかもそん時坊ちゃんは気付いてなかったみたいだけど…マクロンが歯ぎしりしながら「俺のが可愛いし…」とか言ってましたよ。図体のでけえ男が何言ってんだか」

「ジェルマン卿よりは小さいですけどね!」

「それでも可愛くねえよ!!」

「ウソ…そんな事言ってたの?可愛い…!」

「え、可愛かった!?」

 可愛い嫉妬じゃん!パスカルにまた明日ね!と笑顔で別れ、タウンハウスに帰る。



「はい、コレ」

 ん?歩きながら…ジェイルがわたしに眼鏡を差し出してきた。あれ、なんで君が持ってんの?

「マジで無意識だったんですか?さっきオレに手渡ししてたでしょうが。そんでマクロンと公共の場でイチャコラと…」

「嘘でしょ……!!」

 完全に無意識だった…!!そういや眼鏡外した後、どう処理したのか記憶に無い!!彼の冷やかしは家に着くまで続いたのだが…


「シャーリィ!!」

「「へ?」」

 玄関を開けようとしたら…セレネに乗ったパスカルが降って来た!何事!?
 
「ぐええっ!?」

 セレネはジェイルの上にどすーんと着地、パスカルは…目を丸くするわたしの両腕を掴み正面から見据えた。数秒間見つめ合った後…彼は、ゆっくりと唇を重ね、て………!!!?

 突然の事に驚き抵抗するも、後頭部と腰をがっちり掴まれて逃げらんねえ!?
 大きなセレネのおかげで、周囲の目は気にならないけど…どうした急に!?優しく、包み込むようにキスをした後…彼はすぐに離れた。
 混乱するわたしの両手を取って、胸の前で互いの指を絡ませて…にぎにぎする。今日は一段と意味不明!!


「な……んな、何を…!?」

「シャーリィ。大好き…愛してる。それだけ伝えたかったんだ」

 はいい!?パスカルは軽くハグした後、わたしを玄関の中に入れて…帰って行った。


「お帰りなさいお嬢様。……お顔が赤いようですが…もしやお熱でも?」

「レベッカ…ただ、いま…。うん、あつあつだった…」

「?????」

 レベッカやらモニクやらグラスやら…出迎えの挨拶に簡単に返事して。わたしはフラフラと…部屋に…歩くのであった……。



 バターン!!

「オレまだ外で倒れてたんだけどーーー!!?ねえ、心配してくれないの!?」


 あ、忘れてた。






 数分前。生徒玄関で別れた後の会話。


「おいパル。セレネはシャーリィ以外の嫁は認めんぞ」

「聞き飽きたわ。そもそも王女殿下が俺に興味持ってるかなんて、分からないだろう?」

「はあ?お前…シャーリィの不安そうな顔を見ていなかったのか?」

「…………なんて?」

「だから。パルがあの女と楽しげに会話している間、シャーリィはずっと目を伏せて唇を結んで、裾を握っていたんだぞ」

「……………………」くるっ

「……どこへ行く気だ?」

「シャーリィの目は俺を見つめる為にあるし、唇は俺と重ねる為にあり、手は俺と触れ合う為にあるんだ!」

「世界を視る為にあって、飲食・呼吸・発音の為にあって、物を掴む為にあるんだと思うぞ?」

「行くぞセレネ、シャーリィを追え!!!」

「まあ…いいか…」

 
 こうして彼はあのような行動に出たらしい。嬉しいような恥ずかしいような、ちょっぴり怒りを覚えるような…複雑な心境に陥るわたしなのでした。


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

最推しの悪役令嬢に転生した私は悪事だってやってみせます!

僧侶A
恋愛
主人公である絵川美咲が転生したのはとある乙女ゲームの世界の悪役令嬢、オリヴィア・エヴァンス。 彼女はゲームのラストシーンで投獄される運命にあるが、彼女は狂喜乱舞した。 なぜならオリヴィア・エヴァンスが人生における最推しだったから。 というわけで推しに転生したらやりたい事第一位である『好きなセリフを言わせて遊ぶ』を実行していると、とある手紙を見つける。 それは、 『私の代わりに悪役令嬢として生きて欲しい』 という最推し直筆の手紙。 推し直々のお願いを断るという選択肢なんて無い主人公は、オリヴィア・エヴァンスが用意した完璧イケメン騎士のアシストを受け、立派な悪役令嬢として生きていく。 と主人公は思っているが、実際の所は一度も悪事を行っていないのである。

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。 「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。 異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。 初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。

玖保ひかる
恋愛
[完結] 北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。 ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。 アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。 森に捨てられてしまったのだ。 南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。 苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。 ※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。 ※完結しました。

【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~

胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。 時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。 王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。 処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。 これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

異世界細腕奮闘記〜貧乏伯爵家を立て直してみせます!〜

くろねこ
恋愛
気付いたら赤ん坊だった。 いや、ちょっと待て。ここはどこ? 私の顔をニコニコと覗き込んでいるのは、薄い翠の瞳に美しい金髪のご婦人。 マジか、、、てかついに異世界デビューきた!とワクワクしていたのもつかの間。 私の生まれた伯爵家は超貧乏とか、、、こうなったら前世の無駄知識をフル活用して、我が家を成り上げてみせますわ! だって、このままじゃロクなところに嫁にいけないじゃないの! 前世で独身アラフォーだったミコトが、なんとか頑張って幸せを掴む、、、まで。

悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!

ペトラ
恋愛
   ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。  戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。  前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。  悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。  他サイトに連載中の話の改訂版になります。

悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています

平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。 自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。

処理中です...