私の可愛い悪役令嬢様

雨野

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学園

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 アシュレイの覚悟を感じ…私も逃げてばかりはいられないと悟った。
 だから…



「さあ始めるぞ、女子会を!」

「「「………………。」」」

 オラに恋愛パワーを分けてくれ!!!



 私の部屋に関係者を集め、アイルは追い出し男子禁制とした。
 楽しい楽しいパジャマパーティーの幕開けじゃい!
 では…リリーからどうぞ!!

「パス。はいララ。」

「パスしまーす!はいパリスちゃん。」

「パスです!んーと…アシュリィ様!」

「駄目じゃん!!」

 もー!こっちゃ大真面目ぞ!!



「だって…私とアルビーの話って今更じゃない?」

 まあ、確かに?私は執事として、出会いから全て見届けてきたもの。
 ララの恋心も、パリスの想いも。

「マルガレーテは?まだ婚約者いないよね?」

「残念ながら、面白い話はございません。」

「じゃ…好きなタイプは?」

 マルガレーテは目を閉じて考える。

「んむ…寡黙な殿方?」

 え、そうなの。なんだか意外。
 マルガレーテ自身がお喋りだし…似たような人が好きなのかと。

「いえ、私が2人いるとか恐怖でしかありませんわ。」

 自分で言うか。じゃあ次、パメラ!


「へっ!?あ…いや、私は…。
 ご存知の通り、春までアルバート殿下の追っかけしてたし…。
 あ、リリーナラリス様!今は本当に、敬愛以上の情はありません!」

「ふふ、分かってますわパメラ様。」

 まーそうよね。でもこれからは、自由に恋愛していいんじゃない?

「実はパメラさん、結構殿方の視線集めてますよ?」

「え?そうなの…ですか?」


 マルガレーテが言うには。
 厚化粧&高圧的な態度が消え、最初は周囲も疑心暗鬼だった。

 だが最近…アルと普通に話している姿も見せて。
 高笑いは無くなり、穏やかな微笑みを披露し。
 本当に変わったのでは…?と認識が変化しているとか。

「そういえば…以前のパメラわたしはこの高身長も嫌だったのよね。
 女性はアシュリィみたいに小柄な方が可愛い、って思ってたの。」

 ん?私?確かに、そういう風潮はあるかもね。
 だけど前世を思い出したパメラは、そこも吹っ切れたようだ。今後彼女は…どんな人を好きになるのかな?

 そんでは最後、ミーナ!(寮は違うので招いた)


「わたしですか!その~…。」

「待ってたわ!聞いてよアシュリィ、彼女結構モテるのよ?」

「リリーナラリス様~!」

 そうそう、こういうのでいいんだよ。


「特に…理事長のお孫さん、ノーマン・アンドレー様。ダイス辺境伯家のイアン様。このお2人は熱烈にアタックされてるのよ。」

「へー!ミーナはどうなの?」

「ええ~!どちらも素敵な方ですけど…わたしは…。」

 ミーナは顔を真っ赤にして、困ったような嬉しそうな声を上げる。
 その時…影が揺れて。私の足下に伸びてきて。


『ふーんだ!我らがミーナ様のお相手には、どちらも相応しくないないでーす!!お頭様もそう仰ってますです。
 そうですね…ディーデリック様やアシュレイ様くらいじゃなきゃ、シャリオン家は認めないです!!』

「アシュレイは駄目だからねっ!?」

「「『えっ?』」」


 ………あ。


「何よ急に…まさか?
 ミーナが…アシュレイに気があると思ってる?」

「く…っ!」

 リリーがニヤニヤと…!いや、全員だなコンチクショウ!!



 ……ああもう!そうですよ、ずっと目を逸らしてきたけど…私は…!


 アシュレイの事が、大好きなんだよ!!!

 それを認めたくなかったのは…今までの関係が変わるのが怖かったから!
 私の嫉妬は怖いぞ!?照れ隠しで建物壊すぞ!
 愛が重いぞ!依存するぞ、浮気したら問答無用で斬り落とすぞ!!

 それでもいいって、言ってくれるなら…!


「アシュレイは絶対絶対、誰にも渡さないんだからあっ!!!」

「うふふ…ご安心くださいアシュリィ様!わたし、他に好きな人いますので!……あ。」

「「『えっ?』」」


 今…なんて?
 ミーナは汗をだらだら流し、目を泳がせるが。

 彼女の肩を、両側から私とリリーが掴む。
 に が さ ね え よ ?

 誰?おらおら吐いちまいな。へいへいへい。
 自分から話題が逸れた私は、調子に乗っていた。


「秘密にしてくださいね!?
 …ランス様、ですっ!」

 え。ランスって…あのランス・ベンガルド?
 うっそー!?…ってあら?数人は納得するように頷いている。

「驚かないの…?」

「それより「やっぱりかー」って感じかしらね。」

「ええ。むしろ他の殿方のお名前が出たら、なんで!?ですわ。」

「そんな分かりやすかったですか、わたし…!?きゃー!」

 ミーナは両手で顔を覆い、小さくなってしまった。
 どうやら寄宿学校入学前からランスが気になっていたらしい。
 それが恋だと気付いたのは去年…いいじゃんいいじゃん!けど…。


『……………………。』


 影が無言なのが怖い。
 ランス…ご愁傷様。







「……っ!?なんだ、寒気が…。」

「どうした、ランス?」

 アシュリィは今、女子会なる宴会をしているらしい。
 アイルが「追い出されました…。」とこっちに来たので、男連中もオレの部屋に集まる事にした。(ランスは寮が違うので招いた)
 飲み物をいくつかと、軽くつまめる物を用意して…と。


「アシュリィ様が、女性だけで恋バナをしたいと仰いまして。」

「ブーーーッ!!」

「わっ、汚いなあ!」

「げほっ、すまん、アル…ごふっ!」

 思わず果実酒を噴き出した。恋バナて!!な、何話してんだろう…?
 まさか、オレの話題…?


「恋バナかー。僕とリリスの話…聞・く?」

「「いや、いい。」」

「なんでー!?」

 なんでって。昔から見守ってきたし、今更っつーか…。
 毎日イチャついてんの、特等席で見せられてるし。


「リリーナラリス嬢か…。何故お前のような男を選んだのか、永遠の謎だな。」

「む。デメトリアスがなんと言おうと、リリスは渡さないよ!」

「彼女が俺様を選んだ場合、そうも言ってられんだろう?」

「むきーーーっ!!」

 アルと殿下が取っ組み合いを始めた。
 それをティモは、ニコニコと眺めている。そういえば…彼の事、よく知らないな。
 オレらより2つ年上で、平民だってくらいしか。


「あの…ティモ。」

「?」

「(うーん…)デ、デメトリアス殿下さ。本気でリリーの事好きなのか?」

「………。」にこにこ

 ティモはなんとなく嬉しそうな顔をして、持ち歩いているメモ用紙にペンを走らせた。


【最初はそうだったみたいです。
 ですが今は、アルバート殿下の反応が面白いからアプローチしてるだけのようです。】

「え…そうなんだ。」

 なら安心か?
 視界の端で、殿下にジャーマンスープレックスを喰らわすアルが見えた。オレのベッドが!!

 …前にアルが、デメトリアス殿下とは従兄弟だけど血は繋がっていない、と言っていた。
 それは、どういう意味なんだろう。

 ティモは理由を知っているのだろうか。訊ねても、いいんだろうか?


 ……いや。それは駄目だよな。

「(それに。どんな立場であろうとも、殿下は殿下だしな)」

 最初はいけ好かない男だと思ったが。最近はそうでもな

「しかし謎と言えば。アレンシアの趣味も、俺には理解し難いものだな。」

「なんですとっ!!?」

 今聞き捨てならねえ言葉が!!!どーゆー意味だコラあ!!


「…ふん!いいですよ、むしろライバルが少なくて好都合!いえ大勢いようと全て蹴散らしてみせますが!!」

「お前…何故それを本人に言えない…?」

 う…痛いところを突かれた…!


「レイは昔からそうだよね。ヘタレっていうか…追い詰められないと動けないっていうか?」

「後手に回る印象が強いような。誰かがアシュリィ様にアタックしたら「負けん!」って感じでやっと行動する、みたいな。」

 ひええ…アルとランスがいじめる…!
 チクチク口撃され、オレは布団に潜り丸まった。


【ねえデム。ちょっとアシュレイ様のお手伝いしてあげたら?】

「ん?ん…それはつまり、俺にアシュリィを口説けと言っているのか?」

 む?顔だけ出してみると…ティモが笑顔でなんか頷いている。
 その隣に座るデメトリアス殿下は、顎に手を当てて考え込んでるな。


「……まあ、アシュリィも。よーくよく見れば…中々可愛げがあるな…?」

「な……んなーーーっ!!!?」

 うそ…。この人だけは、安全だと…心のどこかで錯覚していた…!!


「(何考えてんだろうデメトリアス?まさか…発破掛けようとしてる~?)」

「(んん…?嘘をついている風ではないな)」

「(デメトリアスくん、もう一声!)」

「(実際アシュリィ様の相手なんて、魔族かアシュレイにしか無理だよな)」

「(新たなスキャンダルのネタが…?)」

「(アシュレイ様…これは…ファイト!)」

「(デム、その調子だよ!)」

「う…うぅ~…!
 アシュリィは置いといて!!えーとランス!お前誰か好きな人いないのか!?」

「えっ!?そんな急に言われても…。」

「ならヨハネス!ジェイド!アイル!ティモ!!」

「「「「……………。」」」」

 全員すいっと顔を逸らす!!
 じゃあもうこの話題やめよう、歴史の先生のヅラについて語り合おう!


「ぶっちゃけレイは、アシュリィをどう思…あっ。」

「蒸し返すなバーーーカ!!大好きですっ!!!」

 布団も部屋も飛び出して、オレは廊下をひた走る!!





「………はー…。」

 ロビーまでやって来て、火照った頭と身体を冷やす。
 女子寮へ続く廊下を眺め、思い浮かぶのは彼女の顔ばかり。


「アシュリィ…今何してんのかなー…。」

「呼んだ?」

「ぶっ!?」

 後ろから声を掛けられ、跳び上がってしまった。いたのかお前!!

「そこの椅子でぼーっとしてたら、あんたが変な顔で走って来たんだよ。」

「そ…か。」

「「……………。」」


 なんか…会話が続かない。どちらからともなく、椅子を並べて座った。
 ん…?アシュリィは部屋着姿じゃねえか…!?薄手のシャツに、足を見せつけるショートパンツ。靴下は膝上まであるけど…!

「ばかっ!!こんな共用スペースで…!(オレ以外の男に)太もも見せんなっ!!!」

 と自分のカーディガンを彼女の足に乗せた。

「あ…ありがと…。」

「………おう。」


 そこからまた無言の時間が流れる。

 …幸せ。



「…………(誰も、いないね…?)」

 ん?アシュリィが…カーディガンを握り締め。
 頬を紅潮させ…可愛くオレを睨み。すくっと立ち上がり。オレの横に、座…

 うええぇっ!?確かにここの椅子は、1人掛けにしては大きいけど!
 2人座ったら…いくらアシュリィが細くても!はわぁ~密着してるぁ!!温かいぬあ~!
 しかもアシュリィは、オレの左手を取り…指を絡めて握った。これは…!恋人繋ぎってヤツ!?

 ヤバい心臓がむっちゃ暴れてる!もう自分の鼓動しか聞こえない。はわわわ。


「(アシュレイ、すっごいドキドキしてる。そのお陰で…私の鼓動を隠せるけど…)」


 誰か助けて…心臓が爆発して死ぬ…!
 いいや、ずっとこうしていたい。その相反する感情がオレを苦しめるぅ…。
 ぎゅっと左手に力を入れると…彼女はオレの肩に頭を乗せた。


 あれ…もしかして。
 これって…オレの片想いじゃ、ない…?


「………アシュリィ。」

「…何?」

 震える唇で言葉を紡ぐ。お前は…


 オレの事、男としてどう思ってる?
 絶対、魔王陛下に勝ってみせるから。待っていてくれるか?
 デメトリアス殿下や、ディーデリックや、会長じゃなくて。オレを選んで欲しい。
 オレ達は同じ想いだと…勘違いしてもいいか?


「オレの事……ぁ、や…。

 お前の……好きな…好きなタイプって、どんな男だ?」


 ヘタレた!!!そういうとこだぞオレ!!!


「………強くて、逞しくて、仲間想いで。」

 …会長の事じゃないよな…?



「可愛くて、泣き虫で。
 私の為に…お父様に挑んでくれる人。」

「へ。」


 それ、は。

 アシュリィは腰を上げ…オレの前に立ち。
 オレの肩に手を置くと、見た事の無い表情をしている。
 唇を結び…初めて見た時から心を奪われた、赤い瞳がオレを射抜く。

「っ!!」

 オレは…アシュリィの腰を抱き。引き寄せ──…



「あーーーっ!アシュレイ様、浮気はダメですよっ!ぷんぷん!」

「「!!?」」

 遠くからなんか、甲高い声で呼ばれた!?
 犯人は…アンナ・ナイトリー令嬢!?


 いや、あの。ここ…アスル寮だが?寮生以外はたとえ生徒でも…許可無く立ち入れないんだが?
 つー事は…まさか。


「「(ふ…不法侵入しやがったーーー!!!)」」


 警備仕事しろ!!!


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