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人形兵士
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「固いぞ こいつら! 」
グシャリと音がして影が闇に沈む
「これ以上敵の数が増えたら対処できない
なんとかしてくれ
ジュスズ 」
「…どうやら…
こいつら……
カラクリ人形だね…
戸R国の道具技術を過小評価していた…
カラクリ人形が人間を凌ぐスピードを持たされたら…
恐ろしい兵器になる…
確かにアラコルト…あんたが考えていることは
正解のようね 」
アラコルトに何体もの敵が同時に襲い掛かる
アラコルトの手足は非常識な角度を得て奔放に飛動する
「ジュスズおれの考えばか り読んでないで
レイリョクで
なんとかしてくれ 」
「もう少し頑張って
あんたの思考に攻略の鍵が眠っている
ような 気がする… 」
ゴトリ ゴトリ
アラコルトはいつの間にか カラクリ人形どもの首を取る技を身に付けている
95
「どうなってるんだジュスズおれは
いつの間にカラクリ人形の首を取る技を
身に付けたんだ? 」
「だから…アラコルト…
あんたの思考を読みながら
あんたとわたしの知恵…
両方をレイリョクで
練り込む
ひとりの思考よりも
数倍複雑な問題解決能力を発揮することが…
できる
わたしも初めての経験なのよ
師匠から理論は習ったけど 実践は初めて
よっぽど気の合う者どうしじゃないと絶対無理な
高度な技
アラコルトあんた
惚れてるでしょ? 」
「冗談言ってる場合じゃないぞジュスズ
まだまだカラクリ人形は増え続けている
なんとかしてくれ 」
「なんとかしてくれなんと かしてくれって
さっきからわたしに頼ってるのが惚れてる証拠じゃないの?
しかたないわね
だいぶ休ませて
もらったから… 」
ジュスズは懐から御座を取り出して地面に広げた
「乗ってアラコルト
早く 」
96
アラコルトとジュスズが乗った御座は
素早く浮き上がった
御座のすぐ下で
突進してきたカラクリ人形どもが
激しくぶつかり合って倒れる音がした
「こんな便利な御座があるなら早く使えよ
ジュスズ 」
「簡単に言わないで…
この戸R国の頂上に来るまで
草履で飛空してきた…
戸R国の
はてしない断崖を上がるレイリョクは
わたしにはない
師匠がレイリョクで編んだ
特殊な草鞋を
レイリョクで浮かせて
やっとたどり着いた
草履には頂上に着くまでのレイリョクを練り込んであったけれど……今は……
この御座にもレイリョクを練り込んである
体力の回復を待って
今やっと御座を操縦することができるの……
あんたのように無尽蔵な体力なんて
わたしには無い
あんたには朱雀大陸から青龍大陸まで泳いで渡るほどの体力が
あるでしょ 」
「そこまで読むのかレイリョクで… よし
じゃあおれのあんな経験やこんな経験も
読んでもらおうか 」
ジュスズの頬が染まるのがアラコルトにも伝わった
グラリ
アラコルトが乗っている部分だけ御座が下方に曲がったので
危うくアラコルトは落ちそうになる
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