みんなで行こう!異世界旅

柚希

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1章

困惑する男たち side:アキ

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自宅でゲームをしている最中、携帯からものすごい光が溢れて思わず目をつぶった。

そして目を開けたら見知らぬ部屋に居た。


幸いなのは1人じゃないことか?
信用出来ればの話だけどな…。


非現実的な事がおきて逆に冷静になったのか、これもある種のパニックなのか現状を把握しながら独りごちる。


「はぁ…」


今のところ分かるのはこの部屋に見覚えが無いこと、男性が自分含め4人いること、どうやら皆この状況に戸惑っていることか。


「すみません。誰か今のこの状況を説明できる方いらっしゃいますか?」


一かバチか同じ部屋にいる人間に聞いてみる。

「いや…気づいたらここに居たから説明できないよ…」

爽やかな見た目のイケメンは俺と同じく訳分からんと。


「俺も…訳分からねぇ」

チャラそうなイケメンも分からないっと。


残ったスポーツマン系のイケメンに目を向けると

「俺も分からへんよ…」

と少し関西訛りの入った返答があった。


「誰も分からないのか…困ったな…」


誰も何も分からない状態で10分ほどたった頃、突然モニターの画面がつき異様に綺麗な顔をした男(?)が姿を表した。


「やぁやぁ!ごきげんよう!」


この一言でイラッとしたのは俺だけじゃないはずだ。


「今回は突然召喚しちゃってごめんね♪
あぁ、そんなに睨まないでおくれ…今から色々説明するからさ~。怖いよ?みんな」


「いや、睨むなって方が無理だろ」


チャラそうなイケメンのボソッとしたひと言に激しく同意する。


「えぇ…まあ、いいや時間がないから説明しちゃうね…この度、みんなは異世界転生しました!!」


パンパカパーンという音と共にモニターから爆弾発言が…


「「「「…は?」」」」


全員の声が揃う。


「だ•か•ら~異世界転生♪最近、流行ってるでしょ?」


「いや、アホなん?流行ってるのは漫画とかアニメとかで流行ってるだけで、実際に異世界転生とか転移とかしてるわけじゃないやん?」


「でね!やって欲しいことが2つあって♪」


「いやいやいや、人の話きこう?何、普通に説明続けてるの?頭イカれてるの?」


突っ込みどころが多すぎて全員パニックになってる。
俺もだけど…


「むぅ、質問は最後に受け付けますぅ!で、やって欲しいのはスキルのワールドマップに赤く表示されるダンジョンの攻略と子供をたくさん作って育てること♪
世界の管理をちょーっとサボってたら魔力バランスが崩れちゃってね?強い魔物が生まれるのに、人々は魔力が低くなっちゃって…世界存亡の危機なんだ☆
それで、ちょーっと助けて欲しいなぁって☆
もちろんサポートはするし、オマケのスキルもサービスするからさ、お願いね♪」


なんか良く分からんがこいつの尻拭いってことか?
は?

「これから行く世界はね、魔力バランスが崩れちゃってね、男が9割なんだ…
だから、一妻多夫制をとってるんだよ!君たちは相性が良いからひとつのファミリーになってもらおうと思ってるんだ♪妻は隣の部屋にいる女性だよ!
全くの初対面って訳じゃないからね?君たちがやってたゲームからみんな召喚したんだ♪
あとで自己紹介してみて!あと、こっちの身体のステータスはゲームを元に造らせてもらったよ~違和感はないと思うんだけど大丈夫かな?」


いやいや…情報量多くて頭がついていかない…


「君たちの魔力量ならきっとすぐに卵が出来て、子供が産まれるよ♪」


凄く楽しそうにモニターの中のイケメンが笑う。


「卵…?」


「そう♪卵!たくさん産んでもらおうと思って卵生にしたんだ♪
妊娠期間も短いから君たちの世界と比べるとかなり女性への負担は軽いんだよ?
女性が持ってる子供の核に夫達の魔力が一定以上貯まると子供ができるんだ!
それから両親の魔力を栄養にして子供は育つんだよぉ♪だから、子供が出来たらたくさん抱いて魔力を奥さんに注いであげてね!魔力欠乏症になったら大変だからね!」


「は?なんで抱く必要があるの?」


「それは~精液が1番魔力を含んでるからだよ!」


「あかん、常識がついて行かへんわ…」


みんな頭を抱えている…


「あと女性には発情期が半年に1回あるから、ちゃんとサポートしてあげてよ♪
隣の部屋にいる女性は起きたら発情期に入ってるはずだから、ちゃんと抱いて番になること!いい?」


「いやいやいや、ちょっと待って…また知らない言葉出てきた。番って何…」



「えっとね…君たちの世界で言う夫婦みたいなものかな♪僕の世界は男女比が崩れてるから生まれた時から番を決めるようにしてるんだよ。できるだけ相性のいい人と番って次世代を残して欲しいからね♪



もう本当にポカーンの状態が続きすぎてわけが分からなくなる…。


「最初のエッチの時に奥さんのうなじ、ちゃんと噛んでね!じゃないと番になれないよ~」


「うなじ?」


「そうそう、うなじを噛むことによって番が成立するの♪まぁ、やってみたら噛みたくなるから我慢しなければ大丈夫だよ!」



「「「「………」」」」



「あれ?大丈夫?」


「大丈夫じゃねぇわ…」









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