37 / 42
2章 1人目の夫との出会い
新しい日常
しおりを挟む
アルが住み始めて思ったこと。
想像以上に馴染むのが早い…。
アルが街から日帰りで帰ってきて約1ヶ月が経った。
もうダンジョンを我が家のように歩いてます…。
凄い…。
もちろんアドバイスを貰って魔物の配置を変えたりチマチマと階層を増やしたりしてみんなの安全を確保している。
「ただいま。リナ、お土産買ってきたぞー」
「おかえり、あるー。リリスには?おみやげ」
街に依頼を受けに行っていたアルが帰ってきた声がしてダンジョンの管理室からリビングに移動する。
「ふふっ、おかえりアル。お土産は何??楽しみ!」
「ん?先にリリスに出しちまったけど、前に気に入ったって言ってた焼き菓子と王都から来たって言う香水な、羅刹とノエルにはあんま良いの無かったから焼き菓子で勘弁な」
ちゃんとノエルと羅刹のことも考えてくれてるんだと分かるアルの言葉に2人が嬉しそうに気にしないでと返している。
今、アルは月のほとんどをダンジョンで過ごしていて月に2、3日はギルドの依頼を受けないとマズイとの事で出かけていたところだ。
「なんか、馴染み過ぎてるよねぇ」
と笑いが漏れる。
「ママ?お菓子食べないの?美味しいよ~」
考え込んでいた私に気づいてリオンが話しかけてくる。
「え、食べるよ!だから私の分は食べちゃダメ!」
「ほら、早くしないともうお代わり分はないぞ」
「え~…みんな食べるの早すぎだよぉ」
慌てて自分のお皿に取り分けられた焼き菓子にかぶり着く。
「ん~美味しい。日本のお菓子にも負けない美味しさ」
ほんのり優しい甘さのお菓子を堪能しているとアルにクスクスと笑われてしまった。
「じゃ、俺ちょっと荷物置いて風呂入ってくるな」
「はーい」
「アル様、入浴が終わったらお湯を抜いておいてください。入れ替えますので」
「あぁわかった」
羅刹が主婦みたいになってる…。
まぁ、ほとんどの家事を羅刹に任せてるから間違いではないんだけども。
アルのいる日々がすっかり日常になってしまったなぁと考え、そろそろ本気でアルと向き合わなければならない時がきたんだなとひっそりと覚悟を決めた。
想像以上に馴染むのが早い…。
アルが街から日帰りで帰ってきて約1ヶ月が経った。
もうダンジョンを我が家のように歩いてます…。
凄い…。
もちろんアドバイスを貰って魔物の配置を変えたりチマチマと階層を増やしたりしてみんなの安全を確保している。
「ただいま。リナ、お土産買ってきたぞー」
「おかえり、あるー。リリスには?おみやげ」
街に依頼を受けに行っていたアルが帰ってきた声がしてダンジョンの管理室からリビングに移動する。
「ふふっ、おかえりアル。お土産は何??楽しみ!」
「ん?先にリリスに出しちまったけど、前に気に入ったって言ってた焼き菓子と王都から来たって言う香水な、羅刹とノエルにはあんま良いの無かったから焼き菓子で勘弁な」
ちゃんとノエルと羅刹のことも考えてくれてるんだと分かるアルの言葉に2人が嬉しそうに気にしないでと返している。
今、アルは月のほとんどをダンジョンで過ごしていて月に2、3日はギルドの依頼を受けないとマズイとの事で出かけていたところだ。
「なんか、馴染み過ぎてるよねぇ」
と笑いが漏れる。
「ママ?お菓子食べないの?美味しいよ~」
考え込んでいた私に気づいてリオンが話しかけてくる。
「え、食べるよ!だから私の分は食べちゃダメ!」
「ほら、早くしないともうお代わり分はないぞ」
「え~…みんな食べるの早すぎだよぉ」
慌てて自分のお皿に取り分けられた焼き菓子にかぶり着く。
「ん~美味しい。日本のお菓子にも負けない美味しさ」
ほんのり優しい甘さのお菓子を堪能しているとアルにクスクスと笑われてしまった。
「じゃ、俺ちょっと荷物置いて風呂入ってくるな」
「はーい」
「アル様、入浴が終わったらお湯を抜いておいてください。入れ替えますので」
「あぁわかった」
羅刹が主婦みたいになってる…。
まぁ、ほとんどの家事を羅刹に任せてるから間違いではないんだけども。
アルのいる日々がすっかり日常になってしまったなぁと考え、そろそろ本気でアルと向き合わなければならない時がきたんだなとひっそりと覚悟を決めた。
21
お気に入りに追加
336
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

おいしいご飯をいただいたので~虐げられて育ったわたしですが魔法使いの番に選ばれ大切にされています~
通木遼平
恋愛
この国には魔法使いと呼ばれる種族がいる。この世界にある魔力を糧に生きる彼らは魔力と魔法以外には基本的に無関心だが、特別な魔力を持つ人間が傍にいるとより強い力を得ることができるため、特に相性のいい相手を番として迎え共に暮らしていた。
家族から虐げられて育ったシルファはそんな魔法使いの番に選ばれたことで魔法使いルガディアークと穏やかでしあわせな日々を送っていた。ところがある日、二人の元に魔法使いと番の交流を目的とした夜会の招待状が届き……。
※他のサイトにも掲載しています

くたばれ番
あいうえお
恋愛
17歳の少女「あかり」は突然異世界に召喚された上に、竜帝陛下の番認定されてしまう。
「元の世界に返して……!」あかりの悲痛な叫びは周りには届かない。
これはあかりが元の世界に帰ろうと精一杯頑張るお話。
────────────────────────
主人公は精神的に少し幼いところがございますが成長を楽しんでいただきたいです
不定期更新

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。

私と番の出会い方~愛しい2人の旦那様~
柚希
ファンタジー
世界名:グランドリズ
ハーレティア王国の王都、レティアの小さな薬屋の娘ミリアーナと番の2人との出会い。
本編は一応完結です。
後日談を執筆中。
本編より長くなりそう…。
※グランドリズの世界観は別にアップしてます。
世界観等知りたい方はそちらへ。
ただ、まだまだ設定少ないです。
読まなくても大丈夫だと思います。
初投稿、素人です。
ふんわり設定。
優しい目でお読みください。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

貴方の隣で私は異世界を謳歌する
紅子
ファンタジー
あれ?わたし、こんなに小さかった?ここどこ?わたしは誰?
あああああ、どうやらわたしはトラックに跳ねられて異世界に来てしまったみたい。なんて、テンプレ。なんで森の中なのよ。せめて、街の近くに送ってよ!こんな幼女じゃ、すぐ死んじゃうよ。言わんこっちゃない。
わたし、どうなるの?
不定期更新 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

原産地が同じでも結果が違ったお話
よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。
視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる