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1章 異世界のようです。
初めてのお客様
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ビー!ビー!ビー!
「わっ!?何の音!?」
お昼ごはんの後、羅刹の入れてくれたカフェオレで一息ついていると大きな音が鳴り響いた。
「ママ!落ち着いて!ダンジョンに侵入者が入った時の警報音だよ!」
急いでコントロール室に行くとノエルが慣れた手つきで侵入者のいる階層を真ん中の大きなモニターに映す。
「え…?すごく慣れてるね!?」
「……夜に色々試してみた…すまん」
気まずそうにこちらを見つつ謝るノエル。
「いや、助かるよ!ありがとう」
本来なら私がやらないといけない事だ。
設定だけして満足してた…。
よし!っと気合いを入れ、改めてダンジョンの映る画面を見る。
そこにはダンジョンの中とは思えない光景が広がっていた。
「え、広い…ね。ていうか、あの草原は本物なの?」
「本物だよ!ママ!」
「…そうなんだ。っと、あそこに何かいるね。あれが侵入者かな?……動物?…犬?」
「主、あれはグレーウルフという魔物だ」
「グレーウルフ…」
画面の中では、1階層に配置したホーンラビットが5頭のグレーウルフに狩られている映像が映し出されていた。
かなりグロい映像だけど平気なのはリズ様たちが何かしたのかな?
なんて、呑気に眺めていると斜め後ろからリリスの大きな声が聞こえてきた。
「ますたー!ラビちゃんたちが!!」
珍しくリリスが大きな声を出す。
「リリス!?どうしたの?」
「ラビちゃんたちをいじめる!だめ!殺ってきていい!?」
「んんん!?やる?殺る!?」
「…リリスだけでも大丈夫でしょうけど、初めてなので私と行きますか?」
「え!?ちょっと!?え?あのグレーウルフ達を倒してくるの?」
「ん!!」
「ええぇぇぇ……」
力強く頷くリリスにダメとは言えず、羅刹を付けて送り出すことに…
「気を付けるんだよ?」
「ん!!」
「頑張ってね!」
「ん!!!」
「では、行って参ります」
リリスは力強く頷くと羅刹に抱っこされダンジョンへと出ていった。
しばらくすると羅刹とリリスの姿が画面に映った。
グレーウルフは2人に気がつくと2人を囲むように動く。
そこから一瞬だった。
いつの間にかリリスの手にはトゲトゲのついたムチが握られており、1振りごとに確実にグレーウルフを仕留めていく。
その間、羅刹はリリスの邪魔にならないようにグレーウルフを殴り倒していた。
「…え、強いね…」
「まあ、それなりの魔物だからな2人とも」
「ママ!みんなが強いと安心だね!」
「ははっ…そうだね」
グレーウルフがいなくなったダンジョンの映像を見ながら乾いた笑いしか出てこなかった。
もしかしなくても私が1番最弱だね…。
そして、行くときと同じように羅刹に抱っこされてリリスが戻ってきた。
その手にはホーンラビットのドロップ品が抱えられていた。
拾ってきたらしい。
羅刹はリリスを抱える腕とは逆の手に毛皮を持っていた。
聞くとグレーウルフの皮だった。
短時間で解体までしたらしい。
本当に有能な従魔達です。
「わっ!?何の音!?」
お昼ごはんの後、羅刹の入れてくれたカフェオレで一息ついていると大きな音が鳴り響いた。
「ママ!落ち着いて!ダンジョンに侵入者が入った時の警報音だよ!」
急いでコントロール室に行くとノエルが慣れた手つきで侵入者のいる階層を真ん中の大きなモニターに映す。
「え…?すごく慣れてるね!?」
「……夜に色々試してみた…すまん」
気まずそうにこちらを見つつ謝るノエル。
「いや、助かるよ!ありがとう」
本来なら私がやらないといけない事だ。
設定だけして満足してた…。
よし!っと気合いを入れ、改めてダンジョンの映る画面を見る。
そこにはダンジョンの中とは思えない光景が広がっていた。
「え、広い…ね。ていうか、あの草原は本物なの?」
「本物だよ!ママ!」
「…そうなんだ。っと、あそこに何かいるね。あれが侵入者かな?……動物?…犬?」
「主、あれはグレーウルフという魔物だ」
「グレーウルフ…」
画面の中では、1階層に配置したホーンラビットが5頭のグレーウルフに狩られている映像が映し出されていた。
かなりグロい映像だけど平気なのはリズ様たちが何かしたのかな?
なんて、呑気に眺めていると斜め後ろからリリスの大きな声が聞こえてきた。
「ますたー!ラビちゃんたちが!!」
珍しくリリスが大きな声を出す。
「リリス!?どうしたの?」
「ラビちゃんたちをいじめる!だめ!殺ってきていい!?」
「んんん!?やる?殺る!?」
「…リリスだけでも大丈夫でしょうけど、初めてなので私と行きますか?」
「え!?ちょっと!?え?あのグレーウルフ達を倒してくるの?」
「ん!!」
「ええぇぇぇ……」
力強く頷くリリスにダメとは言えず、羅刹を付けて送り出すことに…
「気を付けるんだよ?」
「ん!!」
「頑張ってね!」
「ん!!!」
「では、行って参ります」
リリスは力強く頷くと羅刹に抱っこされダンジョンへと出ていった。
しばらくすると羅刹とリリスの姿が画面に映った。
グレーウルフは2人に気がつくと2人を囲むように動く。
そこから一瞬だった。
いつの間にかリリスの手にはトゲトゲのついたムチが握られており、1振りごとに確実にグレーウルフを仕留めていく。
その間、羅刹はリリスの邪魔にならないようにグレーウルフを殴り倒していた。
「…え、強いね…」
「まあ、それなりの魔物だからな2人とも」
「ママ!みんなが強いと安心だね!」
「ははっ…そうだね」
グレーウルフがいなくなったダンジョンの映像を見ながら乾いた笑いしか出てこなかった。
もしかしなくても私が1番最弱だね…。
そして、行くときと同じように羅刹に抱っこされてリリスが戻ってきた。
その手にはホーンラビットのドロップ品が抱えられていた。
拾ってきたらしい。
羅刹はリリスを抱える腕とは逆の手に毛皮を持っていた。
聞くとグレーウルフの皮だった。
短時間で解体までしたらしい。
本当に有能な従魔達です。
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