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第一章

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翌日も秋葉家に行った

やっぱり、智則がトタトタ走って来る。あ~~天使!

腕を広げて待っていると俺だけを見て引き寄せられるように一心にむかってくる。
『う~にぃ』
くっ惜しいっ

智則が抱きしめてきたので抱きしめ返す。まだまだ小さな体は俺の胸にすっぽりと収まる。
鼻先を智則の項に埋めた
さすがにまだΩの香りはしないか。
どんな香りがするのだろうか。想像するだけで下半身が疼いた。ヤベ。

あぐらになって智則を腿の上に乗せる。腕の中に納めるようにして絵本を読み上げてあげる。

読み終わる頃にまたデザートが用意された。
スプーンを智則の口のちょっと手前で止める
「ほら智則、由希兄って言って」
「う~にい」
「ちがうよ、由希兄」
「ゆ~にぃ」
ご褒美に口に持っていく。
また、スプーンを智則の口のちょっと手前で止める
「ゆ~にぃ」
「う~ん。由希、由希って言ってごらん?」
「うキ?」
………
片手で絵本の雪だるまを指さして、
「由希」
「ゆき~」
「うんうん。それににいを足してみよう?ゆ、き、に、い」
雪だるまをもう一度指差した。
「ゆきにぃ」
ぐっ。ぃが小さいのがクる。
給餌しながら、一口ずつ、名前を言わせた。
最後のゼリーがちょっと大きかったみたいで、口のはしからゼリーが溢れた。思わず舐め取った。そのまま唇を蹂躙しなかったオレ、エライ!
って思ったけれど、偶々家政婦に見られて、怒られた。秋葉は見て見ぬふりしてくれたんだけどなぁ。

翌日も、秋葉の家に行った。
島野には遠慮してもらった。
脅してはいない。ただ、「俺も用があって……島野君は急ぎなの?」ときいただけだ。ちょっとだけ威圧が入ってるかもだけど。
智則の初名前呼びは俺のもんだ!

秋葉の家に着くと、やっぱり智則がトタトタ走って来る。
『ゆきにぃ』舌っ足らずな感じが何とも言えないっ

仕上げとばかりに今日の給餌でも『ゆきにぃ』と呼ばせた。あ~、じあわぜ!
腕の中で寝落ちした智則の匂いを嗅ぐ。Ω特有のフェロモンはまだ出てない。でも、ぎゅ~と締め付けられるような香りがする気がした。満たされるってこういうこと?

智則が目を開けた。
「ちっこ」
鼻血吹きました。
秋葉がまたティッシュを渡してくれた。
「ウンウン、連れてってあげるからね~」
ヤバい。よけいに鼻血止まらん。が、譲るつもりはない!
まだ小さいから、手伝ってあげないとね~
鼻息も荒く興奮しながらトイレに連れて行くと、ドアの所で家政婦に見つかった。

「………」
「……………未遂です」
「そうですか。私が付きそうので部屋にお戻り下さい」
なっ
オレの智則だぞ。智則のかわいいかわいいアレをこんな女が見るなんて!

「貴方が見るよりマシです。まだ幼稚園児ですよ。大体、もう一人でできます」

ぐっ。それをいうなら、こっちだって小1だっての!精通だってまだなんだから悪さなんか出来ないっての

「βの小1とは違うでしょう。兎に角、部屋にお戻り下さい」

ちっ

この家政婦、クビにさせようかな。
あ、でも、島野の時もこの対応になるだろうから、むしろ安全か?
俺は、コイツのいない日を狙って遊びに来るようにして、いる日を島野に譲るか………
本当は毎日会いたいけどな!













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