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猪瀬との番契約の解除がなされた。
もう、共にいる意味も無い。
俺は再び一人暮らしになった。
体重が戻ってからコンちゃんに会った。
頬を引っ叩かれたけど。
「入院先くらい教えなさいよ!お見舞い位行けたのに……!」
でも、コンちゃん。俺のあの状態をみたら君は自分を責めるだろう?あの狂宴で俺を置いて出でいった自分を責めるだろう?
あの行いを俺は後悔していない。
だから、必要以上に自責の念を抱かせない為にも入院は教えなかった。コンちゃんはもっと先だと思っていたのだろう。
コンちゃんのお仕置きタイムが終わったから冷凍のペットボトルを取り出した。コンちゃんに叱られるのは織り込み済み。備えあれば憂いなし。タオルを巻いて頬を冷やす。
ついでに紙袋にいれたノブユキをコンちゃんに見せると、眉を顰めた。
「サイテー。盗聴器入ってるし遠隔操作もできるようになってんじゃん。変なことされなかった?大丈夫だった?」
ああ、やっぱりな……。
話かけてもいないのに慰めるように鼻先を擦り寄せてきた時もあった。
辛い時にきゅうきゅうと鳴いてくれた
一緒にいるから、そう言ってくれていた
「変な事はされなかったよ」
「…………そう……。捨てる?」
首を振った
「分かった。取り敢えず、盗聴だのなんだのの電波は遮断しておくね。AI内蔵だから、全部が京極だったわけではないみたいよ」
「……ありがとう」
京極にとって最も都合が良かったのは、猪瀬の番であり続ける事。けれど……反対するどころか、勇気づけてくれていた。
自分の想いを押し殺して。
「陸もフリーのΩかあ。ちゃんと警戒するのよ?狼は京極だけじゃないんだからね?」
「ははは…」
「コラ。残念ながら、陸は上位Ωだから逆玉狙いのアホαがいるかもなんだからね?」
「コンちゃん、俺、男」
こんなやり取り昔もしたなぁ
『コンちゃん、俺、男。俺、α』
君を守る方……
「わかってる。けどフリーのΩはαのフェロモンに弱いんだからね?アホな輩が誘引フェロモンぶっ放してきたら、陸がクラヴマガ習ってたって……」
「用心するから大丈夫だよ」
コンちゃんの頭をポンポンと叩く。
コンちゃんを守る為に習った護身術が自分の為になる日がこようとは……
「それに、猪瀬からαをボコれる注射薬貰ったしな」
猪瀬=京極だけど。
注射器をコンちゃんにみせる
「…………ふざけんな、このクソ野郎!」
コンちゃんがノブユキに怒鳴りながら殴る
「あ~あ。どうせなら、こいつに痛覚共有もあればよかったのに。骨折させて爪を剥がして、ありとあらゆる痛みを味あわせてやったのに!」
「えと……コンちゃん?」
「まだ、遮断してないから、どうせ聞き耳立ててるわよ。その薬、筋弛緩剤みたいなものだけど、副作用に痛覚が鋭くなるって言われているわ。金的でもすればかなりの激痛、暫くはEDにもなるわ。自分は手を出さないっていう自信かしらね、自分はあれだけ陸に手を出しておきながら人にはってさ。」
…………確かに。
当時の俺は、コンちゃんフィルターがかかっていたから気が付かなかったけれど、思い返せばかなり色々な事をされていた。意識失うまで呑ませたり(その後ナニヲシタ…)拷問レベルで抱きつかされたり(その後一人でナニヲシテタ…)
「ま、まぁ、今後は俺も気を付けるし同意無しの緊急の場合のみに使用するヤツだから……」
コンちゃんがニマッと笑う。
「そう、それ。陸はもうフリーなのよ。自由に恋愛出来るの。第二性はΩだけど第一性は男、産むことも産ませる事も可能なのよ。」
ハッとさせられた。
そうだ、Ωになって失ったものにしか目がいってなかったけれど、、産むことも産んでもらう事も、選択ができる性になったんだ。
「コンちゃんとも」
「私とだって」
ハモった。
『却下~!』
ノブユキから千葉さんの慌てた声が響く。
「え?」
「ハッキングしたのよ。ま、この程度は出来ないと」
イヤイヤ、俺は出来ませんけど!?
「陸は特別だから」
…………
俺はコンちゃんにとって守るべき存在。
「あ~千葉さんを殴りたい」
「負けるでしょ」
「これがある」
注射器を見せた
「イイネ」
コンちゃんがふふっと笑う。まだ、ちょっと胸は痛い
守り守ってくれる存在か……
「陸、取り敢えず詳細確認するから、このぬいぐるみは預かるわよ?」
「うん、よろしく…でも、ナルハヤで」
「…………うん。」
ノブユキの存在に救われた。
途中で、予想もついていた。
でも……ヨシとした……。
……守ってくれる存在……
もう、共にいる意味も無い。
俺は再び一人暮らしになった。
体重が戻ってからコンちゃんに会った。
頬を引っ叩かれたけど。
「入院先くらい教えなさいよ!お見舞い位行けたのに……!」
でも、コンちゃん。俺のあの状態をみたら君は自分を責めるだろう?あの狂宴で俺を置いて出でいった自分を責めるだろう?
あの行いを俺は後悔していない。
だから、必要以上に自責の念を抱かせない為にも入院は教えなかった。コンちゃんはもっと先だと思っていたのだろう。
コンちゃんのお仕置きタイムが終わったから冷凍のペットボトルを取り出した。コンちゃんに叱られるのは織り込み済み。備えあれば憂いなし。タオルを巻いて頬を冷やす。
ついでに紙袋にいれたノブユキをコンちゃんに見せると、眉を顰めた。
「サイテー。盗聴器入ってるし遠隔操作もできるようになってんじゃん。変なことされなかった?大丈夫だった?」
ああ、やっぱりな……。
話かけてもいないのに慰めるように鼻先を擦り寄せてきた時もあった。
辛い時にきゅうきゅうと鳴いてくれた
一緒にいるから、そう言ってくれていた
「変な事はされなかったよ」
「…………そう……。捨てる?」
首を振った
「分かった。取り敢えず、盗聴だのなんだのの電波は遮断しておくね。AI内蔵だから、全部が京極だったわけではないみたいよ」
「……ありがとう」
京極にとって最も都合が良かったのは、猪瀬の番であり続ける事。けれど……反対するどころか、勇気づけてくれていた。
自分の想いを押し殺して。
「陸もフリーのΩかあ。ちゃんと警戒するのよ?狼は京極だけじゃないんだからね?」
「ははは…」
「コラ。残念ながら、陸は上位Ωだから逆玉狙いのアホαがいるかもなんだからね?」
「コンちゃん、俺、男」
こんなやり取り昔もしたなぁ
『コンちゃん、俺、男。俺、α』
君を守る方……
「わかってる。けどフリーのΩはαのフェロモンに弱いんだからね?アホな輩が誘引フェロモンぶっ放してきたら、陸がクラヴマガ習ってたって……」
「用心するから大丈夫だよ」
コンちゃんの頭をポンポンと叩く。
コンちゃんを守る為に習った護身術が自分の為になる日がこようとは……
「それに、猪瀬からαをボコれる注射薬貰ったしな」
猪瀬=京極だけど。
注射器をコンちゃんにみせる
「…………ふざけんな、このクソ野郎!」
コンちゃんがノブユキに怒鳴りながら殴る
「あ~あ。どうせなら、こいつに痛覚共有もあればよかったのに。骨折させて爪を剥がして、ありとあらゆる痛みを味あわせてやったのに!」
「えと……コンちゃん?」
「まだ、遮断してないから、どうせ聞き耳立ててるわよ。その薬、筋弛緩剤みたいなものだけど、副作用に痛覚が鋭くなるって言われているわ。金的でもすればかなりの激痛、暫くはEDにもなるわ。自分は手を出さないっていう自信かしらね、自分はあれだけ陸に手を出しておきながら人にはってさ。」
…………確かに。
当時の俺は、コンちゃんフィルターがかかっていたから気が付かなかったけれど、思い返せばかなり色々な事をされていた。意識失うまで呑ませたり(その後ナニヲシタ…)拷問レベルで抱きつかされたり(その後一人でナニヲシテタ…)
「ま、まぁ、今後は俺も気を付けるし同意無しの緊急の場合のみに使用するヤツだから……」
コンちゃんがニマッと笑う。
「そう、それ。陸はもうフリーなのよ。自由に恋愛出来るの。第二性はΩだけど第一性は男、産むことも産ませる事も可能なのよ。」
ハッとさせられた。
そうだ、Ωになって失ったものにしか目がいってなかったけれど、、産むことも産んでもらう事も、選択ができる性になったんだ。
「コンちゃんとも」
「私とだって」
ハモった。
『却下~!』
ノブユキから千葉さんの慌てた声が響く。
「え?」
「ハッキングしたのよ。ま、この程度は出来ないと」
イヤイヤ、俺は出来ませんけど!?
「陸は特別だから」
…………
俺はコンちゃんにとって守るべき存在。
「あ~千葉さんを殴りたい」
「負けるでしょ」
「これがある」
注射器を見せた
「イイネ」
コンちゃんがふふっと笑う。まだ、ちょっと胸は痛い
守り守ってくれる存在か……
「陸、取り敢えず詳細確認するから、このぬいぐるみは預かるわよ?」
「うん、よろしく…でも、ナルハヤで」
「…………うん。」
ノブユキの存在に救われた。
途中で、予想もついていた。
でも……ヨシとした……。
……守ってくれる存在……
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