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コンちゃんに口づけした罰か、それとも他のαのフェロモンで発情してしまった罰なのか、京極が俺だけに誘淫フェロモンを放った
フェロモンの強さもまた最上位なのだろう。体が一気に発情していくのが分かった。コンちゃんに悟られてはならない。
なんとか普通に、なんとかコンちゃんをここから追い出さなければならない
「コンちゃん、行って。扉はもう開くから」
「でも陸!」
「コンちゃんからもらったお守りを使ったから。見てくれてたでしょ?。京極のマーキングがある俺を襲うαなんていないし、京極はあの状態だから、大丈夫。回復次第俺もここから逃げるから。それよりコンちゃんが誰だか京極にバレたんだ。安全な場所に早急に避難して。今後の対策をして。あと、Ω救助課に連絡をして」
コンちゃんは渋々去っていった
ここに残れば俺に対する人質になると分かっているのだろう。それよりかは一旦安全地帯に行き、そこでこの収集を図る方がいいと判断したのだ。
コンちゃんの姿が見えなくなった途端に限界がきて崩れ落ちた。
手が下半身にのびそうになるのを何とか堪える。
京極のマーキングがされている俺に、いくらラットになっているとはいえあのゲス α達が襲ってくるとは思えない。本能的に忌避するはずだ。ただ、俺が自慰したりしてこれ以上フェロモンを振り撒いたりすれば別だ。
コンちゃんが去った室内を見る
ゲスαに噛まれたオメガ達…
俺のせいだ。こんなところに来なければ、こんなところに連れられてこなければ、こんな目に遭わなかった。
ゲスαは他のΩの所にいっている。この場にいるΩは見栄のいい、つまりは利用価値の高そうなΩが大半だ。番解除に金品を要求するとか、性産業にまわすとかそういった目的で番を量産しようとしているのだろう。
どちらを止めるべきか。でも、彼女が最後だ。もう無事なΩもいない……
猪瀬をちらりと見る
「お前に良心の呵責はないのか……彼女達に上書きは可能か…」
切れ切れに問う。
あんなゲスよりはまだ猪瀬の方がマシだろう。ヤツラは恐らく、彼女達が上書き出来るαに出会ったとしても簡単には渡さないだろう。だったらまだ、選択肢位は……
「あの程度なら可能だ。その気はないが」
そうか、お前はこの状態の彼女達を見ても何も思わないのか。贖罪しようとも思わないのか。その後の彼女達の地獄を考えないのか。
『Ωなんて噛んでしまえば本能につられるもんだ。』
そう言っていたな。
チラリと京極を見る。
弛緩剤で全く動けないはずなのに立ち上がろうとしていた。本当に人間か?
俺がここから逃げ出すことはおそらく無理だろう。俺の回復より先に、京極が回復してそして俺を噛む。
オメガが泣いていた
ゲスαの精液で少し意識が戻ったのだろう。 そして自分が噛まれてしまったことを悟った
ごめん。巻き込んでごめん
償いにもならないけれど、俺も同じ地獄を味わうから。猪瀬達も地獄に落とすから
『Ωなんて噛んでしまえば本能につられるもんだ。』
後悔させるから。そんな事をほざいていた事を絶望とともに思い知らせるから。
αなんて噛ませてしまえば……
俺はかなりの上位Ωみたいだ。俺のフェロモンは 上位αをですらラットに導けるようだ。抑制剤を飲んでるはずの猪瀬が汗をかいているのだから。
『蓮兄さんを京極が上書きできるの?』
『微妙なところだな』
そう、京極は下衆はもちろん猪瀬をも上書き可能だろう、俺が通常のΩなら、だ。けれど、猪瀬と京極の差程度、高位Ωの俺が上書きを拒否すれば、ソレは……
もう迷いはない。猪瀬に思いっきりフェロモンをぶち当てた。
猪瀬がラットになる
ゲスαは俺には近寄らなかったが、猪瀬は奴らよりだいぶ上らしい。ラットになったやつは京極のマーキングも無視して俺を襲ってきた
俺らの間に愛情などない。
ただ本能だけだ。
「待って待って陸!」
京極の声が聞こえた気がした。
猪瀬の剛直が俺にに突っ込まれ、そしてそのままうなじに噛みつかれた
京極は俺たちずっと見ていた。
泣きながら俺達を見つめていた。
やつの涙を初めて見たのではないだろうか。
まるで俺がやつを傷つけたみたいじゃないか。やっていることは同じなのになぜ俺が責められるのか
ヒートで溜まっていた熱がうなじから冷めていくのがわかる。同時に何かが俺の細胞にまで入ってきて契約が成立したのが分かった
ザマアみろ、そう思うのに爽快感はない。黒い何かに押し潰されそうだった。
ふいに猪瀬が離れた。いや引き剥がされた、京極によって。
犬歯ぎ見えた。まさか……
「や、やめろ…」
ラットになっている?いや、肉食獣になってる。
俺の言葉が京極に届かないのもわかっている。それでも言う。俺の全細胞が猪瀬の番へと変化していっている最中に、京極に噛まれたらアナフィラキシーショックを起こす。
「俺を喰い殺すか、京極」
底が見えない程暗い目をした京極を見つめて言う。
京極が口を大きく開いた。
~~~~~~~~~~~~~~
ななななんと!
ブクマが1000に!
これも皆様が日々読んで下さっているお陰です。ありがとうございます!
努力も継続も出来ない私がこうやって続けて来れたのも読者様のエールや感想、ブクマの移動それらがあったからです。
本当にありがとうございました!
フェロモンの強さもまた最上位なのだろう。体が一気に発情していくのが分かった。コンちゃんに悟られてはならない。
なんとか普通に、なんとかコンちゃんをここから追い出さなければならない
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「でも陸!」
「コンちゃんからもらったお守りを使ったから。見てくれてたでしょ?。京極のマーキングがある俺を襲うαなんていないし、京極はあの状態だから、大丈夫。回復次第俺もここから逃げるから。それよりコンちゃんが誰だか京極にバレたんだ。安全な場所に早急に避難して。今後の対策をして。あと、Ω救助課に連絡をして」
コンちゃんは渋々去っていった
ここに残れば俺に対する人質になると分かっているのだろう。それよりかは一旦安全地帯に行き、そこでこの収集を図る方がいいと判断したのだ。
コンちゃんの姿が見えなくなった途端に限界がきて崩れ落ちた。
手が下半身にのびそうになるのを何とか堪える。
京極のマーキングがされている俺に、いくらラットになっているとはいえあのゲス α達が襲ってくるとは思えない。本能的に忌避するはずだ。ただ、俺が自慰したりしてこれ以上フェロモンを振り撒いたりすれば別だ。
コンちゃんが去った室内を見る
ゲスαに噛まれたオメガ達…
俺のせいだ。こんなところに来なければ、こんなところに連れられてこなければ、こんな目に遭わなかった。
ゲスαは他のΩの所にいっている。この場にいるΩは見栄のいい、つまりは利用価値の高そうなΩが大半だ。番解除に金品を要求するとか、性産業にまわすとかそういった目的で番を量産しようとしているのだろう。
どちらを止めるべきか。でも、彼女が最後だ。もう無事なΩもいない……
猪瀬をちらりと見る
「お前に良心の呵責はないのか……彼女達に上書きは可能か…」
切れ切れに問う。
あんなゲスよりはまだ猪瀬の方がマシだろう。ヤツラは恐らく、彼女達が上書き出来るαに出会ったとしても簡単には渡さないだろう。だったらまだ、選択肢位は……
「あの程度なら可能だ。その気はないが」
そうか、お前はこの状態の彼女達を見ても何も思わないのか。贖罪しようとも思わないのか。その後の彼女達の地獄を考えないのか。
『Ωなんて噛んでしまえば本能につられるもんだ。』
そう言っていたな。
チラリと京極を見る。
弛緩剤で全く動けないはずなのに立ち上がろうとしていた。本当に人間か?
俺がここから逃げ出すことはおそらく無理だろう。俺の回復より先に、京極が回復してそして俺を噛む。
オメガが泣いていた
ゲスαの精液で少し意識が戻ったのだろう。 そして自分が噛まれてしまったことを悟った
ごめん。巻き込んでごめん
償いにもならないけれど、俺も同じ地獄を味わうから。猪瀬達も地獄に落とすから
『Ωなんて噛んでしまえば本能につられるもんだ。』
後悔させるから。そんな事をほざいていた事を絶望とともに思い知らせるから。
αなんて噛ませてしまえば……
俺はかなりの上位Ωみたいだ。俺のフェロモンは 上位αをですらラットに導けるようだ。抑制剤を飲んでるはずの猪瀬が汗をかいているのだから。
『蓮兄さんを京極が上書きできるの?』
『微妙なところだな』
そう、京極は下衆はもちろん猪瀬をも上書き可能だろう、俺が通常のΩなら、だ。けれど、猪瀬と京極の差程度、高位Ωの俺が上書きを拒否すれば、ソレは……
もう迷いはない。猪瀬に思いっきりフェロモンをぶち当てた。
猪瀬がラットになる
ゲスαは俺には近寄らなかったが、猪瀬は奴らよりだいぶ上らしい。ラットになったやつは京極のマーキングも無視して俺を襲ってきた
俺らの間に愛情などない。
ただ本能だけだ。
「待って待って陸!」
京極の声が聞こえた気がした。
猪瀬の剛直が俺にに突っ込まれ、そしてそのままうなじに噛みつかれた
京極は俺たちずっと見ていた。
泣きながら俺達を見つめていた。
やつの涙を初めて見たのではないだろうか。
まるで俺がやつを傷つけたみたいじゃないか。やっていることは同じなのになぜ俺が責められるのか
ヒートで溜まっていた熱がうなじから冷めていくのがわかる。同時に何かが俺の細胞にまで入ってきて契約が成立したのが分かった
ザマアみろ、そう思うのに爽快感はない。黒い何かに押し潰されそうだった。
ふいに猪瀬が離れた。いや引き剥がされた、京極によって。
犬歯ぎ見えた。まさか……
「や、やめろ…」
ラットになっている?いや、肉食獣になってる。
俺の言葉が京極に届かないのもわかっている。それでも言う。俺の全細胞が猪瀬の番へと変化していっている最中に、京極に噛まれたらアナフィラキシーショックを起こす。
「俺を喰い殺すか、京極」
底が見えない程暗い目をした京極を見つめて言う。
京極が口を大きく開いた。
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