【本編完結済】底辺αは箱庭で溺愛される

認認家族

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128-???

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いやいや、フェロモンレイプされたの、陸自身だからね!?
いもしない婚約者の存在に罪悪感をいだかされて、
『あの方であれば、京極家の内向きを完璧に回してくださったのに。お前程度にそれが可能なのか!』
って猪瀬のセリフにコロッと騙されて、
「養父の会社は継がず、貴嗣様を支えます」
とかなんとか言っちゃうのよ!?
ありえなくない!?

で、猪瀬にグチグチ、重箱の端をつつくようにミスを責められて、会社どころか学生との兼業は無理なんだって思わされて退学。
ヲイヲイ
番契約したとはいえ陸を他のαに見せたくなかった京極の意図を汲んだ猪瀬の策略に、そんなに簡単にはまるな!

で、京極を支えているうちに料理への興味が出てきて…
(Ωが多いい)料理学校なら行ってもいいと器の大きさを示したい京極が許可をだして…やがて陸は小さなケーキ屋さんを開くのだ。といっても、営業は金曜日と土曜日のみ。そして接客は京極が雇ったアルバイト(と陸は思っているが護衛)にやらせて表に出させない。

そんな京極が作った世界で、陸は穏やかに暮らすのだった…
end…

は?
はぁ?
意味わからん!
養父の事業を継ぐんじゃなかったの!?そのために塾にも行かせてもらえないなかスマホだけで頑張ったんじゃなかったの?

『俺が突然のヒートを起こしちゃったから…俺なんかと番契約させてしまった…』
いやいや、ヤツは狙ってラットになったからね?
確かに大学内でというのは、誤算だったんだろうけど!
京極レベルにもなれば、ヒートトラップ慣れしてるっつーの!
それまでも黙殺したり逆にそれを愉しんだりして番契約してもそのまま捨てたりしてたって書かれてんじゃん、陸が知らないだけで!陸にネタバレしろよ作者!

『こんな事も出来ないのですか?』
『猪瀬、陸はパーティ準備などしたことはない。初めから完璧にできるわけがなかろう。』
『もうずいぶん経ちますが。こんなに時間がかかるとは。あの方であれば…』
『猪瀬。…陸、気にするな。ゆっくり覚えていけばいい』
『ですが貴嗣様!その間貴方が下に見られるのですよ!?』

陸!
そんな三文芝居に騙されるなんて、どんだけお花畑なのよ!
寝る間を惜しんでも京極家の仕事内容を把握できなくて、ついには退学を選ぶなんて!
規模を考えなさいよ!あの京極家よ?一年やそこらじゃ誰だろうと無理に決まっているじゃん。前の婚約者なら可能だった?
当然じゃん!何年京極の婚約者だったと思ってんのよ。しかも上流階級の娘なんだからもともと権力図の中央にいて失態があってもフォローしてもらえる人だったのよ?
そこ、忘れんな

ああ、目の前にいたら、陸の頭をはたいてやるのに!
勉強ばっかりしてきたからこんなにコロッと騙されんのよ!
人間観察とかしなさいよ!

…無理か。
陸には回り道な受験勉強しかなかった。
他の人と過ごす時間なんてなかった。
交友関係なんて築く時間なんてなかった。
お義父さんの事業を継ぐために…

……


「あ~~。ハピエンってなってるけど、どこがハピエンよ!」
消毒液の匂いがするベットの上でじたばたした。

「こら!安静にしてないならスマホをとりあげるよ!」
看護婦さんに怒られた。
「ごめんなさい~」
手を合わせて上目遣いに謝るとすぐ許してくれた。
「また、ネット小説読んでいたのね。」
「うん!面白いんだよ!」
今回のは微妙だけど、マジにオメガバースは婦女子には神だと思う。
現実世界であったら怖いけど、BLはポエムだし!イリュージョンだし!小説だしね!
……リアルにあったら怖い世界だよね。Ωとか、今の女の子達より危険だし絶対なりたくない。バース差別(偏見?)も酷いし。
バースの無い世界で良かったわ。
でも、読む分には養分にしかならん!

「私、大学行って将来は編集者になるんだ!」
「あはは、作家さんじゃなくて、編集者?」
「うん、T大行って、作家さんのサポートできる知識を身に着ける!」
「お、おお~T大は難しいよ!すっごい勉強しなきゃだね!」
「そんなに?」
「だって、日本一難しい大学だからね?大好きな先生だって浪人して入ったくらいなんだからね?」
「そっかぁ…。陸はやっぱりがんばったんだね」
「りく?」
「なんでもない」
「そお?じゃぁ、もう電気消すよ?今日はお母さんもいらしたし疲れたでしょ」

今日はお母さんが来てくれた、明日はお兄ちゃんもお見舞いに来てくれる。土曜日にはお父さんも。優しい優しい私の家族。

「早く明日の昼に…な、ら、な…」
あれ、なんか、暗くなってきた…体が…

「大変!××ちゃん!こ…ちゃん!先生!」


くらい…






~~~~~~~~~~~~~~~
死にネタは好きではありません。
が、こればかりは避けれなかった……。
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