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100ー???
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いやいやいや、当時の自分~!
夢みすぎのシンデレラか!
情熱的な想いって碌なもんじゃないっ
αなんかにβが想われたら不幸、ホラーだわ!
パーティの後日。
講義終了後に、教室に入ってきた京極様。
まるで吸い込まれるように青島君のもとへと行った。
ずっと探していた側近候補だと。
正直、二軍な青島君では京極様の下で働くのは無理なんじゃないかな……と思っていたんだけど……。11月にもなると、様相が一転していた。
京極様が青島君を「私の番」と呼んでいるのだ。
青島君の顔は完全に引き攣っている。
そりゃ、α×α、男×男だもんね。それに二人共本来ヘテロ、だよね。
それでも京極様は情熱的で、青島君に袖にされてもめげなかった。私達βはキャッキャキャッキャとしていた。ロミオとジュリエット。情熱的で羨ましい。そんな感じだった。青島君が無理矢理キスされるのを見るまでは。
いや、それすらもまるでお芝居を見ているようで素敵だと思った。
カフェで、兄に話した。
「生クリームついてる」
兄さんが、グイっと私の口元を親指で拭いた。そのままぱくりと食べた。
キャ~と黄色い声が上がる。
「兄さん、目立つからやめてよ」
小声でいうけれど、無視された。
「こっちにもついてる」
また唇をふかれた。
めっちゃ、ざわついてるんだけど。
「兄さん」
「お前は食べるの下手だよなぁ」
「……和君」
「何?」
………、ホントにこの人は(怒)
「ついていたなら、教えてよ」
「今、教えたよ?」
キョトンとされても!
α達は、自分らがどれだけ周りの視線を集めているか興味がないのだ。……それが京極 様とまでなるとさらに注目を浴びてるよね。青島君、ヘテロだと思うし、婚約者いるし。……さすがに青島君が少し気の毒に思えた。
そうβの友達に言うと、皆もなんとなく同意してくれた。
少なくともキャッキャキャッキャとはしゃぐのはやめ、少し冷静になって見るようになった
無理やりキスされた青島君は口をぐいっと吹き、そのまま教室を出ていく。京極様が青島君の後をふわふわとついていく。青島君がトイレに入っていったのでβの男友達に様子を探ってもらった。
曰く、青島君は嘔吐していたとのこと。そして、男友達は見た。青島君にハンカチを差し出している京極様を!
β陣営はドン引きした。地の底まで京極様の評価は落ちた。
ホラーかよ!
「だってフツーにホラーでしょ!吐き気がするくらい嫌いな人に無理矢理キスされてトイレ駆け込んで、吐いて顔上げたらソイツがハイって笑顔でタオル差し出すんだよ!?恐怖でしょ?」
「う~ん、αなら当然の行動だよ。俺もお前が体調不良になれば介抱するよ。」
「そりゃ、兄さんだから。じゃなくて!元凶にそんなことされたらホラーだよ!ほっといてよ!」
「けど、番がさらに体調を崩したら大変じゃない」
「精神は!αにその気遣いは無いの!?殺人鬼から逃れてシェルターに入って顔をあげたら、目の前に殺人鬼がまたいたようなもんよ!」
「いや、番だぞ?」
「青島君にとっては違うから!万が一、青島君がホラー映画が好きでも自分が主人公になるなんて絶対嫌なはずだよ!」
「αは番のお世話をしたいものなんだよ?」
……
…………通じない、通じない!
時折αが出る程度のβ家系のαな兄ですらこれだ
αΩな京極家なんて、最早サイコパス……。
~~~~~~~~~~~~~~~
いや、マジでホラー映画。
臭いブサメンにやられたら超怖く無いっすか?
これ、???を男性にするか女性にするか迷ったんですよね。
BLに女子を出してはイケナイというオキテがあるみたいですし、実際、前回のエールは激減。そ~こ~の~貴方みてますよ((笑))。そしてそれでもエールくれた奇特な貴方(お一人ですからもう、キバツ決定!)ありがとうございます。
まぁ、冗談?はさておき、
それでも、この行動をやっていたのが好きな人じゃなかったら?のリアル感(ホラー感)を読者さんに実感して頂きたかったんですよね~。仕事では無く趣味で書いてるんでいいや!と迷いを捨てて書きました。お仕事じゃないって楽ですよね~。
しかし、記念すべき100回目(一個前?)が女性視点とは……
進みが悪くてついつい他作品に浮気してしまう。ただ、そっちもオチは決めているけれど、えちえちが書けずに筆が止まってしまう。う~ん。作品紹介にストーリー性は無くうす~くえっちしている作品で書いているからこのままアップしたろか!?
とか、自分で遅筆ループに嵌ってました。
なんとかこっちは書けたから良かった……
個人的に好きな数字の108回は、何か記念なものにしたかったけど……DEF-猪瀬の回?累兄さんは長くなりすぎてるし別作品として後日アップ予定だし……う~ん。108回もフツーに書いて終わりそう。
趣味とはいえ、こんなに長く続けていられるのも読んでくださる皆様がいるお陰。
拙い文章ですが、今後ともよろしくお願いします♪
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