【本編完結済】底辺αは箱庭で溺愛される

認認家族

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85-???

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今日は当たりな日だ。
イケメン三連チャン!

私たちが立ちんぼ女子とか呼ばれているのは知っている。でもそれが 別に悪いことだとは思わない。推しのために仕事をしているだけ。今日のノルマは20万だ。
下手の方から若い男性が来るのが見えた。遠目でもイケメンそうに見える。こんな所にαがくるわけないから、βなんだろうけど。
初心者さんなんだな…。そっちはババアエリアだよ。
無法地帯に見えるこの界隈でもルールがあって、私みたいに若いコは病院寄りの方に立つ。おばさんになってくと外れに立つ。当然ながら、値段は中心が高くて端になってくと安くなる。病院よりは2万が相場で端になると50代のババアもいてその辺になると5000円ぐらいになる。
私もいつか 足元を見られてしまうから 今のうちに稼いでおかないといけない。
ジジイが私の前を通り過ぎていく。そしてまた戻ってきた。
「コレでどう?」
2万か、ちょっとパスだな。
仕事にしているとはいえ こっちにだって選ぶ権利はある、このジジイなら3万ぐらいは欲しい。相場で女が買えるレベルにお前は達してねえんだよ。
「2.5は?」
「3」
そんなレベルでもないくせにと言ってジジイが去ってった。あんたも2万で 若い女が買えると思うなよ。
私だって妥協したっていい、例えばそう前から来るあの男の子のような感じだったら値引きしてもいい。
女の子たちが声をかけようとして、でも、リスクが高いからとためらっているのがわかる。警察関係や○ーチューバーだと面倒くさい。特に○ーチューバーは最悪だ。顔にモザイクもかけずにアップロードする。
マスクをすれば 安く交渉する人してくる男が増えるし、マスクをしてなければ顔が公にさらされるリスクがある。この公園を教えてくれた他担の友人も身バレで大学を退学した。

男の子が他の女の子に話しかけている。割り込みでこれまたいい男が提示をしている。指は4、4万か、そっちに行くかな。
案の定、彼女は後から声をかけた方と消えていった。一時間もすれば戻ってくるし、あの女が気に入ったなら、待ってればそれもありえるだろう 。
あ、待たない感じね。
一度目で勇気を得たのか、男の子は隣の子に気軽に話しかけていた。その子にも割り込みが入る。珍しいな、あんまり割り込んでくる人は少ないんだけど。4万提示されたけど、先約優先と言って男のコと消えようとしてた。いや、単純に彼女の好みなだけだな。
私たちはコレを仕事にしているけれど でもやっぱり好みだってあるのだ。ましてや彼女は今日のノルマはすませてた。ただ何と無くここにいた。帰ってすることもないから。だったらあの男の子の方がいいのだろう。彼女がハマってるメン地下に似てる。
え?10?割込みが10万提示していた。推しとデートが出来ちゃうじゃん!彼女も、今後を考えて割込み客とすることにしたようだ。
男のコが、ため息をついた。
そして顔をあげる。
…………そんなに悲しいの?私ら立ちんぼうにフラレた事が?
「大丈夫?」
思わず声をかけた。売り側から声をかけるのはご法度なんだけれど、あんな表情を見たら、なんか励ましてあげたくなった。
「うん。ありがとう」
「まあ、値段交渉でこういうのはよくあることだから」
いやあんまりないけどね。でも落ち込んでる彼にはそう言ってあげたかった。
「うん。そうだね。なんか…………実感しちゃったんだ」
「??何を?経済力を?」
たった40分の立ちんぼに10万を提示してくる客なんて、相当な太客だ。今後の彼女にとってはいい事だ。
「あはは、確かにね。経済力もだね……」
眉尻が下がった。なんか泣きそうに見える。手を伸ばして髪の毛をぐちゃぐちゃぐちゃっとした。男の子がきょとんとした目でこっちを見た。
「ねえ私とどう?1でいいよ」
こんな顔を見たら本当はゼロでもいいって思った。ホテル代だけ出してくれればそれでいいと。でもそれって怪しすぎるからとりあえず1 って言った。
男の子がちょっとためらっているのが分かった。
そのためらいは何なのだろう。
「さっきの彼女には誘いをかけたのに 私は好みじゃないってこと?」
「いや………そうじゃなくて。君は優しそうだから……やっぱり、戻る。許されない。」
「??何が?」
真面目に悩んでいるみたいだけれど 、そんな暗い表情のままに帰らせたくないと思った。手を引っ張ってホテルへと連れ込むことにする。
「こんなの一夜の夢と思えばいいのよ」












~~~~~~~~~~~~~~~~~
ありがたいなぁ、ありがたい。
まさか、ブクマが500をこえるとは。
これも、私の誤字脱字に耐えつつも読み進めていただいてる皆様のおかげです。因みに三分のニは脱落しているから(栞の移動でわかるのです。)、これを読んでいる貴方はかなりの忍耐力!!本当にありがたい。
ん?
だったら、文章が上手く書けるようになる様努力したらって?
努力出来ないのが私です!(威張るな!)
こんなのでも、着いてきてくださってる皆様、ありがとうございます!

しかし……
年齢って世知辛い。
50のババア。ブーメランが突き刺さるわ~。
でも、いいのだ。幾つになろうが私は腐女を貫くぞ~!
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