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それから きっちり1時間後に 京極 様は 俺たちと合流された。
……
なんか無駄に色気があると言うか 何と言うかで俺たちは思わず目をそらした。猪瀬さんは深い深いため息をついていた。
「想像したくないからその色気をしまってから来て欲しかった……」
皆がコクコク頷く。俺も同意見だ。
上位のαというものは回復力が異常に高い。その際に生命的なものを燃やすためかフェロモンがダダ漏れになることがある。先ほどまでの熱を納めた京極様がそうなるのも仕方ない。
とはいえ、その目でこちらを見られるとゾクリとする。
この後は皆でみんなでバナナボートをやることになっている。
斜行エレベーターで、海岸まで出るとすでにインストラクターの人が待機をしていた。
バナナボートは初めてでちょっと楽しみだ。
並びはじゃんけんで決めた。一番前が俺次が京極様猪瀬さん……という感じ。
いざ出発!
風を顔に感じながら海を疾走する感じがたまんなかった!波にバウンドしていく感じも気持ちよくて、アドレナリンが爆発しそうだ。
うわぁとか男臭い悲鳴が上がる
皆もテンションがめちゃめちゃ上がっているのがわかる。こういう時には上位も下位もないんだな…。
揺れるし振り落とされそうになると、京極様が後ろ覆いかぶさって俺を支えてくれた。
…………ダビデ像。密着するとめちゃくちゃ筋肉なんだなって実感する。俺ももっと筋トレしないと!
ボートが急旋回した時はさすがにみんなが海に落ちた
振り落とされて、皆の笑い声がこだまする。
一度バナナボートから滑り落ちるともう一度そこに跨がるはつるつるすべって結構大変。ただこんなところでも、ポテンシャルの違い、というか下位と上位の身体的能力の違いというものを思い知らされる。皆はさっさとスタンバイしてつまりは俺の乗車待ち。見かねた京極様が俺を抱き上げてくれたりもした。
どういう筋肉?バランス力?してんの。
俺を片腕でお姫抱っこして、右腕1本でハンドルを掴み ボートの上に飛び乗る。俺は邪魔をしないように京極様の首に両腕を回すのみ。
海へ投げ出されるとみんなのテンションが上がるせいか、ボートは何度も急旋回を繰り返した。最早、落とすのを目的にしていないか?俺は何度も何度も京極様の力を借りてボートの上に戻った。後でちゃんとお礼しないとな。
っか、京極様、世話好き過ぎる。
俺はさっさと 京極様に引き上げてもらえるようになったのでボートに戻るのが 宮下が一番遅くなった。
「一番後ろは結構 振り回されるんだよ!体力の消耗が激しいの!」
宮下がいう。
「そんなに違うものなの?」
「ああ。陸はバナナボート 今回が初だったな。先頭に乗るのと最後尾では、体感が全く異なる。先頭は風が顔に直撃してスピード感を味わえる。最後尾は波の追い角が結構キツくなるから、揺れが強い。特にターンするときは遠心力が効くから吹っ飛ばされるな」
確かに宮下は大分疲れてそうだ。言われて見れば、宮下はかなりすっ飛ばされてボートまでヘロヘロになりながら泳いで戻ってきてた。
「俺も一番後ろ体験してみたい!宮下、変わって!」
宮下が首をブンブン振る
「俺は一番後ろ がいいんだ!」
「いやいや、そんなぐったりで何言ってんだよ。」
「…………宮下は筋トレが必要だな」
京極様にそう言われて、宮下の顔が引きつる。いやダビデ像に比べたらみんな筋力はないよ。千葉さんくらいかな…
「まぁ、陸も先頭は飽きただろうし、もう一度じゃんけんをして決めよう 陸は一番後ろでいいぞ」
再び じゃんけんで順番を決める。一番前が 宮下になって次が猪瀬さん……と続いて京極様、最後尾に俺となった。
一番後ろは全く乗り心地が違った。急旋回じゃなくても振り落とされそうになる。
「どうだ、陸?」
京極 様が振り返っていう。
「これはこれですごく面白いです。宮下、何気に筋力あったんですね。凄いなぁ。」
「そう、だね…。」
「「「…………」」」
ボートがパンと跳ねて舌を噛みそうになる。
「大丈夫か?」
「はい、振り落とされること以外も気をつけないとですね。口に注意だ」
「「「…………」」」
とはいえ、だいぶ体力を消耗した。足に太ももにもう力が入らない。まだやるんだろうか。
「陸、私に掴まれ。腹に手をまわせ。足を前にだせ。」
言われたように足を出すと、京極様が足を絡ませた。
「力を抜いてろ、私が支えてやる」
何度も急旋回を繰り返すが京極様はびくともしなかった。俺の足を挟み込んだまま、右手でハンドルを掴み左手で腹に回した俺の手が外れないように支えてくれた。
…………すげぇ腹筋。腹が硬い。
「京極様、いい体してますね……」
「…………」
ゴクリ。
これだけ賑やかなのに、何故かツバを飲み込む音が聞こえた気がした……
……
なんか無駄に色気があると言うか 何と言うかで俺たちは思わず目をそらした。猪瀬さんは深い深いため息をついていた。
「想像したくないからその色気をしまってから来て欲しかった……」
皆がコクコク頷く。俺も同意見だ。
上位のαというものは回復力が異常に高い。その際に生命的なものを燃やすためかフェロモンがダダ漏れになることがある。先ほどまでの熱を納めた京極様がそうなるのも仕方ない。
とはいえ、その目でこちらを見られるとゾクリとする。
この後は皆でみんなでバナナボートをやることになっている。
斜行エレベーターで、海岸まで出るとすでにインストラクターの人が待機をしていた。
バナナボートは初めてでちょっと楽しみだ。
並びはじゃんけんで決めた。一番前が俺次が京極様猪瀬さん……という感じ。
いざ出発!
風を顔に感じながら海を疾走する感じがたまんなかった!波にバウンドしていく感じも気持ちよくて、アドレナリンが爆発しそうだ。
うわぁとか男臭い悲鳴が上がる
皆もテンションがめちゃめちゃ上がっているのがわかる。こういう時には上位も下位もないんだな…。
揺れるし振り落とされそうになると、京極様が後ろ覆いかぶさって俺を支えてくれた。
…………ダビデ像。密着するとめちゃくちゃ筋肉なんだなって実感する。俺ももっと筋トレしないと!
ボートが急旋回した時はさすがにみんなが海に落ちた
振り落とされて、皆の笑い声がこだまする。
一度バナナボートから滑り落ちるともう一度そこに跨がるはつるつるすべって結構大変。ただこんなところでも、ポテンシャルの違い、というか下位と上位の身体的能力の違いというものを思い知らされる。皆はさっさとスタンバイしてつまりは俺の乗車待ち。見かねた京極様が俺を抱き上げてくれたりもした。
どういう筋肉?バランス力?してんの。
俺を片腕でお姫抱っこして、右腕1本でハンドルを掴み ボートの上に飛び乗る。俺は邪魔をしないように京極様の首に両腕を回すのみ。
海へ投げ出されるとみんなのテンションが上がるせいか、ボートは何度も急旋回を繰り返した。最早、落とすのを目的にしていないか?俺は何度も何度も京極様の力を借りてボートの上に戻った。後でちゃんとお礼しないとな。
っか、京極様、世話好き過ぎる。
俺はさっさと 京極様に引き上げてもらえるようになったのでボートに戻るのが 宮下が一番遅くなった。
「一番後ろは結構 振り回されるんだよ!体力の消耗が激しいの!」
宮下がいう。
「そんなに違うものなの?」
「ああ。陸はバナナボート 今回が初だったな。先頭に乗るのと最後尾では、体感が全く異なる。先頭は風が顔に直撃してスピード感を味わえる。最後尾は波の追い角が結構キツくなるから、揺れが強い。特にターンするときは遠心力が効くから吹っ飛ばされるな」
確かに宮下は大分疲れてそうだ。言われて見れば、宮下はかなりすっ飛ばされてボートまでヘロヘロになりながら泳いで戻ってきてた。
「俺も一番後ろ体験してみたい!宮下、変わって!」
宮下が首をブンブン振る
「俺は一番後ろ がいいんだ!」
「いやいや、そんなぐったりで何言ってんだよ。」
「…………宮下は筋トレが必要だな」
京極様にそう言われて、宮下の顔が引きつる。いやダビデ像に比べたらみんな筋力はないよ。千葉さんくらいかな…
「まぁ、陸も先頭は飽きただろうし、もう一度じゃんけんをして決めよう 陸は一番後ろでいいぞ」
再び じゃんけんで順番を決める。一番前が 宮下になって次が猪瀬さん……と続いて京極様、最後尾に俺となった。
一番後ろは全く乗り心地が違った。急旋回じゃなくても振り落とされそうになる。
「どうだ、陸?」
京極 様が振り返っていう。
「これはこれですごく面白いです。宮下、何気に筋力あったんですね。凄いなぁ。」
「そう、だね…。」
「「「…………」」」
ボートがパンと跳ねて舌を噛みそうになる。
「大丈夫か?」
「はい、振り落とされること以外も気をつけないとですね。口に注意だ」
「「「…………」」」
とはいえ、だいぶ体力を消耗した。足に太ももにもう力が入らない。まだやるんだろうか。
「陸、私に掴まれ。腹に手をまわせ。足を前にだせ。」
言われたように足を出すと、京極様が足を絡ませた。
「力を抜いてろ、私が支えてやる」
何度も急旋回を繰り返すが京極様はびくともしなかった。俺の足を挟み込んだまま、右手でハンドルを掴み左手で腹に回した俺の手が外れないように支えてくれた。
…………すげぇ腹筋。腹が硬い。
「京極様、いい体してますね……」
「…………」
ゴクリ。
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