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…………
やべぇ。
昨日の夜の記憶がない。
そして………頭が痛い。これ、完全に二日酔いだ。
「陸、おはよう」
隣のベッドの上で読書をしていた京極様がキラっキラの笑顔で挨拶してくれた。朝から眩しいぞ、おい。
「おはようございます…。何で俺……」
「陸、ノンアルコールといっても、ゼロではない。しかも途中から、宮下のビール奪って飲んでいたのを覚えていないのか?」
「え?」
つまり……ノンアルで気持ちよくなっちゃって、そのまま宮下に絡んだって事?
すまん、宮下。
穴があったら入りたい……。
「薬、飲めるか?」
「ありがとうございます」
差し出されたリポビ○ンみたいなミニボトルを受け取る。
キャップを軽く開けてから渡してくれるあたり、京極様はなんだかんだ言って優しいと思う。
ごくり
こーゆーの飲んだことないから、こんなにも不味い物とは思ってもなかった。
「…………マズ……」
宮下がゲホゲホっとむせた。
「だ、大丈夫か?」
「…………ああ」
「陸、全部飲んで」
……いや、何か味が変な感じだし残したい……
「陸、二日酔いがキツイんだろう。ソレを飲み干しておいたほうが陸のためだ」
………
なんだろうな
京極様の掠れた声が、何かしらの圧をかんじさせる。
こっそりと周囲を見れば皆が心配そうにこっちを見ている。
…………
「飲みなさい」
宮下なんかは蒼白になってる。ホント顔色だけでαの序列がバレる。βには羨ましいがられるけどαって意外と辛い生き物なのよ。
命令口調なのは気に食わないが、それでも京極様は俺の身を案じている訳だし…………
ままよ!
残りを一気飲みした
「うまかったか?」
京極様に聞かれるが、そんな訳はない。
「いえ……」
苦いし喉奥がイガイガするし、一言で言うなら不味いしかない。
「二度と飲みたくない味ですね、今後 アルコールには気をつけようと思います」
ヤ、メ、ロ?宮下が口パクをしながら首をブンブン振っている。器用だな、おい
「いや、お前もこれ飲んでみろよ。マジに不味いから」
瓶底にわずかに液体が残っていたのが見えたから、宮下に瓶を押し付ける。 宮下が泣きそうな顔で言った。俺はこれを飲むと死ぬ……
え?
単なる 二日酔いの薬だよね?ほぼ飲んじゃったんだけど毒だったの?
俺の表情を読んだのか、京極様が
「そんなわけはない。ただ 宮下は二日酔いでもないし、回し飲みの習慣もないからな」
ここのメイドさんの すごいところ。
それを聞いただけでスイっと京極様に同じ瓶を渡すところ。阿吽の呼吸ってやつだろうか
受け取った瓶のキャップをクルと開けて京極様は宮下にそれを渡した。
「飲め」
………………何か怖い。
宮下もカタカタ震えている。
助けを求め猪瀬さんを見るが、猪瀬さんは首を振って手を広げた。お手上げ、とでも言ってるような……。
宮下が瓶を両手で持ち、そのまま一気飲みをした。
「…………苦い……だけ?」
宮下が、え?という顔をして呟いたあと、ふぅとため息をついた。
「いや、それで十分じゃね?どんなの想像してたんだよ」
「あ、いや、その…………まぁ、そうだよな。お互い嫌だから有り得んし」
なんかよくわからないけど納得顔を宮下がしている。
「??なにが?」
「あ、いや、良薬口に苦しいって言うけど効くといいな」
「本当。めっちゃ苦かった。イガイガするし、うがいをしたい気分」
「か、感想求めてないし~!」
宮下が悲鳴 交じりで叫ぶ
「なんで?同じものを飲んだ仲だろう」
「………………!!」
宮下のちょっとだけ回復した顔色がまた悪くなる
「まぁまぁ、青島、とりあえず少しだけ残っているそれを飲み干せ。薬は 用量を守ってこそ効果があるからな。宮下とりあえず一旦離れた方がいい」
ばい菌?俺ばい菌扱いですか、猪瀬さん
「うゔ……これ本当に辛いんですよ。 ニオイもキツイし苦いし喉奥イガイガするし」
「食レポいらん!!!想像したくない!」
「まぁまぁ、猪瀬。キレるな」
猪瀬さんをこんな風に諌められるの、京極様と千葉さんぐらいだよな。でも、助かった…
「青島もさっさとソレをのめ。二日酔い用だけあって俺が愛用しているスポーツドリンクに比べたら、ニオイだって薄い。」
いや、助かってない!ってそれより千葉さんが飲んでるプロテインっていったい!?
「え!?こんなんでも、二度と飲みたくないのに、これよりニオイ強かったらまんま精液じゃん!」
俺が叫ぶと何人かがむせ、そして千葉さんには後ろから頭を叩かれた。さすが帝都大のダビデ。攻撃がズシンと脳天にはいってくる。
「良いからさっさと飲め!」
いや、俺、二日酔い……もう少しで良いから労って。
「寧ろ、ソレを飲みきって青島が俺らを労れ!」
ぅゔ。猪瀬さんも冷たい。
仕方なく、俺はありえない味の二日酔い薬を飲み干した……。
やべぇ。
昨日の夜の記憶がない。
そして………頭が痛い。これ、完全に二日酔いだ。
「陸、おはよう」
隣のベッドの上で読書をしていた京極様がキラっキラの笑顔で挨拶してくれた。朝から眩しいぞ、おい。
「おはようございます…。何で俺……」
「陸、ノンアルコールといっても、ゼロではない。しかも途中から、宮下のビール奪って飲んでいたのを覚えていないのか?」
「え?」
つまり……ノンアルで気持ちよくなっちゃって、そのまま宮下に絡んだって事?
すまん、宮下。
穴があったら入りたい……。
「薬、飲めるか?」
「ありがとうございます」
差し出されたリポビ○ンみたいなミニボトルを受け取る。
キャップを軽く開けてから渡してくれるあたり、京極様はなんだかんだ言って優しいと思う。
ごくり
こーゆーの飲んだことないから、こんなにも不味い物とは思ってもなかった。
「…………マズ……」
宮下がゲホゲホっとむせた。
「だ、大丈夫か?」
「…………ああ」
「陸、全部飲んで」
……いや、何か味が変な感じだし残したい……
「陸、二日酔いがキツイんだろう。ソレを飲み干しておいたほうが陸のためだ」
………
なんだろうな
京極様の掠れた声が、何かしらの圧をかんじさせる。
こっそりと周囲を見れば皆が心配そうにこっちを見ている。
…………
「飲みなさい」
宮下なんかは蒼白になってる。ホント顔色だけでαの序列がバレる。βには羨ましいがられるけどαって意外と辛い生き物なのよ。
命令口調なのは気に食わないが、それでも京極様は俺の身を案じている訳だし…………
ままよ!
残りを一気飲みした
「うまかったか?」
京極様に聞かれるが、そんな訳はない。
「いえ……」
苦いし喉奥がイガイガするし、一言で言うなら不味いしかない。
「二度と飲みたくない味ですね、今後 アルコールには気をつけようと思います」
ヤ、メ、ロ?宮下が口パクをしながら首をブンブン振っている。器用だな、おい
「いや、お前もこれ飲んでみろよ。マジに不味いから」
瓶底にわずかに液体が残っていたのが見えたから、宮下に瓶を押し付ける。 宮下が泣きそうな顔で言った。俺はこれを飲むと死ぬ……
え?
単なる 二日酔いの薬だよね?ほぼ飲んじゃったんだけど毒だったの?
俺の表情を読んだのか、京極様が
「そんなわけはない。ただ 宮下は二日酔いでもないし、回し飲みの習慣もないからな」
ここのメイドさんの すごいところ。
それを聞いただけでスイっと京極様に同じ瓶を渡すところ。阿吽の呼吸ってやつだろうか
受け取った瓶のキャップをクルと開けて京極様は宮下にそれを渡した。
「飲め」
………………何か怖い。
宮下もカタカタ震えている。
助けを求め猪瀬さんを見るが、猪瀬さんは首を振って手を広げた。お手上げ、とでも言ってるような……。
宮下が瓶を両手で持ち、そのまま一気飲みをした。
「…………苦い……だけ?」
宮下が、え?という顔をして呟いたあと、ふぅとため息をついた。
「いや、それで十分じゃね?どんなの想像してたんだよ」
「あ、いや、その…………まぁ、そうだよな。お互い嫌だから有り得んし」
なんかよくわからないけど納得顔を宮下がしている。
「??なにが?」
「あ、いや、良薬口に苦しいって言うけど効くといいな」
「本当。めっちゃ苦かった。イガイガするし、うがいをしたい気分」
「か、感想求めてないし~!」
宮下が悲鳴 交じりで叫ぶ
「なんで?同じものを飲んだ仲だろう」
「………………!!」
宮下のちょっとだけ回復した顔色がまた悪くなる
「まぁまぁ、青島、とりあえず少しだけ残っているそれを飲み干せ。薬は 用量を守ってこそ効果があるからな。宮下とりあえず一旦離れた方がいい」
ばい菌?俺ばい菌扱いですか、猪瀬さん
「うゔ……これ本当に辛いんですよ。 ニオイもキツイし苦いし喉奥イガイガするし」
「食レポいらん!!!想像したくない!」
「まぁまぁ、猪瀬。キレるな」
猪瀬さんをこんな風に諌められるの、京極様と千葉さんぐらいだよな。でも、助かった…
「青島もさっさとソレをのめ。二日酔い用だけあって俺が愛用しているスポーツドリンクに比べたら、ニオイだって薄い。」
いや、助かってない!ってそれより千葉さんが飲んでるプロテインっていったい!?
「え!?こんなんでも、二度と飲みたくないのに、これよりニオイ強かったらまんま精液じゃん!」
俺が叫ぶと何人かがむせ、そして千葉さんには後ろから頭を叩かれた。さすが帝都大のダビデ。攻撃がズシンと脳天にはいってくる。
「良いからさっさと飲め!」
いや、俺、二日酔い……もう少しで良いから労って。
「寧ろ、ソレを飲みきって青島が俺らを労れ!」
ぅゔ。猪瀬さんも冷たい。
仕方なく、俺はありえない味の二日酔い薬を飲み干した……。
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