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番外篇ー
澤
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今日は第四金曜日で、しかも祝日
つまりは月に1回の智則と愛を交わす日、しかも祝日だから朝からできる日!
朝目が覚めると隣に智則がいる、これだけでも幸福なのに、今日はこの後ずっとイチャイチャできるのだ。
そう思うだけでも下半身は臨戦態勢になる。
『初恋とは難儀なものだな』
俺と同じレベルのαの言葉を思い出す。
確かにな、これじゃあまるで童貞だ。
智則に欲望をかけることは許されているので、今日はとことん朝からかけてやる。白濁を智則にぶち撒ける。
智則の感覚は鋭いけれども鈍い。殺気 には即座に反応するけれど、俺のこういった劣情には気がつかずそのまま寝こける。
智則がふわりと笑った。珍しい笑い方、無防備な笑い方だ。なんの夢をみているの?
「智則」
涎のせいで声がかすれた。 イントネーションも少し崩れた。
「由希にぃ」
手を伸ばされてカッとした。
智則が目をパチっと覚ますのと、俺が智則の両手首を頭上に縫い付けて下着ごとズボンを引きずり下ろすのは、ほぼ同時だった。
「え?あ、おい!ぅぐ!」
智則が状況を認識するより先に楔を撃ち込んだ。一月振りに俺を受け入れるそこを解しもしなかった。何度か出した俺の白濁で少しは滑りがよくなっているとはいえ、そこは頑なに俺を拒む。力ずくで埋め込むと、智則が痛みに呻く。それでもソコは諦めて俺を受け入れて蠢いているのに、智則自身は弱々しく俺を拒絶している。
唐澤には腕を伸ばしたのに俺は拒絶するのか。
わかってる、唐澤は智則にとって兄のようなもの。守ってくれた存在。それでも……
両手で智則の腰をベッドから浮かせる。膝と智則の頭がぶつかりそうな位折り畳む
腕が自由になった智則が抵抗を試みる。
けれど、俺が串刺しにするほうが早かった。
今度こそ智則が悲鳴をあげた。なんの慣らしもなく結腸を打ち抜いたのだ、そうもなろう。
それでも、結腸を攻めつづけると、鯉のように唇をハクハクと動かすだけになった。過度な刺激に涙を浮かべる。それも無視し続けると、智則が手を伸ばしてくる。これ以上深く刺されない為に俺に掴まってくるのだ。
そう、俺を拒絶した腕が俺に抱きついてくるのだ。激しくすればするほど、智則はしがみついてくる。智則に抱きしめられる。
分かっている、智則はこの快楽から逃げたいだけだって。
でも、求められている。
智則から手を俺に伸ばしてくれる。
これ程、嬉しいことはない。
縋りついてくる。このプライドが高い人が。おれが差し伸べる手を弾く人が哀願してくる。
もっともっともっと
俺を求めて、智則!
縋りついてほしくてひたすら奥を攻め続けた。失神しても軽く頬をはたいて揺さぶり続けた。
お願い、智則、俺に手を伸ばし続けて…
ガン
「いっ……!」
目を覚ました智則に殴られた。フラフラでも護身術の心得がある智則の拳はかなり効く。
謝罪をしても完全に無視された。
かなり乱暴にしてしまったから、医者を手配した。
衰弱した智則を診た医者にも責めるような目を向けられたけれど、しるか。
俺は悪くない
身動きが取れない智則に給餌をしようとするけれど、それすら禁じられた。
智則は今点滴を受けている。発熱もある。ボロボロだ…
それもこれも、唐澤のせいだ。
寝室を追い出されて、一人でリビングで過していると達也がやってきた
「英樹様、今度の商談ですが、澤口建設の…」
澤
「あ”?澤、だと?キャンセルしろ」
「……はい(今日はやめておこう)」
ああ、今日は第四金曜日で、しかも祝日。朝からずっとイチャイチャ過ごす予定だったのに。
ふやけるくらい智則の中にいる予定だったのに。
俺だけが知る智則の中…
ふと本棚に目がいった。
凕澤一著
「…おい。あの本捨てろ」
達也に顎をしゃくる。
数冊あったが、達也は正確にその本を持って行った。
深澤、唐澤…澤澤澤
澤がつく苗字の者、根絶やしにしてやろうか
達也が溜息をついた。
「英樹様の目に映らないところに社員は移動させてます。それ以上は耐えてください」
深澤、唐澤…澤澤澤
智則の心にまだいる者、智則に触れたもの
思い出させる苗字の者など滅べばいいのに
『初恋とは難儀なものだな』
ああ、その通りだよ綾小路。
理論的じゃない。けれど、
澤がつく苗字の者、根絶してやろうか
~~~~~~~~~~~~~
澤がつくだけで、左遷……じゃなくて移動させられる会社……嫌やわぁ
つまりは月に1回の智則と愛を交わす日、しかも祝日だから朝からできる日!
朝目が覚めると隣に智則がいる、これだけでも幸福なのに、今日はこの後ずっとイチャイチャできるのだ。
そう思うだけでも下半身は臨戦態勢になる。
『初恋とは難儀なものだな』
俺と同じレベルのαの言葉を思い出す。
確かにな、これじゃあまるで童貞だ。
智則に欲望をかけることは許されているので、今日はとことん朝からかけてやる。白濁を智則にぶち撒ける。
智則の感覚は鋭いけれども鈍い。殺気 には即座に反応するけれど、俺のこういった劣情には気がつかずそのまま寝こける。
智則がふわりと笑った。珍しい笑い方、無防備な笑い方だ。なんの夢をみているの?
「智則」
涎のせいで声がかすれた。 イントネーションも少し崩れた。
「由希にぃ」
手を伸ばされてカッとした。
智則が目をパチっと覚ますのと、俺が智則の両手首を頭上に縫い付けて下着ごとズボンを引きずり下ろすのは、ほぼ同時だった。
「え?あ、おい!ぅぐ!」
智則が状況を認識するより先に楔を撃ち込んだ。一月振りに俺を受け入れるそこを解しもしなかった。何度か出した俺の白濁で少しは滑りがよくなっているとはいえ、そこは頑なに俺を拒む。力ずくで埋め込むと、智則が痛みに呻く。それでもソコは諦めて俺を受け入れて蠢いているのに、智則自身は弱々しく俺を拒絶している。
唐澤には腕を伸ばしたのに俺は拒絶するのか。
わかってる、唐澤は智則にとって兄のようなもの。守ってくれた存在。それでも……
両手で智則の腰をベッドから浮かせる。膝と智則の頭がぶつかりそうな位折り畳む
腕が自由になった智則が抵抗を試みる。
けれど、俺が串刺しにするほうが早かった。
今度こそ智則が悲鳴をあげた。なんの慣らしもなく結腸を打ち抜いたのだ、そうもなろう。
それでも、結腸を攻めつづけると、鯉のように唇をハクハクと動かすだけになった。過度な刺激に涙を浮かべる。それも無視し続けると、智則が手を伸ばしてくる。これ以上深く刺されない為に俺に掴まってくるのだ。
そう、俺を拒絶した腕が俺に抱きついてくるのだ。激しくすればするほど、智則はしがみついてくる。智則に抱きしめられる。
分かっている、智則はこの快楽から逃げたいだけだって。
でも、求められている。
智則から手を俺に伸ばしてくれる。
これ程、嬉しいことはない。
縋りついてくる。このプライドが高い人が。おれが差し伸べる手を弾く人が哀願してくる。
もっともっともっと
俺を求めて、智則!
縋りついてほしくてひたすら奥を攻め続けた。失神しても軽く頬をはたいて揺さぶり続けた。
お願い、智則、俺に手を伸ばし続けて…
ガン
「いっ……!」
目を覚ました智則に殴られた。フラフラでも護身術の心得がある智則の拳はかなり効く。
謝罪をしても完全に無視された。
かなり乱暴にしてしまったから、医者を手配した。
衰弱した智則を診た医者にも責めるような目を向けられたけれど、しるか。
俺は悪くない
身動きが取れない智則に給餌をしようとするけれど、それすら禁じられた。
智則は今点滴を受けている。発熱もある。ボロボロだ…
それもこれも、唐澤のせいだ。
寝室を追い出されて、一人でリビングで過していると達也がやってきた
「英樹様、今度の商談ですが、澤口建設の…」
澤
「あ”?澤、だと?キャンセルしろ」
「……はい(今日はやめておこう)」
ああ、今日は第四金曜日で、しかも祝日。朝からずっとイチャイチャ過ごす予定だったのに。
ふやけるくらい智則の中にいる予定だったのに。
俺だけが知る智則の中…
ふと本棚に目がいった。
凕澤一著
「…おい。あの本捨てろ」
達也に顎をしゃくる。
数冊あったが、達也は正確にその本を持って行った。
深澤、唐澤…澤澤澤
澤がつく苗字の者、根絶やしにしてやろうか
達也が溜息をついた。
「英樹様の目に映らないところに社員は移動させてます。それ以上は耐えてください」
深澤、唐澤…澤澤澤
智則の心にまだいる者、智則に触れたもの
思い出させる苗字の者など滅べばいいのに
『初恋とは難儀なものだな』
ああ、その通りだよ綾小路。
理論的じゃない。けれど、
澤がつく苗字の者、根絶してやろうか
~~~~~~~~~~~~~
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