努力に勝るαなし

認認家族

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番外篇ー

月に一度の…………前編

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後日談
婚約してすぐの頃になります。

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「おはよう、智則」
俺の腕の中で身じろぎした番に声をかけた。
「うう…。おはよう」
寝ぼけ眼がカワイイ。
智則の動きが一瞬止まり、化け物でも見るかのように俺を見上げてきた。怯えも含んだ上目遣い、いいなあ。

「お前、昨夜だって……」
「うん、ヌいたね。でも智則がカワイイからしょうがないじゃん?」
俺は悪くない。煽る智則が悪いのだ。
αの性欲は強い。特に、上位種の俺は獣の本性も強くて隣に智則がいたら、気を抜いた瞬間に勃起する

抱き締めて眠る時、智則はいつも顔を歪める。俺の剛直が智則の太腿に当たるから。
智則を抱き締めて眠る日々は幸せだけど拷問の時間で、何度も約束を破りたくなった。けれど、智則は契約というものを重んじる。契約条件を守るなら、智則は側にいてくれる。この絶対の安心を手放す事は出来ない。

『馬鹿だねぇ、なんの為のユメノシリーズだと思っているの』
マッドサイエンティストに言われた。βを伴侶に持つαは皆似たような悩みを持つんだな、と思った。だが、智則はこの変態の番のように馬鹿でもなければボケボケでもない。芯もしっかりあって財力もある。再び睡姦をしてそれが露見した日には俺の元から去るだろう。
想像するだけでも心臓が凍りつきそうだ。
『月一回で我慢する青少年に、俺から試作品のプレゼントをあげるよ』
そうして渡されたのはスマホ連動型の…………

「く、九条?」

バス企画の社長とのやり取りを思い出して、下半身がさらに元気になったのを智則が感じ取ったようだ。
慌てた声……。

「なんでもないよ。それよりキスさせて」
智則が諦めたようにため息をついて目を閉じた
上顎を舌で優しく触れると智則の体がぴくんと震えた。キスだけは毎日させてくれる約束。だから、俺は寝る前にいつも智則にキスをする。智則の口内全てを性感帯にするように。月一セックスの日にペニスと連動させて、いづれはキスだけでは足りなくなるように、触ってと強請るように書き換えていくのだ。
智則は逃げない。だから、この長丁場にも耐えられる。

キスをしながら、己を取り出してしごく。
唾液をたっぷりと智則に贈る。コクンと飲み込む音に、己を弾けさせた。
そのまま、智則に白濁をかけ続ける。
この瞬間になると、智則はものすごく冷たい目を俺に向ける。でも、こればっかりはαの本能だから許して欲しい。子種を番の胎内にぶちまけたいのが、αなのだ。
俺は耐えているほうだよ。智則の奥をガンガン突いて中に注ぎ込みたい……あ、また元気になった。

智則が無表情のまま、ベッドから立ち上がった。
慌てて腕を掴む。
「もう一回、キスさせて」
「…………パジャマを変えたいんだ。というか、お前昨夜もしたよな?これで3枚目!着るもんが無くなる!」
「じゃあ、じゃあ僕のを着ればいいよ!」
智則の服を脱がせて俺が着ていた服を着させた。俺が脱いだばかりの服を智則が着ている。俺のに包まれた智則……
思わず噛み付いた
「いてぇ」
俺の俺の智則
べットに押し倒した。
その勢いで裾がめくれ、智則のうっすらと割れた腹筋が見えた。ああ、なんて綺麗なんだ。
唇を這わせる
「おい 契約違反だぞ」
智則が慌てて叫ぶ
「キスはいいって言った!これはキスだよ!手で触ってないっ!おでこへの ちゅうだって許してくれたんだから、これだって同じじゃないかっ」
智則の匂いがする
食べたい食べたい食べる喰らう全部喰らう
次の瞬間、はめていたブレスレットから静電気がバチッと流れた
「つっ」
そこまで強い電流ではないが 俺を正気に戻すのには十分だった。
智則がほっとため息をつく
「前から疑問だったんだけどそのブレスレットは何だよ」
「……俺が理性を失った時に、警告をするアイテムだよ。どこぞのマッドサイエンティストがくれた」
助かったことは助かったけれど、忌々しい。これがなければ智則の体中にキスを贈っていたのに。その後は想像したくないけど。

「小早川社長が……」
智則が安堵したようにありがたそうにヤツの名前をつぶやく。なんかムカつく
元々、智則はあいつのことが好きだ。 恋愛的な意味ではない、早々に起業して成功している、その能力に尊敬の念を抱いていた。
けれど、石鹸のことやなんやが奴のβ伴侶の為に開発したのものだと解るとヤツへの尊敬の念は霧散したのに……

まあいい。あの変態への信頼なんて風前の灯火だ。
明日は 月1 セックスの日。
俺がヤツからもらったものを見せれば、再び、ヤツへの尊敬などなくなるだろう



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なんというか……
仕事が出来ない人間の典型な私。
Aという作品を書こうとすると、Bという作品が書きたくなり、Bを書いているとCのエピソードが思い浮かび…………結局進まない~。
完結させたこちらに浮気してどうするのか!と思いつつも、、、うん。コレが私と開きなおり。
というわけで、完結させたこの作品ですが、ポロポロと追加されるかもしれません。
今しばし、お付き合い頂ければと思います
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