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結婚しよう?ー智則
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お粥を食べ終えると、九条が智則のガウンの裾を捲って己を擦り付けてきた。思わず息を飲む。ガウンだけしか渡されてない。つまり、智則を守る布も存在しないのだ。
「ねぇ、智則。僕と結婚してもしなくても智則の生活に変わりはないよ。他の人とどうこうなろうとかは思わないでしょ?」
頷くしかない。九条は智則が少しでも惹かれればその人を傷つけるだろう。
「ん。イイコ。元々智則には生涯独身か僕と結婚するかの二択しかない。独身でも僕がずっと隣にいるから、事実婚と同じ状態になる。なら、戸籍を一緒にしても同じでしょ」
はぁ、と九条の熱い息がかかる。
「なら九条智則になったほうが得だよ。九条になれば、君の知的好奇心を満足させる人と会える。この間のパーティ、楽しかったでしょ?本当は智則を屋敷の奥に閉じ込めて誰にも見せたくないけど…………足、閉じて」
言われて閉じるわけがないっ。それに、何か物騒な事を言ってなかったか?まぁ、すでに屋敷ではなくマンションでされたけど。
「こっちの方が良いなら、それでもイイよ。というか、僕はその方が嬉しいけれど」
後に九条の剛直が軽く触れた。慌てて足を閉じる。太腿に九条を感じて、いたたまれない。羞恥の余りに耳が赤くなっていくのが分かった。
「残念…………。で、僕が処分する人間も減らせる。智則にとって得しかないよ。」
「でも……」
結婚というものは、心から愛し、尊敬し、支え合い、生涯にわたって、大切にし、守り抜くことだ。
利益とか、打算でするものではない。
「ねぇ、智則。智則は婚活ってというか
お見合いとか政略結婚とかどう思う?」
「条件と条件のバトル?」
○chでみたな。
β女性が求める条件は
30代前半まで
MARCH卒以上
大企業または公務員
年収500万以上
身長170センチ以上
一人暮らし
清潔感のあるルックス
だっけ?
個々の項目を満たす者はそれなりにいるんだろうけど、全部となると、難しいよな。レスにも『コンプリート出来るのはαくらい』とか、『でもαなら余裕。むしろ下位α。けれどβではかなり上等、既に売約済』とかいろいろ書かれていたな
「だよね。で、その人達は不幸せに見える?」
「……」
そうだ、お見合いはまず条件……自身にとって相手が有益な何かを持っているかでスクリーニングする。そして、コンタクトを取って人となりをみて婚姻する。その人達で離婚した所もあれば続いている所もある。
「でも、俺は……、結婚するなら恋愛がいい。お互いの愛情が基盤になって、相手のことを深く理解して支え合って……。」
「智則は僕の事が好きだよ」
「え?」
「恋愛感情かどうかは別として、君は僕が好きだ。」
なんだ、その断言は。
「だって、こうやって擦り付けてても顔を赤くするだけ。鳥肌をたてたりもしない」
…………
あんだけヤられりゃ、今更だろ
「例えば……これが寺田だったら?」
ゆるく剛直を動かしながら言われた。
寺田?
ゾワッとして、思わず胸を押し返した。
九条がその腕を捕まえてくすりと笑った。
「ほらね。」
「いや、寺田はないだろ寺田は!」
入学早々にイチャモンつけてきたのが寺田というαだった。高校時代から智則に訳のわからない難癖をつけてくるαは多くて、兎に角千切っては投げてを繰り返してきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
布を一枚めくると、生お尻♪
の響きに、作者の変態スイッチが入ってしまい、他作品に浮気していました。
更新が途絶えててすみませんでした。
あと数話ですが、長く生暖かい目でお付きあいいただければ幸いです。
「ねぇ、智則。僕と結婚してもしなくても智則の生活に変わりはないよ。他の人とどうこうなろうとかは思わないでしょ?」
頷くしかない。九条は智則が少しでも惹かれればその人を傷つけるだろう。
「ん。イイコ。元々智則には生涯独身か僕と結婚するかの二択しかない。独身でも僕がずっと隣にいるから、事実婚と同じ状態になる。なら、戸籍を一緒にしても同じでしょ」
はぁ、と九条の熱い息がかかる。
「なら九条智則になったほうが得だよ。九条になれば、君の知的好奇心を満足させる人と会える。この間のパーティ、楽しかったでしょ?本当は智則を屋敷の奥に閉じ込めて誰にも見せたくないけど…………足、閉じて」
言われて閉じるわけがないっ。それに、何か物騒な事を言ってなかったか?まぁ、すでに屋敷ではなくマンションでされたけど。
「こっちの方が良いなら、それでもイイよ。というか、僕はその方が嬉しいけれど」
後に九条の剛直が軽く触れた。慌てて足を閉じる。太腿に九条を感じて、いたたまれない。羞恥の余りに耳が赤くなっていくのが分かった。
「残念…………。で、僕が処分する人間も減らせる。智則にとって得しかないよ。」
「でも……」
結婚というものは、心から愛し、尊敬し、支え合い、生涯にわたって、大切にし、守り抜くことだ。
利益とか、打算でするものではない。
「ねぇ、智則。智則は婚活ってというか
お見合いとか政略結婚とかどう思う?」
「条件と条件のバトル?」
○chでみたな。
β女性が求める条件は
30代前半まで
MARCH卒以上
大企業または公務員
年収500万以上
身長170センチ以上
一人暮らし
清潔感のあるルックス
だっけ?
個々の項目を満たす者はそれなりにいるんだろうけど、全部となると、難しいよな。レスにも『コンプリート出来るのはαくらい』とか、『でもαなら余裕。むしろ下位α。けれどβではかなり上等、既に売約済』とかいろいろ書かれていたな
「だよね。で、その人達は不幸せに見える?」
「……」
そうだ、お見合いはまず条件……自身にとって相手が有益な何かを持っているかでスクリーニングする。そして、コンタクトを取って人となりをみて婚姻する。その人達で離婚した所もあれば続いている所もある。
「でも、俺は……、結婚するなら恋愛がいい。お互いの愛情が基盤になって、相手のことを深く理解して支え合って……。」
「智則は僕の事が好きだよ」
「え?」
「恋愛感情かどうかは別として、君は僕が好きだ。」
なんだ、その断言は。
「だって、こうやって擦り付けてても顔を赤くするだけ。鳥肌をたてたりもしない」
…………
あんだけヤられりゃ、今更だろ
「例えば……これが寺田だったら?」
ゆるく剛直を動かしながら言われた。
寺田?
ゾワッとして、思わず胸を押し返した。
九条がその腕を捕まえてくすりと笑った。
「ほらね。」
「いや、寺田はないだろ寺田は!」
入学早々にイチャモンつけてきたのが寺田というαだった。高校時代から智則に訳のわからない難癖をつけてくるαは多くて、兎に角千切っては投げてを繰り返してきた。
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布を一枚めくると、生お尻♪
の響きに、作者の変態スイッチが入ってしまい、他作品に浮気していました。
更新が途絶えててすみませんでした。
あと数話ですが、長く生暖かい目でお付きあいいただければ幸いです。
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