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給餌ー智則
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ふと、目が覚めると、やっぱり九条はベッド脇にいた。
ベッドによりかかりすやすやと寝ていて、やはり九条はアフガンハウンドっぽい。ずっと、智則の横にいたのだろう。
「ん~智則ぃ~」
寝言を口にしつつ、にへら~と笑う。
一体どんな夢を見ているのやら。智則にとっていい内容ではないだろう。ため息が出る
点滴は一時的には終わったようだ。体も少し軽くなっている。起き上がる事もできそうだ。
智則が身じろぎした事で、九条が目を覚ましてへにゃっと笑った
「おはよう」
「……おはよう」
「お粥、食べられる?」
……、うん、少しお腹が減っている。
「ああ」
こたえると、またお姫さま抱っこをされた。智則もしっかりとした成人男性だ。それを軽々抱き上げるのだから、αの筋肉はどうなっているんだか。
そのままリビングへと連れて行かれる。お姫さま抱っこのままソファの上に座る
「…………おい」
なんでいい年した男が男の膝の上に乗らなければならないのか。
「だって、智則は一人じゃまだ座れないよ?」
「ソファなら大丈夫だ」
けれど、九条は無視する。達也がお粥をもってきた。
それを九条が受け取り、レンゲですくった。
「ほら、あ~ん」
「…………」
「と、も、の、り、あ~ん」
口の前にレンゲを出されるが、これをどうしろと?
「食べないと体力回復しないよ?僕が抱き上げての移動をしばらく続ける?」
また、ため息が出た。
仕方なくパクリといくと、逆に空腹感が増した。九条がどんどん口元にお粥を運び、それをどんどん食べた。
「あ~しあわせ。給餌ってこんなに満たされるものなんだね」
智則の口元を拭きながらニコニコしながら、ボソリと小さな声で恐ろしいことをいった。
「ずっと治らなきゃ良いのに」
ベッドによりかかりすやすやと寝ていて、やはり九条はアフガンハウンドっぽい。ずっと、智則の横にいたのだろう。
「ん~智則ぃ~」
寝言を口にしつつ、にへら~と笑う。
一体どんな夢を見ているのやら。智則にとっていい内容ではないだろう。ため息が出る
点滴は一時的には終わったようだ。体も少し軽くなっている。起き上がる事もできそうだ。
智則が身じろぎした事で、九条が目を覚ましてへにゃっと笑った
「おはよう」
「……おはよう」
「お粥、食べられる?」
……、うん、少しお腹が減っている。
「ああ」
こたえると、またお姫さま抱っこをされた。智則もしっかりとした成人男性だ。それを軽々抱き上げるのだから、αの筋肉はどうなっているんだか。
そのままリビングへと連れて行かれる。お姫さま抱っこのままソファの上に座る
「…………おい」
なんでいい年した男が男の膝の上に乗らなければならないのか。
「だって、智則は一人じゃまだ座れないよ?」
「ソファなら大丈夫だ」
けれど、九条は無視する。達也がお粥をもってきた。
それを九条が受け取り、レンゲですくった。
「ほら、あ~ん」
「…………」
「と、も、の、り、あ~ん」
口の前にレンゲを出されるが、これをどうしろと?
「食べないと体力回復しないよ?僕が抱き上げての移動をしばらく続ける?」
また、ため息が出た。
仕方なくパクリといくと、逆に空腹感が増した。九条がどんどん口元にお粥を運び、それをどんどん食べた。
「あ~しあわせ。給餌ってこんなに満たされるものなんだね」
智則の口元を拭きながらニコニコしながら、ボソリと小さな声で恐ろしいことをいった。
「ずっと治らなきゃ良いのに」
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